冬の浜     52句

冬浜を一川の紺裁ち裂ける   中村草田男   火の島

冬海 冬の海 冬の浜 冬の浪 冬の濤 冬の波

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬の浜太きくさりの錆びてをり 橋本良子 遠嶺 199904
残りたる一人も去りて冬の浜 遠藤和彦 遠嶺 199905
舟底のやうな空あり冬の浜 小澤克己 遠嶺 200002
肥満犬溜め息をつく冬の浜 志方桜子 六花 200005
吾も他人も犬連れてゐる冬の浜 鎌倉喜久恵 あを 200101
海光る干し網低き冬の浜 山口たけし 俳句通信 200103
竜骨に釘錆びつきて冬の浜 多田鬼堂 200108
白浜の白き燈台冬に入る 花岡豊香 酸漿 200202
木の葉の化石渚に拾ふ冬の浜 菅原庄山子 春耕 200202
出雲なる稲佐の浜は冬の波 平野官爾 風土 200203
篝火を焚き神待てる冬の浜 平野官爾 風土 200203
神官の祝詞響く冬の浜 平野官爾 風土 200203
上弦の月天心に冬の浜 平野官爾 風土 200203
冬の浜標着物の溜り場に 山口和子 ぐろっけ 200302
浮玉の転がつてをり冬の浜 前田美恵子 200403
冬の浜天使の梯子斜ひに 小林共代 風土 200403
冬ざれや砂浜漁る鳥の群れ 高瀬桜 200404
たんぽぽの色一つあり冬の浜 浅野恵美子 酸漿 200404
冬の鴨客をせせるや浜離宮 春日久子 八千草 200506
冬の浜焚火のほかに色はなし 鷹羽狩行 200601
いぬびわの実のひそとつく冬の浜 島崎久美子 酸漿 200605
漁のない冬の浜辺に立つ漁師 高橋将夫 200703
三匹の猫に好かれし冬の浜 山下美絵子 遠嶺 200703
ヨーヨーをつぶてのごとく冬の浜 服部早苗 200704
力入れ犬を放てる冬の浜 百瀬七生子 海光 200705
白浜に冬日売りをり土産店 古屋元 200802
冬日負ふだいだぼっちに浜の風 阿部ひろし 酸漿 200802
不老不死の湯とて浸りぬ冬の浜 岡田章子 ぐろっけ 200803
海草のいろさまざまに冬の浜 鈴木多枝子 あを 200903
流木の着いたるままに冬の浜 鈴木多枝子 あを 200903
冬の日の浜にひろひし貝いくつ 井口初江 酸漿 200904
冬の浜みな直立の夕鴉 鎌倉喜久恵 あを 201002
風紋は風の心や冬の浜 松嶋一洋 201004
揚舟の四五艘づつや冬の浜 広瀬峰雄 201004
流れ来しペットボトルや冬の浜 岡野ひろ子 201102
流木やく磯の匂や冬の浜 川井素山 かさね 201201
何だ何だ鴉群がる冬の浜 畑佳与 京鹿子 201202
流鏑馬の一の矢放つ冬の浜 菅原孟 かさね 201211
冬の浜さらりきらりと朝日さす 菅原孟 かさね 201212
獅子吼せる波折り返す冬の浜 岡井マスミ 末黒野 201303
根こそぎの松累々と冬の浜 山路紀子 風土 201303
流木にモーゼの杖や冬の浜 相良牧人 201303
砂浜のしんと日を吸ふ冬初め 師岡洋子 ぐろっけ 201402
海見むと来て素つ気なき冬の浜 山内碧 201404
流木に龍の爪跡冬の浜 有松洋子 201604
流木に龍の爪跡冬の浜 有松洋子 201604
長き影踏めば影逃げ冬の浜 松本三千夫 末黒野 201804
首伸ばし荒鵜に還る冬の浜 道端齊 201903
流木の故里何処冬の浜 石川東児 202006
かぢめてふ荒布根こそぎ冬の浜 小河原清江 梛の木 202007
あるはずなき夫の足跡冬の浜 鷹崎由未子 春燈 202102
冬の浜キラリと光るもの拾ふ 久保夢女 202104

 

2022年1月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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