花 火 4     98句

一輪の花となりたる揚花火   山口誓子   大洋

花火 遠花火 手花火 花火殻 花火果つ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
レインボーブリッジにひしやげた花火ハート型 篠田純子 あを 200410
絵日記の枠いつぱいの花火かな 藤井智恵子 百鳥 200411
八面六臂空の花火をもち帰り 中野京子 200411
喝采は海と陸より大花火 沼口蓬風 河鹿 200412
嬰の目に小さく弾けし大花火 木原紀幸 河鹿 200412
訪ねきし湖畔の宿や大花火 松山佐治彦 河鹿 200412
暗がりに肩を叩かれ花火の夜 伊藤トキノ 200412
ひゆうるると呱々の声あげ大花火 望月晴美 200501
いま泣いてゐしが遊べり花火の子 岡本眸 200412
爆ぜるたび総立ちとなる花火舟 品川鈴子 ぐろっけ 199810
機翼の灯めがけて花火揚りゆく 品川鈴子 ぐろっけ 199810
花火とて昇りつめては墜つならひ 品川鈴子 ぐろっけ 199810
菅公の知らぬ花火で慰むる 品川鈴子 ぐろっけ 199810
夕焼けの幕間ありて花火待つ 中村祭生 ぐろっけ 199911
枝垂れ来る花火に双手差上げる 坂口三保子 ぐろっけ 199912
打ち揚げし花火が海に枝垂れたり 永野秀峰 ぐろっけ 200011
海上へ水中花火が噴き揚る 永野秀峰 ぐろっけ 200011
フィナーレ飾る大花火爆ぜに爆ず 永野秀峰 ぐろっけ 200011
山々にこだまし花火高揚る 長谷川登美 ぐろっけ 200012
森の樹々照らし花火の音高し 長谷川登美 ぐろっけ 200012
華やかに夜空に咲けり大花火 長谷川登美 ぐろっけ 200012
大花火消えし夜空の闇深し 長谷川登美 ぐろっけ 200012
花火すみ星なき空の鎮まれり 長谷川登美 ぐろっけ 200012
下駄の音いつまでつづく花火の夜 長谷川登美 ぐろっけ 200012
花火師の工夫様々世々継ぎて 長谷川登美 ぐろっけ 200012
屋上の錠前さびて花火の夜 斉藤由美子 ぐろっけ 200208
欄干に思はず縋る尺花火 坂口三保子 ぐろっけ 200211
金銀を天に振る舞い大花火 津田霧笛 ぐろっけ 200211
一瞬の花火焼き付く天の画布 田中嘉代子 ぐろっけ 200310
歓声は花火の揚がる毎に湧く 恩塚典子 ぐろっけ 200310
花火客丘への道に列をなす 恩塚典子 ぐろっけ 200310
天上のうからも見るや大花火 中田寿子 ぐろっけ 200311
掌中の着けそびれたる花火かな 佐藤喜孝 青寫眞 200304
大花火ホテルの窓を轟かす 相川秀子 帆船 200504
不発花火誰もがシーレの不安貌 山元志津香 八千草 200403
中継はFM相模大花火 小島輝和 帆船 200506
大花火君の唇すぐそこに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200508
大花火一つは君の為に咲く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200508
闇の中闇の深まる花火かな 神山テル 栴檀 200508
昼花火雨なき峰にこだませり 松内佳子 百鳥 200509
プール開き花火きらめき月消ゆる 福盛悦子 雨月 200509
ポマードは亡父の匂ひや庭花火 森下康子 200510
先に行くもの潔く大花火 浅田光喜 対岸 200510
三代の笑ひの渦や庭花火 井内佳代子 遠嶺 200510
花火終へ戻り行く火は屋形船 池部久子 酸漿 200510
花火散る空の競演隅田川 牧原佳代子 酸漿 200510
よその子に袂つかまれ夏花火 柏木昭子 築港 200510
大花火水の浪速のど真ん中 山下佳子 200511
妹の花火の玉のすぐ落ちて 坊城俊樹 ホトトギス 200511
少年期燻つてをり花火の香 林昭太郎 200510
花火師の黄泉を照らさむ面ラ構へ 延広禎一 200511
仕掛花火孔雀が羽を広げたる 木暮剛平 万象 200511
足もとに馬券ちらばる大花火 丸山照子 火星 200511
駒形の路地を桟敷の花火かな 近藤真夫 遠嶺 200511
ねずみ花火の狼藉に路地塞がれし 佐々木恭子 遠嶺 200511
握り飯花火明りに探しをり 宮川迪夫 遠嶺 200511
花火待つこの退屈をなつかしむ 大石たか 遠嶺 200511
遠近の花火に屋上ひだり右 遠藤とも子 ぐろっけ 200511
大花火よもやの雨の中に果つ 渡辺玄子 酸漿 200511
隅田川今宵花火の空となり 牧原佳代子 酸漿 200511
対岸の島も喝釆大花火 沼口蓬風 河鹿 200512
満月を背景に見る花火かな 延川笙子 六花 200511
群衆の叫びひとつに大花火 永田勇 六花 200511
鼠花火跳ねひとの輪を崩れしむ 石垣幸子 雨月 200511
病むひとの遠まなざしに花火果つ 出口賀律子 雨月 200511
感嘆の吐息となりて花火果つ 東野鈴子 雨月 200511
大喚声に押し上げられて花火果つ 北川キヨ子 200512
間があつて尺玉花火天覆ふ 渡辺喜久子 築港 200511
花火果つ天に一つの星もなし 渡辺喜久子 築港 200511
中天の一点の的大花火 国包澄子 築港 200511
路地花火子等の立つたり坐つたり 高田佐土子 築港 200511
大花火闇を背負つて果てにけり 黒川悦子 ホトトギス 200512
逃げ惑ふことなどなかり大花火 小橋末吉 対岸 200212
秋雨の湖上に競ふ大花火 小林幸子 酸漿 200512
子を離し暴れる花火点火する 三井孝子 六花 200512
寝たきりの母がおびえし花火音 井上加世子 ぐろっけ 200601
湖の花火か黒き富士を背景バックにして 瀧春一 瓦礫 200606
戀に死ねと仕掛花火の赤目瀧 八田木枯 夜さり 200409
淀川の花火と気づくまでのこと 稲畑汀子 ホトトギス 200608
旅先の花火家居の花火かな 稲畑汀子 ホトトギス 200608
ビヤガーデン花火が開く湾の奥 岩木茂 風土 200608
絵手紙の空を食みだす大花火 水原春郎 馬醉木 200609
また泣かす鼠花火を子らの前 水原春郎 馬醉木 200609
闇のまだ一つとならず花火あと 山尾玉藻 火星 200609
花火見のエスカリオテのユダの席 伊藤白潮 200609
黙々と夢を詰め込む花火小屋 くらたけん 200609
花火待つ海より赤き月登る 水原春郎 馬醉木 200610
天上に君あり地には大花火 水原春郎 馬醉木 200610
足弱を知りて花火に誘はれし 伊丹さち子 馬醉木 200610
消えぬ間に次のが開く花火かな 高橋将夫 200610
庭花火しやぼんの匂ふ母入り来 河崎尚子 火星 200610
音のみの花火の形の煙来し 永田勇 六花 200610
諏訪湖いま花火の園となりにけり 阿部ひろし 酸漿 200610
諏訪の夜を大輪花火咲ききそふ 阿部ひろし 酸漿 200610
大花火小鼠はせてをはりけり 阿部ひろし 酸漿 200610
大花火名残りの一つ爆ぜて消ゆ 阿部ひろし 酸漿 200610
大花火蝶よ花よを遊ばせて 阿部ひろし 酸漿 200610
湖にしだれしだるる花火かな 阿部ひろし 酸漿 200610
花火5      

 

2021年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。