青葉 7   140句

落しては決してならぬ青葉の子   今瀬剛一

作品
作者
掲載誌
掲載年月
新たなるスタート青葉若葉かな 楠原幹子 201107
触診の優しき手なり青葉風 小菅美代子 ぐろっけ 201107
目に青葉りんりんとして南都の史 鈴鹿仁 京鹿子 201107
托鉢の八里青葉に染まる道 中山純子 万象 201107
梅雨青葉はふりの傘の重なりぬ 佐藤喜孝 あを 201107
書き慣れた苗字に戻る青葉なか 吉弘恭子 あを 201107
癌病棟すつぽり青葉若葉かな 瀬島洒望 やぶれ傘 201108
船頭唄青葉の渓へ響きけり 竹内悦子 ちちろ虫 201108
公然と馬の血統青葉風 塩路隆子 201108
カーナビに青葉大和の道案内 伊東和子 201108
罅深き敦盛の笛青葉騒 坂上香菜 201108
社頭の儀斎王代に青葉風 西垣順子 201108
建掛けの塔儚しも青葉の香 南光翠峰 馬醉木 201108
水ぐるま青葉若葉の風弾き 田中佐知子 風土 201108
川下り瀞に写せり青葉光 榎本ふじえ 風土 201108
陸奥に風の集まる青葉かな 矢口笑子 春燈 201108
翁追へば青葉をかざす御堂筋 豊田都峰 京鹿子 201108
一隅もあまさぬ慈悲の青葉風 豊田都峰 京鹿子 201108
青葉闇念仏と湧く百献灯 豊田都峰 京鹿子 201108
棟たかく総本山の青葉光 豊田都峰 京鹿子 201108
人籟をつつむ青葉の大遠忌 豊田都峰 京鹿子 201108
いちまいの旅信はらりと青葉風 柴田朱美 京鹿子 201108
青葉濃し女に知性派感覚派 柴田朱美 京鹿子 201108
青葉閑け水の饒舌はじまれり 柴田朱美 京鹿子 201108
青葉濃し山のうしろに山ありて 柴田朱美 京鹿子 201108
吹奏楽の響くあちこち青葉風 村上昌子 201108
榎寺公孫樹青葉の伸び上がる 井山幸子 万象 201108
追ひ抜きて追ひ付かれたる青葉影 柳川晋 201108
青葉光炭焼小屋の幣古び 松本三千夫 末黒野 201108
青葉して山近くなる峡の村 小寺ふく子 六花 201108
青葉風いざ働けと吹き通る 鎌倉喜久恵 あを 201108
楽太鼓ひびく神苑青葉風 片岡久美子 201109

 チェコスロバキア

アーチ潜る石畳路地青葉風

長濱順子 201109
谷占めて青葉渦巻く吉野建 長谷川翠 馬醉木 201109
マネキンの省エネ衣裳青葉風 伊奈勝代 京鹿子 201109
藍染の布干す庭や青葉風 黒滝志麻子 末黒野 201109
里青葉仮設住宅この地にも 菅野蒔子 末黒野 201109
師のうたふ人間頌歌青葉風 千田敬 201109
水底に佇つかに仰ぐ青葉騒 栗原公子 201109
楠青葉南方熊楠風に立つ 中野京子 201109
十三重石塔聳ゆ青葉中 近藤豊子 雨月 201109
菩提樹の青葉の風を父娘句碑 小原登志春 雨月 201109
清々し朴の大樹の青葉風 尾崎みつ子 雨月 201109
百畳の堂開け放ち青葉かな 水谷靖 雨月 201109
新居より望む青葉の生駒山 谷泰子 ぐろっけ 201109
青葉風般若心経よどみなく 谷泰子 ぐろっけ 201109
文豪の机小さし青葉風 中尾廣美 ぐろっけ 201109
山門へ青葉の道となりにけり 大島英昭 やぶれ傘 201109
洋菓子店前は青葉のプラタナス 瀬島洒望 やぶれ傘 201109
青葉闇鋼のやうに水を置く 佐藤喜孝 あを 201109
堤防に自転車を漕ぐ青葉風 長崎桂子 あを 201109
仏像を拝し湖北の青葉風 鶴見董子 末黒野 201110
武者落とし覗く一気に青葉の陣 江澤弘子 201110
鮫かつぐ男青葉の雨上る 坪内稔典 船団 201110
二、三人青葉の村へ鮫かつぐ 坪内稔典 船団 201110
鮫食べる村の青葉のゆさゆさと 坪内稔典 船団 201110
削り節ふうはり出来て青葉かな あさなが捷 201110
街道のはづれの寺の青葉闇 有本勝 ぐろっけ 201110
どこよりの笛の音色や青葉風 矢田有年 春燈 201110
法螺貝の響く初瀬や青葉風 貫井照子 やぶれ傘 201110
青葉月男がたゝむ能袴 服部郁史 京鹿子 201110
土堤はしる自転車青葉の青き風 中村江利子 京鹿子 201110
青葉闇くぐりて朱唇仏詣で 滝川あい子 雨月 201110
青葉して樹齢重ねし楷双樹 尾崎みつ子 雨月 201110
谷青葉一歩も引かぬ陣形図 石田野武男 万象 201110
青葉風なる陸前に愛子駅 コ田千鶴子 花の翼 201111
青葉してみくじの凶のはためきぬ 中山純子 万象 201111
ラリックの昆虫好きや青葉光 能美昌二郎 201201
点綴の若葉青葉の山遠し 小瀧洋子 ろんど 201202
若葉とも青葉ともマロニエ大樹 稲畑汀子 ホトトギス 201205
軍帽とキャビア売りをり青葉風 須賀充子 パミール越え 201206
青葉濃き古格の寺に詣でける 竹内弘子 あを 201206
一代に一度の開扉青葉仏 笠井清佑 201207
眼に染むる青葉若葉の木陰道 松田利秋 かさね 201207
喘ぎつつ登る山道青葉かな 吉田博行 かさね 201207
鳴かぬ牛鳴く牛牧は青葉風 仁平則子 201207
青葉籠りや鳥語訳してみたりして 千田百里 201207
青葉光岩手への旅夫は古稀 赤座典子 あを 201207
雹降つて青葉の傷の香にむせる 鳥居おさむ 鳥居おさむの、背骨。 201207
宝篋印塔青葉しぐれとなりにけり 西田孝 ろんど 201207
賽銭泥棒出でたる昨夜の青葉寺 松岡和子 201208
義民碑へつづく胸突き青葉坂 松岡和子 201208
青葉山つま先で立つ三角点 松岡和子 201208
青葉風マネキンの目が泳ぎ出す 大島翠木 201208
里山に生気あふるる青葉かな 菊地崇之 かさね 201208
青葉して術後の天地瑞々し 遠藤真砂明 201208
青葉照投げ込み寺にツアーバス 渕上千津 201208
立ち寄りし靖旧居や青葉風 小松昭子 風土 201208
青葉若葉掛けはぎて森仕上げたる 入江節子 ろんど 201208
周濠の水かげろふや青葉陰 豊田都峰 京鹿子 201208
妻女山今日は青葉の旗印 豊田都峰 京鹿子 201208
青葉洩るかげも届かぬ真田の濠 豊田都峰 京鹿子 201208
若葉青葉勝てば勝手の戦記かな 豊田都峰 京鹿子 201208
青葉風城下にパンの発酵す 杉浦典子 火星 201208
お健やかを念ず皇居の青葉風 和田崎増美 雨月 201208
黒光る光秀像に青葉風 山口キミコ 201209
豪商の潰えし旧居青葉騒 伊東和子 201209
十津川の昴の郷や青葉風 坂根宏子 201209
大鋸を引く青葉の中の木挽唄 小林美登里 かさね 201209
青葉風ほのかに香るラベンダー 本郷宗祥 かさね 201209
電車待ついつもの位置や青葉風 長久保郁子 かさね 201209
九十の母が辞書繰る青葉の夜 柴田佐知子 201209
青葉の夜校歌で締むる同窓会 苑実耶 201209
天井の龍のうねりや青葉波 竹中一花 201209
千年の楠千年の青葉風 三宅文子 春燈 201209
人群るる路上ライブや青葉晴 室谷幸子 万象 201209
告げ合うて尊き一夜青葉宿 高橋道子 201209
秀次の無念ただよひ青葉山 原田達夫 201209
一枚の湖囲む青葉かな 山本無蓋 201209
田と畑と青葉の中の石舞台 上辻蒼人 風土 201209
青葉風つれて川筋竹屋町 豊田都峰 京鹿子 201209
いつぱいに風埋め青葉の城址なる 豊田都峰 京鹿子 201209
青葉若葉のまん中をゆく黒き人 高野春子 京鹿子 201209
七尋の幹の神木青葉風 和田崎増美 雨月 201209
山青葉切り端の見ゆる陶石場 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201209
街路樹や青葉の走る音の起つ 水野弘 ぐろっけ 201209
沼に向く木椅子のきしみ青葉風 三輪慶子 ぐろっけ 201209
青葉風足踏みしめて太鼓橋 大西和子 ぐろっけ 201209
青葉光僧の説明ねんごろに 伊勢きみこ 火星 201209
草庵の苔の潤ひ青葉雨 長濱順子 201210
山裾に悲恋の寺や青葉照 長濱順子 201210
登り来て息をととのふ青葉の香 中島昌子 201210
文鎮に押へられたる青葉風 熊川暁子 201210
宮址守る青葉木洩れの処得て 豊田都峰 京鹿子 201210
外湯まで青葉しぐれを急ぎけり 石田康明 春燈 201210
青葉打つ雨音のみの昼下り 古林田鶴子 ぐろっけ 201210
山青葉古刹を包む風清し 上村光八 末黒野 201210
無住寺の青葉雫に打たれけり 生田作 風土 201210
耳門とて青葉の風のよく通り 上辻蒼人 風土 201210
海に出て鎌倉の樟青葉かな 藤井美晴 やぶれ傘 201210
杜青葉まづ左手に柄杓持つ 丑久保勲 やぶれ傘 201210
青葉風防音壁にヨットの絵 菅野蒔子 末黒野 201211
露座如来椎の青葉を天蓋に 荒井千瑳子 201211
二の丸に遺る深井戸歯朶青葉 稲山忠利 ぐろっけ 201211
窯出しの皿は上出来青葉風 佐瀬晶子 ろんど 201211
小流れを渡り青葉の観世音 酒井秀郎 返り花 201211
愛染に願ひをこむる青葉風 酒井秀郎 返り花 201211
青葉して金色いまに光堂 酒井秀郎 返り花 201211
ミルトンは窓辺のあいつ青葉雨 坪内稔典 船団 201212
目に青葉飛行機雲の流れ行く 筒井八重子 六花 201212
青葉→ 8      

 

2021年6月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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