若 葉 7      96句

薄く濃く奥ある色や谷若葉   太祇

若葉  椎若葉  樟若葉  蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
どこか水たばしつてゐる若葉寺 淵脇護 河鹿 200408
少年の青きことばや樟若葉 中元英雄 河鹿 200408
楠若葉西郷・大久保生れし街 古木正行 河鹿 200408
雨あとの若葉の色のきはまりぬ 板坂道子 200408
若葉なる百樹の森の深呼吸 板坂道子 200408
楓若葉胸を張つてもたかが墓碑 今瀬剛一 対岸 200408
藩校の隣は母校椎若葉 村上和子 対岸 200408
熊よけの音を立てよと山毛欅若葉 橘澄男 山景 200408
綱一本に決むる県境若葉風 平賀扶人 馬醉木 200409
若葉そよぎて真昼間の湯葉料理 近藤きくえ 200409
若葉風筆の水切る写生の子 鍋島広子 万象 200409
潮入りの欅若葉の川淀み 松山直美 火星 200409
風邪なほす薬は仕事若葉風 柿沼盟子 風土 200409
樟若葉いまも勇気を尊べり 太田土男 百鳥 200409
欅若葉雨滴の青き大手門 牧長幸子 対岸 200409
若葉風出格子窓の理由質す 梅村五月 栴檀 200409
大戸開け高木家満たす若葉風 梅村五月 栴檀 200409
山若葉放牛頬を舐め合へり 神山テル 栴檀 200409
瞑想の一と刻温泉に若葉が香 服部菰舟 雨月 200409
若葉雨凌ぐ丹波の大方丈 岡本直子 雨月 200409
若葉せる木々の陰さす障子かな 林敬子 酸漿 200409
若葉風白壁映ゆる水路かな 宇佐美ゆき 酸漿 200409
松陰の大志はるかや樟若葉 宇佐美ゆき 酸漿 200409
若葉雨古傷のある将棋盤 大上保子 六花 200409
夫の声ふと聞きにけり若葉かげ 田代ヨシ 河鹿 200409
読み終えし本を手渡す若葉風 中川美代子 ぐろっけ 200409
樟若葉チャペルのクロス見え隠れ 池島知佳 八千草 200411
作務僧の藍の匂へる樟若葉 内藤ゑつ ゑつ 200411
山並を丸くをさめて里若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
その中に命鎮めて谷若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
山気とも霊気とも若葉風かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
峡抜けて若葉明りを抜けてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200505
下り立てば若葉の庭となつてゐし 稲畑汀子 ホトトギス 200505
椎若葉抜けて太平洋の風 稲畑汀子 ホトトギス 200505
雨も又若葉の旅路輝かす 稲畑汀子 ホトトギス 200505
庭若葉少し木洩日零すほど 稲畑汀子 ホトトギス 200505
庭歩く傘通りませ若葉雨 稲畑汀子 ホトトギス 200505
一夜にて盛り上りたる谷若葉 滝沢伊代次 万象 200505
萩若葉夫の骨ある山にかな 浜口高子 火星 200505
待たさるるはいつも我なり蔦若葉 あさなが捷 200505
くさぐさの母の想ひ出萩若葉 水田清子 200505
光りつつ雨降りつぐや葦若葉 三崎由紀子 遠嶺 200506
格子戸は光の匠若葉風 小澤克己 雪舟 200506
はらからのみな眉太し樟若葉 小澤克己 雪舟 200506
樟若葉燦たり天孫祭る宮 徳田正樹 河鹿 200507
鋼もて編みたる一書蔦若葉 小澤克己 遠嶺 200507
若葉風大鍋伏せて小学校 北嶋ひさ子 帆船 200507
若葉して銀杏大樹の高きかな 五十嵐美穂 帆船 200507
若葉光しづく残れる夜半の雨 五十嵐美穂 帆船 200507
子の語る夢果てしなき若葉風 佐々木薫 帆船 200507
ふくらめる花と若葉の楠大樹 江見悦子 万象 200507
草若葉保育器のある飼育小屋 中嶋陽子 風土 200507
皇子受難の河内王朝蔦若葉 松崎鉄之介 200507
楠若葉湧く雲よりもひかり満つ 宮津昭彦 200507
安房を望む日蓮像に谷若葉 望月喜好 200507
若葉風参道跨ぐ大鳥居 中家桂子 築港 200507
お砂持青葉若葉の大鳥居 中野あきを 築港 200507
それぞれの木の若葉愛で山降る 早川いま 築港 200507
若葉風皇居の濠に独り立つ 松木元 築港 200507
若葉風弥陀の灯を揺らしけり 松木つやの 築港 200507
昨夜の雨木木の若葉に輝けり 小林榮子 築港 200507
若葉風大仏殿を見上げをり 川口弘子 築港 200507
若葉風寺へと続く石畳 中島暉子 対岸 200507
再会や楠若葉風あふれさせ 豊田都峰 京鹿子 200507
樟若葉御苑に侍る裁判所 大塚まや 京鹿子 200507
鮮やかな友の手品よ若葉風 林佳枝 酸漿 200507
若葉して多摩の横山ふくよかに 桑久保奈美子 酸漿 200507
遊場に幼の声や若葉風 小峯雅子 酸漿 200507
参道や樫の大樹の若葉光 村田さだ子 酸漿 200507
梅古木若葉となりて戦ぎをり 増田八重 酸漿 200507
庭若葉パソコン閉ぢて目を癒し 久保田雪枝 雨月 200507
並足の早足となり若葉かな 大串章 百鳥 200507
亭亭とメタセコイヤの若葉風 芝尚子 あを 200507
車椅子に洋書の載れる椎若葉 水田清子 200507
画家の貌かげりやすくて若葉風 加瀬美代子 200507
物干して午前六時の若葉かな 尾堂Y 河鹿 200508
若葉照る普請を終へし神楽殿 得田武市 河鹿 200508
大いなる熔岩を虜に蔦若葉 松山正江 河鹿 200508
父祖眠る山ほこほこと椎若葉 有島夛美 河鹿 200508
樟若葉大学賑はす国訛 森永敏子 河鹿 200508
身のうちのマグマ鎮めし若葉雨 刈米育子 200508
ネパールと友好の寺若葉風 坂上香菜 200508
里山の一気変容椎若葉 杉本綾 200508
耶蘇名得し媼の葬や若葉風 能勢栄子 200508
若葉寒古代ローマの銀の皿 与川やよい 遠嶺 200508
百塔のプラハの都若葉風 宮川迪夫 遠嶺 200508
石地蔵の顔それぞれに若葉風 森泰一 火星 200508
大原女に案内されをり若葉道 森泰一 火星 200508
フリーきつぷ青葉若葉を乗り継ぎて 工藤進 200508
乳飲み子の踵ふつくら若葉山 服部早苗 200508
僧兵てふざる蕎麦を食ふ若葉寺 梅村五月 栴檀 200508
供へ塩光る新窯若葉風 岡村葉子 栴檀 200508
手枕の羅漢うたた寝若葉山 岡村葉子 栴檀 200508
鯱鉾のうろこを洗ふ若葉雨 岡村葉子 栴檀 200508
素直なる子の髪梳けり若葉風 花岡豊香 酸漿 200508
千年の木漏れ日ゆるる楠若葉 林敬子 酸漿 200508
若葉 8      

 

2021年5月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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