夏立つ     122句

甘藍もつややかに夏立ちにけり   相生垣瓜人

夏立つ  立夏  夏来たる  夏に入る  夏めく  夏は来ぬ・ほか

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
夏立つや息を濃くして山に入る
頓所友枝
199907
静やかに投手は打たれ夏立ちぬ
中塚龍之介
銀化
199907
サーカスの象吊る港夏立てり
水谷芳子
雨月
199907
差し障りなく夏立つ構へかな
中原道夫
銀化
200006
夏立てり筆立に葦と竹の筆
神蔵器
風土
200007
能因の「雨乞の楠」夏立てり
中村洋子
風土
200008
大山祇神社
夏立つや岬まばゆき帆を放つ
武井美代子
風土
200008
夏立つやもみぢ手にある生命線
渡辺俊子
京鹿子
200008
大盛の蕎麦を啜りて夏立ちぬ
島崎勇作
酸漿
200105
夏立ちて今日をいきいきペダル踏む
多田節子
雨月
200107
夏立つや月満つること数夜あと
宮津昭彦
200107
夏立つや昼風呂に子を磨き立て
三村純也
円虹
200107
検査着の尻割れパンツ夏立ちぬ
信国善保子
火星
200108
音たてて封切る鋏夏立つ日
山田由利枝
雨月
200108
夏立つや琉球ガラスの水揺るる
津田このみ
船団
200111
夏立ちてプチ恋ひとつうまくいく
朝倉晴美
船団
200111
沖は今未知数の夏立ちあがる
成定紋子
船団
200202
入浴剤緑に溶けて夏立ちぬ
黒崎よし汀
雲の峯
200207
旅にして夏立つ朝の茶粥食む
中山勢都子
200208
噴く山を雨が洗ひて夏立てり
宮脇ちづる
200208
夏立つや一気にふくれカルメ焼
沖祐里
200208
夏立つや父子相伝の窯火入れ
堀田清江
雨月
200208
吾に代はる旅商の倅夏立ちぬ
柴原保佳
ホトトギス
200209
瓢箪の黒光りして夏立てり
松本文一郎
六花
200209
インド洋越えんと今や夏立つ日
東芳子
酸漿
200209
夏立つ日爪をきれいに切り揃へ
加藤暢一
200302
魚見台に糸満漁師夏立てり
広瀬元
200307
号砲のただちに木霊夏立てり
宮脇ちづる
200308
有りったけのグラス磨きて夏立つ日
宮川秀穂
200308
夏立つや保土塁跡の海展く
小阪喜美子
遠嶺
200308
夏立つや魚の形の供養塔
平居澪子
六花
200308
野球児の声澄刺と夏立てり
西村しげ子
雨月
200308
夏立つやわが身にしかと働く手
糸井芳子
200308
夏立つと高層ビルの乱反射
松原ふみ子
200308
夏立てば開くイルカの写真集
玉川梨恵
200309
夏立つや塩羊羹は諏訪土産
北村香朗
京鹿子
200309
芝へ置く丸椅子一つ夏立てり
田中藤穂
あを
200407
夏立てば夏に向かひて旅鞄
瀬下るか
200409
夏立つやガラス工房ガラス張り
佐々五月
帆船
200507
稜線の定かになつて夏立てり
村山みよ
築港
200507
観光船の水脈太々と夏立てり
峰幸子
200507
夏立つやギプスの中を爪伸びる
根岸善行
風土
200508
夏立つやカレーライスを辛口に
木村真魚奈
京鹿子
200509
夏立ちて噂の通す勝手口
鈴鹿仁
京鹿子
200606
夏立ちて麻のクロスに糊きかせ
赤木真理
ぐろっけ
200607
夏立てりルネ・ラリツクの砂時計
神蔵器
風土
200607
竹に竹木に木の匂ひ夏立ちぬ
片山由美子
200607
豆腐切る刃の手ざはりや夏立ちぬ
尾辻のり子
河鹿
200608
家中のカーテン洗ひ夏立つ日
山口順子
200608
高千穂の峰に笠雲夏立てり
宮脇ちづる
200608
夏立つや自惚鏡見つけ出す
稲嶺法子
遠嶺
200608
Tシヤツが踊の衣装夏立ちぬ
中嶋陽子
風土
200608
まな板をすべる熱湯夏立てり
浅田光代
風土
200608
夏立ちて国生みの島潮碧し
和田一
雨月
200608
夏立てり味噌汁の具をきざみをり
中山純子
万象
200609
退院の妻へ微笑み夏立つ日
松本文一郎
六花
200609
夏立つや古き哀しみ忘るべく
柳生千枝子
火星
200610
夏立てり竿竹売の一番乗り
長崎桂子
あを
200707
夏立つや教会のなき町に住み
井上信子
200708
北信五岳夏立つ雲を脱ぎにけり
橋本榮治
馬醉木
200708
青くあをく散らすパセリや夏立ちぬ
橋本榮治
馬醉木
200708
日に月に重ぬる齢夏立ちぬ
北村香朗
京鹿子
200709
夏立てり畳匂へる立夏かな
米山喜久子
200807
箸置きにガラスの魚夏立てり
米山喜久子
200807
海猫に撒くかつぱえびせん夏立てり
山路紀子
風土
200808
夏立つや白波に風洗はれて
山田六甲
六花
200905
夏立つやビタミン剤の三種類
山崎ゆき子
炎環
200907
沖へ砂嘴ほそる白さに夏立てり
中尾杏子
200907
伏流の湧き出る力夏立てり
久保山満末
200908
手のひらに砂をこぼさば夏立ちぬ
松本文一郎
六花
200909
城南宮琴の音色に夏立ちぬ
林日圓
京鹿子
201005
校舎よりひゞく歌声夏立ちぬ
滝沢伊代次
万象
201007
夏立ちて一峰雲を白く上ぐ
豊田都峰
京鹿子
201008
夏立つや夫亡き夫の誕生日
今井千鶴子
ホトトギス
201009
人形のとび出す絵本夏立てり
樋口みのぶ
201010
気塞ぎの世を晴らすなり夏立てり
能村研三
201106
手機織る筬の手捌き夏立ちぬ
田下宮子
201107
夏立ちて大地の鼓動たしかなる
上原恒子
雨月
201107
夏立てり鬼哭に満つる地に海に
松本幹雄
馬醉木
201108
夏立つや一杯の水仰ぎ飲む
浅田光代
風土
201108
夏立つや淡路にとどく橋の果て
西村雪園
風土
201108
夏立つや風に吹かるる岬にて
西村雪園
風土
201108
水色のスーツ新調夏立ちて
廣見知子
201108
夏立つや余震に麻津の街明かり
田中臥石
末黒野
201108
夏立てり北斎画より波の音
渡邊英子
馬醉木
201109
夏立つや釘と金槌相光る
田岡千章
201109
夏立つや少年帽の横向きに
能美昌二郎
201109
夏立ちぬピアノの音の風に乗り
松橋利雄
光陰
201203
夏立つや「わだばゴッホ」の志功の碑 田下宮子 201207  
天井画の青き極楽夏立ちぬ 鈴木照子 201207 三千院
碧海に航跡白く夏立ちぬ 小池清司 かさね 201207  
五本指の納の靴下夏立ちぬ 柿沼盟子 風土 201208  
夏立つと貸農園の活気づき 川上久美 ろんど 201208  
鍬の柄に長靴干され夏立ちぬ 足立良雄 201208  
葺き替への茅の切り口夏立てり 間島あきら 風土 201210  
夏立つやリネンのシャツに袖通し 笠井清佑 201307  
口紅の食み出してをり夏立つ日 森下康子 201307  
夏立つや日蓮の空安房の空 神田恵琳 春燈 201307  
夏立ちぬ港の見える診療所 鈴木セツ 201307  
天空の寺の回廊夏立ちぬ 田代貞枝 201407  
街角やあべのハルカス夏立てる 谷岡尚美 201407  
試し書きの五色のペンや夏立てる 森下康子 201407  
夏立つや縫子の腕の針坊主 吉田陽代 201407  
潮の香のふと入る車窓夏立てり 塙誠一郎 201408  
標本の麟麟の支柱夏立ちぬ 秋千晴 201408  
遠山の紺美作に夏立てり 生田作 風土 201408  
夏立つや祠に過ぐる大欅 柴田志津子 201409  
大津絵の鬼の太鼓に夏立ちぬ 佐藤淑子 雨月 201507  
夏立つや廃家ヘパワーシャベル着く 岡井マスミ 末黒野 201508  
前髪のぱつつん切りや夏立つ日 大川ゆかり 201508  
球児らの歓喜歓声夏立ちぬ 岡淑子 雨月 201508  
麻雀の牌音かるく夏立ちぬ 卓田謙一 万象 201508  
砂浜を素足で少女夏立ちぬ 柴田靖子 201509  
夏立つや曠野ゆたかにカムイ棲む 山本雅子 馬醉木 201607  
底辺に高さかければ夏立てり 辻美奈子 201607  
山容(かたち)いよよふくよか夏立てり 藤岡紫水 京鹿子 201607  
新しき友の墓訪ふ夏立つ日 須賀敏子 あを 201607  
海へゆく山へゆく靴夏立ちぬ 中川句寿夫 あを 201607  
鉄橋を潜る林道夏立てり 高田令子 201608  
堰越ゆる水のしぶきや夏立ちて 川村亘子 末黒野 201608  
夏立つや蹲踞開脚前身屈 荒木甫 201708  
夏立ちぬ洗ひざらしの綿のシャツ 奥澤よし江 万象 201708  
夏立つや身馴れ衣の紺さやに 安立公彦 春燈 201807  
しつけ糸付きたるままに夏立てり 小山唄枝 やぶれ傘 201807  
夏立つや三こゑ連ねて夜のからす 篠田純子 あを 201807  
夏立つや牧場の朝のヨーグルト 門伝史会 風土 201808  
夏立つやシロフォンの音のあかるさに 藤原若菜 春燈 201808  

 

2019年5月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。