豆 打     61句

豆をうつ音よりはやし猫の恋  越人

節分 追儺 豆撒 豆打 年の豆 鬼やらい

作品
作者
掲載誌
掲載年月
割りに合はしませんと婆大豆打つ 朝妻力 俳句通信 200001
豆打ちの桟敷ととのふ風の筋 柴田由乃 風土 200004
豆打つやお客相手に五七五 森理和 あを 200103
豆打やマンションの階ころび落つ 畑中シヅエ ぐろっけ 200205
豆打ちの誰かに似たる鬼の顔 小田知人 ぐろっけ 200206
豆打や不条理のやみ思ひきり 長崎桂子 あを 200504
婆の口ときに一文字大豆打 安達実生子 200702
豆打ちし母の素足に紅させり 山尾玉藻 火星 200703
高階の闇に豆打つ太き声 寺沢千都子 万象 200705
豆打ちにどんじりの鬼手を振りて 大井邦子 ぐろっけ 200705
豆打てば逃ぐる園長鬼語言はず 岡有志 ぐろっけ 200705
振り返るなく年の豆打ち帰る 本城布沙女 雨月 200708
森の端に陽を延べ老婆大豆打つ 佐藤鬼房 ぐろっけ 200710
イスラムの祈りのかたち大豆打つ 塩出眞一 ぐろっけ 200710
豆打つて今開かれん未来の扉 津田礼乃 遠嶺 200805
節分の袴の君に豆打たる 酒本八重 200904
豆打つや善人なほ悪人をや 神蔵器 風土 201003
山裾に豆打つ音の響きけり 伊藤いな栄 酸漿 201003
家中の明かりをともし豆打てり 石黒興平 末黒野 201005
泣きながら逃げながら子は豆打てり 苑実耶 201006
豆打つや南南東を恵方とす 神蔵器 風土 201103
豆打たな先づ胸裡の天邪鬼 富川明子 201104
姿なき鬼に豆打つ出入口 松下八重美 夢見の鐘 201203
豆打つや團十郎の飛び六方 神蔵器 風土 201303
暗闇に隠るる鬼へ豆打たず 安立公彦 春燈 201304
飴絡め豆打ち鬼をまどはせり 品川鈴子 ぐろっけ 201402
豆打つや逢魔が刻を見極めて 服部早苗 201405
豆打って真闇のにほひ返り来し 窪田佳津子 雨月 201405
引越しの荷の落ちつきて豆を打つ 小林朱夏 201504
年の豆熄まぬ夜雪へ打ちにけり 小林輝子 風土 201505
豆を打つ鬼籍に入りしひとを恋ひ 鈴木撫足 春燈 201505
不条理な世に豆をうつ更に打つ 樋口みのぶ 201603
追儺鬼豆に打たれて気負けり 穐好樹菟男 馬醉木 201604
豆打つや身の裡の鬼遣らふかに 安立公彦 春燈 201604
豆打つも打たるるもまた家人なる 土井三乙 風土 201605
認識と抒情の間に豆を打つ 内海良太 万象 201605
道に人居ぬときに打つ鬼の豆 山内碧 201605
豆を打つ我が身の鬼も外に出でよ 門間としゑ 末黒野 201605
豆打つも身の内にまだ鬼のをり 押田裕見子 201606
認識と抒情の間に豆を打つ 内海良太 青嶺 201612
一握の豆闇に打ち振り向かず 安立公彦 春燈 201704
泣きながら鬼へ豆打つ園児群れ 中原吟子 雨月 201704
豆打つや考のメモには福は外 多田光子 京鹿子 201705
受けてみよ上寿の老の打つ豆ぞ 後藤比奈夫 ホトトギス 201708
仏間にも鬼の気配や豆を打つ 石橋幾代 201808
年の豆打つ神の年男 田代民子 201808
久方の句作に疲れ豆を打つ 中澤弘 春燈 201904
豆打ちの支度の宮の外竃 田辺満穂 201905
豆打ちの方一間の櫓かな 田辺満穂 201905
竹鳴つて鬼打ち豆や雪に散る 石川桂郎 風土 202002
鬼打豆炒る母に父遠くをり 三上程子 風聴くや 202003
介護所の吾が部屋四角豆を打つ 田村すゝむ 風土 202004
喉仏出たる赤鬼豆を打つ 田中とし江 202010
迷ひなく鬼打ち豆を年の数 大日向幸江 あを 202103
豆を打つ日毎に増ゆる一人言 長尾タイ 末黒野 202105
鬼よりも恐ろしき人豆を打つ 中村重幸 202105
疫病打つべしと掴んで年の豆 木村享史 ホトトギス 202108
憎めない鬼ばかりゐて豆を打つ 能村研三 202204
鬼の豆打つ振りのみに済ましけり 土井三乙 風土 202205
豆を打つこの静けさに耐へかねて 平居澪子 六花 202205
豆を打つ鬼の渾名はギリシア語 田岡千章空   202211

 

2023年2月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。