大 根 10    60句

大根   大根干す  鰤大根  おろ抜大根  大根の花  夏大根

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山が哭く風が泣く村大根煮る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202201
寺詣で大根焚場の湯気に酔ふ 松本鷹相 京鹿子 202201
頑健を少しほめられ大根干す 辻前冨美枝 202202
富士の峰借景にして懸大根 関根瑶華 202202
軒下は懸大根の美脚かな 出利葉孝 202202
日輪へ背を向け大根引きにけり 持田信子 春燈 202202
掛け外し難儀なれども大根干す 持田信子 春燈 202202
大方は箸の穴あり大根炊く 渡辺やや 風土 202202
大根を使い切つたる料理かな 小澤えみ子 202202
干大根たわみ確かむ深庇 江草礼 春燈 202203
種袋の絵のごと育つ紅大根 種田利子 春燈 202203
起伏ある大根畑鳶の空 斉藤マキ子 末黒野 202203
さねさしの相模の風や懸大根 斉藤マキ子 末黒野 202203
影薄き月を仰ぐや大根引き 滝口洋子 末黒野 202203
大根引く一家総出の四世代 六崎正善 末黒野 202203
夕どきの雨しらじらと大根煮る 高橋詩 202203
淡き香を放ち煮あがる春大根 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
春大根土を抜け出す時の艶 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
大根干し終へて一天仰ぎけり 湖東紀子 ホトトギス 202204
湖風に干す大根の太さかな 黒川悦子 ホトトギス 202204
機嫌よき日なり大根の千六本 栗原公子 202204
白波の際まで大根あをあをと 栗坪和子 202204
枝道の海へ展けて浜大根 丸山千穂子 末黒野 202204
灰汁抜くる八十歳や煮大根 浅岡麻實 末黒野 202204
大根炊く心の隙間埋まりゆく 土井ゆう子 風土 202204
紛ふこと無き大根炊く匂ひかな 高橋まき子 風土 202204
重い大根持つて落ちつくさみしさよ 直江裕子 京鹿子 202204
軒先の切り干し大根母の味 岡山敦子 京鹿子 202204
桂郎のこゑのとんだる大根引く 神蔵器 風土 202205
大根を提げて梅林通り抜け 杉本薬王子 風土 202205
神饌に春大根の横たはる 雨宮桂子 風土 202205
罪人のやうに大根干されあり 大西乃子 202205
ギヤマンの皿青々と夏大根 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
日の暮れの浜大根の花に風 天野美登里 やぶれ傘 202206
我の足見て大根を選ぶ子ら 中川宰恵 202206
ふくよかになりて幸せ花大根 今村千年 末黒野 202206
干大根暮色のせまる軒の下 谷貝美世 末黒野 202206
箸取るも置くも合掌大根焚 林徹也 202206
和尚にも婆にも合掌大根焚 林徹也 202206
説法は付録にあらず大根焚 林徹也 202206
大根に花を咲かせてしまひけり 白石正躬 やぶれ傘 202208
大根を砲弾の如抱へ来る 高村令子 風土 202208
夏大根ざつくり切つてぬか床に 倉澤節子 やぶれ傘 202210
洗はるる順番待ちの泥大根 原友子 202210
大根を埋けたる畝のふくらめり 田中とし江 202210
捨て大根いただく畑の下萌えす 畑田久美子 202210
大根を引く桂郎の声とんで 神蔵器 風土 202210
大根をサラダにしてしまふ世代 井尻妙子 京鹿子 202211
大根の首のあたりが好きで揺る 星加鷹彦 202211
火の山に一朶の雲よ大根蒔く 田部富仁子 202211
地下足袋も大根も洗ふ束子かな 原友子 202212
夫帰るまでに大根のすきとほる 鈴木れい香 春燈 202303
大根穴底の暗さや冴返る 磯野青之里 六花 202305
大根畑住宅街の一角に 高橋宜治 やぶれ傘 202302
喧嘩して鍋いつぱいの大根煮る 日高みち子 やぶれ傘 202302
移ろへる日輪背へ大根引く 大川暉美 末黒野 202302
即売の練馬大根げに重し 岡田史女 末黒野 202302
大根をゆつくりと煮る日暮れくる 小巻若菜 やぶれ傘 202304
大根の下半分の辛味買ふ 中島和子 やぶれ傘 202304
にこりともせず大根を置いていき 広瀬済 やぶれ傘 202304
穴熊に踏まれてしまふ大根の芽 原友子 202308
大根→1

 

2023年12月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。