鵙の贄    138句

鵙の贄若草色をしてゐたり    加藤三七子

百舌鳥    鵙の贄  鵙日和  冬の百舌  春の鵙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
風になほ命ある如鵙の贄 稲畑汀子 ホトトギス 199910  
隣にも忘れられたる鵙の贄 稲畑廣太郎 ホトトギス 199910  
鵙の贄夕日に四肢を張りゐたり 鈴木夢亭 塩屋崎 199910  
昼月に捧げてありし鵙の贄 菅原鬨也 199912  
生木焚く火のくすぼるや鵙の贄 大竹淑子 風土 199912  
子に遺すものとてわづか鵙の贄 藤井昌治 199912  
木の枝にまだ濡れてゐる鵙の贄 舘林志津子 俳句通信 200001  
修身の時間退屈鵙の贄 中原道夫 銀化 200011  
それぞれに入島許可証鵙の贄 浜福恵 風土 200012  
蔵酒に醉うて候鵙の贄 延広禎一 200012  
天翔けるさまに乾びし鵙の贄 唐沢静男 春耕 200101  
鵙早贄雨千畳となりにけり
黒田咲子
200101  
昼近くまだ濡れてゐる鵙の贄 岡和絵 火星 200102  
鵙が贄突つこみにけり男山
飯塚ゑ子
火星 200103  
血方なり高き梢に百舌の贄 金子皆子 海程 200105  
十字架のイエスもかくや鵙の贄 鷹羽狩行 200110  
鵙の贄あれは四回戦ボーイ 小川真理子 銀化 200111  
鵙の贄死後のあれこれ人まかせ 波多洋子 銀化 200111  
鵙の贄戰利はかなきものばかり 中原道夫 銀化 200112  
干からびて形残しぬ鵙の贄 久保木千代子 春耕 200112  
鵙の贄山門不幸庭を掃く 後藤志づ あを 200112  
身に覚えなきことばかり鵙の贄 長田等 200201  
鵙の眼のどこかに鵙の贄を見る 谷村祐治 雨月 200202  
鵙の贄あからさまなる枝のあり 白岩三郎 馬醉木 200212  
鵙の贄忘れ乾びしものばかり 下平しづ子 雨月 200301  
鵙の贄天のどこかに高笑ひ 栗田武三 ぐろっけ 200301  
縄文の猟夫像の辺鵙の贄 金丸鐵蕉 200302  
寂庵の木戸の小枝に鵙の贄 小阪律子 ぐろっけ 200302  
目障りな冬鵙の贄深呼吸 泉由秋硯 200305  
里山の梢に残す鵙の贄 井上輝男 築港 200312  
走り根の気まま気ままや鵙の贄 内山千代子 帆船 200312  
鵙の贄ベイブリッジの見えてをり 今瀬剛一 対岸 200312  
鵙の贄漁船は沖へ出払へり 大串章 百鳥 200312  
鵙の贄刺さりたる木を避けて過ぐ 苑実耶 200312  
降るがまま暮るるがままや鵙の贄 遠野萌 200312  
鵙の贄帽子を被りなほしたる 荒井千佐代 200312  
大池の空日がわたり鵙の贄 岡井省二 岡井省二全句集 200312  
鵙の贄見詰め落暉の息づかひ 松田都青 京鹿子 200401  
鵙の贄駅と我が家と柵つづき 須佐薫子 帆船 200401  
手足動くの動かぬのと鵙の贄 有吉桜雲 200402  
きつさきの少し欠けたる鵙の贄 若山実 雲の峰 200402  
一声を発して鵙の贄となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200410  
干からびて枝と化したる鵙の贄 高野清風 春耕 200412  
安曇野や入日に黒き鵙の贄 前阪洋子 春耕 200412  
足もげて枝となりたる鵙の贄 辰巳陽子 春耕 200412  
快哉のかたちに乾び鵙の贄 伊藤白潮 200501  
乾洞びて枝の瘤めく鵙の贄 石田嘉江 200501  
履歴書に職歴多し鵙の贄 渡邉春生 百鳥 200501  
織田の地の猛々しかる鵙の贄 大橋麻沙子 雨月 200503  
鵙の贄にもずの荒性見たりけり 西村しげ子 雨月 200503  
鵙の贄ひからび切って四肢張れる 西村しげ子 雨月 200503  
まだみどり保つ蟷螂鵙の贄 長村雄作 栴檀 200503  
牛乗せたトラックが過ぎ百舌の贄 若泉真樹 200503  
口笛のやみしあたりよ鵙の贄 遠野萌 200511  
まだピクと動く手脚や鵙の贄 合川月林子 ぐろっけ 200512  
鵙の贄天つつぬけの青さにて 定梶じょう あを 200512  
畑染めて落暉ひろがる鵙の贄 岡田貞峰 馬醉木 200601  
晩鐘や鼈甲色に鵙の贄 吉田明子 200601  
鵙の贄富士見櫓の登り口 原田しずえ 万象 200601  
みるからに干涸びてゆく鵙の贄 西村純太 200602  
とつ払ふ藪にいくつも鵙の贄 若島久清 万象 200602  
鵙の贄の絶叫空へ消えゆけり 森川泰雄 200603  
鵙の贄千丈ガ原に迷ひこむ 浜福恵 風土 200611  
おしなべて神は美食家鵙の贄 片山タケ子 200701  
見たくなきものにも興味鵙の贄 湯川雅 ホトトギス 200702  
鵙の贄去年の指切り思ひ出す 渡邉美保 火星 200703  
蟷螂の礫刑もまた鵙の贄 味村志津子 雨月 200703  
鵙の贄その正体の乾きをり 稲畑汀子 ホトトギス 200710  
眼より乾びはじめて鵙の贄 福場朋子 200711  
鵙の贄万事休すといふ形 土井田晩聖 万事 200711  
べからずの柵の向かうの鵙の贄 風間史子 200712  
続々と工事車入れり鵙の贄 松平菩提子 京鹿子 200801  
なにがしの贖罪にせむ鵙の贄 田畑耕之介 京鹿子 200801  
鵙の贄けふの夕日の落ちにけり 藤井昌治 200801  
鵙の贄笑えずあれもこれも捨て 北村香朗 京鹿子 200804  
蜥蜴の尾の長き先まで鵙の贄 手島伸子 雨月 200805  
鵙の贄力漲る松の枝 浅田光喜 絵巻物 200806  
鵙の贄埴輪口して天仰ぐ 森下康子 200812  
榧の木に夕映えゐたる鵙の贄 戸栗末廣 火星 200812  
大空に乾くほかなき鵙の贄 柴田佐知子 200812  
林中の夕日が強し鵙の贄 丹羽啓子 馬醉木 200901  
腕白の見てゐる梢の鵙の贄 川口襄 遠嶺 200901  
京遠し根来ねごりは嶮し鵙の贄 浜福恵 風土 200901  
あざやかな蝶串刺しに鵙の贄 伊川玉子 万象 200901  
鵙の贄ほとほと違ふ氏素姓 梶浦玲良子 六花 200901  
鵙の贄片手のばせば竹竿屋 梶浦玲良子 六花 200902  
鵙の贄有無いはさじの仕置ぶり 大橋敦子 雨月 200903  
指先に苦悶ありあり鵙の贄 大橋淳一 雨月 200903  
私ならそこには置かぬ鵙の贄 高橋将夫 200912  
涸びきって鵙も食はざる鵙の贄 大橋晄 雨月 201001  
千段の磴登りきり鵙の贄 森清尭 末黒野 201004  
神域を侵せしは誰そ鵙の贄 福田雅子 万象 201010  
鉛筆の先尖るべし鵙の贄 常田創 201011  
鵙の贄魔笛流るる真昼かな 延広禎一 201011  
鵙の贄へその緒ほどに乾びをり 宇都宮敦子 201101  
月光に貌もたげをり鵙の贄 戸栗末廣 火星 201101  
みづうみの晴にさしあり鵙の贄 城孝子 火星 201101  
鵙の贄木椅子の釘の抜けてをり 楠原幹子 201101  
庭の木の思はぬところ鵙の贄 白石正躬 やぶれ傘 201102  
生半可知恵におぼれし鵙の贄 吉田政江 201201  
わが視野の端に干乾び鵙の贄 荒井千佐代 201201  
叡山の入り日まみれの鵙の贄 飯塚ゑ子 火星 201201  
鵙の贄近江の月にかはきけり 城孝子 火星 201202  
鵙の贄未だ手足の動きをり 後藤桂子 万象 201202  
罪無くて罪負ふなりの鵙の贄 布川直幸 201209  
叫喚の空の真澄に鵙の贄 遠藤真砂明 201212  
自分史は残さぬ決意鵙の贄 笠井清佑 201301  
晒されて忘れ去られて鵙の贄 佐々木新 春燈 201301  
現し世の弱肉強食鵙の贄 塩千恵子 201301  
収まりのつかぬ姿に鵙の贄 柴田佐知子 201302  
触角のぎんぎら乾び鵙の贄 品川鈴子 ぐろっけ 201307  
十字架のイエスさながら鵙の贄 品川鈴子 ぐろっけ 201307  
鵙の贄バッハの受難曲聞ゆ 品川鈴子 ぐろっけ 201307  
記載なき賞味期限や鵙の贄 林紀夫 春燈 201311  
鵙の贄ここからは野のはづれなり 豊田都峰 京鹿子 201312  
鵙の贄それも深まりゆくものか 豊田都峰 京鹿子 201312  
鵙の贄垂れし一肢をなぶる風 豊田都峰 京鹿子 201312  
鵙の贄村の裏口めくあたり 豊田都峰 京鹿子 201312  
鵙の贄高野吉野は峯つづき 深澤鱶 火星 201401  
阿鼻叫喚のさまに干涸ぶ鵙の贄 大橋淳一 雨月 201402  
忘れたのはしやつくりの所為鵙の贄 木戸渥子 京鹿子 201402  
鵙の贄昼も仰臥の眼の端に 宮井知英 201404  
月も日も水晶色や鵙の贄 山田美恵子 火星 201411  
絶叫のかたちに刺され鵙の贄 早川俊久 馬醉木 201412  
手の甲に灸点ひとつ鵙の贄 苑実耶 201501  
魂を天に預けて鵙の贄 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510  
魂を天に預けて鵙の贄 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510  
鵙の贄空どこ迄も晴れわたり 岡本まち子 馬醉木 201511  
硬直の始まつてゐる鵙の贄 南うみを 風土 201612  
殻少し残つてゐたる鵙の贄 高倉和子 201702  
鵙の贄どっちつかずの空のいろ 中川句寿夫 ここのもん 201705  
鵙の贄厠の窓にやや離れ 大崎紀夫 やぶれ傘 201711  
陽も風も愛切切と鵙の贄 渕上千津 201801  
鵙の贄朝より喉の渇きけり 杉田智榮子 馬醉木 201801  
しづけさは鵙の贄より始まりぬ 山本則男 201803  
滑空のまま風を呼ぶ鵙の贄 安藤しおん 201901  
鵙に贄蛙の股のまだ白く 南うみを 風土 201901  
逆光やまだやはらかき鵙の贄 石田阿畏子 馬醉木 201902  
目でありし穴を風抜く鵙の贄 荒井千佐代 201902  
平泳ぎの形に乾きて鵙の贄 岡井マスミ 末黒野 201902  

 

2019年10月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。