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蜩といふ名の裏山をいつも持つ    安東次男

秋の蝉  秋蝉  残る蝉  法師蝉  つくつく法師    ひぐらし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
蜩や鍋釜小さき厨ごと 曽根田幸子 遠嶺 200211  
蜩の鳴き交すとも競ふとも 宮城白路 風土 200211  
蜩のつつむ山門不幸かな 中谷葉留 風土 200211  
蜩や一人留守居の長電話 唐戸正子 帆船 200211  
別の木に移り蜩まだ啼かず 出原博明 円虹 200211  
天竺に向き蜩の夜明けかな 竹内悦子 200211  
蜩に他の物音遠ざかる 天野きく江 200211  
蜩や白樺の道行けど行けど 大島寛治 雨月 200211  
蜩や豆腐はいつも水の底 清水明子 遠嶺 200212  
蜩の鳴きはじめたる軒のいろ 角直指 京鹿子 200212  
蜩やいつもの道を逸れてをり 谷上佳那 百鳥 200212  
蜩の声ばかりなる施餓鬼幡 谷ナミ子 200212  
蜩や嬰児の薄き爪を切る 竹内方乃 ぐろっけ 200212  
蜩に追はるるやうに山くだる 清水明子 遠嶺 200212  
蜩や主の閉ざす長屋門 芳賀雅子 遠嶺 200212  
蜩や癒す一日の酒しむる 山田富朗 遠嶺 200212  
夕蜩ためらひ打ちの魚板かな 鳴海清美 六花 200301  
蜩の身に刷きたるはうすみどり 佐藤喜孝 青寫眞 200304  
蜩と夕日いづれも寸刻み 高崎武義 200308  
明日は明日梅雨蜩に埋没す 林翔 200309  
梅雨蜩夕餉仕度の酢の香り 久保田美代子 酸漿 200309  
蜩に聞き耳立つる朝未き 篠崎荘市 酸漿 200309  
蛇籠編む梅雨蜩のかそけさに 松本幹雄 馬醉木 200310  
初蜩読書の眼休めをり 石川元子 酸漿 200310  
蜩の森のふくらむ夕ベかな 村田さだ子 酸漿 200310  
蜩に急かるる生家後にして 岡田千代子 200310  
蜩の木となり椎の微熱持ち 富川明子 200310  
蜩や夕日に映ゆる阿古屋塚 大柳篤子 雲の峰 200310  
蜩や原稿用紙白きまま 若山実 雲の峰 200310  
蜩や小止みとなりし雨の中 宮津昭彦 200310  
蜩の森にて汲めりお香水 茂里正治 200310  
消火器と暁の蜩生一本 中村恭子 200310  
蜩や叩いて開ける壜の蓋 木村みかん 200311  
蜩の来て美しく弔ひぬ 根岸善行 風土 200311  
蜩はしろがねの音母の病む 小林優子 酸漿 200311  
蜩や箪笥の底のハトロン紙 岩月優美子 200311  
あかつきの刻をたがへず蜩は 和田敏子 雨月 200311  
蜩や周平ドラマしみじみと 安部里子 あを 200311  
蜩や山門入りてより高し 谷ナミ子 200311  
夕闇に蜩の声とぎれけり 石原静子 酸漿 200312  
蜩の終始を円空仏聞す 杉山瑞恵 雨月 200312  
蜩の声の洗礼浴びにけり 杉山瑞恵 雨月 200312  
蜩や白緒の草履そろへあり 藤原絹子 百鳥 200312  
蜩や楮の枝を担ぎ来て 影山わこ 百鳥 200312  
蜩の今日の命と鳴きにけり 松本文一郎 六花 200401  
蜩の翅の薄さよ夏終る 栢森定男 風よ 200407  
蜩や父の遺愛の神楽面 滝沢伊代次 万象 200408  
蜩や句集を編むは誰のため 山田六甲 六花 200408  
これよりは蜩タイムいざ庭へ 林翔 200409  
蜩に恭仁の夕景さだまりぬ 朝妻力 京鹿子 200409  
蜩や早き夕餉の葱刻む 藤枝五三子 帆船 200409  
蜩の鳴き重なりて鍬洗ふ 藤枝五三子 帆船 200409  
蜩の鳴き渡りゐる村出づる 谷榮子 雨月 200409  
蜩や伊豆の下田に安房の舟 近藤幸三郎 風土 200410  
蜩や玻璃戸閉めても声そそぎ 林翔 200410  
蜩に宇陀の夕景さだまりぬ 朝妻力 雲の峰 200410  
蜩や役小角に石の下駄 浅川正 雲の峰 200410  
蜩の声の近きにテント張る 鈴木美江 雲の峰 200410  
水に足漬け蜩を楽しめり 岡崎桂子 対岸 200410  
獅子舞をさらふ舞殿初蜩 竹中龍青 200410  
蜩の堪忍袋小さくて 安部里子 あを 200410  
蜩や天文台を後にして 高村洋子 遠嶺 200411  
蜩や明月院に一人座す 青木久子 遠嶺 200411  
蜩や病状固定となり重り 堀義志郎 火星 200411  
蜩や今日の終りの手を洗ふ 高木勝子 帆船 200411  
川音に夕蜩の加はりぬ 武田和代 百鳥 200411  
蜩の湖にカヌーを浮かべけり 沖増修治 百鳥 200411  
蜩や江口堂へとまゐらうか 石脇みはる 200411  
秩父湖の霧濃くなれり夕蜩 岡村葉子 栴檀 200411  
明け切らぬ空や蜩鳴き出づる 岡本直子 雨月 200411  
蜩に目覚め三瓶の未だ明けず 岡本直子 雨月 200411  
蜩に鳴き包まれて行く古道 吉田眞弓 雨月 200411  
鬨上げて真つ向う谷の夕蜩 丸山冬鳳 京鹿子 200411  
蜩やかなはぬ恋をうたふのか 山の狸 六花 200411  
弟逝き夕蜩のレクイエム 金山藤之助 200412  
蜩に経文ひとつ足してやる 木山杏理 京鹿子 200412  
蜩や灯ともる無人精米所 今成公江 200412  
蜩の声のぶつかる喉仏 近藤公子 200501  
蜩の高さに水平線昏るる 井上菜摘子 京鹿子 200501  
蜩に包まれてゐる池の黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 200507  
蜩を聞きしとも聞かざりしとも 稲畑汀子 ホトトギス 200508  
蜩の鳴く方へ砂利踏みゆけり 山尾玉藻 火星 200508  
鐘を割る音か俄かの蜩は 林翔 200509  
地震なゐは止み蜩世界蘇る 林翔 200509  
蜩や足を垂らして寺の縁 今瀬剛一 対岸 200509  
蜩やカンカン蟲の舟かへる 瀧春一 菜園 200509  
蜩の世へ丸木橋渡りけり 福井隆子 対岸 200510  
蜩や声を潜めし山の鳥 大房帝子 酸漿 200510  
蜩の鳴き声やまず特攻碑 新屋貴子 河鹿 200510  
夕べの音楽蜩も鳴き加はれり 林翔 200510  
蜩の声の重なる長屋門 田山登喜子 200510  
蜩や縁側といふ桟敷席 寺門丈明 あを 200510  
蜩や磨ぎたての米すぐに炊き 八染藍子 200511  
蜩に身の内ほぐれゆくごとし 伊藤トキノ 200511  
夕蜩一部屋灯る鉱泉宿 磯崎兼久 200511  
蜩やはたと杼の憶む絹の里 柴田雪路 200511  
火の如き蜩を置き木の老ゆる 林昭太郎 200511  
夕蜩一斉にやみ訃報入る 松本恒子 ぐろっけ 200511  
ひたすらに睡魔を待てば朝蜩 山本浪子 風土 200511  
蜩や独りの午後の古今集 大上保子 六花 200511 蜩 3

 

2020年8月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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