12    100句

  枯薄  枯尾花    すすき  青芒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花芒母音の甘き国訛り 柴田朱美 京鹿子 201302
風の芒ゆれてゐるものみな不安 柴田朱美 京鹿子 201302
穂芒の嫋やかなれど踏み込めず 佐藤弘香 ろんど 201302
暮れてなほうねりゆたかや芒原 熊切光子 末黒野 201302
残照に影深まりぬ芒の秀 佐藤喜仙 かさね 201302
芒原風の行方の定まらず 古川千鶴 かさね 201302
すつぽりと伴侶を隠す芒原 谷岡尚美 201302
芒野の茫々風の意のままに 中島知恵子 雨月 201302
芒野に金波銀波を生む没日 中島知恵子 雨月 201302
芒野の風に心を解き放ち 中島知恵子 雨月 201302
落ちる陽と短き逢瀬芒原 平居澪子 六花 201303
逆光に狐出て来よ芒原 古川夏子 201303
穂芒や人には見えぬ風に揺れ 長山あや ホトトギス 201304
あの人も逝きし故郷花芒 小菅美代子 ぐろっけ 201304
暮れてなほ芒明りや多摩河原 塚越弥栄子 末黒野 201304
折りたての月の芒をたてまつる 山田六甲 六花 201310
小さな駅降りて芒に突き当る 柴田朱美 京鹿子 201311
穂芒に逢ひたく今日も同じ道 福本すみ子 201311
遠き日の子らの声聞く芒原 小柳千美子 かさね 201311
山雲の動けば動く芒原 水野恒彦 201311
山里の芒の若穂揺れにけり 和田勝信 かさね 201311
穂芒のハラリと解けて風まかせ 木村茂登子 あを 201311
穂芒の紅や寒河江の人偲ぶ 成宮紀代子 201311
命日の仏花に芒の一本を 柴田朱美 京鹿子 201311
夕風に芒房解く試歩の道 村上光子 馬醉木 201311
芒一本手折りて帰路を急ぎけり 柴田朱美 京鹿子 201311
芒原切絵のごとき月上げて 松本三千夫 末黒野 201311
芒数本遊ばせてをりひとりの夕 柴田朱美 京鹿子 201311
兄追ひて妹芒に溺れけり 吉田美智子 末黒野 201311
ひとしきり光りて凪ぐや芒原 中根美保 風土 201312
一叢の芒庭師の刈り残す 塩見英子 雨月 201312
ハイカーの見え隠れする芒原 田中清秀 かさね 201312
合戦の幟のごとく芒揺る 後藤克彦 かさね 201312
道すがら芒購ひ退院す 小池清司 かさね 201312
風さはぐ大地を闊歩芒原 松田和子 201312
穂芒の揺れ始めたる峠茶屋 田村すゝむ 風土 201312
手に触るる幽き湿り芒の穂 岡野里子 末黒野 201312
名月の兎の餅と芒かな 寺田すず江 201312
花芒わづかにありぬ恐山 大橋弘子 末黒野 201312
花芒山の子礼儀正しかる 原田しずえ 万象 201312
花芒叩く雨足詩貧し 山本町子 風土 201312
花芒富士を見てゐる「太宰の間」 田村すゝむ 風土 201312
野に抓みし芒を供へ月祀る 安田とし子 ぐろっけ 201312
落日に芒燃ゆるや富士裾野 土屋光男 春燈 201312
芒野や鬼の泣き出すかくれんぼ 木村梨花 春燈 201312
銀色の芒の穂揺る城の跡 後藤克彦 かさね 201312
銀狼の群走るかに芒原 黒住康晴 201312
創世のごとき雲置き芒原 小野恵美子 馬醉木 201312
千石原みんな芒に消えにけり 松木清川 ぐろっけ 201401
西方へ雲も芒も流れけり 青木朋子 201401
芒穂にたちまち纏ふ日の光 西千代恵 雨月 201401
芒原いくつも過ぎて郷の駅 笠井敦子 201401
渺々と銀波輝く芒原 国包澄子 201401
流れゆく雲の早さや芒原 宮原悦子 雨月 201401
穂芒の夜毎艶ます明けの空 金田けいし ろんど 201401
日の暮の川風匂ふ花芒 岡田史女 末黒野 201401
風を揉みひかりもみあふ芒原 箕輪カオル 201401
風狂の俳人の群れ芒原 山本無蓋 201401
風行かせ芒ひとつに戻りけり 太田佳代子 春燈 201401
穂に出でし芒に風の吹く日かな 柴田志津子 201401
穂芒の女を包む揺れとなり 福永尚子 ろんど 201401
穂芒の夕映に染む川の面 石原節子 春燈 201401
穂芒や煙の香して山の畑 武政礼子 雨月 201401
夕さりや風の棲みつく芒原 稲垣佳子 末黒野 201401
落暉待ち芒野にわくシャッター音 橋本靖子 201401
獣道やも自在に続く芒原 橋本靖子 201401
芒の実有終の美のさんごいろ 杉山瑞恵 雨月 201401
芒原はづれの芒よく揺るる 安居正浩 201401
芒原風と山姥駈け抜ける 有松洋子 201401
芒真そほ冤罪に誅されし跡 杉山瑞恵 雨月 201401
芒野やむかしは標野紫野 水野恒彦 201401
観音の胎内を見て花芒 中山静枝 201401
人をみな呑み込むほどの芒原 大木清美子 201401
朝露に光る穂芒銀の鈴 橋本靖子 201401
溺れじと休まず歩く芒原 石黒興平 末黒野 201401
砥峰(とのみね)の芒の波に迷い込み 植田雅代 ぐろっけ 201401
芒の穂車両に触れて五能線 神田惣介 京鹿子 201402
ひと駅を歩きし昼の花芒 岡田香緒里 やぶれ傘 201402
ハイカーの分け入り消ゆる芒原 蒲田豊彦 雨月 201402
風吹けばドミノ倒しや芒の穂 神田惣介 京鹿子 201402
手の甲におぼえなき傷芒原 師岡洋子 ぐろっけ 201402
芒野に風の倒るるまでを見る 松田泰子 末黒野 201402
人住まぬ庭の芒が手招けり 本木下清美 ぐろっけ 201402
血のつきし葉も混じりたる芒原 天谷翔子 201402
測量の邪魔な芒の手折らるる 佐津のぼる 六花 201402
喧噪の巷をよそに花芒 増田甚平 ろんど 201402
光るものしきりに放ち芒原 望月晴美 201402
天日を散りばめてゐる芒原 駒形祐右子 万象 201402
師弟句碑一基末黒の芒中 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
穂を解きて風の虜となる芒 今村征一 ホトトギス 201403
芒にて終る地獄絵底冷えす 福山和枝 201403
薄紅の穂を解く芒夕づきぬ 稲垣佳子 末黒野 201404
芒野を出てシベリアヘ向ふ風 木村享史 ホトトギス 201404
角ぐむややいのやいのと葦・芒 田中貞雄 ろんど 201406
一陣の風金芒銀芒 故竹貫示虹 京鹿子 201409
花芒八十路の坂へ足を掛け 吉村摂護 201410
砲台跡といふに住みつく芒原 井上信子 201410
挿す花の無ければ矢筈芒剪り 三輪温子 雨月 201411
芒野をゆく業平を思ひつつ 柴田佐知子 201411
隧道の先新しき芒の穂 高田令子 201411
芒 →13      

2021年10月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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