2021年1月14日 lign="left">ぐろっけ

霜 柱 1    339句

石寒し四十七士が霜ばしら    高井几董
戦没の友のみ若し霜柱      三橋敏雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
悍馬の尾拂ふ曉星霜柱
中原道夫
銀化
199902
霜柱ほとんどの屍は美少年
丸山海道
京鹿子
199903
わたくしを戦後と数へ霜柱
林朋子
船団
199903
掌に愛す芙美子旧居の霜柱
神蔵器
風土
199904
霜柱ガラスの国の天使たち
小澤克己
遠嶺
199904
霜柱踏みつつ飴を噛んでゐる
木内憲子
199904
霜柱もて梳る雪をんな
三嶋隆英
馬醉木
199905
新しき男の道や霜柱
小宮山勇
青胡桃
199905
霜柱おびただしき針胸に持ち
嶋田麻紀
史前の花
199908
霜柱黄泉路の門のありどころ
柴田いさを
船団
199908
霜柱踏んでやりたい思ひ切り
熊谷みどり
いろり
200001
霜柱土のたのみのバクテリア
田淵昌子
京鹿子
200001
板木打つ法然院に霜柱
神蔵器
風土
200002
暁光に背筋正しき霜柱
土肥屯蕪里
俳句通信
200002
霜柱想いを断ち切る刃のごと
尾上有紀子
わがまま
200002
霜柱一本づつに誤字脱字
山田六甲
六花
200003
霜柱踏んで千姫ぼたん園
武久昭子
風土
200003
遺跡野や箕に掬ひたる霜柱
川合八重子
酸漿
200004
霜柱ざくざく踏んで反抗期
宮原利代
ぐろっけ
200004
霜柱食道どうどうつづくなり
佃悦夫
海程
200005
土一揆のどよめき封じ霜柱
佃悦夫
海程
200005
暁の苔を突き上げ霜柱
二瓶洋子
六花
200005
心得て黒子白髪霜柱
平田直樹
海程
200006
霜柱踏めば滲み出す昔ごと
山本恵美
ぐろっけ
200006
霜柱シャリシャリ踏んで氷河期へ
富沢秀雄
船団
200007
ふと踏んで瞬の童心霜柱
林翔
馬醉木
200101
霜柱踏む固き音きしむ音
正木光子
いろり
200101
霜柱ベイブリッヂの見ゆる丘
松崎鉄之介
200102
霜柱踏めば旧址の綺羅崩る
森脇恵香
俳句通信
200102
決心のつきかねて踏む霜柱
田渕匡子
200103
霜柱消えたる庭の土の修羅
江木紀子
雨月
200103
土竜が頭をもたげし如し霜柱
佐藤真次
200103
足裏の覚えてをりし霜柱
畑佳与
京鹿子
200103
霜柱踏みて得たりし季語ひとつ
本河康子
200104
霜柱ざくと菜を切る音のして
辻由紀
雨月
200104
霜柱日の射す方へ倒れけり
小泉晴露
酸漿
200105
霜柱踏んで近くに恋敵
富沢秀雄
船団
200106
ざくざくと踏む霜柱草千里
大石喜美子
雨月
200201
霜柱ひらたきこころにて歩く
中原道夫
銀化
200201
霜柱ビル跡形もなくなりて
黒崎よし江
雲の峰
200202
父の忌や父霜柱踏んで来る
伊藤多恵子
火星
200202
海坂に轍が二本霜柱
嵯峨根鈴子
火星
200202
褒貶のほうと持ちあげ霜柱
中原道夫
銀化
200202
重責に耐ふるほかなし霜柱
土井田晩聖
銀化
200202
身心の佛となりし霜柱
竹内悦子
200203
霜柱好敵手ゐし少年期
遠藤美由樹
銀化
200203
霜柱蹄みて遅るる登校子
林敬子
酸漿
200203
太陽に歯を食ひしばり霜柱
大串章
百鳥
200203
霜柱立つ音と聞き立ちつくす
稲岡長
ホトトギス
200204
霜柱立つ音徐々にたかまり来
稲岡長
ホトトギス
200204
星影の降り積みし如霜柱
稲岡長
ホトトギス
200204
霜柱踏み心骨の昂れり
岩田育左右
遠嶺
200204
霜柱踏んで言ふこと言ひにけり
吉田島江
火星
200204
陽にきらと雀のとばす霜柱
佐藤悦子
百鳥
200204
霜柱ざつくり踏んで四面楚歌
武井美代子
風土
200204
秩父路の音立てて踏む霜柱
荒川優子
春耕
200204
霜柱さくさくふみて墓に来し
原田圭子
ぐろっけ
200204
登校の列の蹴散らす霜柱
200205
風音のして霜柱倒れけり
今瀬剛一
200206
白刃のひしめくを踏み霜柱
鷹羽狩行
200301
かたまつて文士の碑あり霜柱
槻木珠美
銀化
200301
霜柱踏むぢだんだを踏むやうに
萩谷幸子
雨月
200302
地の底に冥宮のあり霜柱
波多洋子
銀化
200302
高声の度にかがやく霜柱
ハルツォーク洋子
銀化
200302
還暦のたはむれに霜柱踏む
當麻幸子
雲の峰
200302
霜柱百済王朝ここに果てし
金森教子
雨月
200303
霜柱ざくざく踏んで杣早出
榎本みや
築港
200303
加齢とは死を手繰ること霜柱
荒木甫
200303
霜柱終の紅葉を載せてをり
嶋崎茂子
百鳥
200303
昼の灯のもとの消えざる霜柱
宮津昭彦
200303
信玄堤落葉持ち上ぐ霜柱
芦澤一醒
200303
霜柱踏んで弱気の虫潰す
徳丸峻二
風土
200303
霜柱踏むピンヒールの深さかな
遊橋惠美子
風土
200303
言の葉の裏に住みたる霜柱
横尾桂子
銀化
200303
霜柱国の沈んでいく音す
石原歌織
銀化
200303
土の香の退き畑に霜柱
田所節子
200303
計りたきほどに伸びたる霜柱
石川元子
酸漿
200303
日が射して夜火事の跡の霜柱
吉田康子
青山椒
200303
ひとごゑの通り過ぎたる霜柱
水野恒彦
200304
霜柱ふみて円の出を待つ間かな
谷村幸子
200304
霜柱草霜の花咲く今朝の庭
長澤健子
酸漿
200304
霜柱グランド白線引き直す
泰江安仁
百鳥
200304
肥沃なる証しや春の霜柱
宮津昭彦
200305
霜柱バキラバキからシヤリシヤリに
西塚成代
六花
200305
霜柱ざらざらと地を苛立たす
有働亨
馬醉木
200306
詩の生るる前の静けさ霜柱
清水晃子
遠嶺
200306
霜柱こそと踏み大胆に踏む
落合絹代
雨月
200401
朝市の賑はつてきし霜柱
釜井瞳子
対岸
200402
この道の端まで踏んで霜柱
広瀬翔
対岸
200402
脚組めば脚は斜めや霜柱
林翔
200402
霜柱老化しながら進化する
篠田純子
あを
200402
心地よき音に踏み継ぐ霜柱
川野喜代子
雲の峰
200402
畦道や一足ごとの霜柱
大山妙子
酸漿
200402
日を弾き雀をはじき霜柱
泉田秋硯
200403
卒寿なほ生き抜く力霜柱
粟津松彩子
ホトトギス
200403
霜柱踏みて立つ弱法師われ
粟津松彩子
ホトトギス
200403
霜柱人声高に通りけり
飯島きみい
対岸
200403
学校へひとり近道霜柱
渡辺美代
対岸
200403
サッカーの子等の蹴散らす霜柱
吉原理夫
対岸
200403
霜柱アリスは森に迷ひ込む
木村みかん
200403
普賢岳に三日月澄めり霜柱
上柿照代
馬醉木
200404
カタカナのやうに崩れし霜柱
小山徳夫
遠嶺
200404
老犬にまどろみ多き霜柱
平山風鳥
河鹿
200404
線香に火のつく春の霜柱
神蔵器
風土
200404
霜柱踏んで墓石の前に佇つ
池田光子
風土
200404
霜柱みんな元気に目覚めけり
松本淳子
対岸
200404
霜柱踏み水の面の青さかな
及川茂登子
対岸
200404
背の高さ比べ合ふ子等霜柱
上澤邦彦
対岸
200404
霜柱踏みしだきゐて里恋ひし
川口道子
200405
朝迄の命きらめく霜柱
蒔元一草
河鹿
200405
銭洗弁天ざくざく霜柱
館容子
200405
土あげて牙むくごとき霜柱
大塚孝一
帆船
200407
一所霜柱たつ通学路
樋口育代
帆船
200502
霜柱椿油は母の髪
今瀬剛一
対岸
200502
霜柱踏むひらめきを貰ふべく
伊藤白潮
200502
霜柱これ母の骨くれなゐに
水野恒彦
200503
でこぼこの轍の跡の霜柱
木内美保子
六花
200503
星くづの降り積りたる霜柱
清水明子
遠嶺
200503
しやりしやりと子は円く踏む霜柱
和田林子
帆船
200504
霜柱人の通らぬところなり
木下野生
200504
傾いて葉を載せて居り霜柱
今瀬剛一
対岸
200504
駅へ行く朝の近道霜柱
塩田博久
風土
200504
後楽園の田圃の中の霜柱
中村洋子
風土
200504
磁石置く地形の芯の霜柱
中尾公彦
200504
踏みに行く空地はどこも霜ばしら
倉持梨恵
200504
いづこかに地霊のひそみ霜柱
山口速
200505
霜柱金剛山は遠透ける
松本鷹根
京鹿子
200505
霜柱踏みてはじめし庭いじり
牧原佳代子
酸漿
200505
まだ人が踏まぬが嬉し霜柱
平田公彦
200505
石かかげ罷り出でたる霜柱
岩田公次
ホトトギス
200506
報恩に社標建つるや霜柱
小塚嘉人
200507
霜柱立つ畑のこし杉並区
水原春郎
馬醉木
200512
霜柱踏まんとすれば輝けり
伊藤巨久
対岸
200602
定年やざつくり踏みし霜柱
鵜狩道子
対岸
200602
地に還る星の輝き霜柱
岡崎喜子
200603
霜柱踏んで祇王寺までの径
武久昭子
風土
200603
せりせりと薄刃積みゆく霜柱
稲岡長
ホトトギス
200604
霜柱崩るるときに日の音す
水野恒彦
200604
石一つすとんと沈め霜柱
加藤富美子
200604
霜柱育てて夜の舌下錠
菊地光子
200604
霜柱踏んで光りぬイヤリング
佐々木よし子
200604
飛石を持ちあぐ勢ひ霜柱
佐々木よし子
200604
霜柱啼かせて故郷を発つ一歩
上野進
春燈
200604
霜柱寄木の如し湯坂路
鈴木ひろ子
200604
霜柱土押し上げて光りける
植竹美代子
雨月
200604
霜柱勁き歩みを促せり
吉村一郎
百鳥
200604
霜柱我とわが身をしかと踏む
鈴木多枝子
あを
200604
トリックに類想多し霜柱
伊藤たか子
遠嶺
200605
父母の墓囲み二寸の霜柱
寺沢千都子
万象
200605
友の家に踏む霜柱音立つる
三関浩舟
栴檀
200605
月光に育つ菜畑の霜柱
福地初江
200605
湖の半分陰り霜柱
浅田光喜
対岸
200605
霜柱踏みつけ歓喜童子かな
大野崇文
200606
霜柱芭蕉と曾良の句碑一つ
森高武
風土
200702
霜柱踏む胎動の新校舎
加藤峰子
200703
大寺の三寸余ある霜柱
鈴木多枝子
あを
200703
やり直し効かぬと踏める霜柱
高橋照葉
ぐろっけ
200703
暫くはとけぬ日裏の霜柱
稲岡長
ホトトギス
200704
霜柱かけら積む音微かな夜
稲岡長
ホトトギス
200704
霜柱踏みゆくときの血は浄し
水野恒彦
200704
朝刊へ音たてて踏む霜柱
林佳枝
酸漿
200704
朝日受け敢へなく崩る霜柱
羽賀恭子
200704
霜柱猫のお通夜をしたる家
岩松八重
六花
200704
月光を積みあげて野の霜柱
長山あや
ホトトギス
200705
谷谷(やつやつ)に梵鐘を見る霜柱
百瀬七生子
海光
200705
霜柱すまし顔してねこ通る
仁平則子
200803
月光の霜柱なり羽音あり
加藤みき
200803
カウカウと鶴の鳴きけり霜柱
斉藤和子
200803
父母の無き歳月もたぐ霜柱
西川織子
馬醉木
200804
ふるさとの話とつとつ霜柱
和田政子
200804
霜柱踏みしめ永代供養せり
林いづみ
風土
200804
霜柱学舎完成に三十年
杉本薬王子
風土
200804
熊野古道立つ間も無かり霜柱
天野みゆき
風土
200804
霜柱踏みしだかれて針撒くごと
松崎鉄之介
200804
日の回り来るまでの旬霜柱
甲州千草
200804
根の国の音信めきて霜柱
鳥居秀雄
200804
白妙の花の噴きだす霜柱
中川悦子
酸漿
200804
声あげて幼が踏める霜柱
青木政江
酸漿
200804
霜柱こころに適ふ詩が欲し
東良子
首座星
200804
霜柱ざらりと髭が手にあたる
菅谷たけし
200805
霜柱踏む音楽し庭の朝
道給一恵
遠嶺
200805
さきざきは凭れてみたし霜柱
加藤富美子
200805
二〇〇号や踏みかためたる霜柱
近藤公子
200805
草思堂椎の影負ふ霜柱
田中きよ子
酸漿
200805
踏みしだく旧宮邸の霜柱
竹内弘子
あを
200805
霜柱踏めば大地に木霊湧く
長山あや
ホトトギス
200806
地のこゑのひかりとなりて霜柱
田口紅子
200806
鶏啼けり旅立つ朝の霜柱
邑橋節夫
菊揃へ
200806
霜柱茨城は空あをき国
宮崎すみ
神々の交信
200808
霜柱竹藪の影起こしたる
鈴木直充
素影
200811
日矢射せば粛と声あげ霜柱
秋葉雅治
200901
一列に動かず光る霜柱
鴨下昭
200902
霜柱刺客ごときに歩みゆく
石崎浄
風土
200902
休み田の土押し上げて霜柱
佐藤哲
万象
200902
金策に行かねばならぬ霜柱
定梶じょう
あを
200902
きしきしと一夜契りの霜柱
荒木甫
200903
地中へと光をはこぶ霜柱
菅谷たけし
200903
霜柱草見んと踏み行く霜柱
石川元子
酸漿
200903
子等の声絶えし団地や霜柱
鈴木撫足
春燈
200904
耳聡く踏むにほどよき霜柱
田村園子
200904
霜柱珍らしいかと笑はれる
宮崎高根
200904
霜柱不断念仏湧き起こる
神蔵器
風土
200904
武蔵陵木々の根かこむ霜柱
池田いつ子
酸漿
200904
犇きて薙ぎ倒るるや霜柱
石川元子
酸漿
200904
その上を掃いてもみたる霜柱
佐藤博美
200905
古びたる門にしつかと霜柱
久永つう
六花
200905
音もなし陽に万本の霜柱
伊藤希眸
京鹿子
200906
霜柱私行くまで踏まないで
稲畑廣太郎
ホトトギス
200912
霜柱踏みて小人の国侵す
宇治重郎
201002
星屑のひかり集めて霜柱
宮内とし子
201002
光陰を押し出してゐる霜柱
藤岡紫水
京鹿子
201003
凸凹の人の道なり霜柱
高橋将夫
201003
霜柱そだつ気配の闇ふかし
綿谷美那
雨月
201003
秩父路の札所や厚き霜柱
泉和美
末黒野
201003
玻璃細工めく霜柱大菩薩
滋野暁
末黒野
201003
霜柱踏んで行きつくところまで
山崎靖子
201003
老人の日向の動く霜柱
荒井和昭
201003
夜も昼も母の母役霜柱
田中一美
ろんど
201003
梯子一つ寝かせてありぬ霜柱
神蔵器
風土
201003
霜柱蹴れば水晶色の声
上原重一
201003
霜柱庭に織り成す雪の峰
小平恒子
酸漿
201003
霜柱少し乱れてしまひけり
飯島風花
201004
霜柱踏んで丈夫な足二本
数長藤代
201004
青桐の根瘤に幣や霜柱
森田節子
風土
201004
霜柱へきて白球の蹲る
吉田政江
201004
霜柱楽しむための下駄であり
川上久美
ろんど
201004
霜柱崩るるときの地の匂ひ
川上久美
ろんど
201004
なほ生きて霜柱踏み氷柱打ち
片桐てい女
春燈
201004
ひと抱へほどの築山霜柱
熊切光子
末黒野
201004
光受けなほ光増す霜柱
家塚洋子
酸漿
201004
霜柱踏む子らの声楽しけれ
工藤美和子
酸漿
201004
霜柱礫こいしを捧げけり
守屋井蛙
酸漿
201004
柵中に踏み心地よき霜柱
館容子
201005
闘鶏の囲ひ残れり霜柱
大崎紀夫
やぶれ傘
201005
泣けばいいのに霜柱ふみつづけ
伊藤希眸
京鹿子
201005
舗装路の寸土逃さず霜柱
古川敦子
末黒野
201005
霜柱踏む楽しさのありにけり
都留百太郎
末黒野
201005
手にとれば一寸ほどの霜柱
有賀昌子
やぶれ傘
201006
霜柱細菌病理研究所
佐藤真隆
京鹿子
201007
特牛碑しやがめば摩耶の霜柱
品川鈴子
ぐろっけ
201011
霜柱白色レグホン地に放つ
神蔵器
風土
201012
霜柱踏み踏む不登校児かな
奥田順子
火星
201102
霜柱子猫三匹走り去る
早崎泰江
あを
201102
生徒より手紙来たれり霜柱
大島英昭
やぶれ傘
201102
霜柱つぶるる音を踏みにけり
藤井美晴
やぶれ傘
201102
吾が踏みし神の芸術霜柱
泉田秋硯
201103
一山は御神体なり霜柱
山本浪子
風土
201103
野良猫やぼきぼきと踏む霜柱
上原重一
201103
霜柱踏み跡もなし茶筅塚
先崎きくよ
酸漿
201103
ざつくりと心地よき音霜柱
小松渓水
酸漿
201103
霜柱踏むや大地の泣く声す
金森涼
春燈
201104
野仏の雫残して霜柱
鴨下昭
201104
臥す母に土ごと掬ふ霜柱
井上淳子
火星
201104
霜柱草の氷の華を山に訪ふ
田野倉和世
酸漿
201104
霜柱踏めばうしろに君のこゑ
菅谷たけし
201104
足裏に重力感ず霜柱
杉本光
201104
霜柱踏む戸惑ひもありにけり
秋千晴
201106
霜柱てふ力学の立ち上る
竹下陶子
ホトトギス
201107
霜柱崩れ大地に声起る
竹下陶子
ホトトギス
201107
エナメルの靴がめり込む霜柱 品川鈴子 ぐろっけ 201201
霜柱朝日を受けてダイヤめく 田中きみ子 かさね 201202
霜柱踏みしむ音を身の内に 坂口夫佐子 火星 201202
踏みたしと探し当てたり霜柱 佐野つたえ 風土 201203
霜柱育てる闇に風の音 藤岡紫水 京鹿子 201203
飛石のまはりことさら霜柱 大崎紀夫 やぶれ傘 201203
ざつくりと踏むには惜しき霜柱 伊藤和子 201204
球根の芽まで押しあぐる霜柱 本郷宗祥 かさね 201204
霜柱覗けばローマの遺跡かな 村高卯 201204
朱儒どちの祝祭めいて霜柱 菅谷たけし 201204
霜柱神妙に踏み地鎮祭 小林朱夏 201204
土曜日の朝刊ずしりと霜柱 石垣幸子 雨月 201204
霜柱踏まるる前に解け始む 秋千晴 201205
霜柱九竅にひびく音すこし 吉弘恭子 あを 201205
霜柱ざくざく踏んで父郷なり 近藤牧男 六月 201206
地球てふ発射台なる霜柱 橋本くに彦 ホトトギス 201206
霜柱ニコニコテキパキ霜柱 中原幸子 船団 201206
晩年やぼきぼきぼきと霜柱 塩千恵子 201301
八十路にもときめきのあり霜柱 片田きく 201301
美しきもの毀したき霜柱 北川英子 201302
霜柱踏み音奏づる子供達 後藤克彦 かさね 201302
霜柱踏みたる犬のけげん顔 橋本修平 かさね 201302
霜柱踏んで恋には立ち入らず 吉田葎 201302
霜柱踏みて大地の声を聞く 伊藤和子 201303
霜柱本家分家と墓を分け 神田恵琳 跫音 201303
さくさくと冬木の根元の霜柱 森岡陽子 かさね 201303
意志ありや有り霜柱踏みゆけり 安立公彦 春燈 201303
一寸の土押し上げて霜柱 海村禮子 春燈 201303
霜柱踏んで心の弾みたる 杉本光祥 201303
霜柱踏んで一瞬無重力 福島茂 201303
もぐら塚踏めばさくりと霜柱 大崎紀夫 やぶれ傘 201303
学友も疎遠となりし霜柱 宮崎高根 201304
霜柱踏むためらひと楽しさよ 鈴木千恵子 万象 201304
ざくざくと霜柱踏み歩きけり 國保八江 やぶれ傘 201304
沢庵石持ち上げむとや霜柱 浅岡麻實 末黒野 201305
天空の鏡の如き霜柱 竹下陶子 ホトトギス 201307
天帝に腰砕けたる霜柱 竹下陶子 ホトトギス 201307
霜柱崩るる底の碧さかな 江見悦子 朴の青空 201307
この世の客として霜柱踏みにけり 中江月鈴子 201401
餌場まで家鴨の踏める霜柱 米澤光子 火星 201402
産土の盛衰支へ霜柱 塙誠一郎 201402
踏み崩せば昨日より長し霜柱 斉藤裕子 あを 201403
背伸びする大菩薩嶺の霜柱 鶴濱節子 船団 201403
さくさくと霜柱踏むこころよし 早崎泰江 あを 201403
花のなき花壇に咲ける霜柱 佐藤喜仙 かさね 201403
霜柱バロック建築かくやとも 宮内とし子 201403
招き猫百態の寺霜柱 三枝正子 万象 201403
わけもなく潰してみたし霜柱 高橋信一 201404
こんもりと霜柱立つ踏んでみる 松村光典 やぶれ傘 201404
霜柱の種蒔きしかに蟹の畑 能勢俊子 馬醉木 201404
霜柱踏み来る音のみだれけり 山田美恵子 火星 201404
朝日射し神々しくも霜柱 岩月優美子 201404
昇り龍降り龍よや霜柱 佐藤凉宇子 ろんど 201405
心にも突つ支ひ棒や霜柱 鳥居美智子 ろんど 201405
霜柱月の光に育ちゆく 山田正子 201406
霜柱踏めば命の大音響 金田けいし ろんど 201406
霜柱金剛力の立ち上る 竹下陶子 ホトトギス 201407
静電気帯びる肉体霜柱 有松洋子 緑光 201411
敷石へ靴跡もどる霜柱 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
伸びるだけのびて融けゆく霜柱 山内洋光 201503
霜柱耐へて常なる国の民 荒木甫 201503
崩れつつ光放つや霜柱 鈴木直枝 ろんど 201503
霜柱ざくりと踏めり文太死す 川村文英 ろんど 201503
土匂ふ子の掌の霜柱 岡崎春菜 万象 201503
ゆめに見し西万庵の霜柱 神蔵器 風土 201503
幼児とふ巨人蹂躙霜柱 甕秀磨 201504
縄文の大地の記憶霜柱 小林和世 201504
園児らの通りしあとの霜柱 すずき巴里 ろんど 201504
霜柱諌言一語にて足りる 竪山道助 風土 201504
霜柱芭蕉金言百あまり 神蔵器 風土 201504
霜柱太る大地の闇の音 吉田順子 201504
霜柱強気を崩してはならじ 菅谷たけし 201504
霜柱崩れぬままや夕勤行 松原三枝子 万象 201504
霜柱ふんでみようか地底まで 田口鷹生 201505
踏み込みし一歩の音や霜柱 橋本くに彦 ホトトギス 201505
霜柱いま病むことは一大事 神蔵器 風土 201505
生きいきと大地の息や霜柱 三橋玲子 末黒野 201505
霜柱皇女御廟にかぐはしき 内海良太 万象 201505
あめつちの光なないろ霜柱 中島悠美子 京鹿子 201505
閻魔堂まで踏んでゆく霜柱 大崎紀夫 虻の昼 201510
霜柱蹠にある自己疎外 大政睦子 京鹿子 201601
霜 柱→2      

 

2021年1月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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