白木槿     159句

過去帳に記す有吉白木槿   長谷部朝子

木槿  白木槿 花木槿 底紅 むくげ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
白木槿垣粗ら結ひの父の墓 香川はじめ 春耕 199911  
入院の留守の庭にも白木槿 朝倉和江 馬醉木 199912  
片恋のままに終りぬ白木槿 辻享子 ヒッポ千番地 200003  
お江戸の白むくげは回復期の吐息 阿部娘子 海程 200005  
侍町の迷路めく路地白木槿 上野正子 200010  
白木槿その角曲りみな征きぬ 谷川季誌子 200011  
白木槿忠義の武士の館跡 赤羽正行 遠嶺 200012  
白木槿お一人で立つお地蔵さま 金子皆子 海程 200102  
数へみる父の齢や白木槿 石田邦子 祭笛 200109  
白木槿亡き師の部屋に正座して 栗山よし子 馬醉木 200110  
白木槿師の背丸きを見送りぬ 中西道子 百鳥 200110  
白木槿咲く道けふも通りけり 平田紀美子 風土 200111  
白木槿咲いて一論締めくくる 小澤克己 遠嶺 200111  
翁逝きし街に雨降る白木槿 川端実 遠嶺 200201  
ゆふべには自刃のさまに白木槿 鷹羽狩行 200208  
風の中チマ・チョゴリめく白木槿 松崎鉄之介 200209  
白木槿地蔵に束子吊されて 池田冨美 帆船 200210  
待つゆとり残る夕べや白木槿 藤井基史 帆船 200210  
白木槿咲いて一人居静かなり 須賀敏子 あを 200210  
ゆつくりと五感の目覚め白木槿 戸村よねこ 遠嶺 200211  
髪染めてゐる間の居留守白木槿 梅原富子 200212  
掛軸の母の一字や白木槿 佐野静子 遠嶺 200212  
引き揚げの父母すでに逝き白木槿 向江醇子 ぐろっけ 200212  
真直ぐな枝に残りぬ白木槿 青山丈 200302  
白木槿しんと背筋の応へけり 渡邊千枝子 馬醉木 200310  
白木槿美髯の僧の黙深し 祐森省造 雲の峰 200310  
白木槿近くて遠き王仁の墓 藤田八重子 築港 200311  
暗き藁屋素通しの裏白木槿 福井久生 200311  
父祖の地の夜気かぐはしき白木槿 木下ふみ子 馬醉木 200311  
白木槿嘘言はぬ瞳と思ひけり 子安教子 200311  
大雨の近づく気配白木槿 酒井多加子 雲の峰 200311  
酒蔵もはや人影は無し白木槿 大石たか 遠嶺 200311  
白木槿一日嘘をつきとほす 木村みかん 200401  
朝風に心の張りを白木槿 大曽根育代 遠嶺 200406  
山門の奥の講座や白木槿 林裕子 風土 200410  
色極め一日咲き切る白木槿 並木重助 酸漿 200411  
のこされし人ほつそりと白木槿 恒川絢子 対岸 200411  
亡びゆく言の葉惜しむ白木槿 小林リン 春燈 200411  
断りの文やはらかく白むくげ 金子和子 帆船 200411  
白木槿夢の途中をうろうろす 竹内悦子 200411  
白木槿硝子戸急に染み殖ゆる 辻恵美子 栴檀 200411  
人住んで荒れしままなる白木槿 芝宮須磨子 あを 200411  
青峰居ありし裏みち白木槿 堀内一郎 あを 200411  
白木槿やさしき姿終りけり 藤田信義 春燈 200501  
白木槿朝の雀のこゑ弾み 滝沢伊代次 万象 200508  
老人に目くばる巡査白木槿 寺門丈明 あを 200509  
父の忌の高きに咲けり白木槿 広瀬千鶴 万象 200510  
白木槿だまされたつてゆるしてる 寺門丈明 あを 200510  
白木槿一歩ひくこと覚えけり 井内佳代子 遠嶺 200511  
白木槿質屋廃業してゐたり 高木嘉久 200511  
白木槿犬の寄りたき犬の門 竹内弘子 あを 200511  
無人駅名残りまぶしき白木槿 小牧弘治 河鹿 200512  
ひとりづつ聖堂に消え白木槿 片山由美子 200512  
ばつちりと今朝の服装白木槿 三浦澄江 ぐろっけ 200512  
天あれば地あり人あり白木槿 竹内悦子 200601  
白木槿の底紅ほどの帰心あり 吉田陽代 200601  
明日できることはあしたに白木槿 あさなが捷 200601  
迎火や夫も好みし白木槿 小平恒子 酸漿 200610  
淡くして長き交はり白木槿 鷹羽狩行 200611  
明日の朝咲くために落つ白木槿 宇垣みきえ 200611  
忌日に訪ふのみの生家や白木槿 萩谷幸子 雨月 200611  
白木槿見目麗しき媼住む 島崎勇作 酸漿 200611  
白木槿空いつぱいに母がゐて 外川玲子 風土 200612  
子らの齢確かめてみる白木槿 高橋道子 200710  
白木槿満開バロツク美術展 森田節子 風土 200710  
白木槿とほくを人が歩いてをり 青山丈 200710  
本当の終りや白く白木槿 青山丈 200710  
白木槿DeadEndは行き止まり 柳川晋 200711  
夫逝きて知るありがたさ白木槿 杉本綾 200712  
竹刀振る少女の声や白木槿 榎本文代 万象 200712  
心眼を開けと朝の白木槿 安田久太朗 遠嶺 200806  
ためらひの一と言ありし白木槿 毛利すみえ 炎環 200810  
おもかげを水面に残し白むくげ 三輪初子 炎環 200811  
白木槿我家を風が吹きぬくる 堤陽子 遠嶺 200811  
白木槿古刹の庭に日々咲きて 西本輝子 雨月 200811  
嗜みに媼紅さす白木槿 中川悦子 酸漿 200811  
賢人の感謝の笑顔白木槿 林友次郎 遠嶺 200812  
白木槿いまは指折るほどの数 梶川智恵子 200812  
白木槿風のなき日は窓あけて 樋口みのぶ 200902  
本家より分家へつゞく白木槿 滝沢伊代次 万象 200908  
中空に真紅の芯や白木槿 手島南天 万象 200910  
急逝の人を羨しと白木槿 高橋照子 雨月 200910  
校門へ尿する犬白木槿 佐方敏明 ぐろっけ 200910  
逆光の僧の耳たぶ白木槿 山崎彩 炎環 200910  
長引ける検査入院白木槿 斎藤雅子 炎環 200910  
記念写真一人欠けゐし白木槿 佐藤弥生 炎環 200910  
父の辺へ母遣りしこと白木槿 竹内弘子 あを柳 200910  
病院に裏門のあり白木槿 中沢三省 風土 200911  
こまやかに母子の語らひ白木槿 篠原幸子 春燈 200911  
白木槿きちんとたたみ散りにけり 篠田純子 あを 200911  
白木槿篠突く雨となりにけり 國保八江 やぶれ傘 200912  
合戦の一期に手向く白木槿 北村淳子 ろんど 200912  
この庭もあの庭もまた白木槿 加藤千津 ろんど 200912  
百人に百の静けさ白木槿 直江裕子 京鹿子 201001  
白木槿いつも終はりのやうに咲く 直江裕子 京鹿子 201001  
白木槿門扉は鉄の波模様 丑久保勲 やぶれ傘 201001  
白むくげ歩き呆けの男なり 小形さとる 201007  
白木槿こぞり咲けるを仰ぎけり 阿部ひろし 酸漿 201010  
紫木蓮枯れし炉煙舎白木槿 戸田澄子 末黒野 201011  
白木槿芯まで白し人を恋ふ 中村洋子 風土 201011  
五合庵光しずめる白木槿 森山のりこ あを 201011  
下町は信心深し白木槿 佐伯星子 馬醉木 201012  
石仏に隠し十字架白木槿 鎌須賀礼子 万象 201012  
安徳宮跡に一本白木槿 高橋大三 ぐろっけ 201012  
脳毀れゆく夢に醒め白木槿 柳生千枝子 火星 201110  
気丈とは切なきことよ白木槿 コ田千鶴子 花の翼 201111  
ここからが家まで上り白木槿  今井千鶴子 ホトトギス 201112  
バルコニーは共用部分白木槿 生方義紹 春燈 201112  
新しき日々新しき白木槿 河野美奇 ホトトギス 201201  
涙もろく人に好かれし白木槿 三浦澄江 ぐろっけ 201202  
亡き人の妻より文や白木槿 小林愛子 辻楽師 201206  
白むくげ荒川線のすれちがふ 佐藤喜孝 あを 201207  
次ぎ次ぎと白雲迎ふ白木槿 早崎泰江 あを 201210  
白木槿咲きつぐ廃家開拓地 福島せいぎ 万象 201211  
白木槿心礎に影の濃かりけり 雨村敏子 201211  
白木槿アパートのドア並びをり 長久保郁子 かさね 201212  
とめどなく寂しき朝や白木槿 藤波松山 京鹿子 201212  
嘆きより悔しさつのる白木槿 園部早智子 ろんど 201301  
描き終はる頃にはしをれ白木槿 白水良子 201301  
嘆きより悔しさつのる白木槿 園部早智子 ろんど 201301  
白木槿そよりと吾に向きにけり 赤座典子 あを 201310  
咲き満ちて御霊の集う白木槿 松川悠乃 ろんど 201311  
坂上のここにも空家白木槿 松本三千夫 末黒野 201311  
この並木われの好みの白木槿 佐藤健伍 201311  
白木槿ひと日に遂げること僅か 小泉三枝 春燈 201312  
誰とも会わず白木槿白桔梗 津田このみ 船団 201401  
白木槿そよりと吾に向きにけり 赤座典子 あを 201410  
白木槿お稲荷さんの金柄杓 竹内悦子 201410  
白木槿アルプスせまる無人駅 野畑さゆり 201411  
せせらぎやすぼみかけたる白むくげ 藤井美晴 やぶれ傘 201411  
雨上り影踏みて行く白木槿 野中圭子 京鹿子 201411  
朝なさな剪りて仏花や白木槿 森礼子 雨月 201411  
白木槿一日の白を極めけり 武生喜玖乃 雨月 201411  
白木槿一と日のぬくみ包み込み 田村加代 末黒野 201412  
せせらぎやすぼみかけたる白むくげ 藤井美晴 やぶれ傘 201412  
白木槿アルプスせまる無人駅 野畑さゆり 201412  
白木槿丘の風車に風さだか 河原昭子 万象 201412  
松ヶ岡御所にカフェあり白木槿 水貴 ろんど 201412  
恙なき日日夕暮の白木槿 福永幸子 末黒野 201501  
白木槿花弁雌蕊雄蕊白 森理和 あを 201510  
ただならぬ花の数なり白木槿 生田作 風土 201511  
白木槿一日の白を極めけり 武生喜玖乃 雨月 201511  
一瞬を容とすれば白木槿 水野恒彦 201512  
くたくたと魚籠の置かれて白木槿 深川淑枝 201605  
滅びにも輝きのあり白木槿 森岡正作 201611  
ひたすらにけふといふ日や白木槿 コ田千鶴子 馬酔木 201611  
白木槿百人町の露路抜けて 原田しずえ 万象 201611  
いつまでもここにゐるから白木槿 直江裕子 京鹿子 201612  
金色の鴟尾ある寺の白木槿 有賀昌子 やぶれ傘 201612  
今日の日へ花をたたみぬ白木槿 占部美弥子 末黒野 201612  
白木槿何か一言云ひたさう 犬塚芳子 201701  
天帝に一花を捧ぐ白木槿 寺田すず江 201710  
たましひはひとりにひとつ白木槿 有松洋子 201711  
還らざる日の始まりに白木槿 柿沼盟子 風土 201711  
白木槿柩に蹤くも縁かな 林いづみ 風土 201711 告別式
白木槿流るる雲にまぎれけり 安斎久苗 末黒野 201712  
子等集ふ古刹訪ねし白木槿 伊吹之博 京鹿子 201802  
田や畑の消えゆく町や白木槿 森田明成 201802  
若き日の母に逢ひたし白木槿 都丸美陽子 春燈 201808  

 

2018年8月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。