11     200句

蝉鳴くや我が家も石になるやうに    一茶

  蝉の殻  落蝉  空蝉  蝉時雨  蝉の穴

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
朝蝉はゆるり夕蝉矢つぎばや 玉置かよ子 雨月 201410  
朝蝉の喧噪に夢断ち切らる 辰巳あした 雨月 201410  
朝の蝉誰かがタクト振るやうに 藤井明子 馬醉木 201410  
ひたすらな蝉の声湧く終焉地 塩路隆子 201410  
太極拳終はり蝉声せり上がる 湯谷良 火星 201410  
熊蝉の高鳴き森をゆさぶりぬ 玉置かよ子 雨月 201410  
蝉脱皮すこし饐えたる匂ひせり 久染康子 201410  
蝉声を遮断康成記念館 大橋晄 雨月 201410  
蝉声の空に吸はるる夕まぐれ すずき巴里 ろんど 201410  
蝉よなくな師とお別れの卯辰山 大坪景章 万象 201410  
蝉の穴静か原子炉内静かか 池田澄子 201410  
蝉の穴青鉛筆の落しもの 上原重一 201410  
昇る日に今日を生きむと蝉鳴きぬ 中井弘一 201410  
唖蝉の移るや掴む己が影 比嘉半升 万象 201410  
初鳴きと歩を止め聴くや法師蝉 安立公彦 春燈 201410  
初蝉よすぐ夜が来る朝が来る 熊谷ふみを ろんど 201410  
初蝉や日々のくらしにやや慣れて 西岡啓子 春燈 201410 夫退院
初蝉や心霊域の風の息 田中貞雄 ろんど 201410 鎌倉妙本寺吟
初蝉やこの世の声のひとしづく 佐藤弘香 ろんど 201410  
初蝉の宮に護身の腕輪買ふ 磯野しをり 雨月 201410  
初蝉と先づ書き留むる朝かな 森幸 雨月 201410  
初宮の児を祝ぎかくも蝉鳴けり 磯野しをり 雨月 201410  
行けど行けども蝉声の果つるなし 大橋晄 雨月 201410  
玻璃越しに菩薩の微笑法師蝉 渡部法子 201410  
聾に蝉鳴き耳鳴をも重ね 鎌田篤 雨月 201410  
落蝉や起こせばしばし土を搏つ 比嘉半升 万象 201410  
葉を抱へ葉を突き刺して蝉生るる 大橋晄 雨月 201410  
幼な児の高さに蝉を放ちけり 吉田葎 201410  
夕蝉の絞り鳴く声カレー煮る 小川玉泉 末黒野 201410  
夜明け前生れたる蝉のうすみどり 辻香秀 201410  
夜明け前生れたる蝉のうすみどり 辻香秀 201410  
夜の蝉人の世どこか食ひちがひ 成瀬櫻桃子 春燈 201410  
命終の落蝉つつむたなごころ 室伏みどり 雨月 201410  
法師蝉礫となりて頬を打つ 黒住康晴 201410  
法師蝉はたと鳴き止む静けさよ 辰巳あした 雨月 201410  
初蝉の一気に陣を整ふる 大橋晄 雨月 201410  
蝉声の序章に朝のはじまりぬ 玉置かよ子 雨月 201410  
羽化ならず箒の先の蝉骸 竹内喜代子 201410  
医者通ひせっせせっせと蝉囃す 伊藤憲子 201410  
蝉声のうるさくて泣いてゐられぬ 有松洋子 緑光 201411  
志貴皇子を送る挽歌や法師蝉 坂上香菜 201411  
独り居の五年や夜に蝉の啼く 有松洋子 緑光 201411  
独り寝を嗤ふが如き法師蝉 大口堂遊 春燈 201411  
終章を儚く鳴きて法師蝉 大橋晄 雨月 201411  
初蝉の張りある声の朝かな 森清堯 末黒野 201411  
翅欠けの蝉の生れぬ広島忌 加藤静江 末黒野 201411  
落武者の伏せしやぐらや蝉の穴 根本公子 末黒野 201411  
神域の蝉の骸につまづきし 高尾豊子 火星 201411  
当麻寺塔を音叉の蝉のこゑ 小幡喜世子 ろんど 201411  
奥つ城やにいにい蝉の舌足らず 北村淳子 ろんど 201411  
脱皮する蝉の初めは濡れて居り 佐藤弘香 ろんど 201411  
蝉とりの記憶の中の木々匂ふ 村田岳洋 ろんど 201411  
終局のやうに散らばる蝉の穴 田中貞雄 ろんど 201411  
生き下手はたぶん死ぬまで法師蝉 菅谷たけし 201411  
うしろの樹ほど暗かりし法師蝉 菅谷たけし 201411  
籠蝉の雫鳴きして更けゆけり 中田みなみ 201411  
舌打ちのやうな声して蝉落つる 相良牧人 201411  
落蝉や軽く叩きて力石 成田美代 201411  
存分に鳴きて手にある法師蝉 高松由利子 火星 201411  
法師蝉喝と一声落ちにけり 中島芳郎 201411  
法師蝉恋ひし尽くしと鳴いてをり 柳川晋 201411  
うらがへるときが命の果てし蝉 熊川暁子 201411  
鳴き尽したる蝉の骸の軽きこと 後藤マツエ 201411  
恋に酔ふ蝉に晩夏のしのび寄る 後藤マツエ 201411  
初蝉やすて置く穴の青き闇 丸井巴水 京鹿子 201411  
どの蝉も骸はいつも仰向きて 加藤季代 万象 201411  
胸に手をしかと合はせて蝉果つる 仙頭宗峰 万象 201411  
初蝉や晴れ渡りたる雨後の空 杉本裕子 末黒野 201411  
番ふ蝉土くれのごと落ちにけり 荒木甫 201411  
落蝉の日がな一日足掻きけり 荒木甫 201411  
一生に一度は覗く蝉の穴 荒木甫 201411  
夕暮のもとな侘しと法師蝉 谷村祐治 雨月 201411  
蝉の穴復路といふはなかりけり 石田きよし 201411  
落蝉の鎧ひしままに息絶える 相良牧人 201411  
蝉の穴復路といふはなかりけり 石田きよし 201411  
法師蝉慈母観音に鳴き競ひ 磯野しをり 雨月 201411  
法師蝉攻めくるものを真に受けず 中尾朱帆 京鹿子 201411  
蝉の穴あの世へ急ぐものばかり 竪山道助 風土 201411  
影あれば影に憩ひて蝉涼し 岡淑子 雨月 201411  
一休みしては鳴き継ぎ法師蝉 岡淑子 雨月 201411  
徒物の一つに蝉の命かな 西村しげ子 雨月 201411  
朝蝉のけふの暑さを告ぐるかに 久保晴子 雨月 201411  
真白に生れ熊蝉となりにけり 山田夏子 雨月 201411  
土曜日の府庁蝉声勢ひをり 山田夏子 雨月 201411  
幕間のごと蝉声の止みにけり 山田夏子 雨月 201411  
掛合ふはみんみん蝉と法師蝉 堀井英子 雨月 201411  
蝉生れしばかりを曾孫に手渡せり 高橋照子 雨月 201411  
何を斯く急くかやしきり法師蝉 宮原悦子 雨月 201411  
命惜しをしとしきりに法師蝉 宮原悦子 雨月 201411  
ひろしまや蝉の声さへ哀しき日 川村欽子 雨月 201411  
風雨去り再び戻る蝉の声 難波篤直 201411  
落蝉の所構はぬ裏返し 松本文一郎 六花 201411  
今昔のなき初蝉の声なりし 竹下陶子 ホトトギス 201412  
空青し声を限りの残り蝉 木戸宏子 201412  
法師蝉声の短くなりにけり 小川玉泉 末黒野 201412  
竹林を貫く夕日法師蝉 岡野里子 末黒野 201412  
法師蝉半音上げて飛び立てり 田村加代 末黒野 201412  
下山後のいのちの水や法師蝉 林紀夫 春燈 201412  
一頻り鳴き次の木へ法師蝉 國保八江 やぶれ傘 201412  
戸を出れば夕蝉の声ありにけり 松村光典 やぶれ傘 201412  
雨に啼くみんみん蝉のありにけり 松村光典 やぶれ傘 201412  
放水車一斉に蝉はじき出す 石川叔子 201412  
もう登れぬと落蝉に声かくる 川村文英 ろんど 201412  
正調の信州育ち法師蝉 金田けいし ろんど 201412  
蝉穴を出てより穴の闇深む 竹田ひろ子 ろんど 201412  
蝉とりの記憶の中の木々匂ふ 村田岳洋 ろんど 201412  
蝉の声聞こえぬ朝となつてをり 今井春生 201412  
戦とは声なく暗い蝉の穴 手島南天 万象 201412  
オシオシといのち惜しみて法師蝉 椿和枝 201412  
法名の釋七日蝉埋づめけり 村高卯 201412  
声張りて機嫌や佐保の法師蝉 杉山瑞恵 雨月 201412  
豪雨去り夕づく庭の法師蝉 水田壽子 雨月 201412  
閉門の刻の近しと法師蝉 山本漾子 雨月 201412  
法師蝉比叡に籠る学僧に 密門令子 雨月 201412  
命終の声を絞りて法師蝉 播磨武子 雨月 201412  
うつたふる蝉にうなづき一支流 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
粥腹一刻法師蝉鳴きじやくる 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
蝉の穴日向が蓋をしてをりぬ 湯川雅 ホトトギス 201412  
遠く鳴く法師蝉より黄昏るる 今村征一 ホトトギス 201501  
飛び込みし夜蝉に灯り消さず措く 今村征一 ホトトギス 201501  
短命は浄し無数の蝉の穴 小山和男 京鹿子 201501  
蝉鳴くや命を削る一途さに 横山昭子 雨月 201501  
夕蝉の景にとけゆくかに鳴ける 植村よし子 雨月 201501  
首塚や振れば鳴りさう蝉の空 澤近栄子 京鹿子 201501  
夕蝉や卒寿日課の畑廻り 上田由姫子 京鹿子 201501  
法師蝉市民講座は大盛況 伊吹之博 京鹿子 201501  
蝉穴のひとつひとつに水の音 田彰子 船団 201502  
グランフロント大阪一匹で鳴く油蝉 早瀬淳一 船団 201502  
全山の蝉抜け来しが庭に蝉 野沢しの武 風土 201502  
赤松に蝉の骸や天高し 竹内悦子 201502  
法師蝉ひとつ離れてひとしきり 戸栗末廣 201503  
はらからの電話短かし夜の蝉 戸栗末廣 201503  
初蝉や日々のくらしにやや慣れて 西岡啓子 春燈 201503 夫退院
松蝉や聞かざる如く聞いてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201505  
蝉生まる明日はいつも眩しくて 寺田すず江 明日葉 201505  
松蝉と気づきたるより旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201507  
松蝉や森の行問綴りゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507  
初蝉や砥石に水を走らせて 広渡敬雄 201507  
今日ぎりの休暇となりぬ油蝉 木下夕爾 春燈 201508  
樹を変へし蝉のこころにふれにけり 木下夕爾 春燈 201508  
少年に蝉の森かぎりなくあをし 木下夕爾 春燈 201508  
こゑ太し茂吉の国の油蝉 伊藤白潮 201508  
地震予告もう間に合はぬ蝉の羽化 鴨下昭 201508  
難産の蝉なる桑の真昼かな 山田六甲 六花 201508  
室津かなぴたりと止まる昼の蝉 山田六甲 六花 201508  
法師蝉はたと鳴き止む静けさよ 辰巳あした 雨月 201508  
蝉殻をぬぎつつあればセミヌード 八木健 八木健俳句集 201509  
みずからを死体遺棄して油蝉 八木健 八木健俳句集 201509  
墓の辺に鳴きゐし蝉か夜は宿に 安住敦 春燈 201509 『柿の木坂雑唱』
初蝉や放生橋の向うより 石垣幸子 雨月 201509  
一幹の蝉生きどころ死にどころ 上坂渥子 雨月 201509  
蝉を聞く以外の耳を今もたず 上坂渥子 雨月 201509  
デモへの励ましブルームーンと法師蝉 篠田純子 あを 201509  
フェリー来る島の熊蝉鳴くなかに 大崎紀夫 虻の昼 201510  
自転車でお寺の蝉をききにいく 大崎紀夫 虻の昼 201510  
初蝉やとぎれ跡切れの風の中 松本美簾 馬醉木 201510  
腹見せてはや命終の蝉かろし 渡部良子 馬醉木 201510  
早朝の呼びりん蝉のむくろかな 大坪景章 万象 201510  
初蝉のその一声の行方かな 飛高隆夫 万象 201510  
蝉の声一瞬途切れ翳りたり 新妻奎子 万象 201510  
子にもらふ蝉てのひらにこそばゆし 武井美代子 万象 201510  
木漏れ日を過るきらめき蝉の翅 當間シズ 万象 201510  
山蝉のつぶやきも聞く村外れ 工藤ミネ子 風土 201510  
前後から蝉のこゑ雨止んでをり 柿沼盟子 風土 201510  
三門の蝉は一樹を仏とす 鈴鹿呂仁 京鹿子 201510  
千年の神樹に仰ぐ蝉の空 松本鷹根 京鹿子 201510  
拝啓と書けばぢぢぢと夜の蝉 林昭太郎 201510  
きれぎれの夜蝉でありきけふ鳴かず 大畑善昭 201510  
躾糸解くごとく蝉鳴き出づる 上谷昌憲 201510  
日照雨ぱらりと蝉の喉うるほしぬ 近藤喜子 201510  
初蝉や水道水に勢ひある 橋本順子 201510  
初蝉や五、六度鳴きて消え去りぬ 吉田順子 201510  
郵便を配るは乙女蝉の昼 小川玉泉 末黒野 201510  
朝蝉の声よく通ひ勝手口 小川玉泉 末黒野 201510  
残る日へ声を桜樹の油蝉 小川玉泉 末黒野 201510  
縁に坐し蝉聞き分くる夕ごころ 小川玉泉 末黒野 201510  
初蝉や樟の大樹の梢より 柚木澄 末黒野 201510  
初蝉や朝刊を閉ぢ眼とぢ 足立良雛 201510  
初蝉や朝刊を閉ぢ眼とぢ 足立良雄 201510  
濁流の音に負けゐる蝉の声 出口誠 六花 201510  
蝉の声日々のニュースが酷すぎて 田中藤穂 あを 201510  
心なしか息も絶え絶え法師蝉 赤座典子 あを 201510  
吊橋のつなぐものとて蝉の山 佐藤喜孝 あを 201510  
いつ止むとなき蝉声や原爆忌 安立公彦 春燈 201510  
蝉すずし夕爾しのべばことさらに 鈴木直充 春燈 201510  
庭草に落ちてか細き蝉の声 吉村さよ子 春燈 201510  
遠縁の忌日に集ふ夜の蝉 官崎紗伎 春燈 201510  
熱砂公園蝉声だけが元気なり 松嶋一洋 201510  
初蝉かつつつつつつと澄まし聞く 鈴木セツ 201510  
飛ぶ蝉にたまたま電信柱かな きくちえみこ 港の鴉 201510  
やうやくに蝉の声聞く大樹かな 池田光子 201511  
はるかより来よと呼びをり法師蝉 上原重一 201511  
御手洗に声を浄める法師蝉 中島玉五郎 201511  
夕蝉の今を大事に鳴き継ぐも 齋藤晴夫 春燈 201511  
乱調の季糺すかに法師蝉 石田康明 春燈 201511  
恋の歌碑みんみん蝉に邪心なし 松本鷹根 京鹿子 201511  
初蝉にパトカーの音重ね過ぐ 岡山敦子 京鹿子 201511  
朝まだき蝉のつぶやき始まりぬ 中西明子 京鹿子 201511  
句意さぐる夜は白々と蝉の声 中西明子 京鹿子 201511  
天仰ぐ蝉の命は短かり 永井千鶴子 風土 201511 蝉→12

 

2019年7月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。