植 田 2     104句

雨の輪の重なり初めし植田かな    阿部王一

早苗饗  早乙女  田植  植田  青田

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ダムに無き雲を植田の上に置く 堀内一郎 あを 200506
象潟や松の影おく植田かな 林和子 万象 200507
磐梯へなべて植田の列そろふ 堀内一郎 あを 200507
夕明りして千枚の植田寒 岡本眸 200507
遷子ねむる植田明りのみずの国 岡田貞峰 馬醉木 200508
こんな夜は家ごと眠る植田かな 近藤喜子 200508
鶏鳴のあとのしづけさ植田村 鷹羽狩行 200508
空海の池水広ごる植田かな 井内佳代子 遠嶺 200508
植田はや番の鴨の働けり 小野タマ枝 酸漿 200508
信玄の里の植田や屋敷内 村田さだ子 酸漿 200508
植田道身に纏ふ風匂ひけり 鈴木栄子 酸漿 200508
上杉の未完の城址植田中 松崎鉄之介 200508
いとけなき植田に風の少し出づ 山片岡祥子 200508
問隔も長さも保ち大植田 塩川雄三 築港 200508
植田まだ水が主力となつてゐし 塩川雄三 築港 200508
直ならず方形ならず植田群 塩川雄三 築港 200508
去年よりも植田ちいさし駐車場 長崎桂子 あを 200508
傷癒えるかゆみのありし植田道 寺門丈明 あを 200508
植田まだ幼き風や佐久平 長谷川祥子 馬醉木 200509
筑波嶺に惚と月ある植田かな 神宮きよい 馬醉木 200509
一字の植田ととのふ峠口 長沼恒子 馬醉木 200509
北上や下りて植田に遊ぶ星 鷹羽狩行 200509
一羽二羽鷺降り植田かがやかす 勝屋風奈美 200509
白雲の映る植田や子守唄 丸山勝利 遠嶺 200509
裏に出て植田の風を存分に 小池槙女 火星 200509
破水から長き一日植田かな 片岡静子 200509
日光街道植田の村へ直進す 舘泰生 風土 200509
遠嶺雲植田遅速の彩なせり 有島夛美 河鹿 200510
ゴム長の音立ててゆく植田かな 三輪慶子 ぐろっけ 200510
足跡の一段深き植田かな 浅田光喜 対岸 200510
学童に通船堀と植田あり 朝倉富次 酸漿 200510
柩ゆくふるさとに似し植田道 若林杜紀子 百鳥 200510
空よりも明るくなりぬ植田村 渡部志津子 200512
郭公と葭切のこゑの植田かな 瀧春一 常念 200606
安堵の灯滲む植田となりにけり 間宮陽夫 馬醉木 200608
ボランティア植田に一礼して帰る 泉田秋硯 200608
国生みのごとく植田の泥しづく 辻美奈子 200608
ドレミファの音符の踊る植田水 中村邦彦 200608
明け方の玉虫色の植田かな 赤堀洋子 万象 200608
渡りくる風の植田の米どころ 岩田登美子 ぐろっけ 200608
山水のそそぎて植田みなぎれり 青木陽子 酸漿 200608
雨ふれば植田の波紋見てゐたり 松元末則 酸漿 200608
夕暮れを植田となりて映しけり 三井孝子 六花 200608
蓑笠を掛けし落柿舎植田風 名取袿子 200609
植田ながむ窓際族と言はれゐて 合川月林子 ぐろっけ 200609
単線の鉄路の伸ぶる植田かな 和田一 雨月 200609
かくれ里あり一枚の植田かな 長沼紫紅 200609
夕星のはやただよへる植田かな 山下青坡 200610
大江山越えて丹後の植田風 浅井青陽子 ホトトギス 200611
湖の風植田の水に遊びをり 山田六甲 六花 200706
闇と灯のせめぎ合ひゐる植田かな 山田六甲 六花 200706
風なりに植田の水のかがよへり 横田初美 春燈 200707
古事記にも見ゆる阿坂の植田かな 青木翠亭 春燈 200707
山奥まで植田ののびて静かなる 深野カツイ 200707
いつぺんに植田広がる帰路の道 下条みね子 200707
離陸して窓のななめに大植田 渡辺安酔 200708
山の峰写す植田のそよぎかな 松嶋一洋 200708
植田風黒澤好みの仁王門 藤木祥治 春燈 200708
長靴の老いの佇む植田かな 大須賀容子 遠嶺 200708
一村は水の匂の植田かな 森山暁湖 万象 200708
成田線植田の中をすれ違ふ 中谷葉留 万象 200708
甲斐駒や植田に風姿正しうす 西村梛子 馬醉木 200708
紀の国の水美しき植田かな 森茂子 火星 200709
足跡のひとつ大きな植田かな 田中幹也 万象 200709
植田へとつづく径あり風のみち 宇都宮滴水 京鹿子 200709
一望の植田の村の灯を映す 植松克枝 200709
水屋蔵植田に映る影長し 住田千代子 200709
水路ゆく豊かな水や植田澄む 青山村修 酸漿 200709
植田中伊那には倉の家多し 阿部ひろし 二の杉 200710
甲府盆地植田青田のけぶりつつ 阿部ひろし 酸漿 200710
植田風送電塔の遠見癖 宇都宮滴水 京鹿子 200710
みちのくの植田に浮かぶ山低し 川島澄子 酸漿 200711
いつ来ても妻籠に残る植田あり 阿部文子 酸漿 200712
ホメラレモセズニ植田を見て廻る 伊藤白潮 200806
植田澄み電柱変圧器が写る 定梶じょう あを 200806
米余る瑞穂の国の植田かな 渡辺安酔 200807
次の世へ継がむ植田も野舞台も 伊藤白潮 200807
安曇野は植田ばかりや道祖神 三川美代子 200808
足首をむんずとつかむ植田寒む 布川直幸 200808
竿売りや植田の水をひびかせて 小山田子鬼 200808
しづけさが拡がりとなる植田かな 小山田子鬼 200808
植田いま神のあそべる雨脚に 辻直美 200808
とんび笛配る一村植田澄む 梶川智恵子 200808
正面から脇から植田眺めけり 田村園子 200808
若狭路の植田明りに観世音 林いづみ 風土 200808
米どころエコ環境の植田風 竹内喜代子 200809
一枚にやまなみ映す植田かな 渡邊孝彦 やぶれ傘 200808
植田道一本村立小学校 荒木甫 200809
京丹後海の際まで植田して 橋添やよひ 風土 200809
一遍の通りし道の植田かな 水井千鶴子 風土 200809
高原列車植田の中を走り抜け 山本漂子 雨月 200809
植田水なみなみはられ村豊か 西本輝子 雨月 200809
大雪山の白き峰置く植田かな 岡本敬子 万象 200809
今終へし植田に早も鴨の来る 青木陽子 酸漿 200809
植田つづく越後平野に人もなし 大里快子 酸漿 200809
夕霧の植田流るる奥津軽 阿部悦子 酸漿 200809
庭先につづく植田や風生れ 佐藤いね子 馬醉木 200810
三四日見ぬ間に植田広がりぬ 松尾緑富 ホトトギス 200810
植田見ゆかく町並のすぐ裏に 松尾緑富 ホトトギス 200810
植田広し臍のごとくに墓を置き 藤井美晴 やぶれ傘 200809
くろがねの匂ひ植田に水満ちて 飯塚洋 遠嶺 200810
燧道ぬけ植田明るし越の国 浅井敦子 万象 200810
植田原白帆のごとき鷺の首 大槻きみ 200810
鰯雲映る植田も北の涯 瀧春一 深林 200901
植田 →3      

 

2021年6月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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