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漆掻あたまのうへや鵙のこゑ   白雄

百舌鳥    鵙の贄  鵙日和  冬の百舌  春の鵙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
城石の古れる刻紋鵙猛る 国包澄子 201411
鵙鳴きてきりきり痛む葉切り傷 布川直幸 201411
海からの風止み鵙の来る時刻 高田令子 201411
鵙を聞く檜一木観世音 坂上香菜 201411
鵙猛る閂固き勅使門 藤見佳楠子 201412
飛石に木洩日ゆらぎ鵙の声 石川かおり 201412
越えて来し節目幾つや鵙高音 野坂民子 馬醉木 201412
鵙猛る松の空透く厨窓 田中臥石 末黒野 201412
時たまに鵙の主来る見回りに 原田たづゑ 春燈 201412
くもる休日鵙に啼かれて歩き出す 堀内一郎 堀内一郎集 201412
桂郎忌すぎて波郷忌鵙猛る 神蔵器 風土 201412
庄川の籠の渡しや鵙の声 田中淺子 201501
産みたての卵啜るや鵙高音 杉本綾 201501
鵙高音漬物樽の逆さ干し 荒井千佐代 201501
鵙猛る慥か錠前閉めたはず 吉田政江 201501
鵙高音漬物樽の逆さ干し 荒井千佐代 201501
奥の院までは胸突き鵙高音 菅野日出子 末黒野 201501
夕鵙やこどば継ぎ足す影法師 鴨下昭 201501
鵙の晴ガラスの中の模型の駅 浜口高子 火星 201501
草抜きの心たひらに鵙の晴 松井倫子 火星 201501
白樺に影なかりけり鵙高音 小林輝子 風土 201501
鵙のこゑきれぎれ日差斜めより 大島英昭 やぶれ傘 201501
鵙猛りつぐ休日の幼稚園 藤井美晴 やぶれ傘 201501
蒼天に波郷に鵙は猛りけり 古川忠利 ろんど 201502
鵙高音天神様へ通りやんせ 及川照子 末黒野 201502
喜多院の軋む回廊鵙高音 原和三 末黒野 201502
鵙猛る門限ありし日々昭和 鴨下昭 201502
鵙猛る墓碑に茂吉の墓とのみ 山田春生 万象 201502
石棺に手を触るるなと鵙のこゑ 水野恒彦 201502
IQはさほどでもなし鵙猛る 岩下芳子 201502
遊びごころ戒むるかや鵙猛る 久保晴子 雨月 201502
夕鵙や島の電線ひくきかな 竹内弘子 あを 201503
鵙鳴くや子の眠る間の水仕事 苑実耶 201504
鵙の声杓底に水残りけり 杉本薬王子 風土 201504
朝の鵙七草寺を囃しけり 鈴木鳳来 故山 201505
鵙高音クレーンの先より暮るる 石川賢吾 201504
一声を残して鵙の消えゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
鵙高音都心の朝を脅かす 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
鵙ききと狭庭彩るものとなる 稲畑汀子 ホトトギス 201510
夕鵙や日記にのみに吐く弱音 卜部黎子 春燈 201511
鵙猛る山を向き又海に向き 吉永すみれ 風土 201511
鵙高音故山の天地わがものに 山本喜朗 雨月 201511
鵙高音天国なんぞ行くものか 上谷昌憲 201511
戒名に沖と俳の字鵙高音 能村研三 201512
初鵙や一天支ふ楠大樹 藤岡紫水 京鹿子 201512
舌抜かるるは人間のみよ鵙の声 中田禎子 201512
鵙の声山より高く竹とんぼ 吉田葎 201512
初鵙や泉下の妻に届きしか 小川玉泉 末黒野 201512
産土の苔むす磴や鵙猛る 長尾タイ 末黒野 201512
鴉の木鵙の木高し鬼子母神 柴田久子 風土 201512
沈下橋は村の入口鵙日和 金森教子 雨月 201512
鵙日和大黒天へ男坂 竹内久子 京鹿子 201601
空海の像へ発止と鵙のこゑ 田中臥石 末黒野 201601
鵙猛る一朶の雲の松林 田中臥石 末黒野 201601
鵙のこゑ金色の輪となり降り来 近藤喜子 201601
夕空の闇へと倒る鵙の声 近藤喜子 201601
霊山のしづけさ鵙の高鳴けり 土江比露 春燈 201602
神杉や神も移ろふ鵙日和 上野紫泉 京鹿子 201602
新しき鎌の切れ味鵙日和 阿部澄 万象 201602
鵙寒し何も咲かない木が好きで 井上信子 201602
乗りてより行き先決むる鵙日和 矢野百合子 201602
僧庵の垣に鵙の巣僧帰る 大畑善昭 201609
鵙日和若狭に残る塩の道 七種年男 201611
鵙晴のつづく丹塗の大社かな 下平しづ子 雨月 201611
打つ鍬にカンカン当たる鵙の声 南うみを 風土 201611
鵙高音図星を逃げる瞳かな 鈴鹿呂仁 京鹿子 201611
広げ干す行衣の雫鵙高音 宮井知英 201611
鵙高音遠見の富士の雲を佩き 松本三千夫 末黒野 201611
鵙鋭声色づく棚田五十枚 松本三千夫 末黒野 201611
鵙猛り一山紅く燃え立たす 藤代康明 201612
天の師へ声嗄らし鳴く雨の鵙 森藤千鶴 馬醉木 201612
居留守よし応対もよし鵙日和 鈴鹿呂仁 京鹿子 201612
鵙が来てやや大荒れといふ予報 井上信子 201612
朝の鵙それよりのこと急がるる 井上信子 201612
図書館の喫茶コーナー鵙日和 高田令子 201612
鵙高音落第忍者乱太郎 鈴木みのり 201612
鵙日和用はないけど橋渡る 火箱ひろ 201612
落日の遠嶺梢に鵙の声 今田清三 馬醉木 201701
鵙の声わたしのゐない三面鏡 山口ひろよ 201701
鵙猛る欣一綾子の墓の道 山田春生 万象 201701
わだつみの波頭真白き鵙日和 石崎和夫 201701
鵙啼くや余白に韻を生む詩歌 峰崎成規 201701
鵙三こゑ電車ゆく音絶え間なく 藤井美晴 やぶれ傘 201701
傷痕の疼く厨に鵙のこゑ 永峰久比古 馬醉木 201702
鵙日和陣屋の猿戸馬の丈 田勝子 万象 201702
鵙高音枝に小さき揺れ残る 中村弘 万象 201702
田園の曲のフィナーレ朝の鵙 小川玉泉 末黒野 201702
古鵙のこゑや海透く松林 田中臥石 末黒野 201702
岨道の腹切やぐら鵙猛り 今村千年 末黒野 201702
鵙鳴くやあまりに小さき右府の墓 菅野日出子 末黒野 201702
鵙猛るつづらをりゆくくらま径 菊池洋子 やぶれ傘 201702
宮内庁所轄の小山鵙猛る 竹内喜代子 雨月 201703
鵙来るころび証文ある寺に 松尾龍之介 201703
夕鵙や叩いて癒やすぼんの窪 中川句寿夫 ここのもん 201705
初鵙や指を絡めて反る運動 中川句寿夫 ここのもん 201705
よく転ける父朝鵙に夕鵙に 中川句寿夫 ここのもん 201705
探幽の弟という鵙日和 火箱ひろ 船団 201707
鵙鳴いて森の妖精目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
朝鵙に叱咤激励されてをり 佐藤淑子 雨月 201711
鵙猛る腰かけ石に恋みくじ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711
鵙→7      

2021年11月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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