すすき 2    102句

天人のぬけがら雲やすすき原    飯田蛇笏

  枯薄  枯尾花    すすき  青芒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
饒舌な仲間と歩くすすき原 長谷川鮎 ぐろっけ 200409
芒の穂すすきに触れて白さ増す 山田六甲 六花 200411
しんしんと青みゆく空花すすき 浜田はるみ 遠嶺 200412
夕すすきすきまばかりを埋めはじむ 豊田都峰 京鹿子 200501
農婦らの素朴な会話花すすき 福留ゆみえ 河鹿 200502
すすきゆれふるさとのゆれ日暮れけり 豊田都峰 京鹿子 200502
穂すすきに酒を供へて師の忌かな 相沢有理子 風土 200502
江の電の沿線鴇いろすすきかな 卯木堯子 春燈 200502
墓原はすすき原なる風渉る 范友佳女 春燈 200502
示現寺や岩子辞世のすすき原 佐原正子 六花 200503
自轉車の荷に十五夜の花すすき 瀧春一 菜園 200509
月を待つ仄紅仄白すすきの穂 能村研三 200511
観音をめぐればすすきのたつき径 豊田都峰 京鹿子 200511
旗揚地すすきこぞりて日をはじく 豊田都峰 京鹿子 200512
月光に全面余白すすき原 泉田秋硯 200601
わが立てば鷹の羽すすき礼をなす 鷹羽狩行 200601
祈るとはじつと待つ事白芒 三浦澄江 ぐろっけ 200601
香席に衣擦れの音花すすき 三橋早苗 ぐろっけ 200601
山霧の色のさまざま花すすき 三輪慶子 ぐろっけ 200601
穂すすきの仙石原に風となり 松田延子 風土 200601
仙石原すすきの丈に刻過す 松田延子 風土 200601
風乾く身丈を越せるすすき原 松田延子 風土 200601
すすき風山の湯宿の足湯かな 佐原正子 六花 200601
花すすき眩しき雨の降りしきる 糸井芳子 200601
すすき穂に雨を残して日の光 山田智子 200602
奥三河きつねも遊ぶすすき原 長尾起世 四葩 200603
冬すすき墓山に風生れやすし 松村多美 四葩 200603
すすきゆれ法の御山の秋深む 浅井青陽子 ホトトギス 200604
冬すすき風の隠せる捨て小舟 関口英子 河鹿 200604
すすき原胎内温度いよよ冷ゆ 山元志津香 八千草 200604
これ以上すすき靡けば村流る 山元志津香 八千草 200604
すすき原こんなにあるとは富士裾野 松井和恵 八千草 200604
すすき揺れ法のみ山の書写山路 浅井青陽子 ホトトギス 200605
花すすき相模灘あり相模野あり 瀧春一 常念 200606
月まつる堤のすすき庭の萩 瀧春一 常念 200606
岬への腕のふり巾あをすすき 吉田明子 200610
萩すすきもうその頃となりにけり 鷹羽狩行 200611
まだ強き日差しなりけり花すすき 加藤みき 200611
穂すすきの上にむらさき丹沢山 鷹羽狩行 200612
糸すすき島に一つのホテルの灯 宮内とし子 200612
屈託を消す一望の花すすき 笠井敦子 200612
枯葎すすき一叢なびきけり 福盛悦子 雨月 200701
絹飛脚通ひし径や夕すすき 山本康夫 200702

 『益子』序句

萩すすき桔梗なでしこ益子焼

鷹羽狩行 200702
花すすき念珠もなんて上りきし 井上信子 200702
夕映の遠野の原のすすきかな 島崎久美子 酸漿 200702
高原は夕日の中や冬すすき 工藤美和子 酸漿 200702
すすきかるかや見えざるものが通り過ぐ 水野恒彦 200707
大方は枯れてすすき野風まかせ 岡本眸 200710
古民家へ初穂のすすき瀬波なす 小山徳夫 遠嶺 200711
萩すすき頒ちて風の吹いてをり 西野愁草子 200711
思ひ出を運ぶ雲あり花すすき 青野れい子 200711
ふと指のすすきの傷と氣づくまで 芝尚子 あを 200711
すすき原貨車棒となり紐となり 安居正浩 200712
撫でられて顔を失ふすすき原 宮内とし子 200712
花すすき薬堤など抱いてをる 小形さとる 200801
しろがねの奥底深しすすき原 久津見風牛 200801
思ひ出の岸辺に寄する花すすき 堀本祐子 遠嶺 200801
微風にも唯々諾々と花すすき 山口速 200801
車座の哄笑倶楽部すすき原 泉田秋硯 200802
穂すすきや空の彼方の子守唄 小宮山勇 遠嶺 200802
穂すすきの日飛ばしあそびきりもなや 豊田都峰 京鹿子 200802
すすきからたわしへ戻る秋日和 坪内稔典 稔典句集 200804
業平の隠れ里径すすきの穂 笹井康夫 200812
一望のすすき落日円かなり 小山徳夫 遠嶺 200812
穂すすきに掃かれ遠嶺の水いろに 豊田都峰 京鹿子 200812
穂すすきにあそびつかれて白日に 豊田都峰 京鹿子 200812
すすき揺れひぐれをせかせゐたりけり 豊田都峰 京鹿子 200812
花すすき手折り山風持ち歩く 梶川智恵子 200812
晴れし空キャンバスにせり花すすき 坂井和子 酸漿 200812
すすきのほねこにむけたらおこったよ 森下ちさと 200901
すゝきはらどの径とるも城の濠 木原今女 ぐろっけ 200901
すすきの葉裏に錆色走りをり 松本蓉子 六花 200901
すがすがし束のすすきがたなびける 鷲見多依子 200911
この電車の左の座席花すすき 楢崎京 炎環 200911
花すすき矢羽すすきと軽井沢 神蔵器 風土 200911
口ずさむ白秋の詩や花すすき 堀百合子 200912
花すすき江戸の渡しの杭傾ぐ 榎本慶子 炎環 200912
すすき野や詩歌の神に会ひに来し 近藤喜子 200912
花すすき越しに峻岳競ひ立つ 小山徳夫 遠嶺 200912
婆よりも大き背負籠花すすき 森岡正作 200912
一本づつ揺れすすき原大うねり 久染康子 200912
この道と決めしすすきに埋もれゆく 中野英伴 春燈 200912
輪唱のやうに波打つすすき原 加藤峰子 200912
芒野にすすき存分ありにけり 竹下昌子 200912
俊成の墓はすすきのさそふ奥 豊田都峰 京鹿子 200912
野晒しを蔵してそよぐ花すすき 西村純太 201001
分け人つてすすきが原に旅寝せむ 東良子 遠嶺 201001
穂すすきの輝き残し大河暮る 竹内慶子 春燈 201001
すすき原雲としてゐる鬼あそび 豊田都峰 京鹿子 201001
すすき原行く両の腕を櫂として 久染康子 200101
針ほどの銀翼がゆくすすきの穂 鈴木良戈 200101
夜なべする母にすすきの匂ひせり 浅沼久男 200101
体内をすすきの風のとほりけり 佐藤凉宇子 ろんど 201002
河口ヘの川の距離標すすき原 渡邊孝彦 やぶれ傘 201002
黄昏の富士は真向ひすすきの穂 有賀昌子 やぶれ傘 201002
日本海穂すすき越しに見る夕日 島内美佳 ぐろっけ 201002
穂すすきを抜けて川風来たりけり きくちきみえ やぶれ傘 201003
手折るなら白すすきより赤すすき 鳳蛮華 201004
恋の座をゆづり合ひたる萩すすき 片山由美子 201009
すすき →3      

2021年10月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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