地 震 2     100句

足もとを通り抜けたる春の地震   亀田虎童子

地震  余震  津波  震災  原発・原子炉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
眞澄の地誌地震となまはげ詳細に 松崎鉄之介 200402
地震までは吾庭で見し初紅葉 長谷川登美 ぐろっけ 200402
地震の日の臘梅今も香りたり 鈴木愛子 ぐろっけ 200402
地震の来る兆しかあまた落椿 山仲英子 200403
神の留守地震は地のそこ海のそこ 彦坂範子 ぐろっけ 200403
地震に揺れたるか嚔に揺れたるか 須藤常央 ホトトギス 200404
霙降る地震より九年過ぎにけり 池崎るり子 六花 200404
石蓴生ふ地震に崩れしままの波止 朝妻力 雲の峰 200405
春暁や小さき地震に起こさるる 天野れい子 雲の峰 200405
若返るつもりの朝寝遠き地震 久保一岩 雲の峰 200406
昼深し卯波の洗ふ地震の跡 川野喜代子 雲の峰 200406
囀や地震ないありし海青青と 神谷信子 雲の峰 200406
地震はるか夫はるかなり豆の花 野澤あき 火星 200408
梅雨の夜の地震知らしめしシャンデリア 泉田秋硯 200409
昼顔の茂りてゐたる地震のあと 藤原浩 栴檀 200409
昼の地震鉢の目高が目を見張り 西山美枝子 酸漿 200409
浜木綿やみなみの海を地震なゐ渡る 九万田一海 河鹿 200410
はえとりぐも畳に這へり夜の地震 竹内弘子 あを 200410
西日濃きメリケン波止場地震の跡 藤見佳楠子 200411
地震除の神へひたすら鉦叩 長谷川閑乙 馬醉木 200411
山は噴き地震ふるひ秋暑きかな 大橋敦子 雨月 200411
夜の二度の地震にをののき秋暑し 落合由季女 雨月 200411
蝉の羽化地震の激しさ越えながら 伊藤希眸 京鹿子 200411
花葛の天向くばかり地震多し 林彌生 草の花 200411
秋の蝶地震の予感の翅であり 西口鶴子 草の花 200412
八朔の地震に度胆を抜かれけり 磯野しをり 雨月 200412
真夜の地震ありうつつなの白露かな 磯野しをり 雨月 200412
地震あとの闇の深きに虫鳴けり 谿昭哉 200412
一円に木犀の香や夜の地震 服部早苗 200412
朝寒や地震情報矢継ぎ早 岩波ふみ子 雲の峰 200501
崩れ簗地震まともに食らひしや 宮津昭彦 200501
東海地震云はれて久し雁渡る 法月幸子 200501
長き夜や耳さとくなる地震のあと 山崎祐子 栴檀 200501
地震跡や天の高きを仰ぎ得ず 佐脇葭紅 築港 200501
年の瀬の温かければ地震怖れ 岡本眸 200501
地震の跡雪降りはじむすぐ深深 早崎泰江 あを 200502
蓑虫の地震揺するとも障りなし 村越化石 200502
人知れず散る式部の実地震遠し 大塚まや 京鹿子 200502
閻王の嚔か地震のまた七度 伊藤希眸 京鹿子 200502
地震用意まるで明日は紅葉狩 小田元 六花 200502
地震の地の訛まじりに雪便り 藤原照子 200502
地震去りて聞き澄ます心音御神渡り 呉文宗 春燈 200502
地震の地の仮設の家に氷柱垂る 高山志げる 築港 200503
炉開の予定を砕き去りし地震 安原葉 ホトトギス 200503
庭走る地震の地割れに入る落葉 安原葉 ホトトギス 200503
歪みたる地震の山河に舞ふ落葉 坪野邦子 ホトトギス 200503
きりもなき落葉きりなき地震芥 坪野邦子 ホトトギス 200503
落葉積み地震に潰えし村ひとつ 坪野邦子 ホトトギス 200503
地震の地の嶺々にかかりし冬の虹 山田富朗 遠嶺 200503
地震の冬小千谷縮の機が泣く 服部菰舟 雨月 200504
温き冬地震の予兆を怖ぢもして 滝川あい子 雨月 200504
松露掻く地震(ない)十年の松林 深川知子 雲の峰 200504
秋惜む心のどこか地震のこと 稲岡長 ホトトギス 200504
秋惜む地震も水禍も胸に止め 稲岡長 ホトトギス 200504
地震知らぬもろびと挙りクリスマス 有田蟻太 200504
地震に耐へ生き抜きし鯉春を待つ 鎌倉喜久恵 あを 200504
地震後の消雪パイプ点検す 秋田庫 200504
地震大津波地球の寒々と 村松紅花 ホトトギス 200505
地震の後たつぷり朝寝したりけり 古宇田敬子 対岸 200505
秋草を掴みて地震にしやがみけり 菅沼義忠 200505
亡母偲ぶ今ある命地震に耐え 清水さだひこ 200505
凍し山地震に崩落生者死者 永島よしお 200505
冬の地震市民の安否気遣えり 永島よしお 200505
秋冷や地震に怯え躰を庇う 阿彦ふみ 200505
冬の地震揺れる大地にしがみつく 宮本光子 200505
風水と地震に怯えて年暮るる 宮本光子 200505
台風に追い打ちかけて地震かな 吉原すみ子 200505
一瞬の地震に崩落紅葉山 東暁雲 200505
地震避けて迷い入りくる冬の蝶 東暁雲 200505
神の留守地震の前兆海鳥の群れ 東暁雲 200505
立冬の天気図いまも地震続く 若泉真樹 200505
冬帽の地震の記憶を冠りけり 長山あや ホトトギス 200506
東海の小島地震づく啄木忌 池元道雄 馬醉木 200506
庭眞白地震もありて二月盡 北村香朗 京鹿子 200506
地震長きかな半丁の新豆腐 原田達夫 虫合せ 200506
地震いまだ春の琥珀に隠れゐる 栗栖恵通子 200507
夜の地震ことに長くて水中花 櫨木優子 200508
地震(なゐ)は止み蜩世界蘇る 林翔 200509
地震去る唐黍畠騒がせて 宮津昭彦 200509
蝉声の一瞬の黙地震来るか 水原春郎 馬醉木 200510
初明り地震十年の街照らす 稲畑廣太郎 ホトトギス 200510
朴散華地震に崩れし土の上に 安原葉 ホトトギス 200510
地震の地に電話通じぬ冷まじき 稲畑汀子 ホトトギス 200510
地震いかに夜寒いとはれたまへとぞ 稲畑汀子 ホトトギス 200510
伝へ来よ地震の消息色鳥に 稲畑汀子 ホトトギス 200510
秋耕も手つかぬ地震の地なるべし 稲畑汀子 ホトトギス 200510
地震用意母のリュックの麦こがし 飛鳥由紀 200510
地震あとの壁のひび割れ百日紅 諸冨清子 対岸 200510
遣書遺品地震十年の土用干 堀井英子 雨月 200510
原爆も地震も恐し日の盛 早崎泰江 あを 200510
地震の地の輩遥か冬に入る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200511
地震の地の消息問はん暮の秋 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震鎮めたまへ雨降る暮の秋 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震見舞ふ露けき受話器置きにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200511
長き夜の語り尽きざる地震のこと 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震のこと聞けば聞くほど露けしや 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震の地の露の消息携へて 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震の地の冬構とていかばかり 稲畑汀子 ホトトギス 200511
地震の地を覆ひ尽せよ冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200511
声かくる地震とは無縁なる月へ 伊藤早苗 200511
地震 →3      

 

2021年3月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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