立 秋          169句

立秋の紺落ち付くや伊予絣    夏目漱石

立秋  今朝の秋  秋立つ  秋に入る  秋来る  今朝秋

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
研屋来て立秋過ぎしことを言ふ
岡本眸
199812
立秋や筆の老舗へまっすぐに
中林明美
ヒッポ千番地
199905
立秋や「山紫」と書きて墨を継ぐ
三澤福泉
俳句通信
199910
立秋の橋より鷺のとびたちぬ
渡辺政子
俳句通信
199910
立秋や絵馬に跳ねゐる黒神馬
田中潮音
俳句通信
199910
立秋の干潟に影の回りたる
竹内悦子
199911
生まれたる嬰に立秋の名を冠す
小澤克己
遠嶺
199911
立秋の覚めて旅路でありしこと
稲畑汀子
ホトトギス
200008
ぎらぎらとあす立秋の日が沈む
朝妻力
俳句通信
200009
立秋や海鳴り著き与謝郡
朝妻力
俳句通信
200009
立秋の雲押し上ぐるロンドン塔
長谷川通子
俳句通信
200010
立秋の朝の影引く朱雀門
深川知子
俳句通信
200010
立秋の風なりカレーライス喰ふ
宮崎山景
俳句通信
200010
立秋や研ぎに研いだる鉄の味
中原幸子
遠くの山
200010
降り出して立秋の夜となりにけり
かとうゆき
銀化
200010
窓開き明日は立秋ひとりごと
久保田一豊
いろり
200010
瞑りて哭く立秋の蝉なれや
有働亨
馬醉木
200010
立秋の朝刊開きインクの香
林克已
ホトトギス
200012
孔子廟楷樹の侍立秋澄めり
仲安敏雄
200101
立秋の日の一日を紙切って
中林明美
船団
200102
立秋の書架から抜いて夕爾の詩
鳴海清美
遊び蔓
200105
立秋の遠くが遠く見ゆるなり
中原幸子
船団
200106
立秋や電話にふえてゐし予定
稲畑汀子
ホトトギス
200108
立秋の光りて曲がる竜田川
伊蘭重美
俳句通信
200110
立秋や土竜の罠のみえかくれ
黒田貴勢
京鹿子
200111
立秋の風に首振る猫じやらし
山口トシ
酸漿
200111
立秋の陽射しを鳩とわかちあふ
村上田鶴子
風土
200201
明日といふただ立秋と聞くばかり
稲畑汀子
ホトトギス
200208
立秋の雨とも云へず道乾く
稲畑汀子
ホトトギス
200208
立秋のふと緩みたる心かな
稲畑汀子
ホトトギス
200208
立秋や介護保険を認定す
須佐薫子
帆船
200208
立秋の鳥居をくぐりトンネル抜け
丸山佳子
京鹿子
200210
立秋の恋は逆立ちして来たる
田村はじめ
銀化
200210
立秋の早き目覚めに湖の風
駒井でる太
200211
立秋の水を双手に掬ひたり
佐藤よしい
風土
200211
立秋の地球の回る音を聴く
志麻茜
銀化
200211
立秋の靴の底なる街の熱
鳴海清美
六花
200212
立秋へ空が動いてをりにけり
寺畠とし博
ホトトギス
200302
立秋といふ朝の間のありにけり
稲畑汀子
ホトトギス
200308
立秋の夕べに届く小茄子漬
中里カヨ
酸漿
200310
立秋の小間物店に入りにけり
石脇みはる
200311
立秋や部厚く切りしカステーラ
藤井明子
馬醉木
200311
立秋や机上に積みし文庫本
浅田光蛙
対岸
200311
立秋のはや漁火の数知れず
長沼三津夫
200311
立秋の明るき話題もて見舞ふ
松尾緑富
ホトトギス
200405
立秋の都心に日射なかりけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200408
立秋の窓に張り付く雨雫
稲畑廣太郎
ホトトギス
200408
立秋や少し濃いめのハーブテイー
鈴木美江
雲の峰
200410
立秋や嫁がせし身のたよりなき
大橋麻沙子
雨月
200410
立秋や丸くなりたる母の背
橋口礼子
河鹿
200411
立秋やふと振り返る己が影
飛山ますみ
遠嶺
200411
あかときの風立秋と諾ひぬ
落合絹代
風土
200411
立秋のはや船窓の波しぶき
長沼三津夫
200411
立秋の脳天に日の集まれり
内藤ゑつ
ゑつ
200411
立秋を向うに父母を迎へけり
安永圭子
風土
200501
立秋といふ岳麓の旅路かな
稲畑汀子
ホトトギス
200508
立秋の朝の間の富士すでになし
稲畑汀子
ホトトギス
200508
立秋や起き出す前の村歩く
三井孝子
六花
200511
遠回りして立秋の裏通り
藤井昌治
200511
副都心てふ立秋は高きより
稲畑廣太郎
ホトトギス
200608
朝の間の風立秋を告げてをり
稲畑汀子
ホトトギス
200608
立秋や第二句集の序句乞はれ
稲畑汀子
ホトトギス
200608
高砂正巳氏句集序句
立秋や低きものより濡れはじむ
宇都宮滴水
京鹿子
200609
立秋や押せば弾みしメロンパン
佐渡谷秀一
春燈
200610
立秋の既に黄となる烏瓜
松崎鉄之介
200610
立秋後烏瓜咲き夫々実に
松崎鉄之介
200610
立秋の令法の幹にもたれをり
石脇みはる
200611
立秋や夕日のあそぶ頼政祀
櫻井白扇
春燈
200710
立秋の身近かにしたる一書かな
石脇みはる
200711
立秋や両手に余る貝の殻
天野きく江
200711
立秋の御坊水琴窟の音
醍醐季世女
200711
立秋をあすに菓子舗の餡煮る香
小島みつ代
200711
富士浮かべ明日立秋の海平ら
坪井洋子
200711
立秋の広間に風の音かすか
小松惠子
200712
常備薬出す立秋の小抽出
川口襄
遠嶺
200712
霊山の樹々の聳立秋澄める
堀田こう
雨月
200801
立秋というてゐしこともう忘れ
稲畑汀子
ホトトギス
200808
立秋のくるくる囘るカバの耳
佐藤喜孝
あを
200809
立秋や地球動いてゐたりけり
市川律子
炎環
200810
立秋の空の青さを厭ひけり
苑実耶
200810
山頂は立秋の風吹きわたる
泉田秋硯
200811
立秋や土曜の朝のダージリン
本多俊子
200811
立秋のコッペパン焼く束ね髪
猪爪皆子
200811
立秋の雲鬱々といく日照雨
能勢栄子
200812
立秋や白き矢放ち沈める日
筒井八重子
六花
200812
立秋の阿蘇へ入りたる旅鞄
内藤玲二
200901
立秋といふ冗談は止めてんか
稲畑廣太郎
ホトトギス
200908
立秋の没日真つ赤やピラミッド
北川英子
200909
立秋にまだ成り切れぬ千切れ雲
丸山佳子
京鹿子
200909
立秋や母の年越え生かされて
沖倉好秋
酸漿
200910
立秋や鏡に見入るペルシヤ猫
関根喜美
200910
立秋の空へゆるりと観覧車
栃木志津
末黒野
200911
立秋の池に鵯来て水をあぶ
三浦カヨ子
酸漿
200911
立秋や一病の去り一病来
嶋田摩耶子
ホトトギス
201002
立秋を待たずに逝かれ給ふとは
大橋敦子
雨月
201009
立秋の庭に水打ち風起こす
高木千鶴子
酸奬
201010
立秋も日暮となりぬ蝉の声
田坂和義
酸奬
201010
立秋の猛暑身軽になれと言ふ
鴨下昭
201011
暦にある立秋の文字役たたず
山田をがたま
京鹿子
201011
立秋の期待もむなし微熱まだ
山田をがたま
京鹿子
201011
立秋や腰に鍼打ち灸据うる
吉村摂護
201012
立秋やゲレンデを舞う鳶の影
原口頌子
ろんど
201012
立秋や女淵に足を休めたる
土居通子
ろんど
201012
立秋の木洩日流す梓川 高村和子 春燈 201111  
日めくりのけふは立秋さうなのか だいじみどり 201111  
立秋や亡夫と次第に齢離れ 井沢ミサ子 京鹿子 201111  
立秋とふ言の葉のみの季なりけり 片岡良子 雨月 201111  
立秋と聞きて一雨欲しき日よ 稲畑汀子 ホトトギス 201208  
立秋といふも続きのやうな日々 稲畑汀子 ホトトギス 201208  
立秋や日矢の突き立つ土竜塚 布川直幸 201208  
立秋や風はやさしく吹きにけり 田島昭久 かさね 201210  
立秋や田圃に動く雲の影 和田勝信 かさね 201211  
立秋の波のころがす小石かな 松本三千夫 末黒野 201211  
立秋の拝殿に米こぼれをり 上谷昌憲 201211  
立秋の筒井に洗ふモロヘイヤ 坂口夫佐子 火星 201211  
立秋や養銭箱にワンカップ 根本ひろ子 火星 201211  
立秋の休耕田を巡りけり 古沢幸次 ろんど 201211  
立秋や一際高き明烏 芝宮須磨子 あを 201211  
立秋を疾うに過ぎゐて寝苦しき 小倉正穂 末黒野 201211  
母生きよ今日立秋の風吹けば 三村純也 ホトトギス 201212  
立秋の日指し柔らか簾取る 後藤克彦 かさね 201212  
立秋や句の一つだに泛かびこず 加藤千津 ろんど 201212  
立秋と思へぬけふの温度計 藤見佳楠子 201310  
水の辺に立つ立秋の風のいろ 中嶋昌子 春燈 201310  
立秋の朝風受けて野に立てり 小松敏郎 万象 201311  
立秋や一人の息を整へる 岩下芳子 201311  
立秋や尾瀬の夜空の星月夜 渡辺富士子 末黒野 201311  
立秋の名が燃えそうな昼下がり 中村是空 ろんど 201311  
立秋や四隅をピンとシーツ干す 原友子 201312  
立秋の輪になり列になり天馬 中原幸子 船団 201401  
立秋といへぬ陽気も改る 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
立秋の雲の気配はそれなりに 久保晴子 雨月 201411  
高分子多糖類を噛む立秋 柳本渓光 ろんど 201412  
立秋の熱り確かな繁華街 布川直幸 201508  
立秋の夜風が家の中通る 大畑善昭 201510  
立秋や大鍋掛かる外厨 小嶋恵美 春燈 201511  
立秋や西行峠に風を聞く 中村洋子 風土 201511  
立秋や自宅鎌倉一万歩 太田良一 末黒野 201511  
立秋の登校坂のゆるやかに 高田令子 201511  
影少し伸び立秋の御堂筋 樺山翠 雨月 201511  
立秋の登校坂のゆるやかに 高田令子 201511  
立秋の今朝は女の歩に戻る 小田嶋野笛 末黒野 201512  
立秋の風と思へばそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
立秋も過ぎ一と雨の欲しき夜 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
立秋の風をまとひて旅立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
立秋や両手を上げて滑り台 篠藤千佳子 201611  
立秋の影となりたる松大樹 雨村敏子 201611  
立秋や浦曲の空に魚を干し 升田ヤス子 六花 201611  
立秋や残り布もて縫ふ小物 住田千代子 六花 201611  
針山の針に立秋の翳整す 和田絢子 春燈 201611  
立秋といふ一言に元気づく 志方章子 六花 201612  
立秋の朝粥たっぷりの香菜(シャンツァイ) 鈴木みのり 201612  
立秋の前髪さらり風に揺れ 大日向幸江 あを 201610  
立秋や蛇口に眼鏡丸洗ひ 田岡千章 201612  
立秋のぺージさらさら赤い指 陽山道子 船団 201702  
立秋と聞けばくつろぐ心かな 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
立秋と思ひし油断ありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
立秋や風の容の磯の松 山本無蓋 201710  
立秋やそつと歩みを早めつつ 横山さくら 春燈 201710  
立秋や真夜に嵐の通り過ぎ 片山喜久子 雨月 201711  
立秋やカフカいよいよ手に重し 伊藤希眸 京鹿子 201712  
立秋の証のほどの鰯雲 角野良生 201803  
立秋や「したがひて」「にも拘らず」 高橋龍 201805  
立秋と思へぬ荒き一日かな 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
東雲の空立秋の雲流る 大石喜美子 雨月 201810  
北よりの風に立秋諾ひぬ 森幸 雨月 201811  
立秋やことりと胸に音のして 三上程子 春燈 201811  
立秋や君の瞳の濡れ具合 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908  
立秋と思へぬ大地ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201908  

 

2019年8月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。