手花火     210句

手花火に妹がかひなの照らさるる    山口誓子

花火 遠花火 手花火 花火殻 花火果つ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
手花火が落ちたらきみとさようなら 上野幸 ぐろっけ 199812  
手花火やひとつひとつにものの影 深澤鱶 ヒッポ千番地 199905  
手花火の児のしみじみと父似かな 金國久子 青葉潮 199907  
童心に還り手花火遊びけり 保坂加津夫 いろり 199908  
手花火や口出しせぬと決めにけり 久保田一豊 いろり 199909  
手花火の指に約せし事のあり 斉藤利雄 遠嶺 199910  
手花火のうしろほとほと隙だらけ 長谷川千枝子 199910  
手花火を終へて絵日記書き始む 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912  
白粉花火傷したこと手花火に 伊丹啓子 船団 199912  
散らばりし闇に手花火はじまりし 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
手花火のつひの火玉の落ちし闇 竹貫示虹 京鹿子 200008  
手花火や妻を招くに闇足らず 神蔵器 風土 200009  
手花火の中の一人が左きき 深川知子 俳句通信 200009  
手花火の子らにほのかな湯の香り 清わかば 俳句通信 200009  
手花火やいつか別れは来るものを 藤原紅 いろり 200010  
誰よりも手花火の姉慕はれて 山口速 200011  
手花火の最高潮を子に渡す 進士元五 200011  
手花火の闇のふかさよ山国は 柳沢杏 酸漿 200011  
手花火の路地をけむらす家路かな 大橋宵火 雨月 200011  
膝に抱き取りて手花火持たせやる 三村純也 ホトトギス 200012  
手花火の星をとり巻く膝小僧 戸田春月 光陰 200012  
手花火のうしろ重たき濤の音 ほんだゆき 馬酔木 200107  
手花火といへざる音を怖れけり 稲畑汀子 ホトトギス 200108  
手花火の煙の中に隣の子 志水千代子 俳句通信 200109  
手花火に本卦還りの子となりぬ 當麻幸子 俳句通信 200109  
手花火を囲むに闇の深きかな 高鴨アヤ子 春耕 200109  
手花火ののつぺらばうに落ちにけり 深澤鱶 火星 200110  
手花火のこれからといふ玉落つる 山田みのる 火星 200110 引用
手花火に些かの時過しけり 大山志津 雨月 200110  
手花火の風避く背ナを屈めけり 大山志津 雨月 200110  
後ろ向きの手花火の子の泣きをるか 佐藤真次 200111  
手花火の三角関係もえつきる 中田敏子 船団 200201  
手花火に興ずる子等に重ねる顔 早崎泰江 あを 200209  
舟の上手花火に膝照らさるる 望月周 百鳥 200210  
手花火や庭に明るき幼声 梅谷昌弘 雲の峰 200210  
手花火に無心の顔の浮かびけり 大川陽子 雲の峰 200210  
手花火や男三人母一人 堀義志郎 火星 200210  
手花火を母が正しく持ちゐたり 深澤鱶 火星 200211  
手花火の星を拾ひに膝小僧 梶浦玲良子 六花 200211  
手花火の声巻き込める波の音 加藤あけみ 円虹 200212  
手花火の母へ戻して果てにけり 笹村政子 六花 200212  
火玉落ちたる手花火のそれからも 稲畑汀子 ホトトギス 200308  
手花火の終の火玉を落しけり 稲畑汀子 ホトトギス 200308  
用意せし手花火を又しまひけり 稲畑汀子 ホトトギス 200308  
手花火の終ひのしづくを見つめあふ 竹貫示虹 京鹿子 200308  
手花火や母のおさがり桁短か 熊丸淑子 馬醉木 200309  
井戸蓋の上に手花火の用意あり 山尾玉藻 火星 200309  
手花火の影の重なる仲直り 柴田近江 200310  
手花火に手が集まつてをりしかな 山田六甲 六花 200310  
手花火や風除け役に徹しけり 山崎靖子 200310  
手花火の匂ひふるさと近からず 宇野友梨 200310  
手花火にのりそこねたる昏さかな 豊田都峰 京鹿子 200310  
手花火の一つに顔の一つかな 今瀬剛一 対岸 200310  
手花火を囲める子等の膝頭 武司琴子 ぐろっけ 200310  
手花火を買ひ置くことも過ぎしこと 柳沢典子 酸漿 200311  
手花火の子等は小さき頭を寄せて 笠嶋陽子 築港 200311  
手花火に見入る子の瞳の輝やけり 海老原信男 築港 200311  
手花火のせつなき色を見つめゐる 小山尚子 雨月 200311  
手花火や身ぬちに点す夢の芯 浜田はるみ 遠嶺 200312  
手花火の仕事半ばの手でありし 深澤鱶 火星 200312  
手花火に序破急のあり兄いもと 舩越美喜 京鹿子 200312  
半分を明日へ手花火残したる 伊藤早苗 200401  
庭に納まらずに手花火のけむり 山仲英子 200408  
手花火や術後の黒髪ゆるく巻き 中尾杏子 200409  
手花火に輪となる小さき膝頭 宇利和代 京鹿子 200409  
手花火や楽しきことはメモとらず 佐々木悦子 帆船 200409  
ちらちらと手花火見ゆる垣根越し 橋本孝子 200409  
祈るべく買ふ線香も手花火も 伊藤白潮 200409  
手花火や特大ピザの出来上がる 水野あき子 遠嶺 200410  
手花火の煙のなかの受け応へ 檜山孝子 百鳥 200410  
花火師の手花火に眼を細めけり 中村重雄 百鳥 200410  
手花火のちりちり果つるまで愛し 沼口蓬風 河鹿 200411  
手花火の約束だけに終りけり 玉川梨恵 200411  
手花火の雫落ちたる峡の闇 浜口高子 火星 200509  
手花火の子らそちこちに梅雨明けぬ 瀧春一 菜園 200509  
手花火や煙の中の細き腕 浅田光喜 対岸 200510  
手花火の蠢き見入る幼かな 大塚民枝 酸漿 200510  
手花火の膝下に小さき闇ありぬ 工藤進 200510  
手花火の尽きて無言で立上がる 泉田秋硯 200511  
手花火の大きな煙移動中 浅田光喜 対岸 200511  
地につかんばかり手花火小さき手に 大島寛治 雨月 200511  
手花火の火の玉落ちて子の嘆く 金森恭子 築港 200511  
手花火は郷愁のいろ芙美子の忌 安達実生子 200512  
手花火やひとつ違ひでバケツ持ち 鎌田政利 京鹿子 200601  
いつか見た手花火の色海のいろ 瀬下るか 200601  
手花火に集まつて来る下駄の音 木村享史 ホトトギス 200602  
手花火に童の顔の輪になつて 滝沢伊代次 万象 200606  
手花火の類といへども宙を翔く 宮津昭彦 200607  
手花火に母のなき子を抱きにけり 水田清子 200607  
手花火の輪を囲む輪のありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200608  
手花火の空まだ暮れぬまだ暮れぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200608  
手花火の火玉すとんと落ちにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200608  
くらやみに手花火ともる児の声も 林翔 200609  
波音を背に手花火の火をもらふ 山田美恵子 火星 200610  
手花火のぽとりと瞬の孤独かな 松岡三夫 200610  
手花火に添ふる手要らぬ子となりぬ 西山美枝子 酸漿 200610  
手花火の尽きたる闇を怖れけり 泉田秋硯 200611  
手花火やいとこ同士の輪となりて 一瀬昭子 馬醉木 200611  
手花火の輪に亡き夫の気配あり 島崎勇作 酸漿 200611  
手花火や記憶の中の大きな手 垣内薫 200612  
人みしりする子手花火大好きと 村田とくみ ぐろっけ 200701  
手花火に触れもせず夏逝きにけり ことり 六花 200701  
手花火にひとつの想ひこぼれ落つ 鈴鹿仁 京鹿子 200709  
手花火やふる里の闇膝囲ひ 梶川智恵子 200710  
手花火の後ろの闇に誰か立つ 児玉修 200710  
手花火や美しき嘘もてあそぶ 柴田朱美 京鹿子 200710  
手花火のゆらぎに妬心ちらちらす 柴田朱美 京鹿子 200710  
手花火に厨の母も呼ばれけり 上原恒子 雨月 200710  
ひとり居の時に手花火とめどなし 成川和子 200710  
手花火の屑に残れる子らの声 鈴木阿久 200711  
手花火の終のしづくを一句とす 須藤トモ子 200711  
手花火の残滓むざんに夜明けたり 今谷脩 ぐろっけ 200711  
手花火をかこむ籬の四世代 松本恒司 ぐろっけ 200711  
手花火へ手花火の火を渡しけり 橋本くに彦 ホトトギス 200801  
手花火に大人の時間ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200808  
手花火にぶらんこの板浮みけり 山尾玉藻 火星 200808  
手花火の泣き虫小僧指固く 笠井清佑 200810  
手花火のふるへて落ちし恋ひとつ 波田野雪女 炎環 200810  
手花火の落ちし暗闇誰のもの 野崎タミ子 炎環 200810  
大花火果てて手花火残りたる 浦川聡子 炎環 200810  
手花火の眼集めて燃え尽くる 久保田雪枝 雨月 200810  
手花火に見知らぬ庭が現れる 田尻勝子 六花 200810  
手花火の終の一本児に持たせ 武政礼子 雨月 200811  
手花火のひととき照らし渓の水 小谷延子 万象 200811  
手花火の光に映ゆる面輪かな 貫井照子 やぶれ傘 200811  
宿の子の手花火峽の星低く 瀧春一 深林 200901 山峡三日
手花火の爆ぜては峽の闇震ふ 瀧春一 深林 200901 山峡三日
手花火に闇の歪んでをりにけり  稲畑廣太郎 ホトトギス 200902  
子等の輪を狭め手花火果てにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200908  
手花火にへつぴり腰の餓鬼大将 稲畑廣太郎 ホトトギス 201008  
手花火の消えれば星と語る闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201008  
手花火やむかしは縁の下見えて 樋口英子 201009  
手花火の子等の笑顔や手と手舞ひ 沖倉好秋 酸漿 201009  
手花火の玉落つるまであきらめず 三川美代子 201010  
水子来て手花火の影一つ増ゆ 阪本哲弘 201010  
手花火をきそひし庭の若夫婦 荻龍雲 201010  
手花火や父母姉も兄もをり 鈴木阿久 201010  
明日は別れ子と手花火のこれつきり 成瀬櫻桃子 春燈 201010 『素心』
手花火の終の垂れを惜しみをり 東芳子 酸漿 201010  
手花火のマッチ擦る母怖ろしき 米澤光子 火星 201011  
手花火やゆつくり喋る母のゐて 米澤光子 火星 201011  
手花火のたけなはを子へわたしをり きくちきみえ やぶれ傘 201011  
手花火を子に預けたるプルトップ 荒井和昭 201011  
手花火を山霊そびらより覗く 守屋井蛙 酸漿 201011  
手花火や夜を欺く謀 稲畑廣太郎 ホトトギス 201108  
手花火に都会の夜は明る過ぎ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201108  
手花火の果てたるまでの祈りかな 岩永はるみ 春燈 201109  
手花火や昼のぬくみの残る縁 杉本綾 201110  
手花火の束の間照す藁廂 水原春郎 馬醉木 201110  
手花火の腕真つ直ぐに伸ばしけり 小林朱夏 201110  
手花火の小さき火玉の重たさよ 竹内弘子 あを 201110  
手花火の消えて匂ひの残りけり 濱野新 やぶれ傘 201111  
手花火のけふの思ひを零しゆく 鈴鹿仁 京鹿子 201209  
手花火や後ろをあます兄の靴 能勢俊子 馬醉木 201209  
手花火や白衣のままの研修医 佐々木みどり 馬醉木 201209  
手花火に背なよりくらき深さあり 豊田都峰 京鹿子 201210  
手花火の果てて過不足なき生活 湯橋喜美 201210  
バケツの水鳴かせ手花火終はりけり 田所節子 201210  
手花火が見送つてゐる形かな 川崎かずえ ろんど 201211  
手花火の残像しばし庭の闇 三枝邦光 ぐろっけ 201211  
手花火を持つと地団駄一歳児 土井くみ子 201211  
手花火にしやがむ影あり裏通り 宮崎左智子 201211  
手花火を持つ手の水に映りゐる 根橋宏次 やぶれ傘 201212  
手花火の綺羅取り囲む膝小僧 涌羅由美 ホトトギス 201212  
追憶や手花火の玉落ちてより 小倉正穂 末黒野 201311  
手花火の火の雫落つしばし闇 藤丸誠旨 春燈 201311  
手花火や大人になりし娘等がゐて 岩村惠子 ホトトギス 201401  
手花火や囲みたる子を煙らする 国包澄子 201410  
手花火の尽きて夜風の匂ふかな 小林昌子 馬醉木 201410  
手花火に浮かぶ四つの膝小僧 田所節子 201410  
手花火にライターの火を急かされぬ 秋田典子 六花 201411  
子供らの囲む手花火遠太鼓 岡美智子 末黒野 201412  
手花火の手は燃えしかな影もなし 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
手花火の宵待つ心集ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
手花火をするきつかけを待つことに 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
さういへば手花火しまひ置きしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
手花火の宵待つ心集ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
手花火をするきつかけを待つことに 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
さういへば手花火しまひ置きしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
手花火の終りは息をつめてをり 高倉和子 201510  
手花火のふたつの影は泣き止みぬ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201510  
手花火の闇に紛れる己が闇 鈴鹿呂仁 京鹿子 201510  
手花火の一本ごとに闇ふやす 安居正浩 201510  
手花火に方寸の闇借り申す 松井志津子 201510  
手花火の光を囲む小さな掌 丸山允男 春燈 201510  
ライバルと手花火の火を分けあへる 平居澪子 六花 201511  
手花火のその一瞬を惜しみけり 来海雅子 201511  
手花火の名残りや橋の欄干に 松尾龍之介 201512  
妹は兄の手花火見るばかり 黒川悦子 ホトトギス 201601  
手花火の前のピアノの時間かな 渡部ひとみ 船団 201602  
手花火を浜と小舟に競ひけり 渡たみ 馬醉木 201609  
手花火に蘇りくる昭和かな 安立公彦 春燈 201609  
手花火の尽きてほつほつ寝につきぬ 栗山よし子 馬醉木 201610  
手花火やけむりを追つて児ら走る 佐々木新 春燈 201610  
手花火に赤い鼻緒の浮かびたる 山田正子 201611  
手花火や開け放たるる里の縁 土田亮 末黒野 201612  
手花火のすめば眠たくなつてをり 今橋眞理子 ホトトギス 201701  
手花火の地に滲むとも弾くとも 広渡敬雄 201708  
手花火のひと生の果ての火玉揺る 秋葉雅治 201709  
手花火やあの世さみしきかも知れぬ 小山田子鬼 201710  
手花火の残り香にたつしづごころ 石田厚子 馬醉木 201710  
手花火の競演もあり盆踊 小野喬樹 馬醉木 201710  
手花火のあと釣人の来る波止場 岩木茂 風土 201710  
手花火の芯に集まる眼かな 倉和子 201712  
手花火や子等のSL煙の中 七郎衛門吉保 あを 201808  
手花火や抱へ込みたる膝頭 能美昌二郎 201810  
福分けのごとく手花火児に渡す 下村たつゑ 201810  
手花火や腕肘鉄膝頭 山田健太 風土 201810  
手花火や燐寸の函にベティさん 田岡千章 201902  
悌を追ふ手花火を持つ手にも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905  

 

2019年8月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。