五 月 8       144句

管楽器寝かす五月の海の上   河合凱夫   飛礫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
浄水器通る五月の水の音 菊地瑩子 春燈 201106  
躁鬱のはざま五月の乱費かな 能村研三 201106  
友に遇ふ喜びここにばら五月 大橋敦子 雨月 201106  
三の杉越えてまだあり五月の日 阿部ひろし 酸漿 201106  
風評に耳は貸さぬよ五月来る 阪本哲弘 201107  
安曇野や五月の風のさくら色 増田一代 201107  
謝して消す灯五月となりにけり 中田みなみ 201107  
口笛の思はず弾む旅五月 水原春郎 馬醉木 201107  
雨音の言はれぬ別れ五月入る 四條進 201107  
孫子にと積みし新聞今五月 鈴木阿久 201107  
熱気球五月の空を波立たす 木内博一 春燈 201107  
海・天・地去年とちがふ五月来ぬ 菅谷たけし 201107  
高原の馬の鞍干す風五月 宮内とし子 201107  
師みまかりし五月いづくに在りても朴 千田百里 201107  
五月来る青雲にまた浮雲に 千田百里 201107  
五月憂しミモザサラダを頬張つて 千田百里 201107  
操舵室窓全開に五月来る 松井志津子 201107  
バルト海スワンの群るる五月かな 松村光典 やぶれ傘 201107  
麒麟の子五月の空の風を食む 金森教子 雨月 201107  
青々と五月の息して大欅 貝森光洋 六花 201107  
どの田にも水ゆきわたる五月富士 戸栗末廣 火星 201107  
山並の風匂ひ来る五月かな 内田和子 酸漿 201107  
五月の瀬少女スカートたくしあげ 浅野恵美子 酸漿 201107  
気儘なる谷中銀座よ風五月 飯田角子 酸漿 201107  
五月富士笠雲ほぐれ始めたり 吉野さと 酸漿 201107  
五月病む六人部屋の人模様 安部里子 あを 201107  
だしぬけに歯の揺れはじむ五月かな 東亜未 あを 201107  
犬二匹日陰に眠る五月かな 松村光典 やぶれ傘 201108  
手団扇で綿毛を払ふ五月かな 松村光典 やぶれ傘 201108  
五月二十日ポプラの綿毛途絶えけり 松村光典 やぶれ傘 201108  
五月来る舸子の小咄切りもなく 粟倉昌子 201108  
たまさかの自転車軽し風五月 中川すみ子 201108  
丹波路の五月の水路水走り 稲岡長 ホトトギス 201108  
ひとは手を繋ぐ五月の空の下 木多芙美子 春燈 201108  
万太郎春夫いま亡き五月かな 西山浅彦 春燈 201108  
軽やかにひと渡り来る橋五月 小張志げ 春燈 201108  
セシウムの止まらぬ闇や五月来る 池田光子 201108  
詩の中の言葉のやうに五月来る 松田都青 京鹿子 201108  
若き等はや水上バイク五月来て 宮川秀穂 201108  
髪容変へてみやうか風五月 和田森早苗 201108  
五月田は機械で植ゑてくるひなし 古林田鶴子 ぐろっけ 201108  
風五月赤牛ねまる草千里 小野千枝子 万象 201108  
木陰なき五月の陸上競技場 椿和枝 201108  
鏡中の五月の貌に挙手の礼 石田きよし 201108  
知恵の輪の外れ五月の一大事 猪爪皆子 201108  
昨日冷房今日暖房の五月かな 松林道 ろんど 201108  
水張つて日本平らになる五月 熊川暁子 201108  
五月はじまる近江は水の美し国 今井妙子 雨月 201108  
五月来ぬ蒼を分ちて空と湖 乙坂きみ子 末黒野 201108  
空に碧地にわかみどり五月来し 稲岡長 ホトトギス 201109  
人生を続けてゆけと五月来る 蔦三郎 ホトトギス 201109  
逢ひにゆく意中の一樹風五月 高瀬史 馬醉木 201109  
五月野は森の渚よ握飯 佐々木紗知 京鹿子 201109  
園に充つる幼らの声五月来ぬ 加藤静江 末黒野 201109  
尾根径は風の廻廊五月来る 城戸緑 末黒野 201109  
さはさはと五月の志功記念館 土井三乙 風土 201109  
差し潮に五月のひかる傘雨の忌 大崎紀夫 やぶれ傘 201109  
汐の香のせまる五月の月さやか 秋葉貞子 やぶれ傘 201109  
瑞枝より光こぼれて風五月 井上浩一郎 ホトトギス 201110  
高句麗の風吹くカフェ五月来る 火箱ひろ 船団 201110  
五月富士見下ろすべしと機長の声 鳳蛮華 201110  
豪雪の里にもめぐり来し五月 安原葉 ホトトギス 201112  
金太郎も泳ぐ近江の五月空 鷹崎由未子 花野 201112  
光天(みひかり)之池の湛へし五月かな 根岸善行 風土 201201  
黄の花にはじまる五月渋民野 工藤節朗 201201  
真夜覚めて五月はじまる月細し 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
会場のホテルの庭の風五月 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
淋しさに五月の龍野覆はれし 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
快晴の似合ふ五月の天守閣 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
月満ちて五月の陽気定まりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
上京の長期滞在てふ五月 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
五月来る皿に五つのビスケット 布川直幸 201205  
葉一枚そよがぬ怖さ竹五月 布川直幸 201205  
人待つでもなしや五月の渚に佇つ 中江月鈴子 201205  
五月の怒涛砕けて鴎湧きにけり 中江月鈴子 201205  
水すまし五月の天を描きにけり 中江月鈴子 201205  
取り皿の百合の絵柄や五月来ぬ 徳田千鶴子 馬醉木 201206  
静謐のままに五重の塔五月 坂根宏子 201207 海住山寺
三代目も初子は男の子五月来る 宮野照子 馬醉木 201207  
野に佇ちて五月の風と共にあり 松嶋一洋 201207  
むらさきの花数ふやし五月来る 上原重一 201207  
探しにくるまで待つや五月の片つぽ靴 菊地瑩子 春燈 201207  
五月連休並んで休むショベルカー 三浦澄江 ぐろっけ 201207  
あめつちの五月玲瓏渋民は 大畑善昭 201207  
無一物とはまこと五月の羊たち 千田百里 201207  
水音が田をつなぎゆく五月かな 高橋あさの 201207  
山毛欅林に風のきらめく五月くる 田所節子 201207  
五月来る樹上に白き花掲げ 林昭太郎 201207  
五月空お帰りチャイムひろがれり 芝宮須磨子 あを 201207  
五月冷え臨時ニュースは地震速報 田中貞雄 ろんど 201207  
黒人の霊歌五月の瓜を切る 大島翠木 201208  
一服の農夫の仰ぐ五月空 庄司久美子 201208  
生き生きと生きむ五月の木のやうに 千田百里 201208  
千号へ踏み出す一歩風五月 大森春子 201208  
五月来る村一線に水満てり 岡澤田鶴 201208  
風五月セザンヌ展の列弛ぶ 代田青鳥 風土 201208  
葉桜の風こまやかに五月来る 田中佐知子 風土 201208  
鳥海山の雪の羽衣五月来る 工藤ミネ子 風土 201208  
居士林に風の出入り五月来る 中村洋子 風土 201208  
放水銃の一斉訓練五月来る 奥田茶々 風土 201208  
地震ありて命見つめる五月かな 塚原洋子 201208  
竜巻の呪文五月の雨に乗せ 鴨下昭 201208  
大会の五月に集ひみな笑顔 佐藤健伍 201208  
天体ショー続く五月も果てにけり 上野昌子 春燈 201208  
五月来る鴎や海に身を染めて 小倉正穂 末黒野 201208  
五月来る潮目定かに相模湾 河合とき 末黒野 201208  
汀線弧に仕立てたる五月波 田中貞雄 ろんど 201208 腰越・小動岬
ホットケーキ琥珀の蜜の五月かな 上野かりん ろんど 201208  
森五月葉ずれの音に素手素顔 川井秀夫 ろんど 201208  
五月来ぬ夫在るやうに靴を置き 数長藤代 201208  
爪切つて指先かるくなる五月 中山皓雪 201208  
夜を通し風宙に鳴る五月来ぬ 椿和枝 201208  
タクト振る寸前無音五月の夜 山内洋光 201208  
司祭来て五月の風の改まる 相良牧人 201208  
目に觸るるものみな光る風五月 藤岡紫水 京鹿子 201208  
辛口のカレーで五月始まれり 丸井巴水 京鹿子 201208  
墨跡の薫る御朱印風五月 蓮尾みどり ぐろっけ 201208  
天体ショー続く五月の空蒼し 向江醇子 ぐろっけ 201208  
何故と問う子供や母の五月来る 中岡佐知子 ぐろっけ 201208  
鳴き砂を揉んで弾きし五月かな 飯塚ゑ子 火星 201208  
言問へば風の答ふる五月かな 村上悦子 雨月 201208  
存分に吹かれて心地よき五月 村上悦子 雨月 201208  
雨ごとに庭新しき五月かな 三村純也 ホトトギス 201209  
一日づつ卒寿へ歩みゐる五月 宮崎正 ホトトギス 201209  
五月逝く口を汚してパスタ食ふ 荒井千佐代 201209  
薔薇五月無常の世とは言ふけれど 犬塚李里子 201209  
鉱山の六腑をめぐり五月逝く 石田きよし 201209  
スカイツリー五月の空に希望持ち 北村香朗 京鹿子 201209  
われらまた五月に来たり翁句碑 北崎展江 くりから 201209  
朴花忌五月の空の潔くあり 頓所友枝 冬の金魚 201209  
捲り上ぐ腕の五月の汗にじむ 古川忠利 ろんど 201209  
風五月こぼるるものはみな光り 藤井啓子 ホトトギス 201210  
鳥図鑑五月の風がぺージ繰る 藤井啓子 ホトトギス 201210  
日の不思議月の不思議を見る五月 藤井啓子 ホトトギス 201210  
五月とは一木一草にもおよぶ 今村征一 ホトトギス 201210  
風美しあつと言ふ間に過ぐ五月 村田とくみ ぐろっけ 201210  
一反の水田に映る五月かな 渡邉孝彦 やぶれ傘 201210  
トタン屋根に猫ゐて眠る五月かな きくちきみえ やぶれ傘 201210  
風五月妻の贔屓の美容院 久世孝雄 やぶれ傘 201211  
草食系男子飛び歩く五月 陽山道子 おーい雲 201304  
マネキンが胸を突き出す五月かな 秋山白兎 現代俳協 201304  
一泊の五月の旅の荷は軽く 稲畑汀子 ホトトギス 201305  
忘れてはならず五月三日かな 中江月鈴子 201305  
鼻少し灼けて五月の豆畑 田中貞雄 ろんど 201305 五月→9

 

2015年5月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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