雲の峰 12     105句

二里来ても我にかぶさる雲の峰   成美

夏雲  夏の雲  峰雲  入道雲  積乱雲  雷雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
豊漁は島の漁船や雲の峰 村上美智子 雨月 201910
走り出す子の無限大雲の峰 伊藤よし江 201910
老いてなほ一途のこころ雲の峰 今村千年 末黒野 201910
日を返す海の碧さや雲の峰 岡野里子 末黒野 201910
湖に山迫りたり雲の峰 本多正子 雨月 201910
病室の会話明るし雲の峰 山荘慶子 あを 201910
空振りも力一杯雲の峰 青谷小枝 やぶれ傘 201911
天統ぶる覇王さながら雲の峰 夏生一暁 馬醉木 201911
尾瀬沼に荷揚げのヘリや雲の峰 本田武 やぶれ傘 201911
山に逝きし友の墓標か雲の峰 鍋島武彦 末黒野 201911
雲の峰分水嶺の水を汲み 佐藤喬風 末黒野 201911
帆船の多くの旗や雲の峰 佐藤花木 雨月 201911
高跳びのバー越す反り身雲の峰 佐々木よし子 202001
少年の競ふ逆立ち雲の峰 太田良一 末黒野 202004
雲の峰惜景として摩天楼 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
隆隆の普賢と文殊雲の峰 平野多聞 202007
雲の峰坂本龍馬倣ふべく 近藤真啓 春燈 202007
今日よりは明日の幸せ雲の峰 鷹崎由未子 春燈 202008
サーファーの描く航路や雲の峰 楠本和弘 202009
雲の峰佃へ渡る郵便車 三宅文子 春燈 202009
雲の峰育てる夢と捨つる夢 小川流子 202009
雲の峰牧の起伏に馬柵の添ひ 田中佐知子 風土 202009
背山前山育ち盛りの雲の峰 山崎正子 202009
水切りの子にとうとうと雲の峰 藤原明華 202009
雲の峰選べしはずの別の道 栗原公子 202009
雲の峰岸の風車は風を待ち 岡野里子 末黒野 202009
雨上り雲の背に雲の峰 小田嶋野笛 末黒野 202009
湧き立つは千葉の辺りか雲の峰 村田武 やぶれ傘 202009
鳥達の世は変はらずに雲の峰 須賀敏子 あを 202009
東山へ立ち上がりゆく雲の峰 中村洋子 風土 202010
ひとゆすりして沖を出る雲の峰 柴田佐知子 202010
青空はペンキ塗りたて雲の峰 小林朱夏 202010
晩歳を生きて悔やまず雲の峰 加賀荘介 202010
雲の峰夕暮るるまで月の山 山田六甲 六花 202010
雲の峰反核願ふ手の鎖 七郎衛門吉保 あを 202010
雲の峰裾野は海へうやむやに きくちきみえ やぶれ傘 202010
艦橋の窓いつぱいや雲の峰 石黒興平 末黒野 202011
雲の峰だれも通らぬ道を行く 熊川暁子 202011
天空にまかり出でたる雲の峰 河添久子 202011
遠泳の子ら一列に雲の峰 渡辺やや 風土 202011
修験者に険しき径や雲の峰 小野寿子 202011
果てしなく続く風紋雲の峰 工藤邦子 202011
修復の山門に湧く雲の峰 大槻祐二 春燈 202011
月山や雲の峰より昼の月 延川五十昭 六花 202011
雲の峰崩れし山は昼の月 延川笙子 六花 202011
雲の峰二つ残して浜暮るる 浜田久美子 六花 202011
手をつなぐ綾子と朱門雲の峰 堅山道助 風土 202011
雲の峰修道院より鐘の音 森清信子 末黒野 202011
怪鳥めく烏の声や雲の峰 横大内由紀 末黒野 202011
天上は私の故郷雲の峰 岩岡中正 ホトトギス 202012
青春の挫折いくたび雲の峰 岩岡中正 ホトトギス 202012
雲の峰地球ほしを分母に吾の小さし 鈴鹿呂仁 京鹿子 202105
雲の峰日を呑み込んでゆく仔細 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
雲の峰都心の午後を奪ひゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
摩天楼押し潰したる雲の峰 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
体調をととのへゆかん雲の峰 稲畑汀子 ホトトギス 202107
送り終へたる一稿や雲の峰 稲畑汀子 ホトトギス 202107
雲の峰しばらく空の旅に出ず 稲畑汀子 ホトトギス 202107
友一人見送りて来し雲の峰 稲畑汀子 ホトトギス 202107
飛行機に乗れぬ刀や雲の峰 加藤良子 春燈 202107
雲の峰ベイブリッジの比翼かな 荒井慈 春燈 202108
空海の書に学ぶ日や雲の峰 石川雪江 202109
石垣に触れて見上げる雲の峰 安藤久美子 やぶれ傘 202109
家舟には畳一枚雲の峰 和田照海 京鹿子 202109
父となる還暦の甥雲の峰 柳田秀子 202109
酢を打つて白米立たす雲の峰 浅田光代 風土 202109
潮垂れのボード立て掛く雲の峰 小原芙美子 風土 202109
ぱらぱらと降りまた晴れて雲の峰 柴崎和男 やぶれ傘 202110
高速路を右に曲がりて雲の峰 高橋均 やぶれ傘 202110
「爆発だ」太陽の塔雲の峰 鈴木基之 202110
川一つ海へ突抜け雲の峰 小野寺束子 202110
雲の峰真正面から押してくる 小野寺束子 202110
遠洋を目指す猟船雲の峰 関妙子 202110
鉄棒を蹴つて掴みし雲の峰 竪山道助 風土 202110
じやんけんで決めるお使ひ雲の峰 門伝史会 風土 202110
シャモニーより消印はがき雲の峰 中村洋子 風土 202110
古墳より古墳の見ゆる雲の峰 中村洋子 風土 202110
ラジオよりビーチボーイズ雲の峰 岡本尚子 風土 202110
大伊豆の岬に立ちて雲の峰 赤石梨花 風土 202110
俎に水かけまはし雲の峰 松本胡桃 風土 202110
誰かれのやさしさに生き雲の峰 北川孝子 京鹿子 202110
筆まめな友へ拝復雲の峰 松橋利雄 春燈 202110
雲の峰越えて故郷を捨て来しを 宮崎洋 春燈 202110
少年のキャッチボールや雲の峰 田中嘉信 春燈 202110
雲の峰湖北に多き観世音 田邑利宏 202110
雨止みて小ぶりなれども雲の峰 藤生不二男 六花 202110
青空の鼓動を集め雲の峰 高浜礼子 ホトトギス 202111
雲の峰海石へ波の十重二十重 岡野里子 末黒野 202111
深々と青空踏まへ雲の峰 岡野里子 末黒野 202111
雲の峰市旗と国旗と五輪旗と 石黒興平 末黒野 202111
雲の峰コンビナートを借景に 大川曄美 末黒野 202111
引き波に尻餅つく子雲の峰 亀卦川菊枝 末黒野 202111
雲の峰高きに崩れ友逝けり 亀卦川菊枝 末黒野 202111
雲の峰筑波の山を鷲掴み 松浦哲夫 末黒野 202111
美少年に青きドナウや雲の峰 本郷公子 京鹿子 202111
限界を崩れざるまま雲の峰香川 ホトトギス 湯川雅 202112
八百年の寺の山門雲の峰 辻泰子 春燈 202112
ゆるやかな坂の向うに雲の峰 神山市実 やぶれ傘 202112
宙を飛ぶ店の自転車雲の峰 神蔵器 風土 202204
海晴れて沖にむくむく雲の峰 山田六甲 六花 202205
霊峰にはなれずつぎつぎ雲の峰 山田六甲 六花 202205
雲の峰塒へ急ぐ鴉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
タワーの灯突き刺さりたる雲の峰 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
雲の峰輪郭崩れゆく刹那 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
あの山の向うは羽後よ雲の峰 土井三乙 風土 202208
雲の峰→ 1

 

2022年8月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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