大 根 9    100句

大根   大根干す  鰤大根  おろ抜大根  大根の花  夏大根

作品
作者
掲載誌
掲載年月
地下空洞月にあるとや大根煮る 服部早苗 201803
大根を間引きしあとは穴のまま 白石正躬 やぶれ傘 201803
大根洗ふ御嶽の水ねんごろに コ井節子 馬醉木 201803
寺裏の大根五畝かくし畑 橋場美篶 末黒野 201803
手応へをまづは確かめ大根引き 森清堯 末黒野 201803
寝かせ置く大根白き夜の厨 柿沼盟子 風土 201803
「大根だき券」買うて善女となりにけり 浅田光代 風土 201803
福分けの大根一本頂きぬ 赤松赤彦 六花 201803
大根の首蒼ざめて売られけり 中村嵐楓子 春燈 201803
大根の葉をわしづかみ二三本 白石正躬 やぶれ傘 201803
畑よりそのまま貰ふ大根かな 苑実耶 201804
大根を洗ふ琵琶湖の水もらひ 樺山翠 雨月 201804
夕暮はいつも祖父ゐる大根畑 山田佳乃 ホトトギス 201804
桃源郷より大根葉流れくる 山中志津子 京鹿子 201804
大根を切って肩書主婦のまま 樺山翠 雨月 201804
肩出して大根抜いてくれよとな 大橋晄 雨月 201804
大根引く八十年の重みかな 植村蘇星 京鹿子 201805
改元の話大根真つ二つ 岩岡中正 ホトトギス 201805
ぴんと張る肌へ包丁冬大根 久保寺眞佐子 末黒野 201805
大根の畝に残りて茎立てり 藤生不二男 六花 201805
大根の抜かれし穴のそのままに 秋山信行 やぶれ傘 201805
風呂吹きに選びし大根俎板に 木村瑞枝 やぶれ傘 201806
大根の三畝を遺し神父逝く 荒井千佐代 201806
元禄の津波供養碑浜大根 小形博子 201806
母がいた大根の炊いたんといた 山岡和子 船団 201811
北山の風に大根育まれ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
大根を煮る香に朝の動き出す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
大根や地軸歪めて太りゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
大根煮る娘を嫁がせる日を前に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
好き嫌ひなき大根を炊くことに 稲畑汀子 ホトトギス 201811
大根の首に日当たる畑かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201901
生活の灯とどき大根夜も太る 藤岡紫水 京鹿子 201901
貰はれて来し大根の反抗期 甲州千草 201901
遠目にも大根畑の盛り上がり 南うみを 風土 201902
大根引く雪の遠嶺に背を向けて 谷村祐治 雨月 201902
畝正し開拓畑の太大根 谷村祐治 雨月 201902
雄叫びを上げて大根踊りかな 奥田茶々 風土 201902
いぶり大根二百漬け込む納屋灯し 小林輝子 風土 201902
やうやくに安くなりたる大根煮る 佐藤稲子 やぶれ傘 201902
大根の屑が積まれてゐるにほひ 大島英昭 やぶれ傘 201903
大らかにして大根の旨さかな 大橋晄 雨月 201903
大根引く農夫に絡む大型犬 小池桃代 末黒野 201903
ぎざぎざの葉で良し太れ大根よ 有松洋子 201903
大根の葉の炒め煮のレシピてふ 森なほ子 あを 201903
風呂吹の大根に舌焼きにけり 小川玉泉 末黒野 201904
地方紙の湿りて届く大根かな 森田節子 風土 201904
大根の照りをまづ誉めおでん酒 南うみを 風土 201904
器量より太き大根買ひにけり 大塚かずよ 末黒野 201904
大根煮る匂ひ漏るるや銀座路地 小島昭夫 春燈 201904
助手席の三浦大根抱き下ろす 中田みなみ 201904
潮風や三浦大根しわ深め 岡美智子 末黒野 201905
土つきの大根洗へば太くなり 西住三惠子 201906
葱百円大根百円梅三分 竹内悦子 201906
太腿ほどの伊吹大根や北あふみ 横山昭子 雨月 201907
反り大き釣り手の背や浜大根 滝沢いみ子 末黒野 201908
届け先書き大根の一とくくり こと枝 雨月 201911
大根洗ふあねさ被りの笑ひ声 野村宏 201912
大根のさびしら泥が乾きくる 定梶じょう あを 202001
大根を刻むリズムを得つつあり 佐藤淑子 雨月 202001
歳と共に大根の味好むかな 大橋晄 雨月 202001
窯元へ大根畑を抜けてゆく 市村明代 馬醉木 202001
大根を引きたる穴の匂ひけり 中村風信子 馬醉木 202001
母よりも祖母の手順の大根漬 中村洋子 風土 202002
大根を吊るせば来る山の風 小林輝子 風土 202002
煮て漬けて大根一本一人の餉 佐藤玲子 京鹿子 202002
直売所青首大根山と積み 村田武 やぶれ傘 202002
大根の数だけ穴が残るなり 高橋将夫 202002
大根の滋味にも偲ぶ母の恩 密門令子 雨月 202002
無印の葱や大根いただきます たかはしすなお 202003
地を圧して大根半身脱ぎにけり 田尻勝子 六花 202003
句会場に大根漬けの匂ひはも 大橋晄 雨月 202003
スクワットを今日は省略大根引き 大霜朔朗 末黒野 202003
みな抜いて身軽となりぬ大根畑 小田嶋野笛 末黒野 202003
どちらかと言へば幸せ大根引く 石黒興平 末黒野 202003
手応へをまづは確かめ大根引き 森清堯 末黒野 202003
招福の二股大根乳房めく 廣畑育子 六花 202003
大根稲架土を落として白くなる 江見巌 六花 202003
子供らと一、二、三と大根ぬく 田宮敦子 202003
父ちゃんが大根煮て待つもう帰ろ 佐藤千重子 202003
尼様の今も差配の大根漬 千原叡子 ホトトギス 202003
大根煮る自愛はいつも後廻し 北川孝子 京鹿子 202003
おでん煮る大根役者の域を出ず 西村白杼 京鹿子 202003
おでん大根われは主役と脛を出す 菊池和子 京鹿子 202003
研ぎたてを試す大根の切れ端で 住田千代子 六花 202004
引き余す大根の葉のいよよ垂れ 南うみを 風土 202004
大根やいまさら器量言はれても 久保夢女 202005
すぽんと大根あんたとはこれっきり 長谷川博 船団 202006
煮大根グルタミン酸イノシン酸 原友子 202006
大根の首押し上ぐる大地かな 小林朱夏 202006
ポジティブな大根ネガティブな言葉 藪ノ内君代 船団 202006
本日は愛づるものなし種大根 瀬川公馨 202007
峠下ればどの道ゆくも浜大根 浜福惠 風土 202007
大根が抜けとばかりに首伸ばす 横田敬子 202010
大根の輪切りに透ける宇宙かな 七郎衛門吉保 あを 202101
大根をステーキにして令和なり 七郎衛門吉保 あを 202101
妹の丹精込めし大根引く 須賀敏子 あを 202101
右手に束子左手に泥大根 きくちきみえ やぶれ傘 202101
長大根二つに割つてもらひけり 白石正躬 やぶれ傘 202101
大根をつつむ新聞ななめ読み 天野美登里 やぶれ傘 202101
大根引く腕腰足に気合入れ 安齋正蔵 やぶれ傘 202101
大根 →10

 

2023年12月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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