春の猫(猫の春)      89句

春の猫名前は夏目金之助   坪内稔典   読本・歳時記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
夕星やあと蹤いてくる春の猫 山田禮子 きらら 199700  
椎茸の榾を抜けたる春の猫 山尾玉藻 火星 199906  
求め合い昼間をすり抜けた春の猫 尾上有紀子 船団 199908  
からつぽの鳥籠覗く春の猫 小林あつ子 火星 200005  
抽象をはみ出してゐる春の猫 田村みどり 京鹿子 200006  
船屋より船屋に入りし春の猫 山尾玉藻 火星 200104  
からつぽのプールの縁を春の猫 暮城孝子 火星 200105  
かはるがはる来て諭しをり春の猫 嵯峨根鈴子 火星 200106  
空堀に眠つてをりし春の猫 郷田健郎 百鳥 200106  
春の猫激しく鳴きし後の闇 杉山瑞恵 雨月 200106  
厨房夫に甘え鳴きして春の猫 佐藤淑子 雨月 200106  
曼陀羅の前で居眠る春の猫 鈴木勢津子 200107  
御朱印の乾くを待てば春の猫 石鍋みさ代 春耕 200204  
気まぐれに石ころがせり春の猫 佐々木しづ子 酸漿 200205  
白川郷ポンプ庫より春の猫 山尾玉藻 火星 200205  
車のボンネット大好き春の猫 伊藤トキノ 200207  
春の猫糸より細く啼きにけり 野口香葉 天女櫻 200209  
なんだ坂こんな坂春の猫に傷 伊藤白潮 200304  
春の猫まさぐるといふことをする 竹内弘子 あを 200304  
聖堂に聞えくるなり春の猫 山荘慶子 あを 200304  
春の猫祇園小路を知りつくし 川勝春 馬醉木 200305  
庭先で胴間声して春の猫 播磨光子 築港 200305  
店先にふて寝している春の猫 桑原泰子 八千草 200309  
傷つきし顔そむけたる猫の春 宮森毅 六花 200404  
生け垣の奥に身構ふ春の猫 岡山裕美 雲の峰 200405  
人嫌ひ通してゐたり春の猫 成井侃 対岸 200406  
口論も家族の温度春の猫 瀬下るか 200501  
春の猫とたん屋根より出入りす 松永ハツエ 200506  
憑きものの落ちたるごとく春の猫 遠野萌 200507  
お帰りと走ってくる子と春の猫 わかやぎすずめ 六花 200606  
春の猫東京弁で鳴いてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200703  
傍に睡る真昼の春の猫 中島静子 酸漿 200704  
駄菓子屋を飛び出でしより春の猫 小林愛子 万象 200705  
抱きあげて軽し朽木の春の猫 大山文子 火星 200705  
丁字屋の廊のどん突き春の猫 丸山照子 火星 200706  
ひらひらと大屋根を越え春の猫 千手和子 馬醉木 200710  
毛玉取り放してやりぬ春の猫 山田六甲 六花 200803  
面構へふてぶてしくも春の猫 早崎泰江 あを 200805  
雨気孕む山へ入りゆく春の猫 坂口夫佐子 火星 200806  
石垣を駆けのぼりたる春の猫 加藤京子 遠嶺 200806  
どぶ川に魚がはねて春の猫 犬丸勝子 200807  
高く呼び低く応ふる春の猫 藤原千代子 万象 200810  
真昼間の寂しくなりぬ春の猫 近藤喜子 200905  
平均台ひらりと降りし春の猫 石川裕美 ぐろっけ 200907  
裏山の墓地の好きなる春の猫 坂口夫佐子 火星 200907  
朝日さす茶山の裾を春の猫 山尾玉藻 火星 201004  
釣人と水面見つむる春の猫 西山美枝子 酸漿 201005  
ぬれ通す水掛不動春の猫 堀江惠子 201006  
春の猫闇の向かうに鳴きにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201007  
春の猫ひねもす寝たり寝たりかな 芝尚子 あを 201106  
病棟の夜の静寂や春の猫 岡野安雅 かさね 201204  
春の猫アンモナイトのやうに寝る 荻野加壽子 万象選集 201205  
春の猫水神さまの池覗く 野上智恵子 万象 201206  
眠るほか遊びも無くて猫の春 中村是空 ろんど 201206  
玻璃越に物言ひたげな春の猫 福本すみ子 201207  
いささかも汚れず戻る春の猫 柴田佐知子 201304  
手枕の寝息乱るる春の猫 吉弘恭子 あを 201307  
振り向けば写楽の目して春の猫 樋口みのぶ 201402  
敵味方にならぬと老猫の春 中山静枝 201505  
待春の猫の集会路地の奥 中山静枝 201505  
ちやつかりと飯食うてをり春の猫 矢口笑子 春燈 201505  
暗がりの中の輪郭春の猫 斉藤裕子 あを 201505  
むつつりといふ顔もゐて春の猫 きくちえみこ 港の鴉 201510  
ぽっと白ほわっと斑入り春の猫 長沼佐智 船団 201512  
突然に闇を抜け出す春の猫 小松誠一 201605  
直談判と恐さの知らぬ春の猫 中堀倫子 201606  
破れ窓の恋の通ひ路春の猫 芦田しずく 京鹿子 201701  
家出せし話は春の猫のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201702  
擦り硝子よぎれる白は春の猫 松尾龍之介 201705  
春の猫ふらつき歩く裏通り 藤波松山 京鹿子 201706  
春の猫三面鏡に貌入るる 柴田佐知子 201707  
猫の足夫の足跡拭くや春 小嶋恵美 春燈 201805  
春眠の猫の齢を見せざりし 前田美恵子 201808  
猫の名で呼ばるる医院春隣 横田敬子 201808  
膝の猫居すわって居り春の風邪 長沼佐智 船団 201809  
春泥を踏んで黒猫闇に消ゆ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903  
二三匹同じ道ゆく春の猫 高木晶子 京鹿子 201905  
足跡に花を咲かせて猫の春 高木晶子 京鹿子 201905  
春障子四角に開ける猫の道 大日向幸江 あを 201905  
春雨や小庭の猫のしのび足 中澤弘 春燈 201906  
茶トラ猫春本番へ屈伸中 火箱ひろ 201906  
春浅き街の電柱尋ね猫 竹内涼子 末黒野 201906  
大猫を扱ひ兼ねて春の宵 安部和子 雨月 201907  
春の雨仮設足場に猫の居て 石塚清文 やぶれ傘 201908  
茶柱のかはり猫の毛春をはる 佐藤喜孝 あを 201908  
野良猫の大きな欠伸春めけり 秋千晴 201911  
猫座る草やはらかく春立ちぬ 半谷洋子 201904  

2020年2月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。