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  竹の子  たかんな  筍飯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
河上に棲み筍の皮を剥く 土肥屯蕪里 雲の峰 200209
筍掘り年中行事に加へけり 柴田久子 風土 200211
両の掌にのせて筍仏めく 柴田久子 風土 200211
拳骨程の初筍が二本だけ 足利ロ子 ぐろっけ 200302
筍てふ稲城の味を賜りぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
筍や寺領の藪は鍬知らず 鷹羽狩行 200305
筍の十二単衣を脱がしけり 秋千晴 200305
初物にして大筍を掘りにけり 城戸愛子 酸漿 200306
筍や掘りたる土もみやげとす 後藤志づ あを 200306
筍の頭踏みしを叱りけり 次井義泰 200307
筍をぶら下げてくる朝の弥撒 中尾杏子 200307
筍の秀先を讀みて鍬入るる 小西石蕗 円虹 200307
筍を息整へて掘りあげし 小西石蕗 円虹 200307
筍掘る女の力侮るな 東野鈴子 雨月 200307
峠口筍茹でてゐたりけり 平田紀美子 風土 200307
筍の皮にも旬の香りあり 大森玲子 築港 200307
たて横になつて筍買手待つ 佐野雅明 築港 200307
筍のかたきを噛みし眼をつむる 田中武彦 六花 200307
ひと鍬を持て筍の掘られおり 中野哲子 六花 200307
皮剥きし筍に触れみどり子よ 佐野まさる 百鳥 200307
筍を配る順番決めてをり 高倉恵美子 200308
手力を籠め筍の鎧剥ぐ 泉田秋硯 200308
小太りの父子ゐて筍直売所 池田加代子 風土 200308
筍の藪飛び出して光浴ぶ 佐藤京子 百鳥 200308
朝掘りの筍を売る終着駅 伊勢ただし ぐろっけ 200308
筍はどかと置くものくらがりに 後藤立夫 ホトトギス 200309
筍の藪に入り行くハイヒール 中村房枝 六花 200404
筍の余れば飯に炊く女 稲畑廣太郎 ホトトギス 200405
筍を邪慳に剥きて納税期 佐々木ひさこ 築港 200406
初物の筍添へし夕餉膳 山下悦子 酸漿 200407
筍に前うしろあり鍬入るる 高倉恵美子 200407
黒竹の筍不意をつかれをり 石脇みはる 200407
筍の茹汁滾ぎるカオスかな 延広禎一 200407
手作りの筍と蕗取り替ふる 金澤明子 200407
筍と申せぬ丈を頂戴す 須佐薫子 帆船 200407
筍を茹でこぼすなり七七忌 池田光子 風土 200407
越境の筍一つ貰ひ掘る 松浦白梅 草の花 200407
筍の髄の匂ひにくらくらす 中村恭子 200407
生涯の節を蔵して小筍 北川英子 200407
筍のはふり出されし土の上 栢森定男 風よ 200407
断を下すやうに筍を裂く 遠野萌 200408
駄菓子屋の軒に筍売られをり 小倉ナミ 帆船 200408
乙訓の輪切り筍料理食ぶ 木暮剛平 万象 200408
筍出づ馬頭観音傾けて 古川昭子 栴檀 200408
爪先で探る筍掘り出せり 寺井富三郎 築港 200408
筍と背比べする子供等は 印牧緑 築港 200408
筍採る遊びといふも子の目敏し 宮城菊子 200408
掘り出せば筍ぬくき息づかひ 神山ゆき子 200408
筍売り去つてむらさきいろ残る 奥田筆子 京鹿子 200409
筍を包む昨日の新聞に 木村みかん 200410
雑貨屋の自家製味噌と筍と 北嶋ひさ子 帆船 200502
農継ぎて筍神事の禰宜つとむ 須原正三 200504
筍神事道具三つで筍掘る 須原正三 200504
筍の一日の丈を仰ぎけり 稲畑汀子 ホトトギス 200505
雨止んで筍伸びてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200505
筍の考へ中を掘り出され 鷹羽狩行 200505
その夜土砂降り筍を掘つて来て 鷹羽狩行 200505
としよりに聞く筍を括るこつ 小川匠太郎 200505
手力を込め筍の鎧剥ぐ 泉田秋硯 黄色い風 200505
鍋に合ふまで筍の先を刎ね 細野恵久 ぐろっけ 200505
関ヶ原筍にまだ早き風 辻恵美子 栴檀 200506
筍を焼いてをりけり盆の窪 植木戴子 200507
境内に掘りし筍なり真直ぐ 宮津昭彦 200507
筍に大きな札で朝掘りと 南良太郎 築港 200507
筍を子のごと抱いて銀行へ 松木つやの 築港 200507
適量の筍茹でて貰ひけり 水谷みつゑ 築港 200507
生える隙あり筍の生えにけり 今瀬剛一 対岸 200507
筍の突つ立つてゐるご飯かな 今瀬剛一 対岸 200507
竹山に響いて筍を掘れり 今瀬剛一 対岸 200507
投げられて筍水を吐きにけり 今瀬剛一 対岸 200507
筍の伸びすぎてゐる鯖街道 柴田朱美 京鹿子 200507
筍掘つて胚の空気を入れ替へる 柴田朱美 京鹿子 200507
死んだ筈の父が筍掘りに来る 柴田朱美 京鹿子 200507
筍の皮積みあげて四面楚歌 柴田朱美 京鹿子 200507
筍と山椒の仲を取りもてり 柴田朱美 京鹿子 200507
朝掘りといふ筍にすずめの斑 定梶じょう あを 200507
筍を掘る一撃のプロの鍬 友田直文 200508
重箱の筍づくし大広間 磯崎清 200508
筍を姿焼して飛鳥かな 谷村幸子 200508
筍の洋風料理レシピ手に 鈴木清子 遠嶺 200508
筍の和毛かがやく朝の雨 神山テル 栴檀 200508
一皮を脱ぎつ筍なほも伸ぶ 小松渓水 酸漿 200508
筍の納屋にごろごろ集金日 室谷美奈子 対岸 200508
寺の子の筍に丈越されけり 大串章 百鳥 200508
ばつさりと切られ筍香を放つ 柿澤喜三郎 百鳥 200508
をんな手に掘る筍の無傷とは 東野鈴子 雨月 200508
今朝掘りというて筍売る夫婦 近藤豊子 雨月 200508
筍を茹でる一日や父笑ふ あさなが捷 200508
姫筍皮ごと焼いて杣人は 里中章子 200508
筍を掘りたる夫に老いきざす 高倉恵美子 200508
筍の飯炊き家をあつくせり 青山丈 200508
躓きし筍をまづ掘り出せり 井上あや子 200509
筍を袈裟がけに負ふ嫗かな 織田みさゑ 万象 200509
土踏んで筍の芽を探り当つ 田中明子 万象 200509
雲関や月山筍の肌赤き 延広禎一 200509
筍食ぶかつて竹藪なりし街 大橋晄 雨月 200509
筍はむかしの重さなわで結ひ 山尾和子 京鹿子 200509
初筍わっと声あぐ子の埴輪 山元志津香 八千草 200511
首据る嬰抱く心地大筍 芦川まり 八千草 200511
わいわいと筍湯掻くドラム缶 山下升子 八千草 200512
筍 3→      

 

2021年5月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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