かき氷       222句

子が食べて母が見てゐるかき氷    森澄雄

氷水  かき氷  夏氷 氷旗  氷店・削氷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書・その他
かき氷先に来てゐる五六人 稲畑汀子 ホトトギス 199808  
弁解の口をまつ赤にかき氷 竹貫示虹 京鹿子 199810  
人波をはづれて樹下のかき氷 平子公一 馬醉木 199909  
おばちやんの太さ二の腕かき氷 松木知子 ヒッポ千番地 199910  
湧く雲の白さを盛りしかき氷 野路斉子 199911  
顳痰貫くことばかき氷 宮澤さくら 遠嶺 199911  
一匙に夢の滴るかき氷 甲田夏湖 船団 199912  
思ひつきかくや名残りのかき氷 菊地澄子 酸漿 200001  
守銭奴の舌やつと出すかき氷 飯島士朗 銀化 200009  
船渡御を待つ一刻のかき氷 水原春郎 馬醉木 200010  
かき氷旗を百年飛ぶ千鳥 亀丸公俊 銀化 200011  
瓦屋根多き谷中やかき氷 緑川啓子 馬醉木 200101  
大阪の橋越えてきてかき氷 東莎逍 船団 200102  
ひそみゐる天上の青かき氷 仁藤さくら 船団 200106  
昼月を横切るセスナかき氷 森理和 あを 200108  
磁石ともなりしぶつかき氷かな 和田瑞子 銀化 200108  
かき氷海へひろがる駅の道 高鴨アヤ子 春耕 200109  
ひよいとをがみたくなるかき氷 滝沢環 京鹿子 200109  
融けさうといふ顔になるかき氷 岩田登世 雨月 200109  
体型を戻せぬままにかき氷 今井田敬子 円虹 200110  
かき氷日は赤松へ廻りけり 桑田眞佐子 火星 200110  
子の家の喜怒旺んなりかき氷 岡田和子 馬醉木 200110  
昼鴉鳴く祖母の忌のかき氷 春田淳子 俳句通信 200110  
かき氷色をたがへて山崩す 富田道子 円虹 200112  
また嘘の恋告げられてかき氷 木田千女 200208  
かき氷妣に中剃りありし日も 下材志津子 銀化 200208  
かき氷やはり二人は未然形 藤井基史 帆船 200209  
かまへずに物云ふ仲のかき氷 芝宮須磨子 あを 200210  
かき氷一気に噛んで脳停止 吉田裕志 200210  
かき氷売りて季節の店となる 堺井浮堂 円虹 200211  
かき氷せむ宝の山の小豆煮て 山田六甲 六花 200308  
天地のホメオスタシスかき氷 高橋将夫 200309  
河童忌や愛はガラスのかき氷 斉藤静枝 あを 200309  
瀞八丁中洲で休みかき氷 内山定子 築港 200310  
長き匙長く使ひてかき氷 渡部義雄 200311  
かき氷ほんの三口に目をつむる 林裕美子 六花 200401  
寅さんの大きポスターかき氷 釜井瞳子 対岸 200408  
誓子館出れば名物かき氷 中山富子 築港 200409  
駄菓子屋のおばさん作るかき氷 増田智子 帆船 200409  
送迎デッキ君とわけ合ふかき氷 飛鳥由紀 200409  
かき氷もう一匙を食べ余す 辻井桂子 京鹿子 200409  
飼ひ猫の聞き耳立てるかき氷 浅田光蛙 対岸 200409  
エスタシオンイヨノマッヤマかき氷 山田六甲 六花 200409  
トルファンの旅の話にかき氷 北村和子 草の花 200409  
かき氷店屋の看板ペンキ剥ぐ 左官治郎 200410  
そらされて戻らぬ会話かき氷 加藤隆平 帆船 200410  
かき氷琵琶湖に虹のかかりけり 沖増修治 百鳥 200411  
鎌倉の五山の風やかき氷 内藤ゑつ ゑつ 200411  
かき氷崩して家族といふ時間 玉川梨恵 200411  
脳天の射抜かるるごとかき氷 常盤しづ子 馬醉木 200412  
太平洋の風一望のかき氷 堀田こう 雨月 200501  
溶けるまで墓に供へるかき氷 石橋萬里 ぐろっけ 200502  
松の間に掻氷屋の背のありし 山尾玉藻 火星 200507  
足湯して見知らぬ人とかき氷 鎌倉喜久恵 あを 200508  
かき氷むきになりたる昼下り 赤座典子 あを 200509  
かき氷一人一人の輝けり 浅田光喜 対岸 200510  
柴又の旗新しやかき氷 渡部伸一郎 百鳥 200510  
塩原の田舎芝居とかき氷 芝宮須磨子 あを 200510  
双塔の間近にありてかき氷 広瀬公子 百鳥 200511  
順番を待つ長き列かき氷 金森恭子 築港 200511  
かき氷当たり障りの無き話 伊藤早苗 200511  
かき氷闇は側まで来てをりぬ 犬塚芳子 200511  
あかんぼのおでこにこぼれかき氷 ことり 六花 200605  
水といふシンプルが好きかき氷 木村茂登子 あを 200608  
かき氷アルミの匙の懐かしき 宮入河童 200610  
みづいろの声出できたるかき氷 服部早苗 200610  
一徹は老の美学かかき氷 木下忠雄 酸漿 200707  
これ以上大き字は無し「かき氷」 林翔 200707  
「しずか」てふ子豚のご褒美かき氷 岡本幸枝 ぐろっけ 200710  
子らの旅地図に確かむかき氷 水原春郎 馬醉木 200710  
奥暗きより運ばれてかき氷 青山丈 200710  
紙芝居缶蹴り駆けつこかき氷 田中春生 200711  
かき氷食ぶに遅れをとつてをり 高橋道子 200711  
汗りんりアイスクリームより掻氷 浮田胤子 ぐろっけ 200711  
山頂はすでに崩壊かき氷 愛甲厚子 200711  
饒舌のリズム鈍らすかき氷 塩路五郎 200808  
藍暖簾ふらり銀座のかき氷 西田史郎 200809  
ひと日来て命のかての欠氷 小林碧郎 馬醉木 200810  
濡れし手で運ばれてくるかき氷 青山丈 200810  
祭りの日頭がいたいよかき氷 広瀬結麻 200810  
かき氷内腑一瞬驚かす 楯野正雄 200811  
客観に主観をかけるかき氷 高橋将夫 真髄 200907  
健啖がはばかるほどのかき氷 黒澤登美枝 200909  
深からず浅からぬ仲かき氷 田中藤穂 あを 200909  
かき氷三口でたりし齢かな 黒澤登美枝 200909  
かき氷なかなか消えぬ蒙古斑 篠田純子 あを 200909  
かき氷こぼし縁台将棋かな 石田きよし 200910  
かき氷このごろ夫の兄のやう 高橋芳子 火星 200910  
子の舌の蜥蜴めきをりかき氷 丸山照子 火星 200910  
こぼしたるものより融けるかき氷 きくちきみえ やぶれ傘 200911  
旧友と時戻しをり欠氷 菊池由惠 酸漿 200911  
陣取りのさまに崩せり掻氷 隅田享子 200911  
宿題のまだ終らないかき氷 高田令子 200911  
行列のできる媼のかき氷 島内美佳 ぐろっけ 200912  
逃足の早き弟かき氷 水原春郎 馬醉木 201009  
この時世コンビニで買ふかき氷 小黒加支 酸漿 201010  
かき氷崩せば海の蒼さかな 有本勝 ぐろっけ 201010  
かき氷昭和の溶けてゆく如し 高橋将夫 201010  
かき氷ひとつを崩しあふふたり 藤原若菜 春燈 201010  
半世紀田舎ぐらしやかき氷 瀬川公馨 201010  
些事一つ済ませし後のかき氷 藤見佳楠子 201010  
瞳寄せまっ赤な舌をかき氷 森理和 あをかき 201010  
粗供養のかさと音するかき氷 中山純子 万象 201010  
恋ひとつ失ひし日のかき氷 大木清美子 201011  
門前の床几に並び欠氷 永岡セッ 酸漿 201011  
かき氷ふと口を衝く尺貫法 生方義紹 春燈 201011  
かき氷はづれ馬券がポケットに 柴田良二 雨月 201011  
文机へ届けられたるかき氷 安藤久美子 やぶれ傘 201011  
少年の反抗期なり欠氷 内田和子 酸漿 201011  
赤き舌青き舌見せかき氷 岡崎春菜 万象 201011  
鬼怒川を出て来し風やかき氷 布川直幸 201106  
傾けてこぼして積めるかき氷 山田六甲 六花 201108  
かき氷忘れるために食ひにけり 田尻勝子 六花 201109  
貧しさが恥なきころのかき氷 石田きよし 201109  
余命表さもあらばあれかき氷 渡辺和夫 ろんど 201110  
あいさつは一言が好しかき氷 藤井彰二 馬醉木 201110  
思ひ出はみな色を持ちかき氷 辻直美 201110  
奥の院へ磴のつつ立つかき氷 浜口高子 火星 201110  
逢ふときはいつも真つ赤なかき氷 原友子 201112  
うれしそうあの子頬張るかき氷 上村美翔 うらら 201202  
一匙で脳にひびきしかき氷 池内とほる かさね 201207  
かき氷掻きこぼしては盛りにけり 山田六甲 六花 201207  
かき氷耳より百会ツーンと来 大日向幸江 あを 201208  
露天風呂出て空色のかき氷 赤座典子 あを 201209  
かき氷崩すあひだは海を見て 安居正浩 201209  
かき氷前頭葉のうろたへて 齊藤實 201209  
はたはたと旗のはためくかき氷 矢野百合子 201210  
脳天ヘキーンと響くかき氷 中村ふく子 201210  
かき氷さくさく減らしよく喋る 師岡洋子 ぐろっけ 201210  
かき氷崩す手応へほどの憂さ 田村園子 201210  
氷山をスプーン二個でかき氷 向江醇子 ぐろっけ 201210  
喪帰りの匙ゆつくりとかき氷 小倉正穂 末黒野 201210  
二千余の磴の途中のかき氷 奥田茶々 風土 201211  
冥府より戻り来りてかき氷 古川夏子 201211  
油こぼし坂の途中のかき氷 奥田茶々 風土 201211  
かき氷待つ間を笹の揺れてをり 佐藤凉宇子 ろんど 201211  
かき氷十七までは丸坊主 田中貞雄 ろんど 201211  
東口徒歩三分のかき氷 今井春生 201211  
鎮魂の心折り込むかき氷 布川直幸 201212  
幼子の口開けて待つかき氷 きくちきみえ やぶれ傘 201212  
かき氷ふつと視力の若返る 田所節子 201212  
崩れ落ちさうなサービスかき氷 橋本くに彦 ホトトギス 201212  
一匙ごと遠き目となるかき氷 大島節子 201212  
工夫らの腑に沁み透るかき氷 梁瀬照恵 ぐろっけ 201301  
こぽれたるもの光りけりかき氷 きくちきみえ やぶれ傘 201309  
練乳のとろりとくぼむかき氷 山田六甲 六花 201309  
かき氷空ゆく雲のひとつ白し 大崎紀夫 やぶれ傘 201309  
壁に張る大漁旗やかき氷 根橋宏次 やぶれ傘 201309  
流下式枝条塩田かき氷 梶浦玲良子 六花 201310  
かき氷四人がみんな宇治金時 新江たか ろんど 201310  
かき氷だんだん角の取れてきし 細川洋子 201310  
かき氷一匙ごとに顔しかむ 松本文一郎 六花 201311  
万歩計すこし休ませかき氷 河口仁志 201311  
久闊の舌赤く染めかき氷 中山純子 万象 201311  
引越しの荷出しの後のかき氷 荒木治代 ぐろっけ 201311  
向き合ひてくづす楽しさかき氷 樋口みのぶ 201312  
和菓子屋の奥に喫茶部かき氷 國保八江 やぶれ傘 201312  
練乳がけ虫歯にしみるかき氷 三橋早苗 ぐろっけ 201312  
ストローと匙添ヘメロンかき氷 安藤久美子 やぶれ傘 201312  
友がみなわれより速しかき氷 中原幸子 船団 201401  
かき氷一つで君は靡かない 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
かき氷味見しあうて崩れけり きくちきみえ やぶれ傘 201408  
かき氷音立て食ぶる親子かな 横山さくら 春燈 201408  
年来の友にばつたりかき氷 斉藤裕子 あを 201409  
参拝を終へてすがしく掻氷 鈴木セツ 201409  
牡丹のごとくに崩れかき氷 山田六甲 六花 201409  
孫と喰ふ笑顔はじけるかき氷 斉藤裕子 あを 201409  
かき氷幼児の顔の見えかくれ 東秋茄子 京鹿子 201410  
かき氷大気の不安ごと崩す 甲州千草 201410  
かき氷出前着きたる一家族 田中藤穂 あを 201410  
無粋とはかくも男のかき氷 久保東海司 201410  
日本橋の紙屋刃物屋かき氷 長谷川子 馬醉木 201410  
メニューには「北山しぐれ」かき氷 小林久子 201410  
赤いのがちゆきと幼やかき氷 岡野里子 末黒野 201411  
風旨し峠の茶屋のかき氷 井上静子 201411  
かき氷波に千鳥の暖簾かな 田尻勝子 六花 201411  
かき氷まつ青けふの空に似て 志方章子 六花 201412  
ものはみな歌で終えたしかき氷 阪野基道 船団 201502  
トムヤムクン余韻冷ましの掻氷 布川直幸 201506  
肩たたき百回分のかき氷 山田六甲 六花 201508  
かき氷どの部分からくずさうか 八木健 八木健俳句集 201509  
かき氷同じ訛の夫と居て 松井志津子 201509  
日向へと犬が出てゆきかき氷 大崎紀夫 虻の昼 201510  
たくましき腕の女やかき氷 新妻奎子 万象 201510  
素通りの出来ぬ店ありかき氷 塩川君子 末黒野 201510  
浮橋の大きくたはむ欠氷 佐藤喜孝 あを 201510  
青空の青をいただくかき氷 上野紫泉 京鹿子 201511  
草臥れて抹茶小豆のかき氷 安藤久美子 やぶれ傘 201512  
叱らるる子の舌真つ赤かき氷 小泉三枝 春燈 201609  
かき氷ひとりに余し夫恋し 平野加代子 春燈 201609  
さよならを言へぬなりゆきかき氷 岸洋子 201609  
初恋や始めて食るかき氷 大日向幸江 あを 201609  
石段に座つてたべるかき氷 きくちきみえ やぶれ傘 201609  
助け合ひ生きし昭和やかき氷 布施政子 馬醉木 201610  
かき氷嬰抱く妻へ含まする 田中とし江 201610  
祈り終ヘバザーの庭にかき氷 野村鞆枝 京鹿子 201610  
全集にふところ不如意かき氷 内海良太 万象 201611  
大久保は若者の町かき氷 原田しずえ 万象 201611  
トタン屋根バッハのフーガかき氷 平井奇散人 船団 201612  
誘はれて来て席題のかき氷 中川句寿夫 ここのもん 201705  
青が好き舌を真青に欠氷 赤座典子 あを 201707  
かき氷幼きころのいちご色 竹下陶子 ホトトギス 201708  
旗たててかき氷日和と申すかな 大草由美子 春燈 201708  
かき氷向かひの影を猫が行き 大崎紀夫 やぶれ傘 201708  
二の鳥居までの寄り道かき氷 瀬島酒望 やぶれ傘 201708  
かき氷「泣いた赤鬼」とけてゆく 鳥羽夕摩 京鹿子 201710  
食べにけり顔よりでかいかき氷 溝渕弘志 六花 201710  
蝉しぐれ頭にジーンかき氷 菊谷潔 六花 201710  
名園の茶店の床几かき氷 堀井英子 雨月 201710  
父好きの少女なりけりかき氷 齊藤陽子 201711  
白い山赤青の峰かき氷 橋本くに彦 ホトトギス 201712  
竹の匙添へて真冬のかき氷 倉澤節子 やぶれ傘 201806  
かき氷崩す和服の袖たもと 内山照久 201809  
親子喧嘩の水掛け論やかき氷 豊谷ゆき江 春燈 201809  
かき氷舌代と書く勘定流 藤岡紫水 京鹿子 201810  
五種類の松ぼくり有りかき氷 石森理和 あを 201809  
三分の二までがんばるかき氷 高橋まき子 風土 201810  
曼荼羅を拝し真白きかき氷 中田禎子 201811  
うぶすなの山気ふはりとかき氷 布施政子 馬醉木 201811  
いつまでも尖つてをれずかき氷 金子野生 京鹿子 201812  
かき氷濡るる釣銭渡さるる 石黒興平 末黒野 201812  
腑に落ちぬ話や欠氷水に コ田千鶴子 馬醉木 201908  

 

05/07/25 作成