筍 飯     75句

老師にも竹の子ご飯屆きけり    伊万里梅城

  竹の子  たかんな  筍飯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
噴き上がる筍飯に声を出す 小島ヱイ子 春耕 199808
筍飯喜寿の齢を生きむとす 村越化石 199906
筍ご飯照りを掬ひて木の櫃に 倉田岩魚男 199907
招かれて筍飯を楽しめり 豊田作二 遠嶺 199908
帰国子に筍飯を炊きにけり 東芳子 酸漿 200008
夫炊きし筍飯の塩辛く 武田ともこ ぐろっけ 200008
つくづくと筍ご飯である家族 入江一月 船団 200107
あくる日も筍飯の残りかな 二本松輝久 風土 200108
筍飯幼ことさら喜べり 石井邦子 酸漿 200108
寿命ありて竹の子飯や豆飯や 和田祥子 馬醉木 200110
鬱の文字ばらばらにして筍ご飯 矢野千佳子 京鹿子 200110
今日の客筍飯と決めしより 稲畑汀子 ホトトギス 200205
筍飯婆と呼び捨てにはするな 木田千女 200208
一家みな好きな筍飯今日も 松尾緑富 ホトトギス 200209
駅弁は筍飯がよく売れて 安原葉 ホトトギス 200312
竹の子の釜飯うまし墓まゐり 芝宮須磨子 あを 200405
門入れば筍飯と判る距離 稲畑廣太郎 ホトトギス 200405
筍の余れば飯に炊く女 稲畑廣太郎 ホトトギス 200405
祝ぎ心少し筍飯炊いて 稲畑汀子 ホトトギス 200405
京の子が筍飯を提げ来たり 鈴木白洋 雲の峰 200406
筍飯嫁の料理の手際よし 小林昌子 200407
蔭膳の竹の子飯にさぶらふぞ 伊藤白潮 200506
筍の突つ立つてゐるご飯かな 今瀬剛一 対岸 200507
コンビニの弁当で食う筍ご飯 延川五十昭 六花 200508
筍の飯炊き家をあつくせり 青山丈 200508
初物の筍飯を供へけり 内田和子 酸漿 200606
毎日を筍飯の男かな 大坪景章 万象 200606
京土産三日つづきの筍飯 松崎鉄之介 200607
隣人の竹の子飯や風邪に臥す 大房帝子 酸漿 200607
諍ひて筍飯を食ひそびれ 岩佐譲治 四葩 200607
筍飯もて誕生日祝がれたり 和田一 雨月 200608
唐紙のむかうで竹の子飯の香や 吉弘恭子 あを 200608
ふるさとの筍飯の旨さかな 羽生栄子 四葩 200609
初物の竹の子飯に子等招く 君島栄子 酸漿 200707
筍飯二つ結びに樹木園 斉藤裕子 あを 200707
野暮用に筍飯を逃したり 野沢しの武 風土 200711
薄口の筍飯をにこにこと 谷岡尚美 200808
筍飯前夜の残り分け盛らる 増田大 春燈 200906
誕生日筍飯で祝ひけり 阿部悦子 酸漿 200907
湯の宿の筍飯の御焦げかな 片岡啓子 遠嶺 200908
蒸らしゐる春筍のごはんかな 山田六甲 六花 201004
ようきたと筍飯をてんこもり 樋口英子 201006
好きな児も嫌う児もをり筍飯 笠井清佑 201007
真つ盛り筍飯の膳三日 四條進 201007
訪ねくる人あらば炊く筍飯 森さち子 201008
裏庭の筍といふ夕御飯 浅井青陽子 ホトトギス 201009
頂きし筍飯の匂かな 青木民子 酸漿 201107
病衣なる筍飯にむせてをり 森さち子 201108
初瀬なる筍飯と観音と 西村節子 火星 201108
返信は筍飯を食べてから いさむ 万華鏡 201206
民宿に筍飯の夕餉膳 小池清司 かさね 201207
筍飯上京の荷を重くせり 仁平則子 201207
夫ありし日や筍飯をうす味に 中嶋昌子 春燈 201208
地の人に筍飯のこつを聞く 久世孝雄 やぶれ傘 201209
合宿の初日筍飯五杯 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
筍飯炊いて雀のお宿なる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
供養とて筍飯のほのぼのと 渡部法子 201307
三日目は言訳の付く筍飯 小池清司 かさね 201307
ひとり喰ぶ筍飯や万太郎忌 折橋綾子 201408
筍や飯に菜まで今を喰ふ 山根征子 201507
筍飯すずめのお宿に招かれて 平野みち代 201508
子の来る日筍飯を炊きにけり 塩野谷慎吾 201508
筍飯家族の顔がそこにある 犬塚芳子 201607
無欠勤無趣味筍飯を炊く 竪山道助 風土 201608
京二夜筍飯でしめくくる 内藤静 風土 201608
ひとりゐて筍飯を頂きぬ 大草由美子 春燈 201708
共白髪筍飯をしやくしやくと 梅田武 末黒野 201909
水を差す筍飯を炊きをれば 延川笙子 六花 202007
椎の葉に筍飯を盛つてあり 延川五十昭 六花 202007
筍飯写真の父母へまづ供ふ 菅澤陽子 春燈 202108
ふるさとの風の匂ひや筍飯 今村千年 末黒野 202109
朝掘りの筍飯やてんこ盛り 高木邦雄 やぶれ傘 202207
京なれや先づは筍飯所望 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
淡き香の立ちて筍飯盛られ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305

 

2023年5月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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