若 葉 9      98句

若葉わさわさ風におどる喜び    荻原井泉水

若葉  椎若葉  樟若葉  蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
伸びる伸びるきりんの舌が若葉まで 山崎祐子 万象 200606
若葉風見知らぬ人と挨拶す 村上みきお 万象 200606
庭若葉区切る楼門の太柱 村上みきお 万象 200606
若葉して西山連峰昏れなづむ 村上みきお 万象 200606
るす電に本音を入れる若葉の夜 篠田純子 あを 200606
石榴若葉日々に薄るる深緋色 赤座典子 あを 200606
渦潮を押し渡る舟若葉風 鮫島禮子 河鹿 200607
方丈を吹きぬくる風楷若葉 水原春郎 馬醉木 200607
そよ風が小悪魔めく夕若葉 林翔 200607
倒木を母の木とせり蔦若葉 吉田陽代 200607
双手に朝日いただくかたち朴若葉 吉田陽代 200607
石畳たしかな若葉の音となる 豊田都峰 京鹿子 200607
若葉して渓へはすべり易きなる 豊田都峰 京鹿子 200607
雨ふれば雨もなつかし橡若葉 中村恭子 200607
窓若葉トレーニングのペダル踏む 大西和子 ぐろっけ 200607
楠若葉薄日とらえてこがねいろ 廣中浩子 ぐろっけ 200607
画眉鳥の声たからかや若葉山 大里快子 酸漿 200607
雀らの日がな遊ぶか梅若葉 林佳枝 酸漿 200607
眼の疲れ癒えしと思ふ窓若葉 林佳枝 酸漿 200607
山若葉男が選ぶ女坂 岡久枝 酸漿 200607
芽の解けて八手の若葉踊るごと 山村修 酸漿 200607
花屑を掃く音若葉に響きけり 牧原佳代子 酸漿 200607
若葉してすらりとおはす釈迦如来 村田さだ子 酸漿 200607
渋滞の車窓眩しき若葉光 村田さだ子 酸漿 200607
ひろがりし柿の若葉の浅みどり 荻原麗子 酸漿 200607
晴天や楓若葉の風あふれ 池田いつ子 酸漿 200607
眼科通ひ銀杏若葉の香を聞けり 小黒加支 酸漿 200607
銀杏若葉逆光浴びて天を突く 野崎昭子 四葩 200607
若葉風少女に長きトロンボーン 早崎泰江 あを 200607
楠若葉ライトアツプの公民館 徳田正樹 河鹿 200608
源氏より始まる講座若葉風 徳田正樹 河鹿 200608
丹の門の杜深くあり樟若葉 関口英子 河鹿 200608
楠若葉分校跡の巨石かな 早水秀久 河鹿 200608
今を生きるよろこびの刻若葉風 林和子 200608
青葉若葉樹齢十年ととせの枝の張り 北川英子 200608
若葉して阿弥陀如来の目の潤み 小澤克己 遠嶺 200608
一筋のひかり求めむ椎若葉 米須あや子 遠嶺 200608
渓谷の若葉や舟に棹をさす 加藤京子 遠嶺 200608
眠りゐしピアノ開きて若葉風 山田怜子 遠嶺 200608
せせらぎを辿る小径や若葉風 松隈絹子 遠嶺 200608
「静の草屋」畳に風うつ萩若葉 神蔵器 風土 200608
嗣治描く乳白色や若葉雨 落合絹代 風土 200608
若葉して川の流るるネオン街 大山里 200608
麩を買ひし人の背中に樟若葉 竹中花 200608
月の暈ほのむらさきに朴若葉 藤岡紫水 京鹿子 200608
午報鳴り犬も声張る垣若葉 伊藤希眸 京鹿子 200608
朝毎のお薄一服窓若葉 安藤和歌子 四葩 200608
若葉風の広縁に組むピンポン台 大城戸みさ子 火星 200608
若葉風禰宜の草履の白鼻緒 池田光 200608
ほうほうと鹿呼ぶ声や若葉風 二澤いつ子 万象 200608
炭焼きの火止めしてより若葉風 梁瀬照恵 ぐろっけ 200608
天をつく塔の水煙樟若葉 伊藤マサ子 ぐろっけ 200608
登り窯いまだ目覚めず若葉風 岩田登美子 ぐろっけ 200608
一葉づつ雨にまばたく若葉かな 佐々木しづ子 酸漿 200608
若葉かげ蛇道といふ道のあり 坂井和子 酸漿 200608
口開くる若葉の山へ柩車入る 足立典子 雨月 200608
バイエルの指なめらかや若葉風 高瀬史 馬醉木 200609
新しき墨のまろやか若葉風 一瀬昭子 馬醉木 200609
木蓮の若葉の頃をよしとせん 苑田ひろまさ 200609
光る為風入れ替へてゐる若葉 湯川雅 ホトトギス 200609
奉納の子供相撲や里若葉 北川瀬通子 200609
初めての土に嬰おく若葉風 吉永寿美子 四葩 200609
若葉風行く手の森が実篤邸 大澤青霞 四葩 200609
若葉風武者行列の鉾光る 大信田梢月 万象 200609
先師句を染め抜く袱紗若葉晴 小宮山勇 遠嶺 200609
大の字になりて若葉を仰ぎけり 白川敏彦 遠嶺 200609
川巾や青葉若葉が遮れり 高橋澄子 200609
運転は若葉のマーク青葉闇 木野裕美 ぐろっけ 200609
雨足の目に見えて過ぐ谷若葉 長田秋男 酸漿 200609
夕映に若葉の小道続くなり 阿部文子 酸漿 200609
和井内の湖ひたひたと若葉時 中緒和子 酸漿 200609
十和田湖の雨に明るき若葉かな 中緒和子 酸漿 200609
楡若葉鐘の音ひびく時計塔 田中章子 酸漿 200609
渓若葉鞍馬貴船と路岐れ 和田一 雨月 200609
伊勢臨む渡しに通ふ若葉風 山田をがたま 京鹿子 200609
いくつもの小滝育てる若葉渓 山田をがたま 京鹿子 200609
退院は表口より若葉風 松本文一郎 六花 200609
あかあかの若葉や夕日岳といふ 大坪景章 万象 200610
透きとほる湖青葉若葉かな 松澤秀昭 200610
待たされて楠の若葉に冷えゐたり 山尾玉藻 火星 200704
第三十一番札所若葉雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
輝きを蔵し里山若葉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
若葉雨大川の色淡々と 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
来年の満開秘めて若葉雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
階を上り下町若葉雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
樟若葉山盛り上げてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
樟若葉して千年を引き寄する 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
みよし野の若葉に埋れゆけるもの 稲畑汀子 ホトトギス 200705
橡若葉伸び伸び花はいつのこと 稲畑汀子 ホトトギス 200705
彗星を今宵も隠す若葉雨 稲畑汀子 ホトトギス 200705
雨叩く若葉の音の庭となる 稲畑汀子 ホトトギス 200705
若葉萌ゆ動きはじめし大地より 稲畑汀子 ホトトギス 200705
山若葉帽子をひょいと上げただけ 中原幸子 以上、西陣から 200705
若葉風水路に沿うて走りけり 山田六甲 六花 200706
大方丈三方開放若葉かな 東亜未 あを 200706
草を食む牛の尻尾に若葉風 早崎泰江 あを 200706
鎮もれる老人ホーム夕若葉 早崎泰江 あを 200706
若葉風吹くたび見ゆる空青し 早崎泰江 あを 200706
若葉 10→      

 

2021年5月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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