田 植 5       100句

湖の水かたぶけて田植かな    几菫

早苗饗  早乙女  田植  植田  青田

作品
作者
掲載誌
掲載年月
水口に小さき鳥居御田植祭 金田美恵子 ぐろっけ 200806
神の田に恐る恐る入る御田植女 金田美恵子 ぐろっけ 200806
農を守る村なり御田植祭を守る 金田美恵子 ぐろっけ 200806
二時間の田植の委託終りけり 渡辺安酔 200807
田植酒孫が酌する肴かな 渡辺安酔 200807
植ゑられて田の明眸を競ひ合ふ 伊藤白潮 200807
植ゑし田の蛇行落ちつき来りけり 関根洋子 風土 200807
「日の丸旗」機械に豪農お田植日 丸山佳子 京鹿子 200807
一丁歩田より田植の始まりぬ 大畑善昭 200807
田植どき田植せぬ田の関をして 岸本林立 雨月 200807
箱を田に箱苗代の苗を植う 阿部ひろし 酸漿 200807
代掻きも田植も早しわが箱田 阿部ひろし 酸漿 200807
田植より始まる百姓一年生 井関祥子 酸漿 200807
明日植うる田水のゆらぎ蛇渡る 斎藤道子 馬醉木 200808
人垣を崩し牛来ぬ花田植 森藤千鶴 馬醉木 200808
泥に艶出るまで鋤かれ花田植 森藤千鶴 馬醉木 200808
散らばつてゐて整然と田を植うる 鷹羽狩行 200808
地区内の五十二町歩田植どき 渡辺安酔 200808
水張りて関東平野の田植どき 塩千恵子 200808
古武士顔して田植機を御し来る 小山徳夫 遠嶺 200808
高校の周りの田植終へてをり 濱上こういち 200808
息つよきSLに振る田植の手 戸田和子 200808
田を植ゑて動かぬ水となりにけり 南うみを 風土 200808
分水嶺の北の田植のはじまりぬ 杉浦典子 火星 200808
学童の膝まで浸かる田植かな 阿部悦子 酸漿 200808
田植いま終へて静かな月明り 山崎澄子 酸漿 200808
数万本積んで田植機ざわざわと 栗栖八重子 ぐろっけ 200808
傘寿われの晴耕雨耕田植季 駒井でる太 200809
田植機の終るを待ちて野の静寂 清水幸治 200809
夕映の山へ田植機向き変ふる 杉浦典子 火星 200809
よろこびに似て逸る細川田植どき 内山芳子 雨月 200809
田植機の一直線上折り返す 加地芳女 雨月 200809
田を植うる媼二人の棚田かな 和田一 雨月 200809
一枚の田を植ゑ漁夫の帰りくる 西本輝子 雨月 200809
田を植ゑてひとりの部屋の円舞曲 竹内悦子 200809
オーナーが集ひ棚田を植ゑはじむ 木暮剛平 万象 200809
田を植ゑて水の落着く平家谷 大西八洲雄 万象 200809
田を植ゑて老のいたはる番鴨 青木陽子 酸漿 200809
田を植ゑて里の明るくなりにけり 山村修 酸漿 200809
植ゑられて棚田千枚海に落つ 中条さゆり 200809
仕りし田植なつかし鎮守様 芝宮須磨子 あを 200809
これほどの田植の様を見たかりし 松尾緑富 ホトトギス 200810
植ゑし田と明日植ゑる田と水通ふ 桑島啓司 200810
田植終ゆまづは鴉が水飲みに 藤原千代子 万象 200810
天の水貰ふと言ひて田を植うる 水田壽子 雨月 200810
子供らの田植足跡ばかりなり 高倉恵美子 200810
植ゑてすぐ田の明眸をとり戻す 伊藤白潮 200810
大薬缶草に沈める田植かな 鈴木直充 素影 200811
田植一家馬も尾を振り畦に待つ 瀧春一 深林 200901
田を植ゑてまこと我等が天地かな 小林呼溪 200905
大き石めぐりて山の田植かな 滝沢伊代次 万象 200905
田植するボランティア群過疎の里 三川美代子 200907
田植機に盛塩をして実習生 中島玉五郎 200907
田を植ゑて気力もどりし自閉症 鴨下昭 200907
大富士の影のかぶさる田植かな 鷹羽狩行 200907
農業は伝承文化棚田植う 井田実代子 雨月 200907
舟揚げて蜑も加はる磯田植 小山香月 酸漿 200907
神の田に男ばかりの田植かな 小山香月 酸漿 200907
水嵩を増す用水や田植前 西出俊子 酸漿 200907
合鴨を放ち田植の了はりけり 窪田粧子 馬醉木 200908
裏富士を愛でて甲斐びと田を植うる 鈴木照子 200908
父一人田を植ゑ黙と座してをり 須藤トモ子 200908
大いなる田植結びの昼餉かな 須藤トモ子 200908
飲み食ひも手伝ひのうち田植時 須藤トモ子 200908
泥冷えが脚締めてくる田植かな 高橋ひろ 万象 200908
バケツ田の小さき苗束田植の日 高木千鶴子 酸漿 200908
車で来て車で帰る棚田植 守屋井蛙 酸漿 200908
しばらくは田植機に従く塩の道 小林輝子 風土 200908
田植する夫婦の齢みえがくれ 小野寺節子 風土 200908
子らの手にスケッチブック田植かな 荒木甫 200908
田植機を止めて氏神詣でをり 荒木甫 200908
スケボーで来て二三株田を植うる 椿和枝 200908
鉄塔の真下にも田の植ゑられて 坂場章子 200908
足弱の水に疲るる田植かな 水谷靖 雨月 200908
家族みな田植疲れに眠り落つ 水谷靖 雨月 200908
おおと仰ぐ棚田の手植すべて済み 泉田秋硯 200909
早乙女の顔を濁して田を植うる 富田範保 200909
旅を来て筑紫平野は田植どき 今井妙子 雨月 200909
天水を湛へて棚田田植祭 佐治奈津 雨月 200909
植ゑ終へし田の面雲ゆき鴉ゆき 園多佳女 雨月 200909
田が植わり仏壇のもの磨かねば 水谷靖 雨月 200909
植残る棚田の隅のひとところ 飯田角子 酸漿 200909
母の忌の庭の箱田に苗を植う 池田いつ子 酸漿 200909
田植する一人・二人の千枚田 島純子 ぐろっけ 200909
散策の遠くは行かず田植見に 松尾緑富 ホトトギス 200910
田植見に流れを少し遡り 松尾緑富 ホトトギス 200910
掛合ひの歌の響ける花田植 歳谷美智子 200910
一慾のいまだ残りて田を植うる 林和子 200910
婚活の田植縁の華燭かな 河本利一 200910
頂上の棚田一坪植ゑ終る 園部蕗郷 春燈 200910
その中に田植汚れの出句あり 園部蕗郷 春燈 200910
田植婆を呼びに来てゐる野球帽 猿橋洋子 200910
田を植ゑて棚田の景の定まりぬ 八木喜世子 200910
一枚の田植の始終畦に見て 松尾緑富 ホトトギス 200911
稲植ゑて棚田は天へ駆け上る 吉村摂護 200911
御田植の笛澄みわたる息長に 水原秋櫻子 馬醉木 201006
郭公の鳴きつぐ村の田植どき 滝沢伊代次 万象 201006
かんばせに日の照返す田植かな 山田六甲 六花 201006
遍路行く田植の済みし畦の道 坂根宏子 201007
那智川の瀬音高鳴る田植前 葺石鈴代 馬醉木 201007
田植 →6      

 

2021年6月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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