4     100句

履につく霜の落葉や朝まだき    白雄

初霜   別れ霜  春の霜  忘れ霜  霜柱

作品
作者
掲載誌
掲載年月
瓦どち私語する霜のふりにけり 定梶じょう あを 200602
無農薬野菜の箱の霜便り 東亜未 あを 200602
神杉に先づ日の当たり霜の朝 押尾弘子 対岸 200602
生芥に通ふ獣や霜の月 長田秋男 酸漿 200602
反橋の霜すらすらと流れけり 鎌倉喜久恵 あを 200602
畑つもの霜を被りてあまくなる 竹内弘子 あを 200602
音消えてモノクロとなる霜の朝 寺田文子 200602
夜霜なる横臥おのづと膝折れて 井原美鳥 200602
屋根の霜鴉ためらひがちに下りる 早崎泰江 あを 200602
迢空の恋歌胸に沁む霜夜 田中藤穂 あを 200602
災害のハイライト観る霜の夜 東亜未 あを 200602
同じこと聞いてばかりや霜の道 鈴木多枝子 あを 200602
腰紐をきりりと締めて霜の朝 芝尚子 あを 200602
霜つよし声ともならず搾乳夫 西村梛子 馬醉木 200602
霜の朝コーヒーカップてのひらに 赤座典子 あを 200602
霜晴や支度はかどる厨ごと 長崎桂子 あを 200602
朝の日に草原の霜煌めけり 梶井和呼 酸漿 200603
大霜や言の刃先の止めどころ 直江裕子 京鹿子 200603
霜の夜歌留多の姫の髪長し 今瀬剛一 対岸 200603
霜の夜やハートのエース燃ゆる色 今瀬剛一 対岸 200603
強霜に葉を張る南天庭日向 丸山冬鳳 京鹿子 200603
強霜と一本づつの木の影と 奥村邦子 200603
振子時計ばかりが起きてゐる霜夜 糸川草一郎 百鳥 200603
竜骨の眠るあたりの霜だたみ 水野恒彦 200603
眉きりり霜夜の匠鬼面打つ 安達実生子 200603
生蛸を丸ごと料る霜の夜 浜口高子 火星 200603
妻病みて三日目の夜の霜の声 西川五郎 馬醉木 200603
踏みしだく草よりもるる霜のこゑ 藤岡紫水 京鹿子 200603
霜晴の草の根つよき父の墓 城孝子 火星 200603
電子辞書引きては忘ず霜夜かな 西村操 雨月 200603
敵味方夢に出て来し霜の朝 山田六甲 六花 200603
まだきより鵯の高鳴く霜の畑 木山白洋 馬醉木 200603
朝の日に笹の弾きし霜雫 岡村葉子 栴檀 200604
霜晴やバックミラーを二度磨く 片山タケ子 200604
霜の薔薇棘総立ちに明けそむる コ田千鶴子 馬醉木 200604
霜に立つ父子の影のどちらが濃い 定梶じょう あを 200604
手入れよき前栽に霜強きかな 安室敏江 百鳥 200604
手入れよき前栽に霜強きかな 安室敏江 百鳥 200604
並足をとりもどしたく霜の花 山崎靖子 200604
山頂の星が星生む霜夜かな 岡部名保子 馬醉木 200604
山車十基収めし蔵や寒の霜 武久昭子 風土 200604
霜ひかる朝の日ざしを鳥発てり 石平周蛙 対岸 200604
霜晴や土竜の土の新しき 師岡洋子 ぐろっけ 200604
刀自の梁ごつごつ霜の夜を支へ 坊城俊樹 ホトトギス 200604
漬樽の蓋たしかむる霜夜かな 三輪慶子 ぐろっけ 200605
地に鳩の羽の張りつく霜夜かな 糸川草一郎 百鳥 200605
脱ぎし衣のかすかな温み霜の夜 上林孝子 200605
足らざるを思い知る夜や霜の声 三輪慶子 ぐろっけ 200605
霜深く子雀のごと登校す 渡辺章子 200605
霜の夜はふいと何かが囁けり 伊藤たか子 遠嶺 200605
強霜にして新聞の休刊日 服部早苗 200605
暁の星ススメススメと霜のこゑ 市ケ谷洋子 馬醉木 200605
きしきしと何積む音か霜夜なる 稲岡長 ホトトギス 200606
林中に径あり淡く霜敷ける 有働亨 馬醉木 200606
霜深き地の悲しみの中にいま 稲畑汀子 ホトトギス 200611
短足も歩を刻むもの霜の朝 林翔 200612
大霜を置きて男神の山還り 須田紅三郎 200612
抗へぬ訣れの記憶霜の花 久保久子 春燈 200612
霜の薔薇棘総立ちに明けそむる コ田千鶴子 馬醉木 200701
強霜や亀重なりて石となる 見田英子 春燈 200701
立女形眉に霜置く村祭 廖運藩 春燈 200701
今年酒ぱつと開ける霜の眉 小宮山勇 遠嶺 200701
はつ霜や嫁ぎし子の身思ひやる 篠田純子 あを 200702
あしたへの爪透明にして霜夜 山崎靖子 200702
霜生まる声かも月の明るくて 長沼三津夫 200702
霜の夜の上座下座の煙草盆 大山文子 火星 200702
霜の朝戸の開くを待つ片付け屋 松崎鉄之介 200702
霜の屋根と楸邨詠みし大塚に 松崎鉄之介 200702
掻いて来し枯葉に霜のふりをらん 定梶じょう あを 200702
全身で働く都電霜日和 岡本眸 200702
ありがたう言ひて霜夜を逝き給ふ 室谷幸子 万象 200702
裏木戸を訪うてかすかな霜の声 近藤敏子 200702
逝くに順なく霜の夜の黒真珠 北川英子 200702
フレンチトースト霜の朝日を卓布とし 服部早苗 200702
朝霜や車も白く化粧して 渡辺暁 酸漿 200703
霜の夜の遺句集に繰るあそび紙 森ひろ 馬醉木 200703
霜のこゑ閨の螢光時計浮き 宮島宏子 200703
強霜の景色をなせる里八戸 神田一瓢 雨月 200703
真白なけむり垂直霜の朝 坂上香菜 時流 200703
終電車車輪が霜のレール噛む 定梶じょう あを 200703
無蓋車の尾灯見送る霜の夜 飛鳥由紀 200703
それぞれの部屋に人散る霜夜かな 水野加代 万象 200703
枝降りて鵜歩めり霜の朝 竹内志げ子 酸漿 200703
瓢瓢は生きるたはごと夜の霜 北川孝子 京鹿子 200703
山国の星がはぐくみ霜の花 太田寛郎 200703
ぽつぺんを吹いては一人霜夜かな 大城戸みさ子 火星 200703
霜晴や波郷の妻に一句集 小山徳夫 遠嶺 200704
霜の夜や無性に父を語りたく 相良牧人 200704
霜の夜の青き絵本を繙けり 清水晃子 遠嶺 200704
すぐ乾く切り貼り障子霜日和 菅原末野 風土 200704
鶺鴒のひたすら歩む霜の畑 竹内志げ子 酸漿 200704
顔撫して机辺離るる霜のこゑ 岡本眸 200704
菜畑に解けて眩しき朝の霜 青木政江 酸漿 200704
斎太郎節うたふ石工や霜畳 折橋綾子 200704
暗闇の奥に奥あり霜あかり 近藤喜子 200704
愛の日や花壇にうすく戻り霜 松下幸恵 六花 200705
霜晴や鳥着水の水尾ひとすぢ 前田陶代子 200705
霜の夜の掌にある宝木の香 田中久仁子 万象 200705
霜の声杙の光りて澪標 岡村一郎 200705
霜 5へ      

 

2020年12月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。