青 葉 3   100句

灯明のあまたを青葉囲ひかな  山西雅子   夏越

作品
作者
掲載誌
掲載年月
青葉瀧中心ずれて落ちにけり 石平周蛙 対岸 200402
旅戻りまづは仏間へ青葉風 望月晴美 要滝 200403
鎌倉五山第二位青葉したたれり 福井隆子 つぎつぎと 200405
青葉若葉北鎌倉の駅小さし 福井隆子 つぎつぎと 200405
こんなにも青葉の庭となり果てし 稲畑汀子 ホトトギス 200406
風渡るときマロニエの青葉より 稲畑汀子 ホトトギス 200406
朝光に彩られたる青葉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200406
青葉深く深く沈みて鯉見ゆる 今瀬剛一 対岸 200406
サーカスのテントを渡る青葉風 岩下芳子 200406
牛の毛を梳いて艶増し青葉風 山田六甲 六花 200406
ひとすぢの道きて憩ふ青葉かな 阿部正枝 遠嶺 200406
水止めし小滝の幣に青葉風 池田いつ子 酸漿 200407
子が問へば恋を語らむ青葉の夜 小林朱夏 200407
開港より光のつばさとなる青葉 豊田都峰 京鹿子 200407
政子眠るやぐら鯨波めく青葉風 豊田都峰 京鹿子 200407
実朝へ折れば青葉の雨しづく 豊田都峰 京鹿子 200407
死を賭せば青葉と墓の語られて 豊田都峰 京鹿子 200407
だんご屋も昔日のまま青葉寺 白鳥義岳 帆船 200407
足癒えて行かれよ黄泉青葉坂 安達実生子 200407
繋がれし悍馬に青葉月夜かな 遠野萌 200408
しろがねの戦士の墓や青葉山 松本静江 遠嶺 200408
落人の青葉がくれの墓一基 豊田都峰 京鹿子 200408
青葉月寝に戻るだけの部屋の鍵 服部郁史 京鹿子 200408
遠き世の青葉かくれの忠魂碑 寺田千代子 京鹿子 200408
背なの児の落ちさうに寝て青葉風 片山智恵子 百鳥 200408
一瀑へ青葉若葉のいろは坂 植松昌子 馬醉木 200408
橡は幹ひきしぼりつつ大青葉 黒田咲子 200408
khaos混沌まざと青葉の公孫樹 黒田咲子 200408
橋行くや奈落をもてる青葉谿 石田野武男 万象 200408
川風の吹きのぼりゆく青葉山 宮永順子 雲の峰 200408
新しきカーブミラーや町青葉 宮永順子 雲の峰 200408
峠茶屋青葉の風のふきぬける 久保田喜代 雲の峰 200408
目に青葉窓辺の卓でカフエオーレ 塚田恵美子 築港 200408
燈登る青葉の風の渡りけり 平尾光枝 築港 200408
青葉若葉や夫の背を見失ふ 北村和子 草の花 200408
黄櫨青葉真紅の一葉ちりばめし 阿部ひろし 酸漿 200408
鉄棒や青葉の天地回転す 田中藤穂 あを 200408
青葉なか案内板の眞新し 長崎桂子 あを 200408
休日の糶場の魚臭青葉照り 淵脇護 河鹿 200408
二代目の山に踏み入る青葉光 有島扇水 河鹿 200408
青葉風入れて保育所深眠り 小野さとし 対岸 200408
梅青葉借楽園の迷路めく 村上和子 対岸 200408
折鶴に託す快癒や青葉光 名取袿子 200409
入鹿の絵青葉の部屋にありしかな 竹中一花 200409
剣豪の名の駅青葉繁りをる 近藤紀子 200409
窯出しの信樂狸青葉風 木暮剛平 万象 200409
指が知る電話番号青葉の夜 櫻井幹郎 百鳥 200409
落ちて行く水の行く末青葉風 今瀬剛一 対岸 200409
青葉風あび背信の顔かくす 豊田都峰 京鹿子 200409
復元の弥生住居に青葉濃し 北村香朗 京鹿子 200409
鴎外も太宰の墓も青葉蔭 大島寛治 雨月 200409
青葉茂り太宰の川の今昔 落合絹代 雨月 200409
万葉の丘に聞きをり青葉風 夏目満子 酸漿 200409
高尾路を浄土とぞ思ふ青葉風 夏目満子 酸漿 200409
青葉濃き山河の旅や車馳せ 中島伊智子 酸漿 200409
玄関に青葉いろの灯天徳院 佐藤山人 200409
あふられし余韻のさめず蔦青葉 足立幸信 200410
洒落れた街の酒落れたポストや青葉風 田嶋洋子 春燈 200410
いつの間に眠りしか覚め青葉梟 中山純子 万象 200410
好天の旅の夜明けや青葉風 村瀬八千代 遠嶺 200410
青葉して織部の茶器にもてなさる 大石たか 遠嶺 200410
湖底にも山河のありぬ青葉騒 高橋あゆみ 200410
騎馬兵の背筋きりりと青葉風 岡田房子 酸漿 200410
青葉風家鴨の一団蹤いてくる 鳴海清美 六花 200410
待つ時も青葉の風の流れをり 鈴木多枝子 あを 200410
里程元標川べりの青葉風 藤田かもめ ぐろっけ 200410
湯の滝を浴びて青葉の夜の外湯 櫻井幹郎 百鳥 200411
鳥篭をつるし青葉の芯とせり 沼田巴字 京鹿子 200411
青葉茂り人間魚雷がらんどう 内藤ゑつ ゑつ 200411
青葉風まっすぐ通る喪の座敷 内藤ゑつ ゑつ 200411
青葉下集まる杖が日毎増し 藤澤希宗子 ぐろっけ 200412
盗人の入りし話を青葉寺 坪井洋子 200501
城跡の上臈塚は青葉の斑 品川鈴子 ぐろっけ 200506
青葉して契りいよいよ夫婦岳 小林呼溪 200507
日本の階級厳と青葉中 鈴木榮子 春燈 200507
頭痛藥利きはじめたる朴青葉 中山純子 万象 200507
お砂持青葉若葉の大鳥居 中野あきを 築港 200507
ペダル漕ぐ吾を追ひ越す青葉風 森永美保 築港 200507
青葉光尾立ての栗鼠の屋根渡り 能村研三 200507
雄渾の寺の扁額青葉風 能村研三 200507
音読に脳いきいきと青葉山 河野美千代 200507
石垣を崩せど聖旗となびく青葉 豊田都峰 京鹿子 200507
原城址底よりも沸く青葉騒 豊田都峰 京鹿子 200507
放たれしごとく老いゆく青葉陰 竹内弘子 あを 200507
メトロ出て逆風つよき青葉の夜 田中藤穂 あを 200507
青葉光異国のあの木この木どち 東亜未 あを 200507
青葉照り子らが群れゐる水呑場 淵脇護 河鹿 200508
青葉夜の妻に押されて車椅子 淵脇護 河鹿 200508
青葉光水琴窟の音ひびき 山崎泰世 200508
斎王の輿の高さを青葉風 石本百合子 馬醉木 200508
青葉風方丈の間に木魚あり 竹内悦子 200508
青葉風通すリビング江戸箒 井内佳代子 遠嶺 200508
声出して赤児が笑ふ青葉風 柳生千枝子 火星 200508
日照雨して青葉しづくの万華鏡 坂本京子 200508
フリーきつぷ青葉若葉を乗り継ぎて 工藤進 200508
青葉風梳く土牢の古格子 栗原公子 200508
青葉蔭水郷めぐりの舟くぐる 藤原浩 栴檀 200508
山青葉笑ひ惜しまぬ農婦たり 山崎靖子 200508
奥宮へつづく青葉の起伏かな 今瀬剛一 対岸 200508
窓はみな青葉の高さ風吹ける 今瀬剛一 対岸 200508
青葉 →4      

 

2021年6月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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