夏 雲  164句

韃靼に夏雲立てて蝌蚪泳ぐ   高島茂   草の花

夏雲  夏の雲  峰雲  入道雲  積乱雲  雷雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
嶺にこゑかけ夏雲の立ち上がる 小澤克己 遠嶺 199809
殴り書きの夏雲ひとつ予備校生 宮崎斗士 海程 199811
夏雲の背に括るしかなき泣き児 丸山海道 京鹿子 199811
夏雲に奪われていく溺れてく 河野志保 海程 199812
夏雲を乗せて飛び出す草スキー 能勢京子 船団 199903
白樺の高さ夏雲ゆく高さ 千手和子 馬醉木 199909
夏雲や海の上ゆく高速路 樺山翠 雨月 199909
夏雲の打つてしまひぬ夢を食む 伊藤格 199910
エンゼルのやうな夏雲ビルの上 大川泉舟 199911
君の子よあの夏雲の肌ざわり 稲用飛燕 船団 199912
夏雲よ金のまぶたに風が吹く 三宅やよい 玩具帳 200004
夏雲の崩れ始めし五校時目 岡部名保子 馬醉木 200009
夏雲の影なり駆ける草の原 池部久子 酸漿 200009
夏雲や古刹膝下に長門富士 末益冬青 俳句通信 200009
夏雲のくづれし下に峡の村 池尻足穂 俳句通信 200010
夏雲を連れて帆船入港す 水岡芳子 馬醉木 200101
夏雲や棚田の裾の海ひらけ 成重佐伊子 俳句通信 200107
夏雲やことばのまへの口うごく 岡井省二 200108
禪寺や嶺々に夏雲生まれ初む 曷川克 遠嶺 200108
夏雲や蝕まれゆくけふあした 亀田愚風 銀化 200108
夏雲や一気に跳びし水たまり 高村洋子 遠嶺 200109
夏雲や佐原囃子の二艘立て 伊藤和枝 百鳥 200109
夏雲の大きく湧いて千曲川 栢森敏子 あを 200109
夏雲やみな名のつきて丘の木々 曷川克 遠嶺 200110
夏雲や棟上げの槌木霊する 川端実 遠嶺 200110
夏雲や鉢が音立て水吸へり 八百山和子 200110
通勤のラッシュ朝より夏雲湧く 津野美都江 200111
天辺は夏雲の中仁王杉 小阪律子 ぐろっけ 200111
夏雲や先生の弾くピアノ 三宅やよい 船団 200112
夏雲や鎖で囲ひ抑留碑 木田千女 200208
夏雲のわきたち十勝岳かくす 田口紅子 200209
夏雲のゆるぶ川風赤水門 山越勝美 遠嶺 200209
夏雲や声を嗄らして子を呼べる 竹内弘子 あを 200209
おのころ島指呼に夏雲拡ごりぬ 村生翠 雨月 200210
夏雲に紙飛行機を突き刺さむ 清水晃子 遠嶺 200211
夏雲の神に攫はれ星となる 中島一管 築港 200211
夏雲と秋の雲間を母逝ける 小林成子 火星 200211
夏雲や笹舟二艘すべりだす 田中聡子 遠嶺 200308
夏雲や一気呵成に柱立つ 小林とみゑ 百鳥 200309
夏雲の大槍小槍出し惜しむ 田中喜久子 酸漿 200310
もうゐないなんて夏雲湧いてをり 平間裕子 対岸 200310
夏雲に山恋ふ日々のつづきけり 石川英利 百鳥 200311
口開けて陶狸夏雲見てゐたる 谷泰子 ぐろっけ 200311
夏雲を沢山産んで知らん顔 松田都青 京鹿子 200401
夏雲の滅びのひかり地蔵坐す 渡邉友七 あを 200406
夏雲を曳きて走るや草スキー 有島夛美 河鹿 200408
夏雲の下大阿蘇の草千里 服部菰舟 雨月 200409
夏雲や男は川に向きて座し 北村和子 草の花 200409
夏雲の湧き立ち主張ある如し 永井雪狼 200410
夏雲やみるみる変る海の色 赤塚芳子 万象 200410
大漁旗夏雲押しで戻りくる 柴田佐知子 200411
夏雲や軍靴の頃の伏字本 遠野萌 200411
夏雲につらなり蒼き氷河かな 菅谷弘子 雨月 200411
湖底より夏雲湧きてをりにけり 松山正江 河鹿 200508
夏雲失せ麒麟の反すう始まりぬ 米澤光子 火星 200508
夏雲や水提げてゆく山の墓 小川美知子 200508
夏雲や母を離れぬ岬馬 清原彰子 河鹿 200509
夏雲や太き綱なげ接岸す 坂口美代子 河鹿 200509
夏雲や紙飛行機のもどり来し 伊藤豊美 遠嶺 200509
夏雲や印刷局に人動く 井上あい 風土 200509
夏雲の力満ちくる石舞台 江崎成則 栴檀 200509
夏雲の俄かに昏く汐ぐもり 瀧春一 菜園 200509
夏雲に遅速のありぬ浜に臥て 柳生千枝子 火星 200510
夏雲や国境線に停まるバス 小林眞彦 遠嶺 200510
夏雲や唐草模様の大鉄扉 山田美江 風土 200510
夏雲を背負うて男下り来る 山田景司 遠嶺 200511
夏雲や父の手まこと大きかり 奥田弦鬼 風土 200601
夏雲や病後は野心衰へて 澤田緑生 馬醉木 200608
夏雲も駱駝のかたちトルコ領 村上光子 馬醉木 200609
夏雲や湖をへだてて比良比叡 中島節子 春燈 200609
夏雲や山家蕎麦屋の奥座敷 山川好美 春燈 200610
夏雲や浜辺にそろふ救命士 横松しげる 遠嶺 200610
夏雲やマッターホルン湖に 小泉和代 酸漿 200611
夏雲や海に男の少年期 前田貴美子 万象 200701
夏雲や翼ゆさぶる乱気流 渡辺安酔 200708
夏雲や亡夫と見紛ふ釣りの人 青野安佐子 200708
夏雲や鯔待櫓とびとびに 竹田昭子 風土 200708
夏雲の近さ親しさ誕生日 濱地恵理子 200708
法螺の音に夏雲走る神路山 中村風信子 馬醉木 200711
夏雲の真下に展けオホーツク 吉成美代子 あを 200711
夏雲や死へあつさりと身を転ず 小澤克己 遠嶺 200808
夏雲やたて笛吹きつつ下校せり 苑実耶 200808
夏雲やキャラバンサライ今もなほ 神原徳茂 遠嶺 200809
夏雲湧く赤壁高きクレムリン 竹尾志真子 200809
聖水に夏雲沈め野のマリア 久布白文子 馬醉木 200810
夏雲へべんがら塗りの五重塔 乙訓淑子 炎環 200810
夏雲や男の子馬上の陣羽織 鈴木漱玉 馬醉木 200811
夏雲離々ことごとく汝が遺品めく 伊藤白潮 200811
夏雲へ光を返し男山 井上浩一郎 ホトトギス 200812
夏雲やギリシア神話のヘラクレス 神崎あい 遠嶺 200812
夏雲に向け池越えのテイーショット 卓田謙一 万象 200907
夏雲や岩山削る発破音 安立公彦 春燈 200908
宇宙から夏雲の穴湖光る 赤座典子 あを 200908
夏雲へ大桟橋の起伏かな 山高真木子 炎環 200909
夏雲のずしりと安吾眠る町 遠藤真砂明 200909
夏雲の遣る気や空に力瘤 宮田香 200910
夏雲は沖より湧きて立ちふさぐ 高野幸次 200910
夏雲を掴みて立ちて二歩三歩 田村すゝむ 風土 200910
夏雲や大地を穿つ杭打機 三代川玲子 春燈 200910
夏雲や海神あをき身を伸ばす 近藤喜子 200910
夏雲や兄弟ついに一人欠け 宮入河童 200911
天辺は夏雲の中ピラミッド 矢野百合子 200911
夏雲の下にトランク置きにけり 岡田香緒里 やぶれ傘 200911
夏雲の動かぬ刈羽原発所 和田政子 201008
夏雲や草原の牛黒き点 山田孝枝 酸奬 201010
夏雲は峰のヒーロー大魔神 伊東和子 201011
夏雲へ荼毘の煙となり還る 服部郁史 京鹿子 201011
夏雲や風颯颯と蜑の宮 佐伯星子 馬醉木 201012
夏雲の湧き継いでゐる鬼瓦 苑実耶 201012
夏雲の鯨となりて泳ぎ出す 近藤幸三郎 風土 201108
夏雲やインダス河の青き音 山根征子 201109
夏雲の千変万化真昼のショー 木村茂登子 あを 201109
夏雲や聖書片手の聖橋 太田良一 末黒野 201110
夏雲の湧き継いでゐる鬼瓦 苑実耶 大河 201203
夏雲やゆくてゆくての松の幹 近藤牧男 春燈 201208
夏雲や「太平の舞」ゆるやかに 橋添やよひ 風土 201209
夏雲は龍のひつぱりやつて来る 中貞子 201210
夏雲を捉ふクレーンの先にかな 遊橋惠美 風土 201210
夏雲雀空の隙間にもぐり込む 村田岳洋 ろんど 201211
夏雲のやうではあるが秋めいて 根橋宏次 やぶれ傘 201212
夏雲を串刺しにしてスカイツリー 梁瀬照恵 ぐろっけ 201212
夏雲崩る水源の山へかな 成田美代 201310
夏雲や声を合はせて打瀬(うたせ)網 豊田高子 万象 201310
夏雲や教師の亡父の古鞄 三浦澄江 ぐろっけ 201310
夏雲雀精一杯の高さかな 山田正子 201310
夏雲や音なく舟のすべり行く 松村光典 やぶれ傘 201310
夏雲脱ぐ一瞬マッターホルンの威 塩路隆子 201311
百合樹に花夏雲へ飛行船 安藤久美子 やぶれ傘 201407
夏雲や遠出かなはぬ夫とゐて 高橋和女 春燈 201409
夏雲の行方子供の任地かな 佐瀬晶子 ろんど 201409
大和より夏雲流る一休寺 川井秀夫 ろんど 201410
夏雲よ人みな流浪の旅にあり 鈴木一広 201410
夏雲やアロエの花の屹立す 加藤静江 末黒野 201410
夏雲や医師像の手に試験管 瀬島洒望 やぶれ傘 201411
夏雲やもつれさうなる高速路 市村明代 馬醉木 201508
夏雲やもつれさうなる高速路 市村明代 馬醉木 201508
夏雲のビル吊り上ぐる大手町 竹生田勝次 風土 201508
夏雲に乗れば自由になるこころ 濱上こういち 201509
夏雲遊ぶ池に古書院中書院 木多芙美子 春燈 201608
夏雲や固き拳の兵士像 三屋英俊 万象 201609
夏雲や異人数多の大鳥居 尾崎千代一 末黒野 201610
夏雲や丁石続く恐山 安藤久美子 やぶれ傘 201610
夏雲の夏雲として動かざる 成田美代 201611
夏雲を追ひて目薬さしにけり 竹生田勝次 風土 201709
夏雲や水が歴史をつなぐ村 安居正浩 201709
夏雲を光背として像くすむ 原友子 201709
外洋へ出て夏雲の大きかり 遠山みち子 201710
夏雲の大き帆のごとはためける 鈴木良戈 201711
夏雲湧く芯に昏さをはらみつつ 田丸千種 ホトトギス 201711
夏雲や円陣の声沸き上がる 近藤真啓 春燈 201712
夏雲の空押し開く登四郎忌 大橋松枝 201808
夏雲や北斎の波立ち上がる 安斎久英 末黒野 201810
晶々と夏雲ぬぎぬ芙蓉峰 岡田史女 末黒野 201810
夏雲や魚のさ走る潮溜り 岡田史女 末黒野 201810
夏雲や乗り継ぐ旅の途中駅 井尻妙子 京鹿子 201811
夏雲や駅前に聴くサンポーニャ 近藤真啓 春燈 201908
夏雲や浅瀬を渉る水牛車 佐久間敏高 201908
宣言の右手夏雲突き抜けし あさなが捷 201909
夏雲や一湾みるみる淀むかに 林いづみ 風土 201909
過疎の村夏雲白く淋しけれ 重原爽美 201909
一塊の夏雲飛ぶや八ケ岳 岡野里子 末黒野 201911
夏雲の湧くも消ゆるも尾瀬ヶ原 渡辺美智子 末黒野 201911
夏雲の様にてありぬ秋暑し 石川憲二 六花 201912
見るほどに夏雲どこか人の顔 鈴木一広 202009
夏雲や倭建の伊吹山 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
夏雲や健康保険発祥地 山田六甲 六花 202010
棒高跳び夏雲に飛び乗るごとし 出利葉孝 202011
夏雲や検察庁に人動く 堅山道助 風土 202011
霊園に夏雲の湧く雨上り 滝口洋子 末黒野 202011

 

2021年8月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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