作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
これよりは旅多き日々夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
199805 |
一人には重き荷を負ひ夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
199805 |
金平糖星のいろして夏に入る |
藤井富美子 |
群蜂 |
199807 |
通りゃんせ自動改札夏に入る |
しおやきみこ |
船団 |
199811 |
鯉の尾の一打ぴしやりと夏に入る |
小澤克己 |
遠嶺 |
199905 |
波の音荒けずりして夏に入る |
桑垣信子 |
いろり |
199906 |
磨りおろす墨の香りも夏に入る |
三村純也 |
円虹 |
199907 |
波頭ふくらみ現れて夏に入る |
吉野のぶ子 |
遠嶺 |
199908 |
夏に入る看取まだまだ続きさう |
安田悦子 |
円虹 |
199908 |
夏に入る子はばっさりと髪を切り |
山本潤子 |
いろり |
199908 |
街路樹の影日々に濃し夏に入る |
當麻幸子 |
俳句通信 |
199908 |
夏に入る箔きらきらと関帝廟 |
瀬戸悠 |
風土 |
200007 |
木洩れ日を濡らす蹼夏に入る |
田渕葉陽 |
沖 |
200007 |
寸陰に打ては響きて夏に入る |
水澤竜星 |
槐 |
200008 |
人の世の情のうすれ夏に入る |
桑垣信子 |
いろり |
200008 |
大いなる川きらめきて夏に入る |
袴田信子 |
遠嶺 |
200009 |
蕎麦つゆのすこし辛口夏に入る |
林田江美 |
馬醉木 |
200010 |
海見えてここは西の下夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200105 |
夏に入る昨日の旅を遠くして |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200105 |
新しき展示計画夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200105 |
虚子館の草木根付き夏に入る |
稲畑廣太郎 |
ホトトギス |
200105 |
たとへなきへだたりに鹿夏に入る |
岡井省二 |
槐 |
200106 |
夏に入る妻が折り目の単物 |
神蔵器 |
風土 |
200107 |
地祭のきのふの幣も夏に入る |
赤川孝子 |
沖 |
200107 |
削除否割愛をして夏に入る |
松本康司 |
銀化 |
200107 |
神曲の真白きぺージ夏に入る |
村上瑪論 |
銀化 |
200107 |
沖かけて夢張る白帆夏に入る |
岩崎きゑ子 |
馬酔木 |
200108 |
ピタゴラスを少年覚え夏に入る |
田中峰雪 |
雨月 |
200108 |
川と川合する宿場夏に入る |
鵜飼紫生 |
雨月 |
200110 |
堀川の町城の町夏に入る |
鵜飼紫生 |
雨月 |
200110 |
雲映す防弾硝子夏に入る |
櫂未知子 |
銀化 |
200206 |
デパートと駅結ぶ橋夏に入る |
宮城白路 |
風土 |
200207 |
一島の水の豊かに夏に入る |
村田明子 |
円虹 |
200208 |
夏に入るコトコト弾む洗濯機 |
川崎光一郎 |
京鹿子 |
200208 |
汝が生れきし日眩しく夏に入る |
福山悦子 |
ホトトギス |
200209 |
山彦が応へ山麓夏に入る |
鷹栖美代子 |
ホトトギス |
200209 |
鉢のもの青さまぐや夏に入る |
本田泰三 |
ホトトギス |
200209 |
しづかなる屋敷の跡も夏に入る |
本田泰三 |
ホトトギス |
200209 |
スポーツ刈りして少年や夏に入る |
藤木和子 |
ホトトギス |
200209 |
長き髪靡かせ少女夏に入 |
藤木和子 |
ホトトギス |
200209 |
音たてて水呑む犬や夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200209 |
火山灰噴いて桜島山夏に入る |
元田千重 |
火星 |
200209 |
草花のまぶしむ中や夏に入る |
吉野のぶ子 |
遠嶺 |
200209 |
手を伸ばす幹に水音夏に入る |
高倉和子 |
空 |
200305 |
壁泉のきらきらきらと夏に入る |
瀬戸悠 |
風土 |
200306 |
歩む嬰の靴の馴染みて夏に入る |
太田悦子 |
濱 |
200307 |
夏に入る手帳に記す読了日 |
仙田孝子 |
風土 |
200307 |
夏に入る伎芸天女の流し目も |
田中藤穂 |
あを |
200307 |
舌で掘る歯の大穴や夏に入る |
野口伸二 |
帆船 |
200308 |
マネキンを下着で立たせ夏に入る |
丸井巴水 |
京鹿子 |
200308 |
酒樽の秘仏のごとく夏に入る |
石川貞子 |
対岸 |
200308 |
夏に入る子供相撲の尻ほめて |
中谷喜美子 |
六花 |
200308 |
昏れてなほ闇青かりし夏に入る |
村田明子 |
円虹 |
200309 |
トーストのこんがり焼けて夏に入る |
平野静 |
京鹿子 |
200309 |
レストランまでの竹林夏に入る |
小柳順子 |
帆船 |
200406 |
不足なく齢重ねて夏に入る |
安陪青人 |
雨月 |
200406 |
葱坊主夏に入つて列乱れ |
大串章 |
百鳥 |
200407 |
パレットに白がぬらりと夏に入る |
栗栖恵通子 |
槐 |
200407 |
楼門の深き年輪夏に入る |
小川初恵 |
帆船 |
200407 |
揚げたての魚を酢どりに夏に入る |
有島夛美 |
河鹿 |
200407 |
採掘の山肌乾き夏に入る |
田島勝彦 |
遠嶺 |
200408 |
林道に光る自転車夏に入る |
若生まりあ |
遠嶺 |
200408 |
夏に入る目鼻と口と耳持つて |
玉川梨恵 |
鴫 |
200408 |
鍋で炊くごはん甘うて夏に入る |
林裕美子 |
六花 |
200408 |
裏山に雷落ちて夏に入る |
長田秋男 |
酸漿 |
200411 |
鳥海山の裳裾なだらか夏に入る |
芦川まり |
八千草 |
200411 |
船音のマズルカめきて夏に入る |
稲畑廣太郎 |
ホトトギス |
200505 |
塀長き醤油工場夏に入る |
江見悦子 |
万象 |
200507 |
半鐘がなくて火の見の夏に入る |
定梶じょう |
あを |
200507 |
影日向しかと東京夏に入る |
岡本眸 |
朝 |
200507 |
一灯を点す工房夏に入る |
徳田正樹 |
河鹿 |
200508 |
教科書のアンダーライン夏に入る |
堀木基之 |
百鳥 |
200508 |
煎餅にも山の名ありて夏に入る |
村越化石 |
濱 |
200508 |
採血の白き指さき夏に入る |
西口鶴子 |
遠嶺 |
200509 |
長柄鎌匂ふまで研ぎ夏に入る |
田中明子 |
万象 |
200509 |
強い羽根柔らかい羽根夏に入る |
片岡静子 |
槐 |
200509 |
夏に入り生きる証の銃創持つ |
松崎鉄之介 |
濱 |
200509 |
黙しつつ匂ひつつ森夏に入る |
木内憲子 |
朝 |
200509 |
桐下駄の足どり軽く夏に入る |
大山妙子 |
酸漿 |
200510 |
初夏に入る道行く人の白くなり |
岩崎憲二 |
京鹿子 |
200510 |
帆船の結び目堅く夏に入る |
栗城静子 |
沖 |
200510 |
美作の山河うるはし夏に入る |
山田をがたま |
京鹿子 |
200511 |
着迷ふも楽しみのうち夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200605 |
滞在は旅の自由よ夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200605 |
哺乳瓶洗ふ水音も夏に入る |
荒井千佐代 |
空 |
200606 |
腰掛けて石と一つや夏に入る |
村越化石 |
濱 |
200607 |
樹々動き山動きをり夏に入る |
高橋瑛子 |
河鹿 |
200608 |
学ぶこと多くて死ねず夏に入る |
泉田秋硯 |
苑 |
200608 |
絵手紙の便りと共に夏に入る |
矢嶋みつ江 |
遠嶺 |
200608 |
墓壊す重機の唸り夏に入る |
伊勢ただし |
ぐろっけ |
200608 |
一幹の雄松すらりと夏に入る |
小澤克己 |
塩竃 |
200608 |
朝市の魚あをあをと夏に入る |
小泉万里子 |
朝 |
200608 |
謎多き彗星見ゆる夏に入る |
稲岡長 |
ホトトギス |
200610 |
夏に入る日付変更線を越ゆ |
岩下芳子 |
槐 |
200706 |
夏に入る流線形のドアのノブ |
小嶋洋子 |
沖 |
200707 |
衣ずれをさはさはと聞く夏に入る |
山口天木 |
雨月 |
200707 |
やることの多きわが庭夏に入る |
大西洵子 |
遠嶺 |
200708 |
髭剃の音爽快に夏に入る |
大空純子 |
ぐろっけ |
200709 |
合宿所あけつぴろげの夏に入る |
小田司 |
馬醉木 |
200708 |
曾祖母も答え分からず夏に入る |
大空純子 |
ぐろっけ |
200710 |
帆船の模型を飾り夏に入る |
福場朋子 |
狩 |
200711 |
読み書き会話順調夏に入る |
宮崎裕子 |
春燈 |
200802 |
夏に入る雨の朝となりにけり |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200805 |
気にかゝりゐし消息も夏に入る |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200805 |
帆船の名は「あこがれ」や夏に入る |
小林奈穂 |
沖 |
200807 |
跳ね鯉の身を打つ響き夏に入る |
久保田美智子 |
璦 |
200808 |
枡席の座布団柄も夏に入る |
秋千晴 |
空 |
200808 |
夏に入る卵の上の年月日 |
前川明子 |
鴫 |
200808 |
軸替へて友待つ座敷夏に入る |
水野節子 |
雨月 |
200808 |
夏に入る会津に下駄材箪笥材 |
中村洋子 |
風土 |
200809 |
ひげあたる父の鼻唄夏に入る |
村田とくみ |
ぐろっけ |
200810 |
夏に入る魁夷の道を立てかけて |
神蔵器 |
風土 |
200906 |
月明り佐渡うっすらと夏に入る |
増田一代 |
璦 |
200907 |
笑ひ声鈴鳴るやうに夏に入る |
来海雅子 |
鴫 |
200908 |
仁丹は男の香り夏に入る |
永井惠子 |
春燈 |
200908 |
伊吹嶺の裏も表も夏に入る |
青木錥子 |
笹 |
200909 |
ジェットコースターの子等の絶叫夏に入る |
國保八江 |
やぶれ傘 |
200910 |
画布に白き直線夏に入る |
近藤公子 |
槐 |
201007 |
垂直に風切り安房は夏に入る |
辻美奈子 |
沖 |
201007 |
樹木みな戦ぎ列島夏に入る |
上田玲子 |
沖 |
201007 |
瀬がしらのきらめく流れ夏に入る |
川崎良平 |
雨月 |
201007 |
滔々と四国三郎夏に入る |
山口順子 |
苑 |
201008 |
夏に入る歩幅一寸ほど伸びて |
林いづみ |
風土 |
201008 |
夏に入る木地師の肘の力瘤 |
近藤幸三郎 |
風土 |
201008 |
夏に入る駅舎や海の写真展 |
佐野ときは |
沖 |
201008 |
ほのぼのとわたましの文夏に入る |
中村恭子 |
鴫 |
201008 |
覚え無きあざ殖やしつつ夏に入る |
田原陽子 |
鴫 |
201008 |
大空の星輝きて夏に入る |
筒井八重子 |
六花 |
201009 |
農機具の音の大きく夏に入る |
高倉恵美子 |
空 |
201010 |
風旨し侍れば百寿夏に入る |
浅井青陽子 |
ホトトギス |
201011 |
夏に入る海は一途に紺深め |
荒井千佐代 |
沖 |
201107 |
時戻す電力不足の夏に入る |
須賀敏子 |
あを |
201107 |
夏に入る二月堂より水の音 |
雨宮桂子 |
風土 |
201108 |
王将の文字の漆黒夏に入る |
間島あきら |
風土 |
201108 |
竹筒にたつぷりの水夏に入る |
佐橋敏子 |
春燈 |
201108 |
夏に入る樟の大樹に耳当てて |
渡邊美保 |
火星 |
201108 |
きら波や近江遠江夏に入る |
西村純太 |
槐 |
201108 |
尾骶骨クイと起こして夏に入る |
柳川晋 |
槐 |
201108 |
蒼穹の飛行機雲や夏に入る |
金森信子 |
雨月 |
201108 |
クルーズの航跡太し夏に入る |
北川キヨ子 |
苑 |
201109 |
軍鶏の背筋伸ばして夏に入る |
秋千晴 |
空 |
201110 |
本尊の開かずの厨子や夏に入り | 笠井清佑 | 璦 | 201207 |
降るやうに雀降りきて夏に入る | 松田千枝 | 春燈 | 201207 |
夏に入る水音隈なく勢ひ立ち | 久染康子 | 沖 | 201207 |
マリンバの百の音色や夏に入り | 三川美代子 | 璦 | 201208 |
声変りする子にハッと夏に入る | 林美智 | ぐろっけ | 201208 |
補足芯3Bに替え夏に入る | 中岡佐知子 | ぐろっけ | 201208 |
夏に入る立て続けなる怒濤音 | 柴田良二 | 雨月 | 201208 |
終はりかた教へる講座夏に入る | 伊藤希眸 | 京鹿子 | 201209 |
又西の旅増えてきて夏に入る | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201305 |
夏に入る水の都の新駅舎 | 橋本靖子 | 璦 | 201307 |
蒲公英は綿毛となりて夏に入る | 田島昭久 | かさね | 201307 |
照り返し葉は白く見え夏に入る | 田島昭久 | かさね | 201307 |
夏に入る草木の花も盛りなり | 柳田晧一 | かさね | 201307 |
棟梁の背中大きく夏に入る | 秋千晴 | 空 | 201310 |
夏に入る電車は深く地下を行く | 清水量子 | 空 | 201310 |
揮毫する筆の先より夏に入る | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201405 |
快晴といふ心地よき夏に入る | 稲畑汀子 | ホトトギス | 201405 |
水槽に魚影の秩序夏に入る | 上谷昌憲 | 沖 | 201407 |
便り来ぬこともたよりや夏に入る | 中山純子 | 万象 | 201407 |
夏に入る身の重心を低く据ゑ | 川崎真樹子 | 春燈 | 201407 |
夏に入る深井戸に声こだまして | 柴原公子 | 沖 | 201407 |
夏に入る君傍らに眠るとも | 藤丸誠旨 | 春燈 | 201407 |
庭石の蒼き深みや夏に入る | 前田美恵子 | 槐 | 201407 |
右足の小指骨折夏に入る | 須賀敏子 | あを | 201408 |
俎板の水掌で切つて夏に入る | 熊谷ふみを | ろんど | 201408 |
米櫃に米を満たして夏に入る | 中山純子 | 万象 | 201408 |
沖走る水脈の眩しや夏に入る | 鍋島武彦 | 末黒野 | 201408 |
やはらかな邪鬼につかまれ夏に入る | 上野紫泉 | 京鹿子 | 201408 |
けものらの思考の目あり夏に入る | 熊谷ふみを | ろんど | 201409 |
水の辺に子等のはしやぎて夏に入る | 野村鞆枝 | 京鹿子 | 201409 |
普賢岳の鉢巻雲や夏に入る | 城台洋子 | 馬醉木 | 201409 |
夏に入る四方から見ゆる時計塔 | 遠山のり子 | 空 | 201410 |
西ノ下にルーツ辿りて夏に入る | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201505 |
列長き球場前や夏に入る | 秋山文子 | 末黒野 | 201508 |
登校の銀輪眩し夏に入る | 小林清彦 | 末黒野 | 201508 |
蟹缶をぱかんと開き夏に入る | 上野紫泉 | 京鹿子 | 201508 |
放課後の人生ゆるりと夏に入る | 赤岡茂子 | 春燈 | 201508 |
夏に入る一つ高音に指鳴つて | 神蔵器 | 風土 | 201508 |
庭石は大小二つ夏に入る | 神蔵器 | 風土 | 201508 |
夏に入る服選びにも迷ふ日々 | 羽賀恭子 | 峰 | 201508 |
思ひ切りハイタッチして夏に入る | 島照美 | 槐 | 201508 |
髪切つて五感全き夏に入る | 能美昌二郎 | 沖 | 201607 |
西海道地震止まぬまま夏に入る | 赤座典子 | あを | 201607 |
一面の波の秀白し夏に入る | 黒滝志麻子 | 末黒野 | 201608 |
象洗ふ水の輝き夏に入る | 松浦哲夫 | 末黒野 | 201608 |
夏に入る吊りつ放しの風鈴も | 飛高隆夫 | 万象 | 201608 |
能登の田はあるがままにて夏に入る | 大坪貞子 | 万象 | 201608 |
美山郷の要のポスト夏に入る | 和田照海 | 京鹿子 | 201608 |
城石も残念石も夏に入る | 大石よし子 | 雨月 | 201608 |
糠床の機嫌診察夏に入る | 橋本くに彦 | ホトトギス | 201609 |
花もたぬ樹の鬱然と夏に入る | 高橋あさの | 沖 | 201707 |
木々挙り天指す夏に入りにけり | 安立公彦 | 春燈 | 201707 |
少しだけ夢をつなげて夏に入る | 藤丸誠旨 | 春燈 | 201707 |
鯱を見る展望室より夏に入る | 佐藤玲子 | 春燈 | 201707 |
若みどり背伸びのみどり夏に入る | 長崎桂子 | あを | 201707 |
ハーバーを行き交ふ白帆夏に入る | 今村千年 | 末黒野 | 201708 |
冷淡な夜に抱かれ夏に入る | 柳川晋 | 槐 | 201708 |
黒板にナイフの疵や夏に入る | 那須淳男 | 馬醉木 | 201708 |
書に向かふ時が幸せ夏に入る | 諸戸せつ子 | 春燈 | 201708 |
週一回のリハビリ夏に入りにけり | 大嶋洋子 | 春燈 | 201708 |
沖波の弾み来る浜夏に入る | 山田由利枝 | 雨月 | 201708 |
崩れさうなままでそれでも夏に入る | 直江裕子 | 京鹿子 | 201709 |
深層水岬に飲んで夏に入る | 福島せいぎ | 万象 | 201709 |
良弁の杉の年輪夏に入る | 落合由季女 | 雨月 | 201802 |
少しづつ稿債減りて夏に入る | 稲畑汀子 | ホトトギス | 201805 |
グローブを拳で叩き夏に入る | 能美昌二郎 | 沖 | 201807 |
歌磨の美人画つんと夏に入る | 大島寛治 | 雨月 | 201808 |
べた凪の浦賀水道夏に入る | 安斎久英 | 末黒野 | 201808 |
漁火の横一線や夏に入る | 石黒興平 | 末黒野 | 201808 |
露座仏の晶子の歌碑や夏に入る | 今村千年 | 末黒野 | 201808 |
大丈夫の三文字信じ夏に入る | 浅井洋子 | 瓔 | 201809 |
くっきりと遠山並や夏に入る | 佐藤花木 | 雨月 | 201810 |
夏に入る屋根に屋根ある能楽堂 | 佐々木あつ子 | 六花 | 201810 |
噺家のまくらとばして夏に入る | やのかよこ | 船団 | 201811 |
冷えびえとひえびえと蝦夷夏に入る | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201905 |
夏に入る →2 |
2021年5月12日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。