若 葉 3      97句

病院に母を置きざり夕若葉   八木林之助

若葉  椎若葉  樟若葉  蔦若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
若葉雨耳をすませば詩生る 大久保恵美子 遠嶺 200108
楓若葉吹かれて千手観世音 岡田透子 200108
楡若葉学生食堂窓広し 大槻久美 円虹 200108
鐘の音も声も若葉の色となり 村田明子 円虹 200108
校正の端を手伝ひ窓若葉 村田明子 円虹 200108
撓ふたび光る釣竿若葉谷 藤井圀彦 200108
神を説くうしろを通り樟若葉 佐藤博美 200108
若葉風浅き眠りのなかにまで 小柴しげあき 200108
川音に椎は若葉を盛りあぐる 岡本眸 200108
若葉風奔流となり磴の道 岩田育左右 遠嶺 200109
もてなしは若葉溢るる峡の風 伊藤敬子 遠嶺 200109
楠若葉百人番所棟長し 先アきくよ 酸漿 200109
若葉風馬上の少女振向かず 石田邦子 祭笛 200109
若葉風砂上の雀ら調子者 大堀鶴侶 雨月 200109
三更や激しさまさる若葉雨 西村しげ子 雨月 200109
青葉若葉きらと生き度し我が余生 松本まどか 雨月 200109
北限の佐渡の若葉の樟大樹 江木紀子 雨月 200109
十日後の約束胸に若葉風 甲田夏湖 船団 200109
ポンと置くカバのパレット草若葉 能勢京子 船団 200109
若葉して遠いうさぎが目をつぶる 三宅やよい 船団 200109
二歩三歩にて転ぶ児に若葉風 三上冨佐子 ぐろっけ 200109
菅公の大樹と言へる樟若葉 中村興人 酸漿 200110
椎若葉一枚ずつの光あり あたぎ和 船団 200110
若葉雨濡れて無常をかしめる あたぎ和 船団 200110
胸釦ひとつ外して若葉の夜 能村登四郎 羽化 200110
初瀬まづ石仏に会ふ若葉かな 橋添やよひ 風土 200111
〓若葉何に交じってても奏う 小堀葵 海程 200111
樟をつややかに見せ若葉雨 高木伸宜 船団 200111
一瞬の風によろめく樟若葉 辻村拓夫 船団 200111
若葉雨吸っているのは君のシャツ 津田このみ 船団 200111
若葉雨白称引きこもりの二人 津田このみ 船団 200111
若葉ひとひら言葉ひとつのあなた 塩見恵介 船団 200111
蔦若葉長き名さげてゆく露人 塩見恵介 船団 200111
多数決負けて帰れば樟若葉 塩見恵介 船団 200111
若葉黝くて紙飛行機を泣きながら 塩見恵介 船団 200111
若葉雨私も少し洗われて 津田このみ 船団 200201
翳といふものの生れて若葉なる 坂井建 ホトトギス 200203
目の前の稜線深し若葉雨 稲畑汀子 ホトトギス 200204
流れ出づ極楽寺の若葉鯉 唯野まり 200204
靴の紐靴がふみたり草若葉 門伝史会 風土 200205
虚子館の庭に落ち着く若葉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205
記念樹の桂若葉も美濃恋ふや 稲畑汀子 ホトトギス 200205
入れ替る力抜くとき樟若葉 稲畑汀子 ホトトギス 200205
朴若葉して奥行の出来し庭 稲畑汀子 ホトトギス 200205
青春を語り若葉の雨に濡れ 稲畑汀子 ホトトギス 200205
お隣のかべに触れたる若葉かな 市川伊團次 六花句集 200205
疾走の二の矢三の矢若葉揺れ 水原春郎 馬醉木 200206
嘶くは気負ひの馬か若葉影 水原春郎 馬醉木 200206
邂逅やことばも若葉明かりなる 豊田都峰 京鹿子 200206
四五羽来て四五羽翔つ庭若葉寒 井口初江 酸漿 200206
断崖の灯台烟る若葉雨 山城やえ 春耕 200206
弁当の空持ち歩く城若葉 山田六甲 六花 200206
蔦若葉体重計を据ゑてあり 山田六甲 六花 200206
午後からは人入れ替はる城若葉 山田六甲 六花 200206
他の柄杓ゆらし若葉の水を汲む 山田六甲 六花 200206
樟若葉上書き保存完了す 山田六甲 六花 200206
木洩日は顔に降るもの森若葉 松岡隆子 200206
光降りつぐ点描の若葉道 岡本まち子 馬醉木 200207
吉郎少年のぼる山梨若葉かな 神蔵器 風土 200207
蔦若葉神殿までのゆるき坂 祐森彌香 遠嶺 200207
山若葉円山川に向きし句碑 本郷桂子 円虹 200207
浮島に傾ぐ祠や若葉風 辻のぶ子 雲の峯 200207
樟若葉小高き丘に小町塚 辻井桂子 雲の峯 200207
若葉風家並の低き上つ道 辻井桂子 雲の峯 200207
当麻寺の若葉明りに絵天井 辻井桂子 雲の峯 200207
終演のオペラ劇場椎若葉 西田もとつぐ 雲の峯 200207
若葉風烏帽子に眼鏡似合ふ像 前阪洋子 雲の峯 200207
椎若葉洞に顔出す栗鼠二匹 大橋克巳 雲の峯 200207
一齢を加へ今年の樟若葉 越智秀子 雲の峯 200207
み佛の指やはらかし若葉風 越智秀子 雲の峯 200207
マウス手に目を遊ばせる若葉かな 西村純一 雲の峯 200207
泳ぎ来る真白き鯉や若葉風 梅谷昌弘 雲の峯 200207
縁に座し鈎具の手入れ若葉風 黒崎よし汀 雲の峯 200207
多宝塔青葉若葉をぬきん出て 青野良子 帆船 200207
雨後の日の若葉の光り眩しけり 増田智子 帆船 200207
諄々と諭せし母や若葉雨 越野蒼穹 銀化 200207
楠若葉よちよち歩きが沓を履く 市川伊團次 六花 200207
妻の歩や白髪に触れて楠若葉 市川伊團次 六花 200207
切株に競ひ出でたる楠若葉 市川伊團次 六花 200207
若葉光つつしみ吟ず献句かな 大石喜美子 雨月 200207
稜線のふくらみゐたる山若葉 植松美根子 200207
草若葉馬に匂ひの無かりけり 天野きく江 200207
椋親子若葉の庭に啄めり 井口初江 酸漿 200207
若葉寒障子明るき大広間 石井邦子 酸漿 200207
赤ん坊の諸手さし出す若葉光 岡久枝 酸漿 200207
故里の山恋ふ老よ窓若葉 岡久枝 酸漿 200207
黄鶲の声が若葉を抜け来る 久保田ヤスエ 酸漿 200207
日さす中若葉を翳す千鳥の木 久保田ヤスエ 酸漿 200207
野の仏若葉の風の中にあり 中川悦子 酸漿 200207
肩重くなる椎若葉楠青葉 加瀬美代子 200207
蔦若葉坂の端まで日の流れ 公山礼子 200207
街若葉ピザ焼く手もと硝子越 植松安子 200207
若葉照る天長節は忘れられ 三好淡紅 200208
みどり児の声にふりむき若葉風 渡辺真奈美 200208
パレットに朱の歓びや若葉の香 岡田貞峰 馬醉木 200208
休日は手紙の来ぬ日若葉雨 平田倫子 百鳥 200208
若葉風もつれてとけし嬰の髪 関章子 百鳥 200208
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2021年4月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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