大根 1     93句

大根引一本づゝに雲を見る    一茶

大根   大根干す  鰤大根  おろ抜大根  大根の花  夏大根

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山日和定まり峡の大根引 松本松魚 円虹 199809
大根葉食べその色に育つ虫 竹貫示虹 京鹿子 199809
生涯を大根引きて生きて来し 保坂加津夫 会者定離 199900
村中の水を集めて大根洗ふ 神蔵器 風土 199901
大根の穴とて過去を埋めたしや 峯尾文世 銀化 199901
にはとりのゐさうな大根畑かな 市場基巳 199902
大根の太さ白さの糶られけり 湯浅苔巌 円虹 199902
心籠め大根を煮る湯気籠る 村越化石 199902
学校園六年生の大根引く 村上田鶴子 風土 199903
コンピュータ整備士おでんの大根好き 折原あきの 船団 199903
スマートな大根を買う四駆かな 近藤憙治 船団 199903
煮加減の箸穴いくつ大根煮る 原山幸子 199904
大根の煮汁に乾く塗師の風呂 松崎鉄之介 199904
母より来る面取りされし煮大根 池水雅子 199904
大根のだしのしみ込む瀬戸内海 山内崇弘 海程 199906
老婆居て大根畑に西陽射す 内野聖子 船団 199908
切り売りの聖護院かぶらと淀大根 三神あすか ヒッポ千番地 199910
試し斬りとて大根をまゐらする 三神あすか ヒッポ千番地 199910
大根を炊けるわが家に帰り来し 稲畑汀子 ホトトギス 199911
大根を生活に御陵守りし峡 稲畑廣太郎 ホトトギス 199911
大根のうろぬき漬けて茶を飲めり 阿部ひろし 酸漿 199911
雨を待つ大根一畝種まいて 陣野今日子 風土 199912
大根を母と義母から二本ずつ 尾上有紀子 船団 199912
大根を抜きに来る子に大根煮る 白鳥武子 酸漿 200001
山霧の迫れる畑の大根引く 林敬子 酸漿 200001
煮大根を美味しと言ひし母の年 林敬子 酸漿 200001
大根の葉の美しき小かな 林和子 俳句通信 200001
集落のたびに大根畑元気 山田弘子 円虹 200001
大根の穴や馬脚を匿すべし 槐布由子 銀化 200001
大根生ふ蓑にかくるる程の畑 安藤時子 200001
大根引日本海へつんのめり 田中佐知子 風土 200001
大根穴星座大きく巡りをり 有働亨 馬醉木 200002
土の香の荒々しきは大根引 斎藤道子 馬醉木 200002
おしなべて京大根のけつたいな 深澤鱶 火星 200002
大根煮るただの女のひと日かな 坂本俊子 200002
健やかに大根刻み誕生日 大西正栄 雨月 200002
大根引よほど修行にかなひけり 柳川大亀 銀化 200002
なほ若く自適の庭に大根ひく 武岡東西 俳句通信 200002
大股に構へて長き大根引く 宮下秀昌 春耕 200002
大根を洗ふ湧き水あたたかし 伯井茂 春耕 200002
昏れ早き三浦半島大根引く 小林光美 春耕 200002
大根の透き通るまで悔やみたる 星野早苗 空のさえずる 200002
大根のサラダ娘と見るドラマ 星野早苗 空のさえずる 200002
ずみずし木彫りの里の大根畑 三浦喜久子 ぐろっけ 200002
面取りをして大根の下準備 平井裕子 ホトトギス 200003
大根の隠し包丁鍋底に 平井裕子 ホトトギス 200003
母の味いつも探して大根煮る 平井裕子 ホトトギス 200003
大根の積まれて誰もをらざりし 小川龍雄 ホトトギス 200003
大根の白が吸ひ込みゆきし味 小川龍雄 ホトトギス 200003
蓮華めき大根畑に遠嶺白 依田明倫 ホトトギス 200003
狼藉のけもの大根畑の夜 依田明倫 ホトトギス 200003
遠嶺白大根畑は明日出荷 依田明倫 ホトトギス 200003
母の顔妻の顔して大根煮る 本郷桂子 ホトトギス 200003
今日は丸大根にして煮る気分 本郷桂子 ホトトギス 200003
ハム載せて大根サラダ堆し 本郷桂子 ホトトギス 200003
大根をみがきあげたる夕茜 本村照香 ホトトギス 200003
夕あかり染み透るまで炊く大根 本村照香 ホトトギス 200003
日の匂ひして大根の痩せてをり 本村照香 ホトトギス 200003
大根の売り切れてゐる棚の夕 上迫和海 ホトトギス 200003
大根を育てて売つて化粧なし 上迫和海 ホトトギス 200003
大根を探し当てたる鍋の中 上迫和海 ホトトギス 200003
ふと夫が母のこと言ふ大根汁 家永亜紀子 ホトトギス 200003
オレゴンの夕日は遠き大根畑 家永亜紀子 ホトトギス 200003
まだ土のぬくみのありし大根さげ 福山悦子 ホトトギス 200003
まだ土の香のする大根きざみけり 福山悦子 ホトトギス 200003
勢ふ葉の手応へ確か大根畑 福山悦子 ホトトギス 200003
大根煮るほろ苦きもの人の世に 芳根元子 ホトトギス 200003
大根がもつとも八百屋らしく見せ 受川秋郊 ホトトギス 200003
泥付と言ふ飾らざる大根買ふ 受川秋郊 ホトトギス 200003
三宝にやつと納まり大根かな 加藤晴子 ホトトギス 200003
大根に始まる夕餉仕度かな 加藤晴子 ホトトギス 200003
闇の中に大根囲うてゐたりけり 加藤みき 200003
大根と五穀を好み熟睡かな 加藤みき 200003
大根煮て一人暮しの香にひたる 坂井まさき 六花 200003
落柿舎へ大根畑の空広ぐ 柴田久子 風土 200003
大根の太さを抱へ友来る 渋谷ひろ子 酸漿 200003
葱大根賜り今日をある余生 大橋宵火 雨月 200003
大根のおろしにほのと青さかな 笹村政子 六花 200003
リュック欲し葉つき大根貰ひ受け 山田千代 200003
大根を漬け乍ら聞く介護保険 田中嘉代子 ぐろっけ 200003
屋上から大根の葉が墜ちてきた 金子兜太 海程 200004
大根畑荒みてゐたる七日かな 澤本三乗 200004
あおあおと大根おろしする時間 三宅やよい 玩具帳 200004
自動改札に支へる大根提げ 品川鈴子 ぐろっけ 200004
解熱剤効いている間に大根煮る 三橋早苗 ぐろっけ 200004
葱大根火影も湯気をたてて煮ゆる 富田美和 200005
山遠く見て飄々と種大根 岩田育左右 遠嶺 200007
夜明けのうた青首大根と聞いている 須山つとむ 船団 200007
何食はぬ顔の源助大根かな 三神あすか 船団 200007
神々の降臨空にずらり大根 阿辺一葉 海程 200009
みそ味の人参大根たそがれようか 原しょう子 二十五時 200010
大根を炊いて寝かして京都まで 中原幸子 遠くの山 200010
ガスの火の青く澄みつつ大根炊く 中原幸子 遠くの山 200010
大根 2      

2021年11月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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