15    100句

  枯薄  枯尾花    すすき  青芒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花芒地獄落としの罠かけて 石橋幾代 201804
芒原ここで迷はず引返す 稲畑汀子 ホトトギス 201809
萩芒庭の一劃野に仕立て 稲畑汀子 ホトトギス 201809
風に揺れ雨に戸惑ふ花芒 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
芒穂を解き初め旅路彩れる 稲畑汀子 ホトトギス 201809
水音と別に風音芒原 稲畑汀子 ホトトギス 201809
芒穂を解くも芒の君如何に 稲畑汀子 ホトトギス 201809
まなうらに山湖の旅の芒原 稲畑汀子 ホトトギス 201809
芒穂を解く山風に誘はれ 稲畑汀子 ホトトギス 201810
芒の根南蛮煙管にて点火 森なほ子 あを 201811
夕風の来さうな芒活けてあり 市村健夫 馬醉木 201811
花芒振るアレグロかアンダンテ 七郎衛門吉保 あを 201812
穂芒や顎上げてべこ人を恋ふ 小嶋恵美 春燈 201812
此の世とも彼の世とも深き芒野 近藤喜子 201812
陽を捌く艶の芒や翁堂 松本鷹根 京鹿子 201812
芒原音叉のやうに穂の揺れて 菊地光子 201812
日本の風が吹きをり芒原 吉清和代 201901
芒原ときどき君は異星人 火箱ひろ 201901
植木屋の芒一叢刈り残し 塩見英子 雨月 201901
あやとりの梯のゆくへ芒の野 安田優歌 京鹿子 201901
芒すすき駆ける少年風となる 安田優歌 京鹿子 201901
誰そ彼の芒に首を撫でらるる 南うみを 風土 201901
自転車に乗る芒野の風にのる 望月晴美 201901
影消えて逢魔が刻や芒原 森なほ子 あを 201901
銀狼の走るごとくに芒原 中村房子 馬醉木 201901
雀色時芒は光たたへけり 岡田史女 末黒野 201902
うたかたの余生や風の芒原 及川照子 末黒野 201902
人を呑みうねり激しき芒原 高木邦雄 末黒野 201902
風まとひ光のうねり芒原 岡野里子 末黒野 201902
遥かなる海の記憶や芒原 永尾春己 201902
老いの容ととのへ芒原を出る 井上菜摘子 京鹿子 201902
芒原少年銀の風となる 本多俊子 201902
ハロウィンの狸出たり芒原 岡野里子 末黒野 201902
芒原いつもどこかの揺れてをり 今村千年 末黒野 201902
空壕の芒ゆるりと揺るるのみ 大橋晄 雨月 201903
岬鼻へ風が風追ふ芒径 大川暉美 末黒野 201903
ランドセル日は早や西に芒道 竹村淳 201903
乱反射とは太陽と花芒 伴明子 ホトトギス 201903
桃源郷の入口隠す花芒 高倉和子 201904
陵へ靡き続けて花芒 城戸ひろみ 雨月 201905
芒原分け親熊のもどり来し 工藤ミネ子 風土 201905
恋情の暴発せしや花芒 山田六甲 六花 201910
芒晴れ愛宕六甲視野にあり 松本鷹根 京鹿子 201911
明日も遊ぼ揺れてゐる夕芒 近藤喜子 201911
七曜を泳ぎきつたる芒原 能村研三 201911
芒原風の手が沿ふ万の筆 森村江風 201911
怪談は芒つきもの八雲の作 大橋晄 雨月 201911
柔き風に頬をさしだす芒原 赤座典子 あを 201912
糸芒ひとむらふたむら栗きんとん つじあきこ 201912
穂芒や身ほとりに湖ある暮し 松井季湖 201912
芒原鬼女も菩薩も一呼吸 久保夢女 201912
富嶽の風均し真赭の芒かな 河野亘子 馬醉木 201912
人を呼ぶ声のひびけり芒原 小島良子 201912
亡き人と連れ立ちてをり芒原 小島良子 201912
艶芒猫撫で声の風なじみ 松本鷹根 京鹿子 201912
穂芒の夕日に揺れて野の香り 武生喜玖乃 雨月 201912
風に靡き風に零るる芒の穂 武生喜玖乃 雨月 201912
花芒城石材を野に晒し 塩見治郎 雨月 201912
穂を揚げし芒に風の配らるる 高木典子 雨月 201912
ほぐれ初め風の寄り来る花芒 高木典子 雨月 201912
落暉射す芒は伊吹抱きけり 高木典子 雨月 201912
若芒穂をひろげゐる小道かな 安部和子 雨月 201912
鈴鹿嶺々一翳と並む花芒 浅井青二 雨月 201912
芒原ゆたけく大河此に曲る 浅井青二 雨月 201912
淡海の風を育てている芒 火箱ひろ 202001
一叢は谷になだれて花芒 森田節子 風土 202001
決断を迷うてばかり芒散る 諸戸せつ子 春燈 202001
ひとむらの芒いざなふアプローチ 林いづみ 風土 202001
吹きおこる風に抱かる花芒 住田千代子 六花 202001
たそがるる日に艶めける花芒 笹村政子 六花 202001
立ち泳ぐさまに分け入り芒原 斉藤マキ子 末黒野 202001
手に触るる湿りの仄と芒の穂 岡野里子 末黒野 202001
行く雲を堰くもののなし芒原 森清信子 末黒野 202001
出揃へる穂の風生れ芒原 加藤静江 末黒野 202001
姿なき風の姿や芒原 宮沢久子 末黒野 202001
人麿呂の忘れし筆か芒揺る 平野多聞 202001
芒活け身の内に風誘へり 中島昌子 202001
ススキから芒尾花と日の暮るる 佐藤喜孝 あを 202002
花芒挿して野の風家内にも 大川暉美 末黒野 202002
芒野の光りの波や銀の波 岡野里子 末黒野 202002
芒すすきハープ奏でるやうな風 佐藤あさ子 202002
穂芒の風に始る戯画絵巻 和田華凛 ホトトギス 202002
紺碧の空定まりし芒原 岩下芳子 202002
極上の風を招きて銀芒 亀井福恵 京鹿子 202003
野の風の波かたどりぬ芒原 湯川雅 ホトトギス 202003
牧小屋を囲みてゐたる花芒 石橋幾代 202006
月出でよ行けど行けども芒原 山岸明子 202007
夕映えの芒野梳きて硫黄の香 森清信子 露の堂 202008
わが庭の芒に宿る心あり 稲畑汀子 ホトトギス 202009
名園の芒の姿ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 202010
夕風の渡る芒の走り穂に 小林輝子 風土 202011
鷹の羽芒午後には雨となると言ふ 増成栗人 202011
芒野をモーゼのごとくすすみけり 後藤兼志 202011
芒原こころ奪はるとき恐し 小野寿子 202011
丹後に多き式部の塚や萩・芒 浜福惠 風土 202011
風芒外湯の月の右左 七郎衛門吉保 あを 202011
芒原歩かねば先見えて来ず 高村令子 風土 202012
踏みしめてがれ場下れば花芒 柿沼盟子 風土 202012
しろがねの波に飲まれし芒原 宮内とし子 202012
穂芒を灯す河原の斜光かな 河崎裕二 202012
芒 →16

 

2021年10月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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