7     100句

百舌鳥    鵙の贄  鵙日和  冬の百舌  春の鵙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
後より迫る夕闇鵙猛る 黒滝志麻子 末黒野 201711
撓りよき棒高跳びや鵙の晴 能村研三 201711
安らぎを鵙の高音にやぶらるる 柴田靖子 201712
極上の酒に金粉鵙猛る 森岡正作 201712
湿原の鵙猛猛し空の青 志藤章 末黒野 201712
鵙高音けふ一日を生き抜かな 高橋たか子 馬醉木 201712
鵙鳴くやモダンアートの賛否論 大文字孝一 春燈 201801
鵙猛る先師の墓にぬかづけば 山田春生 万象 201801
鵙猛る鑿一丁の荒ごなし 佐藤保子 馬醉木 201801
しろじろと最上源流鵙高音 布施政子 馬醉木 201801
起き抜けの他人めく顔鵙高音 杉田智榮子 馬醉木 201801
葛城の山気切り裂く鵙の声 堀井英子 雨月 201801
見上ぐる空止まぬ雨なし鵙猛る 山咲和雄 末黒野 201802
鵙高音繕ひ物の背より 岡田史女 末黒野 201802
鵙高音落暉に染る壇ノ浦 和田華凛 ホトトギス 201802
卑弥呼恋ふ耳ひきさく鵙高音 本多俊子 201804
鵙鳴くや我が街に見ゆオスプレイ 赤座典子 あを 201810
督促てふ不意のお仕置き鵙の昼 鈴鹿呂仁 京鹿子 201811
爪立てて解くこま結び鵙高音 成宮紀代子 201811
谷道の昏きを弾く鵙の声 饗庭悳子 末黒野 201812
山の気を散らす羽音鵙猛る 黒滝志麻子 末黒野 201812
鵙猛る語り部の無き過疎の村 鈴鹿呂仁 京鹿子 201812
山売りしことな咎めそ霧の鵙 定梶じょう あを 201901
鵙高音神杉の秀を越えゆけり 小原芙美子 風土 201901
鵙に贄蛙の股のまだ白く 南うみを 風土 201901
笹垣の前に軽トラ鵙のこゑ 大島英昭 やぶれ傘 201901
夕鵙に背を押されては厨ごと 服部珠子 雨月 201901
鵙高音一声残し何処へと 服部珠子 雨月 201901
鵙高音書淫の眼鏡取りたれば 西村操 雨月 201901
五箇山は加賀の流刑地鵙猛る 升田義次 馬醉木 201901
山門のひび割れ柱鵙のこゑ 小田司 馬醉木 201901
富士が嶺の白くなりけり鵙高音 岡村彩里 雨月 201902
鵙鳴けり公園ベンチ空きは無く 萩原久代 やぶれ傘 201902
臘八や寺のしじまを鵙の声 菅野日出了 末黒野 201904
鳥羽僧正忌朝鵙のこゑととのひぬ 柴崎富子 白地 201909
母といふ息苦しさよ鵙の声 仲里奈央 201909
町裏や蝉の悲鳴を鵙追うて 亀田虎童子 201911
噴き上がる白粥甘し鵙の声 岡汀子 馬醉木 201911
鵙鳴くや幾度つまづく紙ナイフ 丹羽啓子 馬醉木 201911
宗麟の逝きし日か鵙猛りをる 荒井千佐代 201912
シャープですかフラットですかそれとも鵙 つじあきこ 船団 201912
鵙鳴いて一句たまはる日和かな 出牛進 201912
ぽつかりと生産緑地鵙高音 柿沼盟子 風土 201912
国交の穏やかならず鵙高音 橋添やよひ 風土 201912
鵙鳴くや遺跡の里の昼さがり 蒲田雅子 雨月 202001
一天へ鵙の高音や仁徳陵 多方清子 雨月 202001
極彩の武蔵御嶽鵙猛る 森田節子 風土 202001
延命の処置は不要と鵙猛る 田中臥石 末黒野 202001
木々そよぎ深まる山気鵙の声 堺昌子 末黒野 202001
立止まる首傾げたる鵙見つけ 橘正義 春燈 202001
竹林の荒れて傾き鵙鋭声 加藤静江 末黒野 202002
季語の利く一句為すべし鵙高音 岡田史女 末黒野 202002
安静の日なり鋭き鵙の声 荒川心星 202002
初鵙にひろがつてゆく水輪かな 岩岡中正 ホトトギス 202002
晴天のテレビアンテナ鵙の声 白石正躬 やぶれ傘 202002
鵙高音池面に映る山震ふ 長谷川祥子 馬醉木 202002
鵙末に鳴くや珈琲温める 上野紫泉 京鹿子 202002
一樹より鳴けば応へて鵙高音 西住三惠子 202010
ちらつかす妻の切り札鵙の朝 鈴鹿呂仁 京鹿子 202011
夕映えに鵙の舌打ち何かある 森岡正作 202012
鵙鳴くは政子の妬心切通し 加賀荘介 202012
調律の音のきれぎれ鵙日和 菅野日出子 末黒野 202012
抗ふさま残す形や鵙の贄 菅野日出子 末黒野 202012
弓なりの葦の弾力鵙の声 能村研三 202101
休日の朝の洗礼鵙高音 吉田政江 202101
百舌鳴くや日暮れの空にちぎれ雲 廣瀬雅男 やぶれ傘 202101
トースターがチンと鳴つたし鵙鳴くし 青谷小枝 やぶれ傘 202101
大杉の塔を越えけり鵙日和 藤生不二男 六花 202101
松籟とあひ重なりぬ鵙の声 住田千代子 六花 202101
百舌鳥にえの衣掛枝に吹かれをり 延川笙子 六花 202101
断捨離の始めはピアノ鵙高音 伊藤真代 202101
篁に入れば木洩れ日鵙高音 石黒興兵 末黒野 202102
久方の朝からの晴れ鵙猛る 柿沼盟子 風土 202102
尻尾まだ動いてをりぬ鵙の贄 荒井千佐代 202102
夕陽受く百舌の胸毛の若冲画 七郎衛門吉保 あを 202102
夕刊の届く頃合ひ鵙の声 小島良子 202104
鵙猛る湖底の戸戸を覚まさんと 原友子 202105
諍ひの尾を引く朝餉鵙猛る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202109
一木に怺へ鳴きして巣立ち鵙 升田ヤス子 六花 202109
鵙の贄にはなりたないなりたない 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
鵙→1
電線に音符の如く鵙並ぶ 田中臥石 末黒野 202111
鵙猛る無げの遊みの宝くじ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
残額の増ゆることなし鵙の贄 林紀夫 春燈 202112
鵙の贄賞味期限の表示なし 本多遊方 春燈 202112
天心ゆ棚田つらぬく鵙の声 南うみを 風土 202112
睥睨の茶臼の護り鵙の陣 鈴鹿呂仁 京鹿子 202112
初鵙や框に風の通ひきて 升田ヤス子 六花 202112
鵙の贄場所を移してやりにけり 高橋将夫 202112
鵙の贄歓喜のごとく四肢ひらく 柴田佐知子 202112
油屋の看板鵙が与平衛呼ぶ 中田みなみ 202112
磔の主の釘思ふ鵙の贄 荒井千佐代 202112
訪はず訪はれず寝転んで聴く鵙高音 千田百里 202112
鵙高音句友の病死嘆くがに 懸林喜代次 春燈 202201
鵙猛る結界石の結び瘤 能村研三 202201
膝抱いてをれば十一月の鵙 千田百里 202201
朝鵙や菜園小さき武家屋敷 藤野武彦 202201
発掘の太き巻尺鵙日和 石井美智子 風土 202201
七曜のはじまる朝や鵙猛る 今村千年 末黒野 202201
回されて壺立ち上がる昼の鵙 根橋宏次 やぶれ傘 202201
下校の子途絶えて鵙のこゑしきり 大島英昭 やぶれ傘 202201
末法の弥陀の眼差し冬の鵙 鈴鹿呂仁 京鹿子 202201
鍼灸師の掌ぬくし鵙の声 横尾かんな 202201
ビッグボスと呼ばせる男鵙日和 木村みどり 春燈 202202
浮世は夢高く遠くに鵙の空 日置游魚 202202
枝の色に紛れ乾きぬ鵙の贄 山下美典 ホトトギス 202203
干乾びてなほ鮮やかや鵙の贄 星加鷹彦 202205
春の鵙ぴたりと二羽の寄りそへり 秋川泉 あを 202205
鵙の贄ひゆるると風の乾きたる 北村操 202207
鵙の声より明け初むる都心かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
魂の叫びを空に鵙の贄 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
鵙 →8

 

2023年11月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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