料 峭 2    60句

料峭の鯉の頭が俎に   金子蛙次郎

料峭 春寒 凍返る・凍戻る 寒戻る 冴返る 余寒 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
料峭や浜の焚火は砂で消し 田所節子 201604
みちのくを思ひ料峭上野駅 能村研三 201605
兜町昏れ料峭の灯の尖る 千田百里 201605
凪畳敷く料峭の葛西沖 佐々木よし子 201605
料峭や納屋に出荷のトマト選る 駒形祐右子 万象 201606
料峭や薪積みあげて窯どころ 馬屋原純子 馬醉木 201606
料峭や同じあやまち又冒し 東野鈴子 雨月 201608
釣り人に料峭の月残りけり 矢崎すみ子 201704
料峭の風やいつきに鳶を揚げ 南うみを 風土 201705
料峭の窓を開けば海のこゑ 藤井美晴 やぶれ傘 201705
春寒料峭箕面の麓そぞろ行く 大橋晄 雨月 201706
料峭や帽子にマスク行帰り 長崎桂子 あを 201804
料峭の町の夜道の二人連 長崎桂子 あを 201804
料峭の屋台の灯聲多し 長崎桂子 あを 201804
春料峭跫音連れゆく石だたみ 小野恵美子 馬醉木 201804
料峭や渡船の椅子の座り艶 和田照海 京鹿子 201805
料峭や波のまにまのしじら織り 鷺山珀眉 京鹿子 201805
料峭や木々は己れの色を増し 大畑善昭 201805
料峭や濡れたる書籍日にさらす 門伝史会 風土 201805
料峭の四肢身にそはず意にそはず 川田好子 風土 201805
春寒料峭泣き事なべて封じたり 佐藤淑子 雨月 201806
料峭や鍵じゃらじゃらと旅準備 西村白杼 京鹿子 201806
料峭や水琴窟の音の高き 神谷さうぴ 末黒野 201806
料峭や電柱の影道閉ざし 太田チヱ子 末黒野 201806

 墓終ひ

料峭や顕はな墓の水臭く

曽根富久恵 201808
料峭の邑がうがうと水流る 小原芙美子 風土 201811
料峭やこつと響ける靴の音 住田千代子 野に遊ぶ 201811
春寒料峭野鍛冶鋸鍛冶廃れけり 中里よし子 春燈 201905
料峭やライフプランの振れ動く 岩月優美子 201905
料峭や狭庭に数うちちの歳 松井季湖 201906
料峭の沓脱ぎ石に松の影 池野つむぎ 馬醉木 201912
凪畳敷く料峭の葛西沖 佐々木よし子 202001
料峭や東ノ丸に茶湯の井戸 山田六甲 六花 202003
穴稲荷料峭の燭一つ足す 増成栗人 202004
料峭や駅へと下る五十段 田中藤穂 あを 202004
料峭や鎖骨に触るる喪の真珠 石本百合子 馬醉木 202004
料峭や磨き上げたる靴並べ 森なほ子 あを 202004
料峭や真珠館へと廊渡る 森なほ子 あを 202005
料峭や歩いて行ける友を訪ふ 井尻妙子 京鹿子 202005
料峭の土手に吹かれるレジ袋 秋山信行 やぶれ傘 202005
料峭の朝ベランダに鳥のゐて 森美佐子 やぶれ傘 202006
料峭の道きて駅へ段下りる 田中藤穂 202006
料峭や散歩をせがむ母のゐて 矢野美沙子 202006
春寒料峭山懐の翁の碑 豊谷青峰 春燈 202105
料峭や警察犬の耳聡し 豊谷青峰 春燈 202105
料峭や聖塔越ゆる摩天楼 渡辺若菜 春燈 202105
料峭や耳に残れる父の声 豊谷ゆき江 春燈 202105
料峭や松籟に耳あづけをく 牛島晃江 202105
料峭の街の明りは琥珀色 江口恵子 やぶれ傘 202105
料峭や度数の高き酒買うて 秋津令 202107
料峭や岬の分つ海の色 能村研三 202204
料峭や蕎麦湯行き交ふ一茶庵 千田百里 202204
円覚寺料峭として猫の恋 青木重行 薫風 202205
料峭や遊具周りを児ら駆ける 坂本依誌子 春燈 202205
春寒料峭目薬の頬つたひ 林昭太郎 202205
料峭や零れ落ちさうなピアス 井尻妙子 京鹿子 202205
料峭や雨に傾く高野槇 善野行 六花 202206
古書店の料峭の灯を双べたり 祐森司 202210
料峭や水屋に伏せる鼠志野 平松うさぎ 202301
料峭→1

 

2023年2月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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