13    100句

  枯薄  枯尾花    すすき  青芒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
明日のこと明日にまかせて川芒 犬塚李里子 201411
玉串は芒の穂なり山じまひ 雨宮桂子 風土 201411
丹波路へひと日芒の風の中 伊東和子 201412
口笛の流れて深き芒原 黒滝志麻子 末黒野 201412
道ほそり芒野に入り絶えてけり 菅野蒔子 末黒野 201412
振り向けば落日燃ゆる芒原 田中信行 201412
羞ひのそのままの色花芒 寺田すず江 201412
波砕く突先に風車花芒 森理和 あを 201412
芒原月の刃の潜み居り 福水尚子 ろんど 201412
浮雲を支へて矢筈芒かな 小林愛子 万象 201412
魯山人展酒器に穂を解く芒かな 森脇貞子 雨月 201412
人の声のみが頼りと芒原 石谷淳子 雨月 201412
紫をはらむ芒の穂のしめり 湯谷良 火星 201412
四五本で泣いて笑つて町の芒 堀内一郎 堀内一郎集 201412
風あらば手を振るやうに花芒 山下潤子 201412
伊那谷の芒は風に赤味差す 杉本薬王子 風土 201412
もう九月芒を活けておはぎ出て 後藤立夫 ホトトギス 201501
朝の薄夕の芒と旅了る 野坂民子 馬醉木 201501
鉄色に光る芒の穂波かな 山本無蓋 201501
見渡せる限り宮阯の芒原 井口淳子 201501
諏訪富士へ芒穂を解く早さかな 加藤静江 末黒野 201501
出そろひし穂に風生るる芒原 加藤静江 末黒野 201501
富士のぞむ坂の芒や夕茜 大内由紀 末黒野 201501
分け入つて芒の波に溺れけり 神山節子 201501
花芒供へ仏間に風よびぬ 山本耀子 火星 201501
日を吸うて光を放つ芒原 有松洋子 201501
朱の色に黄昏ゆくや芒原 寺田すず江 201501
落日に彩変るさま芒原 吉田順子 201501
穂の光一夜に増ゆる芒かな 谷岡尚美 201501
風受けてすべて揺らぎて芒原 出口誠 六花 201501
駈け下りる山は一面花芒 森理和 あを 201501
一つづつ星生まれけり芒原 永尾春己 201502
川まぶしめば穂芒の傾ぎけり 蘭定かず子 火星 201502
城跡は風湧くところ花芒 田岡千章 201502
屋上の芒に夕陽六本木 山田正子 201502
単線の車窓芒の途切れなし 波多野孝枝 末黒野 201502
病む夫の歩みに合せ芒原 秋山文子 末黒野 201502
野の径は野にまぎれゆく花芒 下平しづ子 雨月 201502
保母の振る旗見え隠れ芒原 西川みほ 末黒野 201503
芒原昼三日月のうつすらと 國保八江 やぶれ傘 201504
穂芒や自然法爾の風にゆれ 落合由季女 雨月 201504
落とし穴たしかこの辺芒の穂 つじあきこ 船団 201505
月祀る芒一本立てにけり 佐渡谷秀一 対座 201505
穂芒や干潟の匂う風の音 都築繁子 201504
名月の兎の餅と芒かな 寺田すず江 明日葉 201505
海鳴りのはるけき芒折りにけり 木下夕爾 春燈 201508
芒折つてゆびさせば海消えにけり 木下夕爾 春燈 201508
昨夜星と存問したる芒濡れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
高原の心芒を渡りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201509
旅疲れ芒が癒しくれし道 稲畑汀子 ホトトギス 201509
うす月に絹を吐きたる芒かな 山田六甲 六花 201509
芒より日の落かかる旅路かな 王岩 あを 201509
富士黒し野原の芒靡きをり 王岩 あを 201509
どこまでも旅路彩る芒かな 稲畑汀子 ホトトギス 201510
芒叢そこは風棲むところかな 稲畑汀子 ホトトギス 201510
一叢の芒に宿る心あり 稲畑汀子 ホトトギス 201510
靡くもの大方芒なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201510
旅先の芒をつなぐ家路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201510
芒とは靡く心となりてより 稲畑汀子 ホトトギス 201510
邂逅の芒は眠りをりし摩耶 稲畑汀子 ホトトギス 201510
迯げるこゑ逐ふこゑ風の芒原 佐藤喜孝 あを 201510
新しき墓誌に芒のそよぎかな 鈴木セツ 201510
先人なほ詠み余したる芒あり 新海英二 春燈 201511
風神の芒を降りてきたりけり 山田六甲 六花 201511
揺れながら月になりゆく芒かな 山田六甲 六花 201511
胸波に身を浮かしゆく芒原 能村研三 201511
山の湯にさざなみ芒傷ひたす 岡部玄治 201511
泳ぐよに芒分けゆく獣みち 小松誠一 201512
穂芒の靡けば北の旅ごころ 七田文子 201512
芒野のなかを光りて千曲川 橋本榮治 馬醉木 201512
揺るるたび色うすれゆく夕芒 橋本榮治 馬醉木 201512
芒野や考の歌声聞こえ来る 岩月優美子 201512
箱根路や昔も今も芒原 堀岡せつこ 201512
風立つやいまだ幼き芒の穂 池田光子 201512
身を反らし穂芒今日も揺れ通し 黒澤登美枝 201512
山風の休み処や芒原 太田良一 末黒野 201512
風立てば光波うつ芒原 野村鞆枝 京鹿子 201601
生きながら自由席なり花芒 上野紫泉 京鹿子 201601
灌木を抽んでて花芒かな 松本三千夫 末黒野 201601
高原の波うつ光芒原 前原マチ 末黒野 201601
芒原平和を願ひざわわざわ 七郎衛門吉保 あを 201601
夕映えて穂を染めし芒かな 久保東海司 201601
風のほか何も音なき芒原 大森道生 春燈 201601
みづうみと芒の原と光り合ふ 戸栗末廣 201601
痛きほど透きとほる空芒原 伊東惠美子 馬醉木 201602
旅客機の腹はつきりと芒原 えとう樹里 201602
芒 →14      

2021年10月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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