春の猫(猫の春)      125句

春の猫名前は夏目金之助   坪内稔典   読本・歳時記

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕星やあと蹤いてくる春の猫 山田禮子 きらら 199700
椎茸の榾を抜けたる春の猫 山尾玉藻 火星 199906
求め合い昼間をすり抜けた春の猫 尾上有紀子 船団 199908
からつぽの鳥籠覗く春の猫 小林あつ子 火星 200005
抽象をはみ出してゐる春の猫 田村みどり 京鹿子 200006
船屋より船屋に入りし春の猫 山尾玉藻 火星 200104
からつぽのプールの縁を春の猫 暮城孝子 火星 200105
かはるがはる来て諭しをり春の猫 嵯峨根鈴子 火星 200106
空堀に眠つてをりし春の猫 郷田健郎 百鳥 200106
春の猫激しく鳴きし後の闇 杉山瑞恵 雨月 200106
厨房夫に甘え鳴きして春の猫 佐藤淑子 雨月 200106
曼陀羅の前で居眠る春の猫 鈴木勢津子 200107
御朱印の乾くを待てば春の猫 石鍋みさ代 春耕 200204
気まぐれに石ころがせり春の猫 佐々木しづ子 酸漿 200205
白川郷ポンプ庫より春の猫 山尾玉藻 火星 200205
車のボンネット大好き春の猫 伊藤トキノ 200207
春の猫糸より細く啼きにけり 野口香葉 天女櫻 200209
なんだ坂こんな坂春の猫に傷 伊藤白潮 200304
春の猫まさぐるといふことをする 竹内弘子 あを 200304
聖堂に聞えくるなり春の猫 山荘慶子 あを 200304
春の猫祇園小路を知りつくし 川勝春 馬醉木 200305
庭先で胴間声して春の猫 播磨光子 築港 200305
店先にふて寝している春の猫 桑原泰子 八千草 200309
傷つきし顔そむけたる猫の春 宮森毅 六花 200404
生け垣の奥に身構ふ春の猫 岡山裕美 雲の峰 200405
人嫌ひ通してゐたり春の猫 成井侃 対岸 200406
口論も家族の温度春の猫 瀬下るか 200501
春の猫とたん屋根より出入りす 松永ハツエ 200506
憑きものの落ちたるごとく春の猫 遠野萌 200507
お帰りと走ってくる子と春の猫 わかやぎすずめ 六花 200606
春の猫東京弁で鳴いてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200703
傍に睡る真昼の春の猫 中島静子 酸漿 200704
駄菓子屋を飛び出でしより春の猫 小林愛子 万象 200705
抱きあげて軽し朽木の春の猫 大山文子 火星 200705
丁字屋の廊のどん突き春の猫 丸山照子 火星 200706
ひらひらと大屋根を越え春の猫 千手和子 馬醉木 200710
毛玉取り放してやりぬ春の猫 山田六甲 六花 200803
面構へふてぶてしくも春の猫 早崎泰江 あを 200805
雨気孕む山へ入りゆく春の猫 坂口夫佐子 火星 200806
石垣を駆けのぼりたる春の猫 加藤京子 遠嶺 200806
どぶ川に魚がはねて春の猫 犬丸勝子 200807
高く呼び低く応ふる春の猫 藤原千代子 万象 200810
真昼間の寂しくなりぬ春の猫 近藤喜子 200905
平均台ひらりと降りし春の猫 石川裕美 ぐろっけ 200907
裏山の墓地の好きなる春の猫 坂口夫佐子 火星 200907
朝日さす茶山の裾を春の猫 山尾玉藻 火星 201004
釣人と水面見つむる春の猫 西山美枝子 酸漿 201005
ぬれ通す水掛不動春の猫 堀江惠子 201006
春の猫闇の向かうに鳴きにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201007
春の猫ひねもす寝たり寝たりかな 芝尚子 あを 201106
病棟の夜の静寂や春の猫 岡野安雅 かさね 201204
春の猫アンモナイトのやうに寝る 荻野加壽子 万象選集 201205
春の猫水神さまの池覗く 野上智恵子 万象 201206
眠るほか遊びも無くて猫の春 中村是空 ろんど 201206
玻璃越に物言ひたげな春の猫 福本すみ子 201207
いささかも汚れず戻る春の猫 柴田佐知子 201304
手枕の寝息乱るる春の猫 吉弘恭子 あを 201307
振り向けば写楽の目して春の猫 樋口みのぶ 201402
敵味方にならぬと老猫の春 中山静枝 201505
待春の猫の集会路地の奥 中山静枝 201505
ちやつかりと飯食うてをり春の猫 矢口笑子 春燈 201505
暗がりの中の輪郭春の猫 斉藤裕子 あを 201505
むつつりといふ顔もゐて春の猫 きくちえみこ 港の鴉 201510
ぽっと白ほわっと斑入り春の猫 長沼佐智 船団 201512
突然に闇を抜け出す春の猫 小松誠一 201605
直談判と恐さの知らぬ春の猫 中堀倫子 201606
破れ窓の恋の通ひ路春の猫 芦田しずく 京鹿子 201701
家出せし話は春の猫のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201702
擦り硝子よぎれる白は春の猫 松尾龍之介 201705
春の猫ふらつき歩く裏通り 藤波松山 京鹿子 201706
春の猫三面鏡に貌入るる 柴田佐知子 201707
猫の足夫の足跡拭くや春 小嶋恵美 春燈 201805
春眠の猫の齢を見せざりし 前田美恵子 201808
猫の名で呼ばるる医院春隣 横田敬子 201808
膝の猫居すわって居り春の風邪 長沼佐智 船団 201809
春泥を踏んで黒猫闇に消ゆ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
二三匹同じ道ゆく春の猫 高木晶子 京鹿子 201905
足跡に花を咲かせて猫の春 高木晶子 京鹿子 201905
春障子四角に開ける猫の道 大日向幸江 あを 201905
春雨や小庭の猫のしのび足 中澤弘 春燈 201906
茶トラ猫春本番へ屈伸中 火箱ひろ 201906
春浅き街の電柱尋ね猫 竹内涼子 末黒野 201906
大猫を扱ひ兼ねて春の宵 安部和子 雨月 201907
春の雨仮設足場に猫の居て 石塚清文 やぶれ傘 201908
茶柱のかはり猫の毛春をはる 佐藤喜孝 あを 201908
野良猫の大きな欠伸春めけり 秋千晴 201911
猫座る草やはらかく春立ちぬ 半谷洋子 201904
春障子四角に開ける猫の道 大日向幸江 あを 201905
足跡に花を咲かせて猫の春 高木晶子 京鹿子 201905
二三匹同じ道ゆく春の猫 高木晶子 京鹿子 201905
春浅き街の電柱尋ね猫 竹内涼子 末黒野 201906
茶トラ猫春本番へ屈伸中 火箱ひろ 201906
春雨や小庭の猫のしのび足 中澤弘 春燈 201906
大猫を扱ひ兼ねて春の宵 安部和子 雨月 201907
春の星猫の片目の返事かな 岡本尚子 風土 201907
春の雨仮設足場に猫の居て 石塚清文 やぶれ傘 201908
茶柱のかはり猫の毛春をはる 佐藤喜孝 あを 201908
野良猫の大きな欠伸春めけり 秋千晴 201911
くる春の柱には猫壁に孫 佐藤喜孝 あを 202003
春泥を避け来る猫の器量かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
犬猫の募金にコイン迷ふ春 森なほ子 あを 202004
春を呼ぶ子猫育てる小学生 鈴木としお 春燈 202004
猫膝にゆるがぬ夫婦春炬燵 中澤弘 春燈 202004
足入れて猫のおどろく春炬燵 山田六甲 六花 202004
濡れいろの猫足早に春の雪 秋川泉 あを 202005
濡れいろの猫足早やに春の雪 秋川泉 あを 202005
夕暮にひとつ伸びして春の猫 三木亨 202005
春暁や病猫を抱き微睡みぬ 谷田貝順子 202005
うごめくや笹藪で鳴く春の猫 秋川泉 あを 202005
天窓に猫の乘ったる春の晝 佐藤喜孝 あを 202006
春寒や猫と体温分かち合ひ 平居澪子 六花 202006
春炬燵猫がじーっと見ているの 松井季湖 202006
春の闇老いたる猫の団十郎 火箱ひろ 202006
のら猫に出合ふ猫の日春一番 滋野暁 末黒野 202006
猫の尾っぽみたいにひとり春のくれ 野本明子 船団 202006
縁側で猫のつめ切る春の昼 石塚清文 やぶれ傘 202007
膝に来る猫抱き上げて春の雪 菅野日出子 末黒野 202007
春の昼樟の根方に眠る猫 佐藤勝代 末黒野 202007
猫少し濡れて戻りぬ春時雨 湖東紀子 ホトトギス 202007
ふと猫に見据えられをり春愁 石田朝子 末黒野 202008
春日まぶし老猫の眼に浮く涙 青木朋子 202010
ご意見は耳を素通り春の猫 矢口笑子 春燈 202105
あくびしてのびして春の猫となる 倉澤節子 やぶれ傘 202105

2022年2月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。