注連飾 2   100句

故郷や臼も竈も注連飾    寒樓

松飾  門松  輪飾  注連飾

作品
作者
掲載誌
掲載年月
緑風に撫でられ徹し注連の岩 長谷川鮎 ぐろっけ 201206
注連張って乳垂り余る大銀杏 竹内弘子 あを 201206
大注連の杉の二荒の青嵐 北崎展江 くりから 201209
注連を切る児の声高し鉾祭 西垣順子 201210
注連替へて真つ新の滝しぶきかな 岩下芳子 201210
こより注連首に昇殿残暑かな 奥田茶々 風土 201211
空澄むや注連縄高き那智の滝 宮元陽子 末黒野 201211
新涼や黒木鳥居の注連あらた 伊東和子 201211
注連縄のしとどの濡れや竜淵に 松本俊介 春燈 201211
注連張るや通洞坑の五百年 近昌夫 春燈 201212
差し金に紙縒ほどなる注連飾 山田六甲 六花 201301
吹きかくる酒に青増す注連作 宮内とし子 201302
神留守の幽宮の処々の注連 密門令子 雨月 201302
鶴亀の注連飾りもて鏡餅 大橋敦子 雨月 201302
注連飾り大上段を買ひにけり 竹内悦子 201303
よそはよそうちはうちなり注連飾 石田きよし 201303
二ツ宮並ぶ鳥居に注連二本 松木清川 ぐろっけ 201303
これよりは足も出番の注連作 川村清子 馬醉木 201303
注連張りし老杉の空鳶の笛 片岡久美子 201303
かりそめの宿と思へど注連飾る 平居澪子 六花 201304
住宅ローンに倣ひ大振り注連飾 松井洋子 ぐろっけ 201304
小さき松に小さき注連縄古歌の宮 大石喜美子 雨月 201304
くちなはのなはの太きは注連飾 丸井巴水 京鹿子 201304
注連飾る小屋仄暗く牛の産 山口誠 馬醉木 201304
注連太き銀杏神木茅の輪立つ 野沢しの武 風土 201304
潮風の揺らす舳先の注連飾 松田明子 201304
雪解や栃の大樹の注連ゆるび 田中佐知子 風土 201306
百足注連花栗の香のまつはり来 田中貞雄 ろんど 201309
梅雨明や注連を張りたる那智の滝 大谷信子 201310
鳴かぬ蝉注連張られたる樟に 瀬島洒望 やぶれ傘 201311
注連飾る磨き細めし桟格子 能村研三 201401
出雲社の大き注連縄冬日差 山崎里美 201401
八雲たつ出雲の国の注連飾 山田六甲 六花 201401
三の間に結界の注連口切日 山口キミコ 201401
注連掛けて開けずのままの迎賓棟 品川鈴子 ぐろっけ 201401
注連縄に打ち込む切火良き日来よ 布川直幸 201401
冬晴れや殺生石に注連張りて 山田春生 万象 201402
日矢一条注連新しく夫婦岩 藤見佳楠子 201403
木の瘤に注連を回して十二月 布施まさ子 風土 201403
寄り合うて古老に習ふ注連作り 大石よし子 雨月 201403
無患子の実を天井に注連の内 浜福惠 風土 201404
注連飾納め帰りの月丸し 菅野蒔子 末黒野 201404
注連縄の形の熾の大切な 山本耀子 絵襖 201404
注連縄にひとたび消えて滴れる 南うみを 風土 201405
神木のか細き注連や蝉生まる 丸井巴水 京鹿子 201409
銀杏若葉幹に回しし注連古び 野沢しの武 風土 201412
日の光燦々と射す注連飾 王岩 あを 201501
朝の日を家ごと浴びて注連飾る 柴田佐知子 201501
手で撚りを戻して吊りぬ注連飾 山田六甲 六花 201501
産土の世代を繋ぐ注連作り 青野安佐子 201502
光塵と注連杉の雪吾に落ちよ 井上石動 あを 201502
敦盛の注連綱飾る梵字墓 延川五十昭 六花 201503
縒りに縒り掛け三輪神の注連作る 北村千代子 雨月 201503
三輪神の注連を鳥居に年用意 北村千代子 雨月 201503
裸木の銀杏大樹に注連飾り 廣瀬雅男 やぶれ傘 201503
囃れて一本仕上げ牛蒡注連 落合晃 201503
燃えしぶる大注連縄を裏返す 野上杏 201503
藁まみれ村は総出の注連作り 能勢栄子 201503
注連飾ることさら干支を囃し立て 加藤峰子 201503
注連張ればすべて尊し冬ぬくし 柴田佐知子 201503
大注連綯ふ丈幾度も測りては 北村千代子 雨月 201503
青年の注連綯ふ力漲れる 北村千代子 雨月 201503
注連縄に使びきつたる浄め塩 鴨下昭 201503
注連張つてどつかと坐す男神 内海良太 万象 201504
注連飾る文政よりの赤鳥居 眞田忠雄 やぶれ傘 201504
注連飾りはづし大阪無季となる 熊川暁子 201504
ふるさとと呼べる地となり注連飾 松田明子 201506
注連縄に門の淑気を整へり 山下美典 ホトトギス 201506
注連低く架かりし鳥居麦の秋 安部和子 雨月 201508
注連張れる代田より夜の白みけり 滝澤圭子 雨月 201509
花あふち人形塚の注連細き 河合とき 末黒野 201509
一刀に注連切る稚児の祇園祭 中村洋子 風土 201510
椅子の脚支ふる母と注連飾る 小林朱夏 201601
目の黒いうちは任せろ注連作り 佐藤山人 201602
大楠の根回りの注連神の留守 渡邊孝彦 やぶれ傘 201602
菩提寺の乳の木に注連年詰まる 小川玉泉 末黒野 201603
山風に細りてきたる注連飾 高倉和子 201603
而して初志の高みに注連飾る 千田百里 201603
大樟に注連飾りあり初詣 久保晴子 雨月 201604
注連縄のほどよき弛み夫婦岩 菊池洋子 やぶれ傘 201604
足指に一捻りして注連を綯ふ 永淵惠子 201604
地球儀に戦火などなし注連飾 黒滝志麻子 末黒野 201604
荒縄の注連飾して力石 菊池洋子 やぶれ傘 201604
雀らのくひと引きをり注連飾 岩井京子 201604
軽トラで注連を貰ひて来りけり 升田ヤス子 六花 201604
漁終へし船迎へ入れ注連飾 栗原京子 201605
産土神の注連縄たるむ二月かな 佐藤三男 万象 201605
注連かざる夏越の茅の輪くぐりけり 石橋邦子 春燈 201608
神の田の新藁まじへ注連を綯ふ 西住三恵子 201611
注連を綯ふ手許足許散らかして 山田六甲 六花 201612
始まりはこの岩戸より注連飾 山田六甲 六花 201701
神棚へ背を向け注連を編み修む 丸井巴水 京鹿子 201701
大注連を吊るや若きら声合はせ 河野由美 馬醉木 201701
注連縄を綯ふ声天に響きけり 永峰久比古 馬醉木 201702
手力の運を綯ひこむ注連つくり 山本雅子 馬醉木 201703
注連飾る去年と同じ高さかな 苑実耶 201703
大注連を綯ふ剛直な貌となり 柴田佐知子 201703
注連縄の強きうねりや十二月 高倉和子 201703
鏡餅注連飾りなく喪にこもる 森幸 雨月 201704
この家を終の棲と注連飾る 平居澪子 六花 201704
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2021年1月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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