大 根 3     90句

大根馬かなしき前歯見せにけり   川端茅舎   川端茅舎句集

大根   大根干す  鰤大根  おろ抜大根  大根の花  夏大根

作品
作者
掲載誌
掲載年月
畝の端に陣どり大根抜きん出る 岩木眞澄 ぐろっけ 200301
大根をととんと十に切り分ける 泉田秋硯 200302
大根洗ひをり紀の川の渡し跡 田中佐知子 風土 200302
灯台の果まで三浦大根かな 平田紀美子 風土 200302
聖護院大根の穴雨が降る 杉浦典子 火星 200302
嶺々わたる日に大根を吊すなり 矢崎いと子 200302
二心知るや大根乱切りに 坂本フジ 帆船 200302
大根引白山連峰仰ぎつつ 大久保美千代 築港 200302
大根引く次次と葉を鷲掴み 房安栄子 築港 200302
祓はれて田辺大根完売す 林和子 雲の峰 200302
三月ほど育てし大根引きにけり 三浦カヨ子 酸漿 200302
小雪の畑に大根の肩白し 八木岡博江 酸漿 200302
腰だましつつ大根を抜きにけり 小泉豊流 酸漿 200302
湧水の流れに入りて大根洗ふ 田中正子 百鳥 200302
大根煮る一人暮しの湯気立てて 田中藤穂 あを 200302
一ヶ所に大根高く道の駅 吉成美代子 あを 200302
大根を煮てゐるらしい匂ひかな 吉成美代子 あを 200302
分厚さをもて身上の大根煮る 香川正子 200302
雨降りて大根の葉の柔かし 武智恭子 ぐろっけ 200302
星つぶて浴び大根の太るかな 中田ゑみこ 馬醉木 200303
大根引地軸を抜いてしまひけり 阪本哲弘 200303
瑞々し札所に近き大根畑 古田考鵬 雨月 200303
大根を抜きたる穴が人を呼ぶ 小澤克己 遠嶺 200303
海荒れて味の滲みたる煮大根 岸直人 築港 200303
大勢が見てをる二股大根かな 竹内悦子 200303
大根を煮て良き妻を装へる 伊藤トキノ 200303
てのひらになだめて大根漬けにけり 久我八千代 200303
拾はれて大根漬の石の貌 戸栗末廣 火星 200303
遠目にも腰のくだけし大根引 鉄山幸子 銀化 200303
釣果なく三浦大根土産とす 加藤富美子 200303
大根にびっしり冷えの詰まりおり 鈴木喜三郎 ぐろっけ 200303
風止んでをり大根に辿り着き 中島陽華 200304
庖丁の鬆にあたりけり丸大根 雨村敏子 200304
大根の透ける白さに箸を刺す 玉川悠 遠嶺 200304
大根の切口揃へ落ち着けり 増田智子 帆船 200304
桜島大根さくらの部を卸す 暮岸江 銀化 200304
大根を擦りゐてふつと吾の消ゆる 石川千津子 銀化 200304
大根引神や佛の多き村 佐藤喜孝 青寫眞 200304
大根に乗りて重石の菩薩かな 佐藤喜孝 青寫眞 200304
月天心大根の肩まるだしに 西川織子 馬醉木 200305
大皿のぶり大根の炊合せ 高木勝子 帆船 200305
大根飾り終生百姓ぐらしなり 下平しづ子 雨月 200305
打ちとけぬ隣へ大根そっと置く 園多佳女 雨月 200305
大根へ夕日ころがる傾斜畑 城石美津子 京鹿子 200305
涛音へ首ののびゆく青大根 城石美津子 京鹿子 200305
首根つこしかと掴みて大根引 藤原かかし 200306
校庭の大根踊りの農学部 横溝千代 八千草 200306
洗ひあげて疎抜き大根笊にあふれ 黄川田美千穂 200307
波音は子守り唄なり浜大根 佐々木栄 ぐろっけ 200307
浜大根長けて舟小屋舟のなき 長沼冨久子 馬醉木 200309
大根と下ろし金来る端居かな 沖増修治 百鳥 200310
大根も並べて句座の整ひぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
スポーツ紙ばさと大根包みたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
アルプスに日の没るまでや大根播く 宮入河童 200312
つつがなく大根白菜育ちをり 永田あき 酸漿 200312
ねずみ大根提げてよぎれり翁道 竹中龍青 200312
青大根中まで青し山の晴 中道錦子 200312
上寄せて大根の葉の瑞々し 細野恵久 ぐろっけ 200312
大根提げ連絡船の渡り板 徳丸峻二 風土 200401
かぶ大根鍋に包丁錦かな 徳田干鶴子 馬醉木 200401
水滔々天満へ大根運ぶ川 大畠政子 雨月 200401
正則の寺の大根寸詰り 松崎鉄之介 200401
大根を洗ふとは輝やかすこと 岡本眸 200401
大根を抜きて地球に百の穴 泉田秋硯 200402
煮大根がをどるよショパン聞かせたら 宮川秀穂 200402
いつまでも大根車水こぼす 芝生南天 河鹿 200402
大根刻む母の無口を怖れをり 柳生千枝子 火星 200402
大根引く人ごゑ高く高麗の里 鈴木清子 遠嶺 200402
朝市のことに大根みづみづし 釜井瞳子 対岸 200402
大根のウェディングドレスの色なりけり 木村みかん 200402
自転車を畦に倒して大根引く 藤森万里子 百鳥 200402
不即不離大根サラダかきまはす 須佐薫子 帆船 200402
抜きくるる大根腕に散歩径 赤松せつよ 築港 200402
大根囲ふ渋民の土黒々と 堀田恵美子 雨月 200402
風音や明日祖父の忌の大根煮る 岡本明美 雲の峰 200402
大根を吊るし近江の土産店 鶴田武子 雲の峰 200402
もらひたる大根厚く煮上りし 花岡豊香 酸漿 200402
山々の奥嶺に浅間大根引く 関まさを 酸漿 200402
大根漬け手馴れし妻の白髪かな 西村梼子 ぐろっけ 200402
大根畑高層マンション建ちあがる 安藤浄子 ぐろっけ 200402
高値なる大根洗ふ縄束子 関まさを 酸漿 200402
学校農園大根の緑際立ちて 中村しげ 酸漿 200402
青ざめし火山ありけり大根引く 九万田一海 河鹿 200403
日々の大根絶やすな水仕事 植松美根子 200403
落柿舎の前の青首大根かな 山崎桂 帆船 200403
大根を煮含めて古稀二つ過ぐ 玉置かよ子 雨月 200403
大根引く畑を雲の通りけり 藤田あけ烏 草の花 200403
伏せる吾に夫の煮かへす大根かな 坂井あかり 草の花 200403
大根稲架日がな霧島颪かな 山内須磨子 草の花 200403
大根を一本引きて農婦去る 花房敏 ぐろっけ 200403
大根 4      

 

2021年11月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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