秋に入る       115句

秋に入る声を出そうとする蜥蜴   金子蛙次郎   獐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
糶市の一尾が跳ねて秋に入る 小澤克己 遠嶺 199810
帚草秋に入りたる影置けり 宮津昭彦 199811
足濡らしたまま秋に入る金魚の碑 入江一月 船団 199903
やる気皆持って行かれて秋に入る 桑原敏枝 いろり 200011
一雨のほしき夕べや秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 200108
白象に乗りそのまんま秋に入る 高橋将夫 200111
山晴れて浅間三宿秋に入る 外川玲子 風土 200112
山門をくぐりて須磨の秋に入る 志水芳秀 雲の峰 200201
レンブラントの口髭が跳ね秋に入る 代田青鳥 風土 200201
道なりに行けばそのまま秋に入る 藤岡紫水 京鹿子 200211
スクラップ十三冊目秋に入る 小浜史都女 百鳥 200211
秒針のまがふことなく秋に入る 小野寺節子 風土 200211
いつになく解くる知恵の輪秋に入る 坂本ひさ子 遠嶺 200212
仔牛にも耳札をつけ秋に入る 鈴木てるみ ぐろっけ 200302
てのひらに青き郁子の実秋に入る 久保秀貴 雲の峰 200310
秋に入る『季寄せ』の頁さらさらと 宮津昭彦 200310
草蔓の宙にゆれをり秋に入る 矢嶋みつ江 遠嶺 200311
湖の対岸に日矢秋に入る 内山けい子 200312
しづもりつ六郷満山秋に入る 大磯幸子 河鹿 200401
日本の空の荒るるも秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 200408
もの動く気配ゆるやか秋に入る 金子和子 帆船 200411
嶺雲の縁のほどけて秋に入る 山内須磨子 草の花 200411
学内は禁煙となり秋に入る 中谷喜美子 六花 200411
歯ぶらしの日毎に乾き秋に入る 大高芭瑠子 炎夏 200507
仏飯を盛り閼伽を変へ秋に入る 沼口蓬風 河鹿 200510
渡舟の影曳き歩む秋に入る 林雪江 春燈 200511
なんとなく秋に入りたる家路かな 野澤あき 火星 200511
川音のときに激して秋に入る 瀬戸悠 風土 200511
ひとつ癒えひとつ患ひ秋に入る 根岸善行 風土 200511
山の端にかかる絹雲秋に入る 川崎光一郎 京鹿子 200511
立枯れの樹の恋ふ天か秋に入る 土屋酔月 火星 200601
木曽川に動くものなし秋に入る 山田をがたま 京鹿子 200601
新刊の帯の錆色秋に入る 西野初音 京鹿子 200601
雨つづき庭の不作も秋に入る 宮森毅 六花 200602
降り足らぬ雨をなげきて秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 200608
蛸壺の屋号積まれて秋に入る 遠山みち子 200611
木洩れ日の歩を浄めつつ秋に入る 湯浅夏以 遠嶺 200612
健康のほか願ひ無し秋に入る 山田をがたま 京鹿子 200701
瓜藪につかれの見えて秋に入る 若島久清 万象 200711
貴婦人てふ白樺凛と秋に入る 生井慶子 万象 200711
新しき靴音こつと秋に入る 根岸善行 風土 200711
巻き直す頭のぜんまいや秋に入る 稲辺美津 遠嶺 200711
秋に入り灸を据ゑあふ農夫婦 安藤孝助 200711
秋に入るださず仕舞の旅鞄 阿部正枝 遠嶺 200712
秋に入り美食気がかりメタボです 増田一代 200811
Gパンの膝の横糸秋に入る 和田満水 200811
山宿の旬ものづくし秋に入る 岡本直子 雨月 200812
消火器の使はぬ赤さ秋に入る 松本圭司 200909
秋に入る雲を放さぬ浅間山 片山由美子 200910
腰曲る血すじをぼやき秋に入る 佐藤山人 200910
円空の彫りし仏や秋に入る 前原早智子 春燈 200911
吾が身ながら気力もどらず秋に入る 山田をがたま 京鹿子 200911
亡き父母の加護身にしみて秋に入る 山田をがたま 京鹿子 200911
流れゆく雲は旅人秋に入る 上原恒子 雨月 200911
蕎麦咲いて咲いて富良野は秋に入る 山田天 雨月 200911
鳥を待つ湖ひろびろと秋に入る 小林恭子 200912
楢山の秋に入りたる鼻ひとつ 小形さとる 200912
身体の水つぎ足して秋に入る 久津見風牛 200912
考への二転三転秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201008
シーソーの取つ手ひんやり秋に入る 佐々木よし子 201010
ぴんと立つ猫の尻尾や秋に入り 康子 201011
油絵を買ひて気持も秋に入る 泉田秋硯 201011
叩かれて逃ぐる覇窮秋に入る 甲州千草 201011
山の幸抱きて故郷秋に入る 久永つう 六花 201011
縁日の二尾の出目金秋に入る 森理和 あを 201011
静かなる風の訪れ秋に入る 増田一代 201111
つゆだくの親子丼秋に入る 栗栖恵通子 201112
孔子廟七十二賢人秋に入る 大森尚子 風土 201202
野も山も素秋に入りぬ水の唄 和田照海 京鹿子 201202
関跡は風の綴ぢ代秋に入る 林昭太郎 あまねく 201210
嬰児の言葉たしかや秋に入る 小松ひろし 風土 201211
炎熱の茨城砂漠秋に入る 飯田ひでを 201211
踏み外す階段地下鉄秋に入る 吉成美代子 あを 201211
草々は茎を細めて秋に入る 矢野百合子 201211
独り住む白き一部屋秋に入る 梁瀬照恵 ぐろっけ 201302
左手に指輪光りて秋に入る 今井千鶴子 ホトトギス 201312
計画は先づ下見より秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201408
ふり返る月日戻らず秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201408
生れたての子牛の熟寝秋に入る 小川明美 万象 201408
立ち読みの客を増やして秋に入る 中島玉五郎 201409
学習に万葉集歌秋に入る 佐藤健伍 201411
頂相の眼窩に光り秋に入る 宮坂恒子 201411
ドリンクバーの曲目変り秋に入る 北尾章郎 201411
終末帳エンディングノート買ひてそのまま秋に入る 松井志津子 201510
ロバ追ひの少年二人秋に入る 田中信行 201512
大胆な筆使ひなり秋に入る 前田美恵子 201512
黄昏の丘の起伏や秋に入る 郷和顔 末黒野 201512
頬かする細き風の音秋に入る 横山さくら 春燈 201610
能楽堂箒立てかけ秋に入る 杉本薬王子 風土 201611
去り際に振りかへる癖秋に入る 直江裕子 京鹿子 201612
図書館の「謹呈」句集秋に入る 須賀敏子 あを 201610
秋に入り診察券の二枚増ゆ 石森理和 あを 201612
牧水の酔ふための浜秋に入る 松本三千夫 末黒野 201711
寄せ植ゑの配置入れ替へ秋に入る 横山さくら 春燈 201810
押し花にかの日の風や秋に入る 須賀ゆかり 201811
渓谷の碧を尽くして秋に入る 瀬尾千鶴枝 京鹿子 201811
房総に醤の匂ひ秋に入る 赤石梨花 風土 201811
人生はいつもこれから秋に入る 谷口一献 六花 201812
雲は峰崩さぬままに秋に入る 斉藤マキ子 末黒野 201812
しやらしやらと衣ずれの音秋に入る はしもと風里 201812
予定とはあつて無き如秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 201908
老猫の介護の日々や秋に入る 谷田貝順子 201910
秋に入るでんでん虫は知恵の輪に 山田六甲 六花 201910
朝練の影の長さや秋に入る 池上昌子 春燈 201911
秋に入る沖の白波競ひ立ち 安斎久英 末黒野 201911
秋に入る喜寿を節目に終活を 有賀昌子 やぶれ傘 201911
シューベルトの眼鏡の展示秋に入る 田中信行 201912
麦チョコを一気に十粒秋に入る 高田留美 船団 201912
膝枕ぽんと叩いて秋に入る 平野多聞 202001
秋に入る桐の箪笥に足を止め 中林明美 船団 202003
講演の要旨纏めて秋に入る 稲畑汀子 ホトトギス 202008
秋に入る白いぺージに風のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202010
漢字がかなへ崩るる雲や秋に入る 浜福惠 風土 202011
身の奥に気怠さ残し秋に入る 門伝史会 風土 202011
家事百般倦まず弛まず秋に入る 森田明成 202102

 

2021年8月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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