蛇穴に入る  168句

蛇穴に入る姿見に覆布掛け   中原道夫   アルデンテ

 蛇出づ 青大将  蛇穴に入る  秋の蛇 穴惑い

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
蛇穴にまはりの草が人を刺す 丸山佳子 京鹿子 199812  
水干の女佇ちをり蛇穴に 延広禎一 199901  
まつすぐに伸びながら蛇穴に入る 高橋将夫 199908  
蛇穴に太敷く入る宇多御陵 丸山佳子 京鹿子 199910  
蛇穴に入りて樹の瘤艶やかに 能村研三 199911  
蛇穴に入るを見てゐる鴉居て 保坂加津夫 いろり 199911  
蛇穴に入る星屑も尾を引きて 横尾桂子 銀化 199912  
蛇穴に入るさざめきの山の昼 福井啓子 200001  
蛇穴にぎいと回りて入りにけり 水澤竜星 200001  
蛇穴に入る最後まで見てしまふ 河口仁志 200001  
蛇穴に入る雨粒は河口へと 森義久 銀化 200001  
蛇穴に入るまでぢつと見る子かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200009  
蛇穴に入る秘密工作員として 能城檀 船団 200010  
珈琲で染めたる日記蛇穴に 山田六甲 六花 200010  
野の鴉威嚇して入る蛇穴に 河口仁志 200012  
また重き衣をまとうて蛇穴に ならぶ真希 200012  
騒がしいこの世がいやで蛇穴に 松山律子 六花 200110  
蛇穴に入り阿蘇五岳残りけり 鷹羽狩行 200111  
いささかの迷ひも見せず蛇穴に 西村純一 俳句通信 200111  
蛇穴にひかりの棒となりて入る 石渡芳枝 200112  
蛇穴に展望台に吸ひがら百 丸山佳子 京鹿子 200112  
穴に入り蛇来年を憂ひけり 泉田秋硯 200201  
棲み難き世になりたるよ蛇穴に 阪本哲弘 200202  
蛇穴にたちまち昏れる湧水池 矢野千佳子 京鹿子 200202  
穴に入る蛇に大陸移動説 宮京子 銀化 200210  
残る者しりへに蛇は穴に入る 村越化石 200212  
おすそ別けなんぞいらぬと蛇穴に 丸山佳子 京鹿子 200212  
蛇穴に入るを見送る息詰めて 安達風越 雨月 200301  
見送られつつ蛇穴に入りたまふ 植松美根子 200301  
さりながら地獄極楽蛇穴に 船越美喜 京鹿子 200302  
蛇穴にそれぞれが抱く私小説 寺田千代子 京鹿子 200302  
蛇穴に入りて草木の揺れはじめ 岬雪夫 200305  
蛇穴に入る寄書の見舞状 田中忠子 帆船 200311  
蛇穴に入るや句帳は備忘録 矢島三榮代 帆船 200311  
小流に身を浄め蛇穴に入る 関口ゆき あを 200311  
蛇穴に虫歯地蔵の草の丈 高橋澄子 200312  
メドウサの首を離れし蛇穴に 青山悠 200312  
艶やかにそれぞれ蛇の穴に入る 天野きく江 200401  
蛇穴に入りて足裏のこそばゆし 笠井敦子 200401  
蛇穴に入りて山河の褪せにけり 中島恭子 百鳥 200401  
蛇穴に入りて静かな多度の山 竹田美鈴 草の花 200401  
蛇穴に入る日銀の大金庫 堀内康男 帆船 200411  
石の上に鱗一枚蛇穴に 林彌生 草の花 200411  
神名備の走り根まぎれ蛇穴に 北川英子 200412  
蛇穴に胎蔵界の明るさよ 延広禎一 200412  
蛇穴に八十年といふうつつ 大井東一路 百鳥 200412  
蛇穴に即身仏を志し 青山悠 200502  
冬暖かのんびりと蛇穴に入る 長谷柑生 200502  
穴に入る蛇恋ふ古稀を過ぎたれば 市場基巳 200503  
捨てきれず愛せず蛇の穴に入る あさなが捷 200505  
蛇穴に入る前に首立てにけり 高橋将夫 200510  
虹いろの衣を残して蛇穴に 加藤みき 200511  
草々の微光を浴びて蛇穴に 能村研三 200511  
蛇穴に船守り観音祀るかな 伊藤律子 四葩 200512 県立観音崎公園
穴に入る蛇に風流囃子かな 延広禎一 200512  
この草もこれでおしまい蛇穴に 丸山佳子 京鹿子 200512  
蛇穴に入り遺されし紙とペン 今瀬剛一 対岸 200601  
穴に入る築百年の屋敷蛇 鈴木智子 200601  
穴に入らず果てにし蛇のくねり文字 林翔 200601  
蛇穴に人智及ばぬことをして 丸山佳子 京鹿子 200601  
蛇は穴に妹のただよふ一葉舟 坂本敏子 京鹿子 200601  
伸び切つてのびきつてから蛇穴に 出来由子 200601  
薪を割る音蛇穴に入りにけり 岩田都女 風土 200601  
穴に入る蛇のしつぽのまだ見えて 奥山絢子 風土 200601  
蛇穴に入れぬ継子のしりぬぐひ 山元志津香 八千草 200603  
蛇穴につひこの間初対面 丸山佳子 京鹿子 200610  
情報は小さきチップに蛇穴に 小嶋洋子 200611  
蛇穴に本意を糺すことはせず 久保久子 春燈 200612  
蛇穴に入る中尊寺十八坊 門伝史会 風土 200701  
治療室の照明眩し蛇穴に 苑実耶 200701  
天罰の下らぬ穴に蛇入りぬ 柴田佐知子 200701  
蛇穴に筋金入のうねりもて 甲州千草 200702  
蛇穴に夢のつゞきは土のなか 吉田多美 京鹿子 200702  
蛇穴に入る時かすかに匂いけり 貝森光洋 六花 200702  
蛇穴に入るくれなゐの二枚舌 梶浦玲良子 六花 200702  
骨肉の情断ちきつて蛇穴に 小林朱夏 200711  
神の苑ゆつたりと蛇穴に入る 西野愁草子 200711  
蛇穴に入りてゆつくり考へる 高橋将夫 200711  
穴に入る林檎すすめし蛇もまた 柴田佐知子 200801  
男手の病むや一気に蛇穴に 加藤峰子 200801  
蛇穴に身力本願あなかしこ 丸山佳子 京鹿子 200802  
あそびまだ足らざる蛇の穴に入る 神蔵器 風土 200811  
艶々と蛇穴に入る日和かな 塩路隆子 200812  
穴に入る蛇と出合ひし神の庭 佐藤雅代 炎環 200812  
急坂の御師集落や蛇穴に 門伝史会 風土 200812  
蛇穴に入る耳しひになりし貌 荒井和昭 200901  
眼前の蛇穴に入る御陵かな 安永圭子 風土 200901  
蛇穴に入る細き尾を見届けし 川上恵子 雨月 200901  
蛇穴に放哉書簡晒さるる 橋添やよひ 風土 200902  
蛇穴に入るや茶室の高密度 吉田悦花 炎環 200902  
蛇穴にわたし植物園にひたる 丸山佳子 京鹿子 200902  
蛇穴に入るプライドをひきずりて 竹下昌子 200912  
蛇穴に入りあつあつの明石焼 戸栗末廣 火星 200912  
そのあたりひきずつて蛇穴に入る 柴田佐知子 201001  
蛇穴に入るころあひの風吹けり 大崎紀夫 やぶれ傘 201001  
蛇穴に解せぬ中国簡体字 宮崎裕子 春燈 201002  
胎内に還るつもりの蛇穴に 久津見風牛 201002  
人間を見尽して蛇穴に入る 柴田佐知子 201002  
蛇穴に入りたる地球廻りをり 岩田公次 ホトトギス 201003  
蛇穴に入るや水面をゆくやうに 辻美奈子 201012  
蛇穴に入りて女は家を出づ あさなが捷 201012  
毒蛇の毒出しきつて穴に入る 小林朱夏 201012  
蛇穴にその日の入日赤かりき 豊田都峰 京鹿子 201012  
袱紗打ちふくいくと蛇穴に入る 堀江惠子 201101  
蛇穴に城垣温む五万石 小林和子 風土 201102  
蛇穴に入る奈良坂の石ぼとけ 雨宮桂子 風土 201112  
蛇穴に百花繚乱治まりて 加藤みき 201112  
蛇穴に入るや天城の風白き 秋場貞枝 春燈 201201  
蛇穴に濁世なれども未練げに 呂秀文 春燈 201201  
暮やすき裏の山畑蛇穴に入る 藤生不二男 六花 201201  
渦巻くを神に崇めて蛇穴に 能村研三 201211  
蛇穴に入りゆく光こぼしつつ 宮川みね子 風土 201212  
蛇穴に草叢を水ゆくごとく 辻美奈子 201212  
立ち竦みゐて蛇穴に入る始終 北川英子 201212  
メドゥサの蛇寺垣の穴に入る 大島翠木 201301  
とぐろ巻く蛇のくずれて穴に入る 石脇みはる 201302  
蛇穴に決まらぬ国を見限りて 和良牧人 201302  
蛇穴に三年寝たろえじやないか 延広禎一 201310  
蛇穴に高野の空をたつとべば 山本耀子 火星 201312  
蛇穴に入りたるしっぽまだ残し 定梶じょう あを 201312  
迷ふとは力あること蛇穴に 平野加代子 春燈 201312  
かけまくも畏き蛇は穴に入る 高橋龍 201401  
蛇穴に入り板羽目の松かたち 山尾玉藻 火星 201410  
思ひ出は草に残して蛇穴に 佐橋敏子 春燈 201411  
ゆるやかに雲のゆく日は蛇穴に 大崎紀夫 やぶれ傘 201411  
狼狽の色を残しつ蛇穴に 相良牧人 201411  
ひとのはなし聞く耳もたず蛇穴に 佐藤千重子 201412  
蛇穴に入る白神の水を越え 山田美恵子 火星 201501  
蛇穴に入る住職の玉手箱 神蔵器 風土 201501  
穴に入る蛇寂光を纏ひつつ 水野恒彦 201501  
なにごともないよと蛇穴に入る 寺田すず江 201501  
蛇穴に入る合掌に隙間あり 鳥居真里子 船団 201502  
蛇穴に消えたわけではありません つじあきこ 船団 201505  
穴に入る蛇のまなこの赤黒き 秋川泉 あを 201511  
城跡や古地図に添うて蛇穴に 木多芙美子 春燈 201512  
きな臭き世相や蛇は穴に入る 臼杵游児 春燈 201512  
動物園用意の穴に入る蛇 臼杵游児 春燈 201512  
背番号僕にはなくて蛇穴に つじあきこ 201512  
蛇穴に森の鉄扉の閉じてゐる 辻水音 201512  
蛇穴に入るを忘れし巫女の舞 犬塚李里子 201601  
蛇穴に後ろめたさのなかるらん 中野さき江 春燈 201601  
人の道横切つて蛇穴に入る 高橋将夫 201611  
一ト夏の記憶消し去り蛇穴へ 有松洋子 201612  
こんじきの西日を絞り蛇穴に 浅田光代 風土 201612  
四阿にメガネ忘るる蛇穴に 辻水音 201612  
蛇穴に入るを忘れて湖泳ぐ 犬塚李里子 201701  
蛇穴に入りて緊まりし山の色 高倉和子 201701  
溜飲の下りし蛇より穴に入る 荒井千佐代 201701  
蛇穴に入ることもなく機を織る 七郎衛門吉保 あを 201701  
三文判捺して午後にも蛇穴へ 中川句寿夫 ここのもん 201705  
蛇穴にさして用なき日なりけり 中川句寿夫 ここのもん 201705  
蛇穴に入る名園の主として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
蛇穴に入るミサイルの射程圏 上谷昌憲 201711  
蛇穴に入るや名主のやうな蛇 菊川俊朗 201711  
疎まれてこれまで生きて蛇穴に 犬塚李里 201711  
蛇穴に入る空っぽのテラコッタ 笹村恵美子 201712  
鬼子母神目覚めてをりし蛇穴に 前田美恵子 201712  
悪友は鬼籍に蛇は穴に入る 菅谷たけし 201801  
蛇穴に入るや信長生存説 辻前冨美枝 201801  
蛇穴に入るやマグマの怒りし日 藤井明子 馬醉木 201801  
蛇穴に入りて頭上の騒がしき 今橋眞理子 ホトトギス 201802  
蛇穴に入りて深まる空の青 今橋眞理子 ホトトギス 201802  
神の声響く時蛇穴に入る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
蛇穴に入る前イヴ誑かす 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809  
石垣印畏みて入る蛇穴に 能村研三 201811 駿府城跡
蛇穴に入る飛鳥路の墳の道 荒川心星 201901  
蛇穴に渓流の音はたと止み 塚本虚舟 やぶれ傘 201902  
蛇穴に入るためらひを尾にのこし 角野良生 201904  

 

2019年9月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。