若葉(植物名入り) 2  113句

葎さへ若葉はやさし破れ家    松尾芭蕉

若葉  柿若葉  椎若葉  樟若葉  若葉  若葉(植物名入り)  若葉冷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
少年の自我揺らぎゐる梓若葉 神宮きよい 馬醉木 201507
木道を貫き出づる葦若葉 荒木甫 201507
戸袋に鳥影の入る楓若葉 渡邉孝彦 やぶれ傘 201507
山内に父子句碑なす萩若葉 山本ひろ 雨月 201507
肋打つ鼓動の速さ梅若葉 斉藤裕子 あを 201507
影すでに翼はばたく栃若葉 渡部良子 馬醉木 201508
風出でて風をはなたぬ葭若葉 岡田史女 末黒野 201508
銀杏並木若葉の光る勢かな 羽賀恭子 201508
茶庵への門扉開けあり萩若葉 古川しげ子 雨月 201508
さみどりに透ける芭蕉の若葉かな 久松和子 万象 201508
潦にあそぶ二葉の梅若葉 三澤治子 万象 201510
楠若葉天の言霊受信中 田尻勝子 六花 201604
若葉の炎ふいて劫初の桜かな 内山花葉 201607
楠若葉近寄つて見る墓の文字 丑久保勲 やぶれ傘 201607
欅若葉もつとも高き風を生み 南うみを 風土 201607
藍若葉あまたの命はぐくみて 柴田靖子 201607
天を突くメタセコイアの若葉かな 本郷美代子 やぶれ傘 201608
若葉もて榠樝は小さき実を隠す 内藤静 風土 201608
朴若葉一枚づつに風のせて 雨宮桂子 風土 201608
湿原の風の尖りぬ蘆若葉 岡野里子 末黒野 201608
千年へ燃えてゐるべし楠若葉 仙頭宗峰 万象 201608
円錐の列柱銀杏若葉して 佐々木よし子 201608
屹立の刺のうす紅たら若葉 加藤峰子 201609
萩若葉雫こらふる健気かな 原田しずえ 万象 201609
大空に広ごる欅若葉かな 沢辺たけし 万象 201609
胡坐の子長き脛なり樫若葉 山田佳子 201609
梅若葉不動の胸に水かけて 平野無石 201612
朴若葉透きて妙案浮かびけり 能村研三 201706
なつかしき楓若葉に光る句碑 稲畑汀子 ホトトギス 201706
蘆若葉欄干のなき橋架かり 松本三千夫 末黒野 201707
透き通る如くに楓若葉かな 大橋晄 雨月 201707
銀杏若葉風に煌めく御堂筋 金森信子 雨月 201707
ビル街や銀杏若葉を溢れしめ 鍋島武彦 末黒野 201708
朴若葉こころ豊かに見上げをり 荒木甫 201708
藤若葉褪せたる花をおほひけり 飛高隆夫 万象 201708
朝な朝な棗若葉を愛でにけり 手島南天 万象 201708
日時計の影は真北を楷若葉 水野加代 万象 201708
もみぢ若葉種子にひつそり羽生えて おーたえつこ 201709
鬼貫父子の墓碑に影置く萩若葉 森幸 雨月 201708
鉄塔を囲む金網葛若葉 渡邊孝彦 やぶれ傘 201708
蔓四方へ螺髪となりぬ藤若葉 秋山ユキ子 201709
鉄塔を囲む金網葛若葉 渡邉孝彦 やぶれ傘 201709
切株に生命力や柿若葉 黒澤佳子 あを 201711
樟若葉幅ある磴の端を行き 渡邉孝彦 やぶれ傘 201710
柿若葉苦情処理して出たところ 梨地ことこ 船団 201802
日に透けて揺るる軽さや樟若葉 片桐紀美子 風土 201807
亡き人のみんなやさしき椎若葉 辻美奈子 201807
楷若葉藩校門も開かれて 瀬戸峰子 春燈 201807
柿若葉カラフェに残る白ワイン 網野月を 201807
聞え来るドレミの唄や柿若葉 福永みち子 馬醉木 201807
朴若葉ゆらりと昼の日をこぼし 南うみを 風土 201808
二階まで駆け上がる音柿若葉 高橋まき子 風土 201808
柿若葉閑かなときを賜りて 加藤みき 201808
柿若葉あさの日のいろ水のいろ 雨村敏子 201808
感じ易き心の色よ柿若葉 近藤喜子 201808
柿若葉過去美しく塗り替へる 岩月優美子 201808
火事跡と思へぬ気負ひ柿若葉 前田美恵子 201808
一片の虫食ひもなし柿若葉 増谷とし子 京鹿子 201808
穢れなき楓の若葉日に透きて 菊澤さち子 雨月 201808
柿若葉鬱散らしたる川堤 森清堯 末黒野 201808
肩書きはとうにはづせり若葉風 森清堯 末黒野 201808
参道や百花に勝る樟若葉 鍋島武彦 末黒野 201808
柿若葉マリアのお顔隠しけり 柴崎和男 やぶれ傘 201808
鯉の群激しく跳ねて葦若葉 時田義勝 やぶれ傘 201808
大雨の後の輝き樟若葉 大橋晄 雨月 201809
栗鼠の目のもの問ふごとし椎若葉 長谷川祥子 馬醉木 201809
ゆく水のはたてのごとき椎若葉 佐藤喜孝 あを 201808
シーツ干す欅若葉に触れながら はしもと風里 201809
一歩一歩俳句茶屋まで柿若葉 たかはしすなお 201809
海の曲流れる朝や柿若葉 藤波松山 京鹿子 201810
摂社末社由緒に深み樟若葉 吉田万喜子 雨月 201810
蔦若葉パスタの店は準備中 小巻若菜 六花 201810
鐘の鳴り暮れゆく奈良や柿若葉 和田啓 末黒野 201810
朴若葉飛行機雲が交差して ふけとしこ 船団 201811
被爆校舎欅若葉の隙間より 荒井千佐代 201811
法鼓鳴る青き光の樫若葉 大川暉美 末黒野 201904
ビル群の中の神域樟若葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
楠若葉より零れくる風の音 稲畑汀子 ホトトギス 201905
橅若葉浴びたく車進めけり 工藤ミネ子 風土 201905
柿若葉かなしみ一つ空にやる 沼田巴字 京鹿子 201905
煙突が絵になる伊万里柿若葉 鈴木基之 201906
柿若葉近江源氏の裔の里 橋添やよひ 風土 201906
何処からを空と言おうか蔦若葉 池田澄子 船団 201906
切り岸の家衰弱し蔦若葉 近藤綾 201906
雨去りし大樹の末や柿若葉 中澤弘 春燈 201907
蔦若葉堰にもがくや魚の影 小林文良 春燈 201907
来る人に鍵開けておく柿若葉 甲州千草 201907
的中の矢の弾きたる樟若葉 内藤静 風土 201907
樟若葉人影見えぬ御神砂所 中根美保 風土 201907
武家屋敷黒門覆ふ樟若葉 加藤北天 雨月 201907
川風が土手越えてくる柿若葉 大崎紀夫 やぶれ傘 201907
納屋の戸に影を黒々柿若葉 瀬島洒望 やぶれ傘 201907
白亜なる洋館の壁蔦若葉 高木邦雄 末黒野 201907
忘るると云ふ妙薬や楠若葉 斉藤玲子 馬醉木 201908
団子虫の甲羅の艶や柿若葉 山浦紀子 春燈 201908
鉄塔の突き破りたる楠若葉 前田美恵子 201908
むくむくと山膨らみぬ椎若葉 平野多聞 201908
木曽駒の眼の色深く柿若葉 吉田政江 201908
柿若葉たしかなものに子の歩み 菊地光子 201908
出来たての塩まだ熱き栃若葉 佐藤やすこ 風土 201908
寒山拾得したたるほどの柿若葉 増成栗人 201908
腰かけてみたき枝振り樟若葉 斉藤マキ子 末黒野 201908
柿若葉の萌黄の色や解く五感 大川暉美 末黒野 201908
歳時記より考の切抜き柿若葉 大内由紀 末黒野 201908
食堂の大きな窓や楠若葉 黒坂紫陽子 馬醉木 201909
觔斗雲に明日はならう樟若葉 柳川晋 201909
鳥容れて楓若葉の木蔭かな 石黒興平 末黒野 201909
腕白に負けぬ眩しさ椎若葉 梅田武 末黒野 201909
物干しに蒲団三枚柿若葉 柿沼盟子 風土 201909
揺り椅子二階に残り藤若葉 小林共代 風土 201909
ていねいに母の髪梳く柿若葉 松本胡桃 風土 201909
柿若葉して妹の名はしずく 高田留美 船団 201910
六年の女子の騎馬戦樟若葉 渡邉孝彦 やぶれ傘 201910
見上げれば口がぽかんと樟若葉 辻水音 201910
開け放つリビングの窓柿若葉 湯本実 やぶれ傘 201911
快晴の日を給はりし柿若葉 稲畑汀子 ホトトギス 202005
楡若葉果てなき如く蝦夷の旅 稲畑汀子 ホトトギス 202005
柿若葉生れ来る子の名も決まり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
若葉(植物名入り)→1      

 

2021年5月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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