つくつく法師(つくつくし)2    94句

また微熱つくつく法師もう黙れ    川端茅舎   白痴

秋の蝉  秋蝉  残る蝉  法師蝉  つくつく法師    ひぐらし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菩提寺の久しき無住つくづくし 亀卦川菊枝 末黒野 201506
つくつくや修業のなかの坊と棒 鈴鹿仁 京鹿子 201510
つくつくし老蝉といふ節まはし 篠田純子 あを 201510
つくつくし弱気の夫へ言ふ強気 大室恵美子 春燈 201511
つくつくし鳴きつぎ妻の大祥忌 小川玉泉 末黒野 201511
一瞬で消えるデータよつくつくし 篠藤千佳子 201512
つくづくと親不孝なり墓洗ふ 佐藤雄二 万象 201512
つくつくし夕日まともに家並かな 井浦美佐子 201512
痩身の一遍像やつくつくし 原和三 末黒野 201512
奥つ城の苔むす大寺つくつくし 原和三 末黒野 201512
鐘楼の木彫の古りぬつくつくし 内田梢 末黒野 201512
芳名簿に墨の渉むやつくつくし 菅澤陽子 春燈 201601
つくづくし強がりなのに意気地なし コ田千鶴子 馬醉木 201606
つくつくぼふし絶交の三日ほど 辻美奈子 201611
白虎隊ねむれる山やつくつくし 津川かほる 風土 201611
目瞑ればつくつく法師身一つに 石井秀一 風土 201611
つくつく法師つくつく思ふ戦下の日 中山皓雪 201611
頭を垂れて祷る一分つくつくし 平野みち代 201611
嵐来る報聞きをればつくつくし 藤井美晴 やぶれ傘 201611
街川の向う岸よりつくつくし 廣瀬雅男 やぶれ傘 201611
つくつくし啼いてゐる間を雌伏とす 高木晶子 京鹿子 201612
つくつくしそろそろ一献やる刻ぞ 荒木甫 201612
七日目をただ鳴き尽すつくつくし 木澤恵司 201612
特攻兵の母への手紙つくつくし 荒井ハルエ 春燈 201612
つくつくし螺子の緩んできしものも 森なほ子 あを 201610
つくづくし然りとて風の申し子に 望月木綿子 201706
大の字にやんちやの眠るつくつくし 秋山信行 やぶれ傘 201710
つくつくしボール蹴る子ら代替り 岩藤礼子 やぶれ傘 201710
法事終へ安堵の母やつくつくし 尾崎千代一 末黒野 201711
充電を急ぐ携帯つくつくし 坂場章子 201711
一期より一会がうれしつくつくし 秋葉雅治 201711
つくつくし心うつろに聞きゐたる 小林はじめ 六花 201712
卒塔婆の著き墨痕つくつくし 秋山ユキ子 201712
つくつくし病者の傍に畳むシャツ 坂場章子 201712
気配消す木の葉につられつくつくし 荒井和昭 201712
金網の閉す炭窯つくつくし 山崎稔子 末黒野 201712
登り来し古刹に勢ふつくつくし 原和三 末黒野 201712
杣道の丸太階段つくつくし 加藤静江 末黒野 201712
つくつくし木曾の暮色は地より湧き 早川俊久 馬醉木 201712
齢にはあらぬ死の順つくつくし 田代民子 201801
つくつくし独りの膳を整へし 小林朱夏 201801
あの森にこの樹につくつく法師かな 大橋晄 ホトトギス 201803
つくづくし列はみ出して背伸びせり 上辻蒼人 風土 201806
摘みにけりぽぽと煙吐くつくづくし 升田ヤス子 六花 201806
こそばいぞ蟻はひ歩くつくづくし 南うみを 風土 201807
その中のつくつくぼふしてふ指揮者 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
近道を迷ひつくつく法師かな 山田六甲 六花 201809
人去りし部屋の広さやつくつくし 塩尻きぬ 風土 201811
語尾太く長し秩父のつくつくし 町山公孝 201811
墓守のごときつくつく法師かな 鈴木鳳来 春燈 201811
まち針のあたま藤色つくつくし たかはしすなお 201812
切株の深き年輪つくつくし 岡野里子 末黒野 201812
夕闇へ納めの三声つくつくし 小川玉泉 末黒野 201812
転入生つくつくぼうし連れて来た 朝倉晴美 船団 201812
佛彫り岩甦へるつくつくし 岸洋子 201904
かたまつて歌うたふ如つくつくし 大槻祐二 春燈 201906
つくつくしひととせぶりの北上へ コ田千鶴子 馬醉木 201909
つくつくし城址といへど風ばかり コ田千鶴子 馬醉木 201910
前山は今つくつくしつくつくし 廣瀬雅男 やぶれ傘 201911
気詰りの黙執り成すやつくつくし 河崎國代 春燈 201911
年へるも母恋ふ心つくつくし 中村紀美子 春燈 201911
庖丁のにぶき切れ味つくつくし 西岡啓子 春燈 201911
夕闇へ声を限りのつくつくし 小川玉泉 末黒野 201911
鳴ける木の奥にもつくつく法師かな 笹村政子 六花 201912
信号を待つ間頭上につくつくし 森美佐子 やぶれ傘 201912
つくつくし人悲します言葉吐き 馬場節子 春燈 201912
つくつくしつんと鼻つく松の脂 池田光子 風土 202001
はや彼女つくつく法師聞き留めし 後藤比奈夫 ホトトギス 202001
上向いて上向いて空つくづくし 石橋みどり 202006
罷り出づる雛の顔つくづくと 小田嶋野笛 末黒野 202006
水滴に青き空ありつくづくし 青木まゆ美 202006
かたときの風とつくつく法師かな 荒井一代 202007
朝あさに見るつくづくし色清に 安立公彦 春燈 202007
暁闇をつくつくぼふし払ひゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
浄め塩振るもつくつく法師かな 宮崎紗伎 春燈 202009
追吹のつくつくぼふしつくつくし 能村研三 202010
谺なすつくつく法師筑波晴 藤原明美 202011
つくつくし行先告げず去りにけり 佐渡谷秀一 春燈 202011
額づけばつくつくぼふし師の墓前 岡野里子 末黒野 202012
子の微熱つくつくぼうしつくぼうし 笹村政子 六花 202012
急がねばつくつくぼふし夕陽よぶ 亀井福恵 京鹿子 202101
夕さりて誰を悼みたるつくつくし 亀井福恵 京鹿子 202101
図書館の三階テラスつくつくし 谷田貝順子 202110
つくつくし土葬の子規に声とどく 神蔵器 風土 202110
ときをりはじゆくと聞こえてつくつくし 南うみを 風土 202110
つくつくし行き来の忙し救急車 臼居澄子 末黒野 202111
登城坂見上げ登るやつくつくし 馬場節子 春燈 202111
つくつくし今日寂しげに鳴きにけり 吉宇田麻衣 202112
言葉尻の時にうやむやつくつくし 森清堯 末黒野 202112
つくつくし止みて幽かに木魚の音 瀬戸薫 風土 202112
つくつくつくつくと山里昏れなづむ 西村白杼 京鹿子 202112
終章を決めかねてをりつくつくし 鈴木順子 京鹿子 202112
つくつくし一つ残して嵐過ぐ 森なほ子 あを 202112
つくつくぼふし杜を浄土としてゐたり 荒川心星 202201
つくつく法師→1

 

2022年8月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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