三 月 3      100句

三月やモナリザを売る石畳   秋元不死男   万座

如月  きさらぎ  二月  三月  二月尽  三月十日  二ン月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
磨かれて馬のあをあを三月へ 大畑善昭 201404
三月の風のあしらふ大手門 鈴鹿仁 京鹿子 201404
三月の水を平らに硯洗ふ 神蔵器 風土 201404
ホッチキス分厚きを噛み三月へ 能村研三 201404
蒼海は鎮魂のいろ三月来 渡部良子 馬醉木 201405
思ひ出や過ぎし三月お水取 原田たづゑ 春燈 201405
山焼きに染む二月堂三月堂 中村洋子 風土 201405
三月や死後の始末を書き清書 だいじみどり 201405
ものの香の顔の高さに三月来 戸栗末廣 201405
乱反射して三月の風となる 田村園子 201406
頁繰る風三月の時刻表 中村洋子 風土 201406
三月果つ二円切手を買はねばや 佐藤玲子 春燈 201406
三月の脇を締め研ぐ出刃庖丁 荒木甫 201406
三月の半鐘のどか演習日 鎌田悟朗 ろんど 201406
三月の港のまぶしカプチーノ 松本三千夫 末黒野 201406
三月のざらつく記憶波平ら 中山皓雪 201406
まとめ買いあなたもですか三月尽 鎌田慶子 ろんど 201406
福寿草眩し三月二十九日 鎌田悟朗 ろんど 201407
三月や磔刑のごと心電図 金田けいし ろんど 201407
三月や素顔で人に会ふ怖さ 阿部綾子 ろんど 201407
三月や会ふも別れも手を握り 小川流子 201407
三月やひいふうみいと指を折り 柿沼盟子 風土 201407
命日は三月末日母姉妹 青木朋子 201408
三月や深き祈りの一と日あり 今橋眞理子 ホトトギス 201408
三月の木洩日ゆたか祢宜の道 鶴田武子 璦別冊 201408
震災忌過去とはならぬ三月来 鈴木セツ 201405
芳しき三月の風身ほとりに 池田加代子 風土 201411
三月や帰路三時間歩きし日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503
三月といふに寒暖ととのはぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201503
イギリスのライブ楽しみ三月来る 塩路遼(中三) 201504
約束のあるかに街へ三月来 荒井千瑳子 201505
三月の海が光りて鳶の笛 戸栗末廣 201505
三月のイワンの馬鹿になってをり 柳川晋 201506
三月は父郷の丘の風が書く 豊田都峰 京鹿子 201506
野の道は風三月のひと筆描き 豊田都峰 京鹿子 201506
三月尽鳥居千本足二本 波戸辺のばら 201506
渡し船三月の川横切って たかはしすなお 201506
三月の雪盛り上がる香林坊 大坪景章 万象 201506
鳥声の俳諧道場三月尽 小林共代 風土 201506
三月やチラシの裏の走り書き 本間羊山 風土 201506
三月の田園日和画架の列 安永圭子 風土 201506
三月や花買ふ事の多きなり 宮崎高根 201506
鎮魂の祈り三月逝かしめる 頼田幸子 201506
極道な猫の居付きし三月寒 松田都青 京鹿子 201507
こだはらぬことがおしやれか三月来る 松田都青 京鹿子 201507
三月や一川ひかる和紙の里 鈴木静恵 花こぶし 201508
雛かえす男になろう三月は 坪内稔典 船団 201508
三月へ転がるゲートボールかな 篠藤千佳子 201510
誕生日おめでたう三月五日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
軍艦が右脳にすみて早三月 佐藤恭子 あを 201603
三月の頬紅変へて病上り 赤座典子 あを 201604
チョコレート買ひに出掛ける三月かな 森理和 あを 201604
三月の祈り焦土へ海底(うなそこ)ヘ 藤原照子 201605
三月の今日より古希の日を賜ふ 折田京子 風土 201605
三月の電車網棚に花束 小川流子 201606
三月の炒りごまを擂る肴かな 荒井和昭 201606
三月十一日朝のコーヒー濃く淹るる 田村園子 201606
三月来まさかの八十路二年目に 青山正生 201606
三月十一日の沖たひらかに 石田きよし 201606
三月や朝の眩しさまづ賞でて 橘正義 春燈 201606
三月十一日もう五年まだ五年 橘正義 春燈 201606
神に謝す吾が三月の誕生日 吉田とよ子 春燈 201606
三月の空の青なほ海の青 松本文一郎 六花 201606
病院の櫻三月変りなし 大坪景章 万象 201606
三月の海の機嫌や鳶の声 萩庭一幹 馬醉木 201606
三月や外つ国に発つ子と無言 石川叔子 201607
三月のみどり早ばや庭の芝 水谷直子 京鹿子 201608
三月の風に表裏のあるごとし 七種年男 輪中の空 201612
三月の水にほどけて縄束子 中川句寿夫 ここのもん 201705
三月の了る折り線グラフかな 中川句寿夫 ここのもん 201705
山門り中明るかり三月尽 山田六甲 六花 201705
三月の水にほほゑむ喉仏 菅原健一 201705
三月や行事行事に風つよし 長崎桂子 あを 201705
海に丘に三月の空広ごりぬ 黒滝志麻子 末黒野 201706
三月やときをり雪の降る故郷 亀卦川菊枝 末黒野 201706
静電気はげしき三月試着室 奥田筆子 京鹿子 201707
弥生三月桐の柾目の下駄履いて 中島陽華 201707
三月三日昭和三十三年結ばれし 鈴木石花 風土 201706
三月の蟻なればかく清らにて 飛高隆夫 万象 201707
三月の相撲は宇良ら宇良宇良ら 南北佳昭 船団 201802
三月書房開くのを待って冬雀 つじあきこ 201803
三月は前向きの月出席す 稲畑汀子 ホトトギス 201803
三月菜摘むや西より雨予報 能村研三 201804
三月の日差のうすくゆきわたる 今井肖子 ホトトギス 201804
三月来サラダボールに朝を盛り 林昭太郎 201805
三月や花のごとくに絵馬の嵩 田中佐知子 風土 201805
三月の日なかを白いジープ来る 藤井美晴 やぶれ傘 201805
三月の風に赤べこ首を振り 有賀昌子 やぶれ傘 201805
三月に勿忘草を求めけり 須賀敏子 あを 201805
三月三日サクラタチバナ色褪せて はしもと風里 201806
大楠の下三月の明るさも 火箱ひろ 201806
三月来足の踏み場もなき書斎 土井三乙 風土 201806
三月の塔は午睡か雲の中 窪みち子 201808
送る人送らるる人駅三月 横田敬子 201809
三月の海風とほす通し土間 栗坪和子 201901
三月十日尾を削がれたる守護の虎 田中藤穂 201902
三月二十五日野分会東京例会 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
三月や齢ひとつを身にかさね 安立公彦 春燈 201905
ルノワールとなる三月のカレンダー 田中佐知子 風土 201905
三月→ 4      

 

2021年3月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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