残り蚊(名残の蚊)    47句

残り蚊を埃とおもふ余生かな   藤井秋彦   獐

  蚊柱/藪蚊  なごり蚊  残り蚊  秋の蚊  秋蚊 残り蚊 名残り蚊 溢れ蚊 哀れ蚊

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
すぎゆきし声の返さず蚊の名残り 鷹羽狩行 199811  
残る蚊の塵のごときを見逃さず 鈴木ミヨコ 199902  
残る蚊に和尚引導渡しけり 清水谷法明 200002  
残る蚊の襲来三度(みたび)とはあわれ 金子兜太 海程 200101  
残り蚊や緑青噴ける窟仏 美藤冨美子 京鹿子 200103  
褥のぶれば現れて名残りの蚊 鷹羽狩行 200109  
残り蚊の潜む国立博物館 矢島久栄 200111  
残り蚊のしかと刺すまで見てゐたり 後藤志づ あを 200111  
残る蚊の出るに出られぬ懺悔室 波多洋子 銀化 200111  
残り蚊を片手払ひに獺祭忌 鈴木恭子 200112  
残り蚊や睡気が声を遠くせる 田中武彦 六花 200201  
残る蚊の血袋透けてゐたりけり 伊藤多恵子 火星 200212  
残る蚊を打ちて読み継ぐ三国志 宮崎裕子 春燈 200412  
内子座の奈落に残る蚊を打てり 立脇操 春耕 200412  
残り蚊を打つて傘寿の膝がしら 大西八洲雄 万象 200511  
歌麿塚残る蚊に耳朶刺されけり 神山志堂 春燈 200512  
残り蚊に追はれ古墳の裾たどる 松崎鉄之介 200512  
残る蚊をぴしやりと女医の仕留めけり 松崎鉄之介 200601  
ひそやかに人待つてをり名残の蚊 中村孝子 200601  
残り蚊に注意とあるも園深く 勝原文夫 春燈 200707  
路地裏に北京の素顔名残の蚊 田中敬 200802  
蚊の名残掻きつつ夏を惜しみけり ことり 六花 200809  
貪欲な血への執着名残の蚊 伊庭玲子 200811  
足くびの蚊の名残掻く夜長かな 筒井八重子 六花 200812  
残る蚊の声のほのかに伎芸天 水岡芳子 馬醉木 200902  
残り蚊を賑はひ去りし後打たず 羽生きよみ はらから 200911  
打ち据ゑし残り蚊に血の臭ひせず 森茉明 京鹿子 200912  
残る蚊の何としてでも刺すつもり 青柳雅子 春燈 201001  
残る蚊の訪問受けし畑仕事 夏目満子 酸漿 201012  
残る蚊や自説曲げざる老夫婦 林哲夫 ぐろっけ 201101  
残り蚊をまとうて手児奈詣でかな 大坪景章 万象 201112  
残る蚊や勧誘員のしつつこく 林哲夫 ぐろっけ 201202  
残る蚊に少しやせたる手足かな 秋岡美津子 京鹿子 201301  
ひとり酌む酒やまつはる名残の蚊 小川玉泉 末黒野 201402  
残る蚊のゐる病室の暗闇に 安居正浩 201410  
残る蚊にさされたる痕きずとなり 粟倉昌子 201412  
残る蚊に刺されてはづす婚指輪 澤近栄子 京鹿子 201501  
残る蚊をふはふは払ひ立話 布川直幸 201509  
残り蚊の忍びの術に刺されけり 池田節 春燈 201512  
雑草と力くらべや蚊の名残 小沼ゑみ子 末黒野 201512  
ややさんの足にぴたりと名残の蚊 松井季湖 201512  
残り蚊と神父待ちゐる懺悔室 林徹也 201602  
残る蚊を打ちて虚しき両掌かな 福田葉子 201602  
残り蚊や保証の印は妻が捺す 中川句寿夫 ここのもん 201705  
名残蚊に与ふるわが血惜しまざる 山田六甲 六花 201708  
絵馬殿に座せば畏き名残の蚊 和田昭海 京鹿子 201801  
残る蚊に纏はれつつの庭手入 永島雅子 春燈 201801  
残り蚊の夕のひと刺し歩の乱れ 山口郁子 末黒野 201812  

 

2019年9月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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