青葉 9   100句

青葉  青葉雨  青葉潮  青葉闇  青葉冷  青葉寒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
肌冷ゆるまで浴びにけり青葉風 飛高隆夫 万象 201709
青葉風麓の池の照りかげり 吉田きみえ 末黒野 201709
瓊花はや青葉となりぬ鑑真廟 佐藤貞子 雨月 201709
青葉風榎根方の千鳥塚 佐藤貞子 雨月 201709
とかち二号青葉の大地ひた走る 辻由紀 雨月 201709
神鏡に映るわが影青葉風 石田康明 春燈 201710
言葉みな青葉雫となる別れ 山中志津子 京鹿子 201710
腕立てゝ伏せて八十青葉風 藤波松山 京鹿子 201710
山鳩と競ふ手の笛青葉風 三屋英俊 万象 201710
曇天を楓青葉が明るうす 大橋晄 雨月 201710
青葉山人を入れては人を染め 森清信子 末黒野 201710
熊野へと傾れ込みたる青葉峰 上辻蒼人 風土 201711
封筒のシールは小鳥青葉風 西住三恵子 201712
人の世に浮くか鯨の目に青葉 タチオカ帽子 船団 201802
中二階ひがな一日若葉と青葉 梨地ことこ 船団 201802
青葉して地球の鼓動よく聞く日 陽山道子 船団 201805
青葉映えことに彩ます煉瓦館 奈辺慶子 雨月 201806
天下人の名をよろこばず青葉道 沼田巴字 京鹿子 201806
青葉の夜エンター叩き脱稿す 林昭太郎 201806
濠の白鳥餌を欲り寄れり青葉風 篠田純子 あを 201806
新門辰五郎寄進の鳥居青葉風 豊谷青峰 春燈 201807
厚情を謝して別るる青葉雨 コ田千鶴子 馬醉木 201807
巫女舞の頬ふっくらと青葉風 森なほ子 あを 201807
青葉寺蛇の目さしくる相撲取 田中藤穂 あを 201807
青葉若葉村の若者団結す 古賀恵子 201808
青葉梟遠く近くに闇に聴く 竹村淳 201808
大空へ梢繁るや青葉風 渡辺若菜 春燈 201808
廃屋を毀つ青葉の重さかな 高木嘉久 201808
弓の師は畳職人青葉風 石崎和夫 201808
吊橋を押し上ぐ山の青葉かな 須賀ゆかり 201808
煤色の五玉そろばん青葉光 大橋松枝 201808
訪れし人みな帰る青葉の樹 高木晶子 京鹿子 201808
近江路を来て快き青葉風 服部珠子 雨月 201808
青葉湖双胴船の水脈太き 碇天牛 雨月 201808
なだらかな青葉若葉の天王山 城戸ひろみ 雨月 201808
歌神の句碑に木洩れ日青葉光 城戸ひろみ 雨月 201809
青葉風エルメスの鞍撫でとほる 中島陽華 201809
精霊のやすらぐ気配青葉闇 藤田美耶子 201809
神泉苑青葉の闇に無縁仏 中江はるみ 馬醉木 201809
能管は鬼女の件や青葉の夜 亀井紀子 201809
ふるさとへ続く上野の青葉かな 佐藤玲子 春燈 201809
再会を約する皺の手青葉風 佐藤玲子 春燈 201809
青葉闇二歳・当歳古き墓誌 須賀敏子 あを 201808
精霊はデビツド・ボウイか青葉騒 波戸辺のばら 201809
関取の一団がゆく青葉道 波戸辺のばら 201809
借景は青葉若葉の山の邸 岩田登世 雨月 201810
青葉風沓ぬぎ石に座り込む 篠崎志津子 六花 201810
バス始動青葉の底に邑残し 高村令子 風土 201810
青葉透く窓や網戸の雨零 田中臥石 末黒野 201810
京都行き快速青葉また青葉 津田このみ 船団 201811
青葉雨赤いシャベルが立ったまま 陽山道子 船団 201811
外つ国より青葉の京に里帰り 伊吹之博 京鹿子 201811
能面に死相のありて青葉の夜 高倉和子 201812
青葉中阿弥陀三尊浮かびをり 竹村淳 201812
青葉若葉胸突坂を登り切る 田中藤穂 201902
青葉光鬼太郎茶屋の屋根の下駄 大川暉美 末黒野 201904
ひとり居の猫を鳴かせて青葉季 佐藤恭子 あを 201904
頂へ若葉青葉の攻めのぼる 松田多朗 馬醉木 201907
蔦駕籠や青葉しぐれの奈良井宿 鈴鹿呂仁 京鹿子 201907
僧の声ほめて青葉の中にあり 栗山よし子 馬醉木 201908
京マチ子逝く青葉に閉づる羅生門 武川未有 201908
木の猪に銀杏青葉の風の色 竹中一花 201908
榠樝青葉狛いのししの親子かな 井上静子 201908
青葉風真直ぐ有松天満社 横井遥 201908
昼餉とる青葉若葉のその下に 堺昌子 末黒野 201908
青葉風日永ささやきささやいて 田尻勝子 六花 201908
燈籠に被さつてくる青葉かな 江見巌 六花 201908
青葉風コンクリートの部屋通る 有松洋子 201909
墨磨って亡き友偲ぶ青葉の夜 若泉真樹 201909
半蔵門青葉若葉のやわらかく 大山夏子 201909
見据えらる孔子の眼楷青葉 大山夏子 201909
仰ぎ見る函嶺包む青葉かな 高木邦雄 末黒野 201909
皇居はや濠を残して青葉かな 今村千年 末黒野 201909
梵鐘の余韻をのせて青葉風 大川暉美 末黒野 201909
青葉闇の赤き仁王の睨みかな 横路尚子 末黒野 201909
青葉騒悲話を伝ふる姥ヶ池 小林共代 風土 201909
輪中野に蓮の青葉のさはさはと 荻野周子 雨月 201909
立ち止まる度に青葉の影をもつ 西村白杼 京鹿子 201909
青葉風ひとりひとりとハグをして はしもと風里 201910
どこかしら濡れて青葉の森の中 火箱ひろ 201910
オオミズアオ青葉の夜を抜けてきて 火箱ひろ 201910
吾よりも若い陛下や青葉風 たかはしすなお 201910
暁紅の出船泡立つ青葉潮 田中臥石 末黒野 201910
街燈に妖しく揺るる青葉影 安斎久英 末黒野 201910
足場組む青年の背や青葉風 外山生子 末黒野 201910
高台寺の青葉の旬を訪ひ得たり 竹内喜代子 雨月 201910
ねねの道若葉青葉の石畳 竹内喜代子 雨月 201910
立ち止まる度に青葉の影をもつ 西村白杼 京鹿子 201910
行間を青葉のうめる新刊書 菊池和子 京鹿子 201910
皮を脱ぎたる若竹の青葉肌 佐津のぼる 六花 201910
青葉して疏水辺りに秘密あり 粟津さくら 201910
等伯を青葉の寺に訪ねけり 増田裕司 やぶれ傘 201911
青葉風小さき拳銃婦警帯び 松本善一 やぶれ傘 201911
蔵壁に高窓ひとつ蔦青葉 山本久枝 やぶれ傘 201911
日を弾く高原列車青葉濃く 森清信子 末黒野 201911
せめぎ合ふ青葉に噎ぶ渓の道 大川暉美 末黒野 201911
間仕切りを払ふ古民家青葉風 長尾タイ 末黒野 201911
身に入むや寺宝の青葉の笛を見て 佐津のぼる 六花 201912
失せ物はみなここにあり青葉闇 芝田幸惠 末黒野 202004
ヘルパーさん若し青葉の雨浴びて 田中藤穂 あを 202006
青葉冷夜は確かにやつてくる 篠田大佳 あを 202006
目には青葉まだまだ籠る日々憶ひ 千田百里 202007
青葉して城のまはりの廓街 山田六甲 六花 202007
読みかけて青葉の陰へ椅子を寄す 藤井美晴 やぶれ傘 202007
久々の友の電話や青葉風 加藤良子 春燈 202008
山並の青葉若葉や光充ち 大川暉美 末黒野 202008
疫病よ失せよ青葉の駿河台 安立公彦 春燈 202008
あかさたな母音滑らか青葉風 植村蘇星 京鹿子 202008
飛車角や棋盤に揺るる青葉光 竹中一花 202008
とつ國の子の窓過る青葉風 近藤紀子 202008
青葉風吹きぬけ図書館再開す 有松洋子 202008
青葉若葉の著き濃淡山動く 森清信子 露の堂 202008
雨上がり谷戸の青葉の夜の匂ふ 大川暉美 末黒野 202008
青葉騒会話無用の遊歩道 久保寺眞佐子 末黒野 202008
飛び上がり鉄棒つかむ青葉風 太田慶子 春燈 202009
青葉闇抜けて三浦の海の碧 鈴木英雄 末黒野 202009
青葉闇奥は殿中江戸の址 伊藤希眸 京鹿子 202009
青葉風我が町名は淳和院 村田あを衣 京鹿子 202009
青葉若葉よそよぐのは印象派 鷺山珀眉 京鹿子 202009
青葉闇といへども光差すところ 岩下芳子 202009
くり返し聞くコンドルの歌青葉風 近藤紀子 202009
箒目の波さらさらと青葉寺 山崎正子 202009
一対の蹄鉄棚に青葉光 小倉征子 202009
青葉風露路の奥なる大垣城 延川笙子 六花 202009
青葉風明日あることを疑はず 岡井マスミ 末黒野 202009
乳与へつつ青葉食む放牧馬 泉一九 やぶれ傘 202009
マーマレードとろとろ煮詰め青葉雨 つじあきこ 202009
森の子にせせらぎの音青葉光 つじあきこ 202009
獣出るらし青葉時雨て明智塚 辻水音 202009
マタイ書の目の丸太消す青葉かな 卯木尭子 春燈 202009
背負うものまた増え青葉若葉かな 渡部恭子 202009
死ぬときは何見ゆる眼か青葉の夜 柴田佐知子 202010
終章へ青葉若葉の主旋律 菊池和子 京鹿子 202010
風の道見えて青葉の尾根伝ひ 今井康子 202010
会いたいよ目を閉じて聞く青葉騒 火箱ひろ 202011
青葉青葉ひとっこひとりわたしだけ 火箱ひろ 202011

 悼・橋本佳奈さん

ジョバンニとゆくよ青葉の風の駅

火箱ひろ 202011
前山の青葉深むる日照雨かな 石黒興平 末黒野 202012
啓蟄の青葉の育つ屋敷畑 小林共代 風土 202105
をがたまの天衝く先へ青葉風 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106

青葉→ 10

     

 

2023年6月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。