花火殼(花火屑)     30句

ひんやりと曉けゐし橋の花火殼   高島茂    麞域

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山寺の鐘の下なる花火殻 山尾玉藻 火星 199810
暁の波が引きずる花火屑 小枝恵美子 船団 199812
忘らるる砂と玩具と花火屑 宇都宮滴水 京鹿子 199904
陣取りし欄干に降る花火殻 金子里美 船団 199909
花火屑掃き寄せてある蝉の穴 深澤鱶 火星 199911
一刻の夢を咲かせし花火殻 岩崎樹美子 200110
花火屑流れてきたる魂送り 城孝子 火星 200111
花火屑風のかたちに夜の明けし 深澤鱶 火星 200112
花火屑恋始まるか終りしか 黒田咲子 200210
ガレージの水の流せし花火屑 有村明子 百鳥 200311
仰向きの顔に落つなり花火屑 中田征二 ぐろっけ 200311
突堤の朝のうろくづ花火屑 戸栗末廣 火星 200409
大雨にうたれてゐたり花火屑 木下野生 200410
新しき花火殻散る桟橋に 神長裕子 200411
初潮や漁網に絡む花火屑 中條ひびき 百鳥 200412
掃き寄する花火の屑と団子虫 吉田明子 200511
恪勤の路次に線香花火の屑 定梶じょう あを 200609
花火殻水のにほひとなりゐたり 杉浦典子 火星 200611
玉虫の骸まじれる花火屑 深澤鱶 火星 200611
街空にまつり花火の殻遊ぶ 須田紅三郎 200612
手花火の屑に残れる子らの声 鈴木阿久 200711
石叩きに付きゆく汀花火屑 山本耀子 火星 200711
公園の朝の落書き花火屑 坪内稔典 稔典句集 200804
水に浮く花火屑にも名残あり 稲畑汀子 ホトトギス 200808
水際に落下して来し花火殻 山田六甲 六花 201008
花火屑掃き寄せこともなき盆会 山尾玉藻 火星 201108
行く夏や岸にころがる花火殻 佐藤喜仙 かさね 201211
流木に吹かれてゐたる花火屑 根橋宏次 やぶれ傘 201212
花火屑そのまま兄弟帰京せり 笹村政子 六花 201910
子等去にて昨夜の名残の花火屑 辻田玲子 雨月 201911

 

2021年8月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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