すすき 1    80句

走るなりさうしなければ皆すすき    高柳重信

  枯薄  枯尾花    すすき  青芒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
わがものと思ひすすきとともに暮る 豊田都峰 山の唄 198200
風むくろさがせばすすきがそそのかす 豊田都峰 山の唄 198700
今日を尋めゆく落日の川すすき 千代田葛彦 馬醉木 199812
花すすき揺らすモヒカン刈であり 鳥居真里子 船団 199812
耳底にすすき原あり昏るるかな 行川行人 藍の刻 199901
縞すすき吹いて泣かせる山の人 中村裕子 海程 199902
国宝の寺に寝ころぶ萩すすき 吉村玲子 船団 199902
越後路の八月すすき真白なり 阿部ひろし 酸漿 199909
ぼた山の夕暮どきのすすきかな 広渡敬雄 遠賀川 199909
月明りすすき恥かし露天風呂 朝日千尺 船団 199909
風なくて何が宇宙よ花すすき 丸山佳子 京鹿子 199910
銀山の亡者の数の白すすき 鷹羽狩行 199911
首縦に振るをんな佳し花すすき 鈴鹿仁 京鹿子 199911
待つときは銀のすすきをくしけづり 櫂未知子 銀化 199911
高原の雲脚迅き花すすき 屋代孤月 遠嶺 199912
星々が尾曳き手を引きすすき敷き 山本純子 船団 199912
はぎすすきどの扉も軋むまぼろし 若森京子 船団 199912
今発ちしすすきの風の遠こだま 豊田都峰 京鹿子 200001
湖近き空をひろげて花すすき 豊田都峰 京鹿子 200001
花すすき坂の八尾は風の中 三橋泥太 遠嶺 200001
すすき野や背が日暮れをひきとめる 河野志保 海程 200002
日暮れてはすすきの穂波鈍色に 雨宮照代 風土 200002
美僧にてどこぞ傷持つはぎすすき 中原道夫 銀化 200010
すすき分く身丈に余す水位標 間島あきら 風土 200011
穂すすきや滅びはあかね雲あたり 豊田都峰 京鹿子 200011
眩しさの猪名の穂すすき花火待つ 大橋宵火 雨月 200011
大岩に母恋ふる句や花すすき 能勢真砂子 馬醉木 200012
夕星にほどけはじめし花すすき 土田芳月 遠嶺 200012
北浦の風ぐるみ剪る花すすき 宮崎直子 200012
大阿蘇やすすき怒濤のごとく寄せ 阪上多恵子 雨月 200101
いにしへのをみなのをりしすすきかな 長田等 200102
背伸びしてすすきは夕陽に焼かれおり 川島ひとみ 船団 200105
活けられて鷹の羽すすき紋見せず 鷹羽狩行 200110
手を振って消えたる人やすすき原 熊谷みどり いろり 200110
蔵王連峯すすきの靡く方へ延び 鷹羽狩行 200111
淡海の矢筈すすきのひと括り 夏秋明子 火星 200111
舶来の風はいやいや花すすき 丸山佳子 京鹿子 200111
いつぽんのすすきのほさきぱらりとせ 篠田純子 あを 200111
花すすき不意の泪のひかるとき 吉田汀史 200112
行乞の径のすすきにまねかるる 市場基巳 200112
切崖のすすき天翔けゐたるかな 松内佳子 百鳥 200112
夕星に風を納める白すすき 中根栄子 遠嶺 200112
すすき原かうして夫を消すことも 暮岸江 銀化 200201
すすきの穂たはみて地球テラの息づかひ 市川英一 遠嶺 200201
すすき野や径にころがる乾電池 木村真魚奈 京鹿子 200202
初すすき大雨のあとの最上川 黒坂紫陽子 馬醉木 200210
風にふれすすきに触れし萩の道 吉弘恭子 あを 200210
花すすき分水嶺の風起す 宇都宮滴水 京鹿子 200211
萩の風すすきの風と今日を生く 川崎俊子 馬醉木 200212
四五本の丘のすすきの雲あそび 豊田都峰 京鹿子 200212
肩雲の富士のかざせる丘すすき 豊田都峰 京鹿子 200212
祖々を呼ぶ上毛三山花すすき 木山杏理 京鹿子 200212
花すすき折れてするりと風躱す 小川洋子 帆船 200212
背負篭のすすき顔出す湯もみ歌 松岡映子 帆船 200212
萩すすき万葉学をうちたてし 中村雅樹 百鳥 200212
招くとも追ふとも風のすすき原 谷口みちる 200212
よく観ない方がやすらぐすすきのほ 暮岸江 銀化 200212
貨車見えてわかる方角花すすき 門脇なづな 対岸 200212
一望に白炎となるすすき原 新家生子 200302
芒すすき往生岳まで立泳ぎ 笠間圭子 京鹿子 200302
すすきかるかや夕日が廃屋ぬりつぶす 奥田筆子 京鹿子 200303
すすき木菟ひさぐ三畳夕涼し 村上光子 馬醉木 200309
妙高の朝湯して萩すすきかな 山田六甲 六花 200309
床飾思草添ふ糸すすき 大橋敦子 雨月 200310
露虫とあやまりにゆくすすき道 市場基巳 200311
花すすき水の音より黄昏るる 高橋あゆみ 200311
光陰の矢にハイハイと花すすき 丸山佳子 京鹿子 200311
花すすき生駒の嶺の天を刷く 山田天 雨月 200311
やや冷えて夕日清潔糸すすき 岡本眸 200311
月の出に靡き筑波の白すすき 鷹羽狩行 200312
身巾より身丈一途の花すすき 丸山佳子 京鹿子 200312
花すすき猿一族の三連休 丸山佳子 京鹿子 200312
みづうみのいろの風くる花すすき 植松安子 200312
すすきかるかや夕日が廃家ぬりつぶす 奥田筆子 京鹿子 200401
右へ折り左へ折りてすすきかな 二瓶洋子 六花 200401
丘の上に憩ふ雲あり花すすき 堀本祐子 遠嶺 200401
花すすき朝妻力に呼ばれけり 小澤克己 遠嶺 200401
歳晩や城の穂すすき立ち上がる 城孝子 火星 200403
借景やすすきはゆれるから外す 豊田都峰 京鹿子 200403
入り日いま丘のすすきの総立す 豊田都峰 京鹿子 200403

 フィリピンにて

すすき野に南国の空青く澄む

栢森定男 風よ 200407
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2021年10月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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