うかれ猫     43句

内でなけば外でもなくやうかれ猫   正岡子規   寒山枯木

恋猫  猫の恋  春の猫  うかれ猫  猫の妻(夫)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
惑星の二つ直立うかれ猫 石田嘉江 199905
つつぬけの恋となりけりうかれ猫 海輪久子 円虹 200106
うかれ猫浮世小路へ消えゆけり 田中子 円虹 200204
下町の路地裏うかれ猫のもの 稲畑廣太郎 ホトトギス 200302
風の中対峙すうかれ猫の寂 稲畑廣太郎 ホトトギス 200303
猫きらひうかれ猫とはなほきらひ 椋誠一朗 円虹 200305
水呑みてすぐ出て行きぬうかれ猫 赤井よしを ホトトギス 200306
裏木戸を凱旋門にうかれ猫 中嶋陽太 ホトトギス 200306
思春期の子らの寝ねたりうかれ猫 辻由紀 雨月 200404
花町で出合ひわが家のうかれ猫 中村龍徳 200505
城垣を桂馬上りのうかれ猫 藤田かもめ 200505
足早に道路横切るうかれ猫 三橋早苗 ぐろっけ 200505
遠出する波止場生れのうかれ猫 戸田春月 火星 200506
うかれ猫後姿の豹変す 坊城俊樹 ホトトギス 200607
晩ごはんまでにおかへりうかれ猫 前田貴美子 万象 200610
目の合へばどうして逃げるうかれ猫 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
うかれ猫にも帰る家あるとなき 田村園子 200807
うかれ猫生垣くぐり何処へか 鎌倉喜久恵 あを 200807
月の屋根走り過ぎたりうかれ猫 岡佳代子 200904
うかれ猫真言宗の塀の上 大島翠木 200906
今少し品良く口説けうかれ猫 橋本くに彦 ホトトギス 200907
うかれ猫追信堰を切りにけり 上谷昌憲 201207
消火器を蹴とばしうかれ猫の夏 中山純子 万象 201210
日の縁に宵の戦略うかれ猫 橋本くに彦 ホトトギス 201407
たましひの鼻から抜けてうかれ猫 澤近栄子 京鹿子 201501
ごきげんで帰りし傷のうかれ猫 橋本くに彦 ホトトギス 201506
うかれ猫拡げし袈裟の上走る 福島せいぎ 万象 201506
星よりも遠き目付きの浮かれ猫 高崎武義 200402
すれ違いざまにヂロリと浮かれ猫 笠間圭子 京鹿子 200404
並び立つ官衙の路地を浮かれ猫 大島寛治 雨月 200405
赤星の近づく浮かれ猫の耳 本多俊子 200705
浮かれ猫跳び損ねたる潦 牧悦子 200804
浮かれ猫わたし誰にも似てをらぬ 山本伽具耶 200805
甲斐の無き姥の説教浮かれ猫 北尾章郎 201006
奇声出し闇夜の屋根に浮かれ猫 福田かよ子 ぐろっけ 201206
修道院は祈りの時間浮かれ猫 川崎真樹子 春燈 201605
何処より出て何処へとうかれ猫 竹中龍平 京鹿子 201606
うかれ猫鈴音小さく朝帰り 菅澤陽子 春燈 201704
うかれ猫ぶち割茶碗蹴つ飛ばし 中島陽華 201705
吾輩と言ふ程も無しうかれ猫 平澤侃 末黒野 201705
昼と夜の声使ひ分けうかれ猫 橋本くに彦 ホトトギス 201706
来世には人になりたしうかれ猫 今井肖子 ホトトギス 201904
うかれ猫一力茶屋の仄あかり 浅木ノヱ 春燈 202007
路地奥に銀座稲荷やうかれ猫 門伝史会 風土 202105

2022年2月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。